2017年04月26日

北朝鮮型核廃棄モデル revival2017

要旨
・NPT体制の崩壊を防ぐために、核実験を行った北朝鮮に対する制裁を行う。
・制裁に正当性を与えるために国連安保理決議を可決させる。
・ミサイルを保有する北朝鮮に対する制裁の安全を担保するために、イージス・システムによるMDが不可欠である。
・MDをより完全なものに近づけるために集団的自衛権の行使が必要である。
・朝鮮半島の民主化は韓国という失敗例が既にある。
・朝鮮半島は非核化が現時点での最終目標であり、「自由の拡大」による民主化ではない。
・北朝鮮の核開発を止めるためには物理的手段が必要である。
・北朝鮮の究極的な目標は体制の維持であり、米国の最終目標は非核化である。
・米朝間の問題は、北朝鮮側は金体制維持に支障をきたしている金融制裁の解除と、米国側はWMD拡散をもたらす核開発問題である。
・日米は北朝鮮へ周辺事態法に基づき米軍との集団的自衛権を行使可能な態勢へと移行し、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆(外科手術的攻撃/サージカル・ストライク)を行う。
・米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。
・金体制を動かしているのは恐怖であり、この行動原理に従って金政権を交渉のテーブルに戻す。
・米国は限定空爆を行う際に、必要十分な戦力を日本周辺に展開する。
・日本は限定空爆と拉致問題解決を切り離し、拉致問題はあくまで外交的決着を目指す。
・日朝国交正常化は両国の文化的・文明的違いを尊重し、適切な距離を取る。
・戦後補償問題については、在日朝鮮半島人(ここでは在日朝鮮半島出身者で日本国籍を取得していない韓国籍・北朝鮮籍の者)の朝鮮半島定住化を日朝が推進することで解決する。
・経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。

■北朝鮮核問題の特徴
◆北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされている。核開発に携わっている人間が北朝鮮の人間であるとは限らない。また、世界各国の拉致被害者がその中に含まれている可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては現時点では未完成である。
⇒日本には直接の脅威となり、米国には脅威となりつつある。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を順次配備している。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。2016年以降、北朝鮮の核・ミサイル技術は加速度的に進歩しており、中国・ロシアの技術的支援が疑われている。

◆核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

◆北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。
⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金体制が取ってきた路線の全否定となり、金体制の国内支配力の深刻な低下を招く。

〓日朝国交正常化について〓
1.朝鮮半島は非核化されなければならない。
2.北朝鮮の核計画は完全に放棄されなければならず、たとえ平和利用であっても認められない。
3.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明かさねばならない。
4.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明らかにした後に、核兵器の破棄に合意せねばならない。
5.北朝鮮は六者協議で核計画の破棄に合意するとともに、核計画の破棄を検証可能なレベルで実行することに合意せねばならない。
6.北朝鮮は以上の核全面放棄の戦略的決断を2005年9月までに行わなければならない。
7.北朝鮮は核放棄の決断をした後、核計画の破棄を、即時無条件に実行せねばならない。
8.北朝鮮は核計画の破棄を、検証可能な形で実行せねばならない。
9.北朝鮮は核計画の破棄を、後戻り不可能な形で実行せねばならない。
10.北朝鮮は核計画の破棄の実行した後、あらゆる角度から検証を受けねばならない。

・北朝鮮は核計画の破棄を終了させたならば、化学兵器・生物兵器などの大量破壊兵器も破棄せねばならない。
・北朝鮮は大量破壊兵器の破棄を終了させたならば、ミサイルを破棄せねばならない。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

■時系列
 北朝鮮は、核拡散防止条約調印後を遵守せず、核兵器の開発を極秘に進行させるため海外に開発先を求めた。
 1993年2月、IAEAが北朝鮮の未申告の核関連疑惑施設への特別査察を要求し核これら開発が露見、これが1994年のIAEA脱退と1994年10月の米朝枠組み合意につながって行く。
 ちなみにパキスタンの核関連技術の初期協力し核物質提供したのはインドの核開発に危機感を抱いた中国。弾道弾は北朝鮮製のノドンの改修版だった。

◆パキスタンの「原爆の父」A・Q・カーン博士とスリランカ人のタヒア氏とタックスヘイブン
2004年2月 ブッシュ米大統領「(核の闇市場の)最高財務責任者で、資金洗浄に手を染めた人物」
1990年代から2003年にかけ、リビアにウラン濃縮用の遠心分離機など核兵器開発に必要な機材や原料を売り、その代金を匿名性の高い租税回避地の口座で受け取るといった運用全般を管理
2006年10月、闇市場に関与した精密機器業者を家宅捜索したスイス検察当局の担当検事
「押収したハードディスクのデータ総量1・5テラバイトの4分の1が、資金洗浄に関するもの」
この業者は2012年9月の法廷証言で、当局の監視をかいくぐる手法を「(主要租税回避地である)英領バージン諸島に実体のないペーパー会社を作り、その名義で受け入れ口座を作った」
この業者は米中央情報局(CIA)に寝返った。見返りの報奨金数百万ドルは、CIAのフロント企業から租税回避地リヒテンシュタインの「ノイエバンク」で受け取った。
 カーン博士自身も、カリブ海の租税回避地バハマでペーパー会社を利用しているとパキスタンでは報じられている。租税回避地に関する「パナマ文書」によると、同社はリビアとの取引が活発化した1998年に設立されたと記されている。

◆ロバート・ゲーツ新国防長官と対北朝鮮核施設攻撃計画「5026」
1994年
 【ロバート・ゲーツ】中央情報局(CIA)長官
 論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
 【ウィリアム・ペリー】国防長官
 北朝鮮の場合、南北朝鮮を分断する軍事境界線付近に展開する北朝鮮軍の報復攻撃につながり、そのまま全面戦争に向かうとの読みから、最終的にこの選択肢を机上から取り除いた。

 在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を所有。

 OPLAN 5026/CONPLAN 5026 has been associated, in the available literature, with surgical strikes against North Korea that would take out crucial targets but would not constitute the initiation of a major theater war.

参考:Global Security.org [OPLAN 5026 - Air Strikes]
http://www.globalsecurity.org/military/ops/oplan-5026.htm
ttp://chorea.hp.infoseek.co.jp/usa/oplan5026.htm

1998年5月28日及び30日
 パキスタン、バルチスタン州チャガイ丘陵核実験場で、それぞれ5回と1回の地下核実験を実施。2006年10月9日の北の核実験は不完全爆発だったが、パキスタンの行った核実験に相乗りして起爆実験していたのが判明している。
 パキスタンが行った核実験のうち二回は
「北朝鮮技術者による」
「北朝鮮製の爆縮レンズによる長崎型原爆の起爆実験」
 日本の経済協力と支援などと引き換えに、原理主義の掃討とこれら各実験装置の強奪で北との手切れを図っていた。
 この辺が判明して最近は北朝鮮の核兵器入手に数年掛かるとは言われなくなった。弾頭としてデリバリ可能な小型化には数年かかるかもと言う話はある。パキスタンは北朝鮮からノドン・ミサイル等を輸入していたが、外貨不足から支払代金の代わりに北朝鮮に核技術を提供するようになった。提供した品目は、ウラン濃縮用高速遠心分離機の部品、設計図、ウラン濃縮技術及びテキスト、核弾頭の設計図、核実験データ等。
 パキスタン核開発の父Abdul Qadeer Khanことカーン博士がこれらの教習に関連して北朝鮮を13回訪問してる。その後Abdul Qadeer Khanは国際的な地下核ネットワークの構築に関与。イラン・リビア・北朝鮮に核関連技術を売却。リビアの科学者とカサブランカ・イスタンブールで接触・会合したほか、イランの科学者とカラチ、北朝鮮の科学者とはマレーシアで会合して核物質の取り扱いや濃縮用遠心分離機設計供与した部品の組み立て方などを指導した事までは自供している。

2002年10月4日
 米政府は、北朝鮮の姜錫柱(カン・ソクチュ)外務第一次官が、 平壌(ピョンヤン)を訪れたジェイムズ・ケリー国務次官補一行に、 「それ(HEU計画)以上のものも持てる」と述べ、存在自体を間接的に認めた。

2003年
 ボルトン前国務次官補は議会の秘密聴聞会で、北朝鮮とシリアの共同核開発について報告。

2004年
 アメリカ議会へのCIA報告
「シリアの核開発意図が増大しつつある関心事」

2005年4月22日
 米国政府、北朝鮮に6者協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討。
 ワシントンの朝鮮半島専門家が国務省の“特使”としてニューヨークの北朝鮮国連代表部に派遣。
「もし六カ国協議が崩壊した場合、大統領は軍事行動を含む他の選択の準備をせざるをえない」
国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心。

2005年4月29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2005年5月6日
 米TV局NBC、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報道。

2006年5月12日
 シリア政府経済代表団、2006年5月12日から訪朝。

2006年5月14日
 北朝鮮とシリア両政府間の第4回経済共同委員会(13日−14日)。経済や貿易、科学技術分野での協力を盛り込んだ議定書が調印。

2006年
 ムシャラフ大統領は、2006年出版した回顧録 『イン・ザ・ライン・オブ・ファイアー(攻撃にさらされて)』で、「カーン博士が1990年代以降、北朝鮮に約20個(nearly two dozens)のウラン濃縮用P1、P2遠心分離機を引き渡した」と証言。

2006年6月29日
<そろそろ集団的自衛権の行使を検討されてはいかがですか?>
(チェイニー副大統領)
 小泉総理は戦後の日本の歴史をとうとうと説明した上で、こう答えた。
<まだ、我が国はそこまで来ていない>
(小泉総理)

2006年9月7日
 米ホワイトハウス、報告書「9・11から5年、成功と挑戦」を発表。北朝鮮とシリアとが、大量破壊兵器やミサイル開発で協力していると批判。シリアについて「イスラム教シーア派組織ヒズボラ(神の党)やパレスチナのテロ組織を支援している」と指摘。北朝鮮がシリアに対して短距離弾道ミサイル・スカッドを輸出し、テポドン2号など新型の弾道ミサイル開発のため、ミサイル技術者の交換プログラムなどを行っているとみている。
 キプロス当局、北朝鮮からシリアに向かう貨物船を拿捕。リマソル港の海上警備当局幹部はロイターに対し、「国際刑事警察機構(インターポール)からの情報で、シリア向けに武器を積んでいる疑いがあり拿捕した。全乗組員15人が逮捕され、警察による尋問が行われている」移動式レーダー21台が押収。「乗組員は気象関連の観測用と説明しているが、この種のレーダーは複数の用途がある。事態は重大だ」キプロス当局は、同船が弾道ミサイル部品を積んでいる疑いがあるとの国際刑事警察機構の通報を受けていた。イディオト・アハロノトによると、米国はキプロスに積み荷の没収を求めたが、シリア当局が、レバノンの民兵組織ヒズボラなどに渡らないことを示す書類を提出し、キプロスはシリアへの輸出を許可。積み荷を移したシリア軍艦が2006年10月後半に出港した。

2006年11月3日
 ワシントンポスト
 米国防総省が数カ月間にわたり、北朝鮮の核関連施設への緊急攻撃を検討。
米軍が北朝鮮平安北道の寧辺にある使用済み核燃料の再処理施設に対する限定攻撃の計画策定作業を加速させている。
・海軍特殊部隊SEALSによる爆破作戦
・巡航ミサイル「トマホーク」や精密誘導爆弾による攻撃
・トマホークなら6発で施設の破壊は可能
 米国防総省当局者
・北朝鮮の核開発計画を除去するため「様々な軍事的な選択肢」を検討していたと指摘
 別の当局者
・ブッシュ政権は日韓に対し、両国への北朝鮮の攻撃を阻止するため核戦力の使用も辞さない、と伝えた。

2006年11月04日
 ペリー元国防長官
・北朝鮮が寧辺に建設中とされる5万キロワットの黒鉛減速炉が完成すれば、核兵器製造能力が一気に高まると懸念を表明
・「中国や韓国が強制力ある措置を取らなければ、米国は原子炉が稼働する前に攻撃せざるを得なくなる」と警告

2006年12月1日
 ペリー元国防長官 スタンフォード大学
「北朝鮮がテロ国家に核を拡散させれば米国の都市が被害を受ける可能性があり、その場合米国は破滅的な報復を加えるだろう」
「私がもし米国の大統領なら北朝鮮に問題の深刻さを理解させるため、金正日総書記と北朝鮮体制に打撃を加えることを具体的に警告する」

2006年12月06日
 アーミテージ元国務副長官
「これまでにみずから核を開発しながらその核を捨てた国はない」
・「北朝鮮が核を持っているからこそアメリカは本気になっている」

2007年1月18日
 北朝鮮核実験場に動き。

 F-117Aがサージカル・ストライクの演習を北朝鮮領空内で実施?
 
 ペリー元国防長官 議会下院 外交委員会
「中国や韓国が厳しい措置を取らないのなら、アメリカは北朝鮮の核施設への攻撃に踏み切ることも辞さないという警告を発することも有効だろう」
「北朝鮮が核開発を中断しない場合、韓国と中国が対北朝鮮食糧・エネルギー支援を断ち切るのが最も良い圧迫策」
「しかし両国がそうしない場合、強圧的措置を取ることができる唯一の国は米国だけ」
 もし中韓両国が応じない場合には、米国が軍事力により
「稼働する前に原子炉を破壊するしかない」
「北朝鮮に対し、既に手に入れた核能力を放棄させるのは極めて難しい」
 今後は軍事的措置の可能性を含んだ「強制的外交」に移るべきだ。
「これまでの北朝鮮との交渉経験によって、(交渉が)成功するかどうかは、軍事的措置の可能性に裏打ちされた外交ができるかにかかっている」
「北朝鮮への圧迫として最も望ましいのは、韓国と中国が『北朝鮮が大規模原子炉の建設を中断しなければ、食糧や石油の供給を絶つ』と威嚇することだ。しかし韓国と中国はこれまでこうした圧迫を行うことを拒絶してきた」
 実際に軍事的措置に踏み切った場合について
「成功するだろうが、危険な結果につながる可能性がある」
「もはや危険ではない選択肢は残っていない」
「核実験を終えた北朝鮮が核施設を拡大し、毎年10余の核爆弾製造能力を備えることは、(米国が)強圧措置を取ることよりも危険なこと」
「米国はたとえ意図しない危険な結果を招くことになるとしても(核施設を破壊する)軍事行動をとらなければならない」
「北朝鮮が核爆弾やプルトニウムを第3者に販売することも深刻な脅威」
「北朝鮮の爆弾が仮に第3者によってでも米国や韓国、日本でさく烈した場合、重大な結果に直面することを、過去のキューバミサイル危機当時にケネディ大統領が(ソ連に対して)したように明確な表現で北朝鮮に警告しなければならない」

2007年1月31日
 米・バージニア州ラングレー空軍基地のF-22Aラプター、一部報道関係者に公開。
 トリバー飛行隊長 米・バージニア州ラングレー空軍基地
「F-22Aを披露するのに嘉手納基地は最高の場所だ」

2007年2月8日
 アメリカ空軍、ハワイのヒッカム空軍基地でF-22Aラプター戦闘機を報道陣に公開。
 アメリカ空軍
 ジェフリー・レミントン中将
「6か国協議と時期が重なったのは、まったくの偶然だ」
「今回の配備で、何か起きた場合には、その空域での優位性を保つことができる」
F-22Aラプター パイロット 
 ジェイ・ウェイグマン大尉
「非常に厳重に防衛された地域でも奥深くまで侵入し、核施設でもどんな施設でも正確に破壊できる最高の能力を持っている」

2007年2月10日
 米国バージニア州ラングレー空軍基地所属の最新鋭ステルス戦闘機「F-22Aラプター」が、米国外では初めて嘉手納基地へ暫定配備。
ブルース・ライト在日米軍司令官 FNNニュースJAPAN
「我々のミッションは日本を守ることだ」
「F-22の展開こそ、アメリカの日米同盟へのコミットメントの証なのです
 今回の展開は、訓練でもあります
 ヴァージニア州から嘉手納までの飛行は、簡単ではありません
 空中給油を何度も行わなければならないんです」
「ヘスター太平洋空軍司令官は、日米共同訓練の意向を持っています
 まだ詰まっていませんが、可能ならやりたいですね」
「日米双方は、連携をとり、情報の交換を行っています
 情報収集面でも、協力して行動しています
 さらに、不測の事態に備えるために、日米両国は共同訓練も怠ってはいません
 北朝鮮の弾道ミサイルが日本に着弾するのは、わずかな時間です
 我々にとってこの重大な脅威に対する最善の手は、日米共同で対処することなんです」
「日米関係全体の枠組みの中で、共同で何をしているのか
 アメリカが日本の安全保障のために、何を行っているのか
 そして世界における、自由と民主主義に対する重大な脅威を、考慮に入れることが重要だと思います」

2007年2月20日
 米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS) ロイター通信
・北朝鮮がミサイルに搭載可能な小型核弾頭の製造能力を保有し、韓国全土と日本の大部分を射程に収めたとの報告書を明らかに。
北朝鮮の核関連施設を最近訪れた米国の核専門家が作成したもので、核兵器を「5個─12個」製造するプルトニウムを保有していると試算。
・中距離弾道ミサイル「ノドン」に搭載出来る、「粗い小型核弾頭」の製造が可能と分析し得ると指摘。
・「核弾頭の信頼性は低く、性能も高くはない」
・ミサイルに搭載可能な小型核弾頭の技術獲得については、海外から入手した可能性がある
・報告書は北朝鮮の核兵器保有を想定した戦略分析で、「万一戦争になれば、北朝鮮は韓国や日本の軍事目標や人口密集地を狙い、核爆弾を使用すると予想される」と警告
・北朝鮮が2月末時点で46〜64キロのプルトニウムを保有するとの試算を公表した。この数字から北朝鮮の核の構成を推測し、中距離弾道ミサイル「ノドン」に搭載可能な小型核弾頭を3個程度持っている可能性があると指摘
・昨年10月の核実験で、5キロ前後のプルトニウムが使われたと推定。この結果、保有量は46〜64キロで、うち兵器級として抽出されたのは28〜50キロ
・6〜7キロのプルトニウムが必要なノドン搭載用の核弾頭3個以外にも、5キロのプルトニウムを必要とするその他の核兵器を3個程度持っているのではないか
・5000キロ・ワットの実験用黒鉛炉に、2005年6月以来蓄積されたプルトニウム10〜13キロ・グラムに相当する使用済み核燃料があると推計

2007年2月22日 東亜日報 
 米中央情報局(CIA)および議会調査局(CRS)の報告書(日時不明)
 北朝鮮がロシアから輸入した遠心分離機用の部品である高強度アルミニウム管150トン、ドイツから輸入しようとして失敗した同一のアルミニウム管200トン。
 「北朝鮮の濃縮ウラン計画が、核兵器製造が可能な程度に進展したとみる根拠はない」

2007年2月27日
 アメリカ国防情報局(DIA) メープルズ局長 議会上院の軍事委員会で証言
・北朝鮮による弾道ミサイルの開発について、アメリカの国防当局は「技術的には数年以内にもアメリカ本土に到達する能力を備える可能性がある」
・去年7月長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を含む発射実験を行ったことについて、「北朝鮮は実験の失敗から学習し、不具合を修正して、さらに技術を高めている」
・北朝鮮の弾道ミサイルがアメリカ本土に到達可能な能力を備える時期について、「おそらく数年もかからないだろう」
・アメリカの情報当局は北朝鮮のキム・ジョンイル政権について、「軍や政府に対して厳しい統制を保っており、直ちに政権が崩壊するような兆候はみられない」という分析
「キム・ジョンイル総書記が軍隊や政府、共産党に対して厳しい統制を保っている」
「思想教育が浸透していることが極端な民族主義を生み、体制の強化につながっている」
「ただちにキム・ジョンイル政権が崩壊するような兆候はみられない」

 マコネル米国家情報長官の下で北朝鮮情報分析を担当するジョゼフ・デトラニ氏 上院軍事委員会公聴会
・北朝鮮による高濃縮ウラン疑惑について、「核兵器を生産できる規模のウラン濃縮計画に必要な資材調達を行っていたと確信している」
「北朝鮮は濃縮ウランの生産するのに十分な機材を入手した」

2007年2月末〜10月末
 米から情報提供受けて、インド洋上でスリランカの反政府組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」他向けの兵器及び物資を密輸しようとした北朝鮮船舶を6隻撃沈、臨検。
 北朝鮮はこれら船舶6隻の撃沈で約2億ドル相当の損害。
以前ソマリア沖で北朝鮮の貨物船が海賊返り討ちにしていたが、スリランカの状況から元軍人などを乗せてる模様。 ちなみに撃沈されたこれらの船舶は、中国は遼寧省潘陽に本拠を置く中国の兵器メーカー中国北方工業公司(Norinco)製の「北朝鮮に輸出された」野砲及び弾薬、軽火器を満載しており、かつLTTEのメンバーやら中東行き兵器(ヒズボラ向けに加え訓練指導教官が同乗していたりという未確認情報が出る。中国北方工業公司(Norinco)は、かつてコロンビア革命軍(FARC) はじめ南米各国の反政府ゲリラやテロ組織に「北朝鮮製に偽造した中国製兵器」を密売した前科と、イラン等に移転制限されているミサイル技術密輸し売却した事があって、これらを副社長以下会社組織ぐるみで行っていた疑惑がある。

2007年3月20日
 匿名のあるシンクタンク関係者 
「米政府が大気中から検出した物質を分析した結果、昨年10月、核実験はプルトニウムタンで あることを確認した」

2007年3月?
 イスラエル、北朝鮮の支援でシリアが核施設を建設中との情報を入手。イスラエルはアメリカ政府に連絡したが、アメリカは懐疑的。

2007年春
 イスラエル政府、空爆を計画開始。

2007年6月−
 イスラエルは軍事衛星の写真偵察目標をシリア北部に変更、6月にはイスラエルの軍事偵察衛星Ofek 7の偵察対象がイランからシリアに変更され、90分毎に精密な写真を送るよう にセットされた。
 偵察写真から北朝鮮とのリンクが確認された。

2007年夏
 シリア北部のダイル・アズ‐ツワル(Dayr az-Zwar)近郊の複合施設内に、ブッシュ政権は北朝鮮技術者がいることを確認。

2007年某日(6月-7月14日)
 イスラエル防衛軍特殊精鋭部隊「Sayeret Matkal/サエレット・マトカル」、シリア北部のダイル・アズ‐ツワル(Dayr az-Zwar)近郊の複合施設内から核物質を奪取。同部隊の長であったエフド・バラク(Ehud Barak)国防相の直接指示の下に行われた。バラク国防相は6月の就任以来、シリアのこの軍事施設について非常に強い関心を示していた。情報筋はシリアから検証用に持ちだされた試料が北朝鮮由来のものであると明言。アメリカの諜報筋および国防筋はウラン濃縮関連のものであろうと言う。アメリカ外交政策評議会の中東専門家であるIlan Bermanは「コンセンサスはイスラエルの攻撃した施設は核開発施設で、恐らくはウラン濃縮関連というもの」としている。シリアの施設がプルトニウム関連とする意見もあったが、プルトニウム生産には原子炉が必要なので、この意見は重んじられていない。シリア核製造施設からの核物質強奪をした際、シリア核製造基地にいた、北朝鮮技術者数人を殺害。

2007年7月14日
 イスラエルのシリア空爆は7月14日の週に予定されていたが国務省のライス国務長官等の反対で延期されていた。匿名の政府高官の語ったところに拠れば、イスラエルによるシリア空爆は7月14日の週に実行する計画であった。イスラエル側はシリアの核開発施設の衛星写真や、追加の諜報情報で北朝鮮が核開発の技術支援をしていると主張した。しかし、アメリカ政府側に、これらの証拠を疑問視するむきがあり、特にライス国務長官が空爆に反対した。イスラエル政府とアメリカ政府のハイレベル協議の結果、7月のシリア空爆は延期される事になったが、9月になってシリアの核施設の情報が漏れる恐れが出てきたために空爆を実行に移したという。

2007年7月26日(2007年9月26日付ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー)
 化学兵器開発に使われているシリア北部アレッポの秘密軍事施設で爆発事故。国営シリア・アラブ通信(SANA)が当時、火災により爆発性物質が爆発してシリア軍関係者15人が死亡、50人が負傷した。シリア国防関係筋の話として、スカッドCミサイルにマスタードガスを搭載する実験中に爆発が起きたと指摘。ミサイル製造施設内で燃料に引火し、(神経ガスのVX、サリンやびらん性のマスタードガスを含む)化学物質が貯蔵施設内外に撒き散らされた。死者の中にはイラン人技術者数十人が含まれ、このほかのイラン人技術者も防護服に守られていなかった身体部分に化学物質によるやけどを負い、重傷という。この事故により、シリアとイランが戦略協力合意に基づき、2年以上にわたって化学兵器開発に関与していたとの情報が裏付けられたと指摘。イランはシリアに対し、化学兵器開発のための5つの施設について計画、建設、運営を支援したとしている。死者の中に北朝鮮のミサイル専門家3人も含まれていたことが2007年10月4日判明
米政府「外国の技術者が何人かシリア国内にいる。北朝鮮の人たちもいることは間違いない。われわれは注視している」(センメル国務次官補代理代行)

2007年7月28日
 北朝鮮の貨物船「アル・ハメド」、7月28日にタルトゥース港に停泊。

2007年8月
 8月中にイスラエル閣議が6回開かれて対応を検討。
 イスラエルの軍事衛星の写真でシリア国内の核開発施設と見られるものを発見。アメリカ諜報部に渡された。
 アメリカ軍と諜報機関は北朝鮮からシリアに向かう幾つかの船舶を追跡。

2007年9月
 イスラエルの空軍機による偵察飛行が実施?

2007年9月3日
 北朝鮮の貨物船「アル・ハメド」(1700トン規模)がシリアのTartus/タルトゥース港に到着。地中海を定期的に運航している船ではなく、昨年6月末にスエズ運河を通過したことがある。荷物はセメントと書かれてあった。北朝鮮の貨物船、韓国の国旗を掲げシリアの港に停泊した後、行方不明に。空襲1日前までにシリアの港湾に出入りした船舶を追跡した結果、5隻が浮上し、うち1隻が北朝鮮に関係する「アル・ハメド」だった。北朝鮮船舶がスエズ運河を通過する際、韓国国旗を掲揚するのは、国際的な圧力を避けるための典型的な方法。貨物船の航路記録によれば、7月28日にタルトゥース港に停泊した後、9月3日にも再寄港した。しかし、同船がその後、黒海、地中海、または別海域のいずれに向かったかは不明。
「この北朝鮮船舶は数カ月前まで北朝鮮企業が所有しており、現在は別の船主に譲渡されている」(2007/09/18時点)
 ブッシュ大統領、ライス国務長官、ゲーツ国防長官、イラク中西部のアンバル州を電撃訪問。

2007年9月4日
 イスラエルの緊急対策閣議、攻撃決定。

2007年9月5日
 イスラエル軍特殊部隊員がシリア北部の「農業研究所」にむけて侵入開始。ユーフラテス川沿いのトルコ国境に近い場所。イスラエルはこの施設を注意して監視してきており、ここでリン酸塩からウランを精製していると信じている。イスラエル側の緊急検討のコンセンサスは核開発機器であるというもの。

2007年9月6日未明
 4機以上のイスラエル戦闘機、トルコ中部の航空基地コンヤ空軍基地から離陸か。トルコの空軍機にエスコートされシリア領空に侵入。トルコ軍がトルコ政府に対して情報を秘匿。攻撃にあたったパイロットにも事情は知らされず、パイロットは離陸後にミッションを知らされた。空爆計画はアメリカ軍空軍に事前に連絡されており、イスラエル空軍機が不審な戦闘機としてアメリカ軍の攻撃対象にならないように識別コードが与えられていた。空爆は、この物質が核関連である証拠がワシントンに示されたのちに、米国の承認のもとに行われた。
 イスラエル空軍、シリア核施設へサージカル・ストライク。
 爆撃用のF15とエアカバー用のF16等が出撃、地上隊員が目標をレーザー・ポイントして空爆成功。空爆は地上の特殊部隊と空軍の連携プレーで、地上で目標にレーザー照射したところに空軍機が爆弾(レーザー型精密爆弾)を投下するスタイルで行なわれた。IAFの第69航空隊のF15i複数機が使われた。空爆後の目標の衛星写真では、建物の中心部に大きな穴があり周辺の壁などは破壊されていない。爆発物はレーザー誘導爆弾で建物の屋根を突き破った後に爆発した。イスラエルのF-15戦闘爆撃機は二つの標的を破壊した。一方は北朝鮮から船で運ばれた核兵器の部品であり、もう一方はイラン製のZil Zal 地対地ミサイル。
F-15戦闘爆撃機の攻撃の前に、イスラエルの工作部隊がヘリコプターで侵入し、シリアのロシア製航空防衛システムのレーダーを破壊した。
シリアがロシアから8月に導入したPantsyr -S1E防空システムを突破(あるいは電子的にジャム)することが出来た。シリアはこの先端的なシステムを10組導入している。それぞれのシステムはレーダーと2機の30ミリ対空機関銃、12機の地対空ミサイルで構成されていて、ミサイルは20キロの射程で侵入してくる航空機を攻撃する。是が特に意味のある事には、イランがその防空システムを同じPantsyrにアップグレードしているからである。つまり、イスラエルやアメリカの空軍はイランの核開発サイトを同じように(防空システムを突破して、容易に)攻撃可能である。
 イスラエル政府はシリア空爆事件について完全な情報管制、ブラックアウト。
 米政府当局者は、イスラエル機の領空侵犯直後、イスラエル軍機の爆撃目的はシリアがレバノンのイスラム強硬派組織ヒズボラに供給する武器保管庫だったことを明らかに。
北朝鮮と中国に駐在する外交官は、中朝間の対話に関するアジア政府がらみの報告に基づき、多数の北朝鮮人がこの攻撃で死亡したことを確信している。北朝鮮人がそこにいたという証拠は、ブッシュ大統領とも夏には共有していた。高位のアメリカ側情報源によると、ブッシュ政権は、攻撃に承認を与える前に核関連活動の証拠を探していた。イスラエルはアメリカに証拠物件として写真、(核)物質そのもの、施設の土壌サンプルを提供している。土壌サンプルは攻撃前と攻撃後の双方についてであり、この話は独立した二つのソースで確認した。

2007年9月7日
 領空を侵犯した国防軍機に攻撃を行ったとシリアが発表。報復の可能性を示唆。

2007年9月9日
 トルコ領内で国防軍機のものと見られる燃料タンク/増槽投棄を発見。シリア上空の偵察飛行時に投棄されたものか。

2007年9月11日
 北朝鮮外務省スポークスマン、イスラエルによるサージカル・ストライクについて非難声明。「これは、シリアの自主権を乱暴に侵害し、地域の平和と安全を破壊する危険きわまりない挑発行為である」「われわれは、イスラエルのシリア領空侵犯行為を強く糾弾し、国の安全と地域の平和を守るためのシリア人民の正義の偉業に全面的な支持と連帯を表明する」
 シリア外相が「イスラエルは領空侵犯の際に実弾を発射していた」とEU外交官に語ったことが判明。しかしEU外交官は、シリアがこれ以上事態を悪化させることは無いとの見方を示した。

2007年9月13日
 イスラエル国防軍がシリア領空を侵犯して攻撃した標的はシリアの核施設だとの報道。イスラエルはこの事件について沈黙を守っているが、元軍関係者らが報道陣に語ったもよう。

2007年9月14日 
 ヒル国務次官補、北朝鮮とシリアの核コネクションについて6者会合にて取り上げる意向示す。
センメル米国務次官補代理代行 AP通信
「シリア政府は、核施設を得るため『謎の売人』と接触してきた可能性がある」「北朝鮮の人たちがシリアにいることは間違いない」
 イスラエルのシリア攻撃はトルコ軍の協力で行われたと、クウェート紙が報道。トルコ軍はシリアの軍事施設の情報をイスラエルに提供していたという。トルコのエルドアン首相は知らなかったもよう。
北朝鮮がシリアに核技術を提供していたとの報道。北朝鮮は、近年の米国との交渉の中で「シリアやイランに核技術を拡散する」と、米国を脅していたことが判明した。

2007年9月16日
 ゲーツ国防長官、北朝鮮・シリアの核共同開発の疑惑について、その事実を確認することを拒否。事実ならば「それはリアル・プロブレムになる」と言明。

2007年9月18日
 アメリカ軍と諜報機関の関係者は北朝鮮からシリアに向かう幾つかの船舶を追跡してきたと明らかに。ペンタゴンの高官がこれを確認した。追跡は最近の数週間行なわれているという。別の高官は空爆後の目標の衛星写真では、建物の中心部に大きな穴があり周辺の壁などは破壊されておらず、レーザー・ガイドの精密爆弾が使われた事を示すという。

2007年9月19日
 イランのアラビ空軍副司令官、もしイスラエルに攻撃されれば、イランは同国を爆撃するだろうと警告。

2007年9月20日
イスラエルの野党党首ベンジャミン・ネタニヤフ氏が、イスラエルによって領土を爆撃されたというシリアの告発に対して沈黙をやぶり、報道のあった作戦は戦略的に重要なものであり成功だったと語った。
「私は当初から内情に通じており、後ろ盾をしてきた。しかし、この件について論じるのは早すぎる。」
「私は最初からこの件に関与していたし、支持した」
事前にオルメルト首相から概要を知らされていたことを示唆。
「首相に(作戦成功の)お祝いの言葉をかけたのか」と問われると「個人的にね」
リクードの立法者ユヴァル・ステイニツ氏
「最善の声明ではない。しかし、これがコップの中の嵐であるとわかる時が来るかもしれない」

2007年9月21日
 空爆するのに先立ち、米ブッシュ政権はイスラエル側と情報を交換していたと米紙ワシントン・ポスト報道。
「この夏、北朝鮮の核技術者がシリアにいるという諜報情報がイスラエルからブッシュ大統領に報告された」
 北朝鮮の崔泰福労働党書記は平壌でシリアの与党バース党のサイド・イリヤ・ダウド組織部長と会談。
北朝鮮消息筋の話として、シリアのミサイル技術者が北朝鮮に長期滞在し、ミサイル製造技術などの研修を受けているとの報道。

2007年9月24日
 北朝鮮が国際社会の監視の目を逃れようと中東のシリアにウラン濃縮関連装置を搬送し、ウラン濃縮による核開発をシリアに委託しようとしていたのではないかとの疑惑が浮上。北朝鮮は、シリアやイランの弾道ミサイル開発を支援。1990年代末に弾道ミサイル実験の凍結を宣言した後も、両国から実験データを入手していたとみられている。

2007年10月1日
 ルービン元イスラエル国防省ミサイル防衛局長 米軍事専門誌「ディフェンスニュース」とのインタビュー
「北朝鮮がシリアにスカッドCとスカッドDのミサイル工場を建設し、北朝鮮技術者らがこのミサイルの性能改良および発射実験を助けているという話は、専門家の間では広く知られている」

2007年10月7日
 北朝鮮の核実験は、核実験全面禁止条約機構(CTBTO、本部ウィーン)がカナダに
設置した観測機が大気中の放射性ガス(希ガス)「キセノン133」を検出したことで、最終的に実施が確認された。希ガスは、岩盤を通過する性質があり、最も確実に地下核実験の実施を証明できる物質。カナダ北西部にあるイエローナイフ観測所が、ごく微量の「キセノン133」を観測したのは、核実験から約2週間後の昨年10月22日〜23日と26〜28日。CTBTOはこのデータを基に、伝播(でんぱ)状況を再現した図を作製した。実験場で発生した希ガスは風に乗り東に拡散、太平洋を越えカナダに到達した。

 ライス国務長官はイスラエルによるシリア空爆が中東地域を不安定化させ、また核拡散の証拠が不十分として延期を主張した。しかし計画廃棄を求めたのでは無い。
アメリカ外交政策評議会の中東専門家であるIlan Bermanは「コンセンサスはイスラエルの攻撃した施設は核開発施設で、恐らくはウラン濃縮関連というもの」としている。アメリカの諜報筋の情報に拠れば、シリアもカーン博士のネットワークからウラン濃縮装置を入手したと推定されている。

2007年10月17日
 イスラエル軍のラジオ放送
 シリア側がイスラエルが先月空爆した施設を核施設と認めたと報道。

 ブッシュ大統領
「北朝鮮は核拡散を止めると言い、全ての核開発計画を無能化し、情報開示すると言った。」
「次のステップは製造された、あるいは爆弾にされた、全てのプルトニウムの情報開示である。それと共に、全ての核拡散についての情報開示である」
「(もし、北朝鮮がこの約束を守らないのであれば)北朝鮮は、その帰結に直面することになろう」
記者がブッシュ大統領に「イスラエル軍のラジオ放送がシリアの高官が国連軍縮委員会で核施設の空爆を認めたと報道したが?」と質問したが、大統領は諜報情報にコメントしないとして回答していない。

2007年10月23日
 英国の政府高官(匿名)がシリア空爆事件を評して
1)「WWIIIが如何に近づいていたかを知れば、人々がパニックになっただろう」
NYTなどの報道した、未完成の原子炉の空爆事件でシリアの核爆弾開発には何年もの時間が必要とされている事に対して、この言葉はアンバランスすぎる。WWIIIが近い、という規模の危機であれば、もっとほかに要素があるはずではないか?
2)シリアの建設中の原子炉は夏以前から厳重に監視され分析されていた。アメリカ側は直接の脅威にならないとしてイスラエルの空爆計画に反対したという。それが9月6日になって急に空爆に踏み切ったからには、その理由があるはずである。
3)9月16日のサンデータイムズ記事とワシントンポストの記事は北朝鮮の船舶の到着と荷物の搬入が空爆のトリガーになったとしており、その荷物は核物質、あるいは完成した核爆弾ではないかと暗示している。建設中の原子炉だけであれば空爆は時期を待つことが可能であるが、もしも核爆弾であればイスラエルは一切の猶予を許されないと判断するであろうし、それはWWIII級の脅威と言うに相応しい。これは6者協議を完全に壊滅させる北朝鮮の違反行為であるため、6者協議維持を政策とする政府が情報開示していないのであろう。

2007年10月25日
 アメリカのシンクタンクは、シリアに建設中の原子炉とみられる施設の衛星写真を公開し、その規模や構造などから北朝鮮がプルトニウムの生産に使った原子炉と同じ型の可能性があると指摘。
 北朝鮮は同じ天然ウラン使用の黒鉛炉でも、旧ソ連型の炉とイギリス系の黒鉛減速二酸化炭素冷却炉(コールダーホールでの最初の商用原子炉) 参考にして原子炉を開発していた。

 米国防総省、B-2爆撃機にバンカーバスター搭載をめざし緊急予算申請。

 米下院外交委員会のアジア・太平洋小委員会などによる合同公聴会、
北朝鮮核問題をテーマに開かれ、証人のヒル国務次官補に対し超党派の議員から北朝鮮のシリアへの核開発協力疑惑など核拡散への強い疑念が噴出。
ヒル次官補は北朝鮮との協議で同疑惑を取り上げたことは認めたが一貫して疑惑の真偽に関する回答を避け、「いかなる合意も拡散問題に目をつぶっては受け入れない」
ダン・バートン議員(共和)は、クリントン前政権時代に米朝枠組み合意(94年)を結びながら高濃縮ウラン開発を続けた北朝鮮に対し強い疑念を表明。
「北朝鮮がシリアに核技術を渡した紛れもない可能性がある。中東は火薬庫であり、事態に適切に対処しなければ悲劇につながる」
北朝鮮へのエネルギー支援などの予算措置を認めるには真実を知る必要がある、と訴えた。
また、シリアがテロ支援国家に指定されていることなどから、北朝鮮のテロ支援国家指定解除問題と絡めて核協力疑惑を追及する場面も目立った。
デービッド・スコット議員(民主)
北朝鮮がレバノンのイスラム教シーア派民兵組織「ヒズボラ」を支援しているとの疑惑に触れ、
「北朝鮮はヒズボラに武器を供給し、訓練を行ったのか」とただした。
ヒル次官補はこの質問には「非難を裏付ける確かな情報は知らない」と答えたが、核協力疑惑では「機密情報を論議する立場にはない」と回答を避け続けた。

 米下院 シリアの核開発について説明を求める動き強化 決議案には与党共和党を中心にすでに100人以上。
「国務省は、我々議会に内緒にせず、何が起こっているのか説明するべきだ」(共和党 バートン下院議員)
「北朝鮮がシリアで何をしていたのかを、なぜ教えられないのですか?」(共和党 ポー下院議員)
「『テロ国家に核技術を売り渡していない』という北朝鮮の言葉が真実であることを証明する必要があります」(バートン下院議員)

2007年11月30日 ワシントンタイムズ
 アメリカ政府の現職および以前の高官によれば、北朝鮮が1990年代にパキスタンのカーン博士グループから入手したウラン濃縮装置(centrifuge)がシリア、あるいは他の国に渡っているのでは、との疑惑を有している。パキスタンはカーン博士らが北朝鮮にウラン濃縮装置を売ったことを認めている。

 イランの反体制組織「国民抵抗評議会」(NCRI)の外交問題責任者、モハマド・マハデシン氏は26日当地で記者会見し、イランはあと2年で核兵器開発計画を完了するところまできていると警告、欧州連合(EU)に対し、「融和政策」をやめ、米国に追随して制裁を強化するよう呼び掛けた。

2007年10月27日
 NYタイムズ、イスラエル軍が9月に爆撃した リアの核疑惑施設が2003年9月の時点ですでに建設中だったことを示す衛星写真を入手・公表。
 同紙は専門家の分析をもとに、施設建設が始まったのは2001年、北朝鮮が施設建設のための支援を始めたのは1990年代後半と推定している。

2007年11月19日
ミドル・イースト・タイムズ
 国際的に非難の高まるイランの核(爆弾)開発の問題に対処するために、隠れ蓑のようにシリアを使うという代替案(プランB)を進めていたのではないか。イスラエルはそれを察知して、イランの意図を暴く決意をしたのではないか。中東で議論されているシリア空爆事件はそうした疑惑を高めている。

2007年11月21日
 アビエーション・ウィーク誌
 9月6日のイスラエル空軍によるシリア空爆事件について
 アメリカ軍がシリアからのレーダーなど電子エミッションのモニターを通じて熟知しており、アメリカ軍が空爆を能動的に支援した事はないがアドバイスなどを提供していた。攻撃目標の脆弱性や電子戦のコンサルティング以外にはアメリカ軍はこの件でイスラエルを能動的支援をしていない。

2007年11月22日
 イスラエルの研究者 シリアの核施設はプルトニウムを用いて核爆弾を製造する工場との説。

 北朝鮮に対して空爆を行うためグアムに配備された米国のB2ステルス爆撃機2機が、初めてハワイで爆撃訓練を実施。

 アメリカ政府の現職および以前の高官によれば、北朝鮮が1990年代にパキスタンのカーン博士グループから入手したウラン濃縮装置(centrifuge)がシリア、あるいは他の国に渡っているのでは、との疑惑を有している。パキスタンはカーン博士らが北朝鮮にウラン濃縮装置を売ったことを認めている。

 米政府当局者らがワシントン・タイムズに語ったところでは、北朝鮮は米国に遠心分離器を所有していないと述べており、米政府内では、遠心分離器が北朝鮮からシリアなどの第3国に移転されたかもしれないとの見方。

2007年12月31日
 米空軍、新型地中貫通爆弾「MOP」投下訓練を実施
 地下60メートル(20階ビルの深さ)を貫通し、堅固な地下バンカーなどを破壊できる地中貫通爆弾が米で開発された。
 駐韓米軍や米空軍のホームページなどによると、米空軍は最近ミズーリ州ファイトマン空軍基地において、B-2ステルス爆撃機に新しく開発された地下貫通式の超強力爆弾を装着・投下する訓練を行った。MOP(Massive Ordnance
Penetrator)と呼ばれるこの爆弾は長さ6メートル、重さ13.6トンに達し、弾頭に装着される爆発物の重さだけでも2.7トンに達する。
 爆撃機から投下後は垂直に地面に突き刺さり、コンクリートならば60メートルまで貫通する。核兵器を除けばこれほどの破壊力を持つ通常兵器はない。
 これまでは地下30メートルまで貫通できるGBU-28「バンカーバスター」が最も強力な通常の地下貫通兵器だった。

2008年2月8日 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル
 イスラエルが昨年9月に空爆を加えたシリアの施設付近に、北朝鮮の作業員が定期的に現れていたことが偵察衛星で把握されていたと報じた。同紙によると、米欧当局者の多くは、イスラエルが破壊した施設は、北朝鮮の協力でシリアが開発していた初歩的な原子炉だったと分析。ある欧州の外交官によれば、西側諸国は、シリアと北朝鮮の間で核開発に関して「協力関係があったようだ」との共通の理解に達しているという。

2008年4月1日
 アメリカ国防総省のミサイル防衛局長は1日、北朝鮮が核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルの開発などを推進していると、議会の公聴会で証言した。
 ミサイル防衛局のオベリング局長は、書面で「北朝鮮が、現時点で配備可能な短・中距離弾道ミサイルを数百基保有し、核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルの開発を推進している」と証言した。
北朝鮮のミサイル開発が「いっそう厄介な問題になっている」と懸念を示している。
 またオベリング局長は、北朝鮮が開発中の中距離弾道ミサイルをイランが購入したという見方も示した。

 米財務省のレビー次官が上院財政委員会公聴会に提出した書面証言で、北朝鮮の米ドル紙幣偽造への調査を続けていると指摘。

2008年4月24日
 ペリノ米大統領報道官は24日、シリアが「プルトニウムの生産が可能な原子炉の建設を極秘で進めていた」との声明を発表し、「北朝鮮がシリアの核活動を支援したと確信している」
核施設はシリア東部アル・キバル近くの渓谷地帯に建設され、昨年8月時点で稼働間近な状態だった。原子炉の用途については、「構造上、発電用や研究用ではない」とし、兵器級プルトニウムの生産が目的だったと断定した。
 資料は、同施設と北朝鮮・寧辺(ヨンビョン)の核施設で撮影された原子炉の炉心部分や建屋の写真を並べて紹介。
両者が「酷似」しており、「この35年間で同構造の黒鉛減速ガス冷却炉を製造しているのは北朝鮮しかない」と指摘した。
北朝鮮の核開発関係者が2001年から施設破壊後の07年暮れにかけ、シリアを何度も訪問していた、

 ワシントンとイェルサレムの入手した情報に拠れば、北朝鮮はイランの秘密核開発計画を支援すべく、核技術と核物質を輸出した。ワシントンで行なわれたイスラエル首相のアドバイザーであるYoram Turbowicz と Shalom Turjemanのアメリカ高官との会議でアメリカ側がシリア空爆の情報公開を行う事にイスラエル側が合意した。
 イスラエル首相は過去数ヶ月、世界の主要なリーダーと会談し、シリア空爆事件についてシリアに対抗する国際的な統一フロントを形成する努力を行なってきた。プーチン大統領とは10月10日、18日にイランとの関連で核拡散の協議をしている。その1週間後でロンドンでブラウン首相、サルコジ大統領などと会談している。ロンドンではトルコ首相にも会談している。

1)昨年9月の事件を、今の時点になって始めて情報公開した理由は何か?
 パネルのコンセンサスは昨年9月の時点で情報公開すれば、シリア+ヒズボラとイスラエルの間に軍事的紛争勃発の可能性が高かった為。現時点ではその可能性が大幅に減少している
2)あえて情報公開に踏み切った主な理由は何か?
 中国に対して、北朝鮮を抑制するべく検証などへの圧力をかけるように求めているのであろう。それに加えてイランへの牽制がある。イスラエルがイランを攻撃しようとしても、アメリカが止めない可能性を匂わせている。

 米政府高官 記者団に対し、シリア東部アル・キバル近くの渓谷地帯に建設された原子炉を破壊するため、米国が軍事力行使の警告を一時検討していたことを明らかに。空爆に至る経緯について「米国はイスラエルと対応を協議した。イスラエルはシリアの核を自国の生存にかかわる脅威とみなし、最終的に行動を起こすことを独自に決断した」「米国の了承を求めることも、米国が了承を与えることもなかった」という。高官は「我々はイスラエルの行動を理解している」。
 北朝鮮のシリア支援の狙いについては、原子炉で生産できる兵器級プルトニウムの獲得でなく、「現金だった」と断定した。支援の見返りに得た金額は明らかにできない。

2008年6月15日 ワシントンポスト
 パキスタンの核科学者アブドゥル・カディール・カーン博士が率いる国際密輸組織を通し、小型核兵器の設計図がイランや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へ流出していた恐れ。イランなどで使われる弾道ミサイルに搭載できる高度な小型核弾頭の設計図。06年にスイス人実業家のコンピューターから発見された。データは最近、国際原子力機関(IAEA)の指示で破壊されたが、「これよりずっと前に、世界でも危険な国々へ売り渡されていた可能性がある」

2008年6月18日 
 ライス長官
 「北朝鮮のウラン濃縮活動の可能性を示す追加的情報に困惑している。この情報は北朝鮮への対応に懐疑的にならざるを得ないと再認識させる」
 「北朝鮮には核兵器も核計画も廃棄する気がない可能性がある」

2008年6月19日
 IAEA「北朝鮮−シリアの核取引立証する資料を入手」

2008年6月20日
 イスラエル軍、6月初めにイランの核施設攻撃を想定した大規模な軍事演習を実施。

2008年6月22日 
 ドイツ情報当局の報告書 核兵器と化学兵器について、シリアと北朝鮮、イランの核開発を援助。

2013年 北朝鮮の寧辺の核施設攻撃計画にかかわったペリー元米国防長官 聯合ニュースとのインタビュー「軍事攻撃で北朝鮮の核能力を除去することは不可能」「北朝鮮の全ての核施設が集まっていた1994年には1回のみの攻撃で核施設を破壊できたが、今は核施設が北朝鮮全域にあるのに加え、核兵器の運搬が可能であり、軍事的な攻撃は難しい」

◆非核三原則
 非核三原則の見直しによる、在日米軍による日本国内における核の運用開始を公表する可能性がある。これは、表向きは対北朝鮮用として、事実上は内戦状態に陥る可能性もある中共と人民解放軍の不確定要素に備える、という意味合いがあるように思われる。北朝鮮の核保有に呼応して湧き上がる日本保守派による核武装論を待ち、その声にのって非核三原則の見直しを議論させる。

◆サージカル・ストライクによる核不拡散ルール
 北朝鮮への核施設へのサージカル・ストライクは、遠いシリアの地でイスラエル空軍の手により行われた。米国防総省もこのオペレーションに関与している可能性が高い。
 この沈黙のルールは、核による軍事的バランスの崩壊を好まない周辺国の黙認によりバランスが保たれている。このルールが適用されるには、精度の高い諜報結果と軍事的実力が前提条件として必要とされ、実行には関係国、周辺国の国力、政治事情などが絡む。北朝鮮本国への適用は、上記の理由で現在まで行われていない。

●新月
2017年4月26日(水)21:16
2017年5月26日(金)04:44
2017年6月24日(土)11:31
2017年7月23日(日)18:46
2017年8月22日(火)03:30
2017年9月20日(水)14:30
2017年10月20日(金)04:12
2017年11月18日(土)20:42
2017年12月18日(月)15:30

◆今後の展望
 北朝鮮は、核実験や弾道ミサイル発射実験などの軍事的恫喝にシフトした。北朝鮮が履行を破った場合の準備は、国防総省は西太平洋に原子力空母、イージス艦、原子力潜水艦、F-22Aラプター、B-2ステルス爆撃機などを展開することで封じ込める戦略が取られる。総合的にみて、北朝鮮は、危機に呼応して日本流入を目指す朝鮮人が急増することが考えられる。北朝鮮と韓国、並びに中国が同時期に一気に不安定化する事態も想定される。

◆考えられる作戦行動

フェーズ1 
 ステルス攻撃機を展開し、新月の夜を中心に北朝鮮領空内で模擬空爆演習を行う。

フェーズ2 
 日米は全ての核関連施設・核実験場の破壊と国連安全保障理事会常任理事国の査察官による、場所や日時を問わない「侵入的査察」を要求するため、国連安保理に決議案付託。
 核実験ののち、日本は緊急事態を宣言し、周辺事態と認定。
 国連憲章第7章第42条に基づく武力制裁決議を国連安保理に付託。
 日米両政府、ミサイル防衛システムを実戦モードに移行。

フェーズ5
 沖縄・嘉手納基地に出撃命令。F-22Aラプター、核実験監視用特殊偵察機WC135コンスタントフェニックス、RC-135Uコンバットセントが離陸。米国政府、北朝鮮に対して「核関連施設の即時停止」を警告。

フェーズ3 サージカル・ストライク
 北朝鮮が警告を無視した場合、「強制的で物理的な核廃棄」を通告。核物質飛散測定ミッション中のF-22Aラプターのうち数機、北朝鮮へ超音速で侵入。作戦空域内に北朝鮮空軍機が存在していた場合、これを排除。F-22Aラプター、B-2戦略爆撃機、核関連施設を破壊。
攻撃目標
△5MW原子炉と再処理施設を含む平安北道寧辺(ピョンアンブクト・ヨンビョン)の核施設
△黄海道平山(ファンヘド・ピョンサン)のウラン鉱山
△北朝鮮の「シリコンバレー」と呼ばれる平城(ピョンソン)核研究開発施設
△KN-08など北朝鮮の移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む各種ミサイル。
WC135コンスタントフェニックス、RC-135Uコンバットセント、核物質の空中への飛散を測定。

フェーズ4
 限定空爆と同時進行で中国に対して、北朝鮮と中国の両国間の輸入制限を解除黙認することを北朝鮮へ通知するように連絡する。
 日本政府は米国のオペレーションへの支持を表明するとともに、拉致問題解決への会談を開催することを同時に提案する。

◆限定空爆のポイント
 ここで大事なポイントは、日米は北朝鮮に対して、限定空爆以上のことを行う意図がないことを、日米にとっての利益とともに中国・北朝鮮によく周知させる必要がある。

 限定空爆が必要である理由は、テロ組織と非国家主体である北朝鮮とを比較した場合、核を使用する可能性は非国家主体である北朝鮮のほうが、テロ組織よりも小さいからである。金体制は北朝鮮以外に生存していく場所がない。北朝鮮が核の増産と拡散を放棄しない以上、強制的に国際社会のルールに従わせなければならない。したがって、テロ組織の手に核がそれ以上渡る前に北朝鮮に対して外科手術的攻撃(サージカル・ストライク)を行う。

▼核のゲームとその見切り
 北朝鮮は核実験をしてそれが失敗に終わっても、全面攻撃を受けることはなく体制が崩壊しないと見切って実験に踏み切った。ここまで核実験の試行国として攻撃を受けていない。北朝鮮の現時点での問題は、核より上位に体制崩壊による周辺国への影響がきている。したがって、体制を崩壊させないことを前提とした核廃棄計画を立案する必要がある。

 北朝鮮は核実験を行えば、国家的危機をもたらすような制裁を受けることを承知した上で実験を強行した。それは核さえ持てば、自力での体制を保障しうると考えているためである。逆説的に言えば、北朝鮮はどのような形であれ、体制が保障されればどのような制裁も耐えることを示している。したがって、限定空爆が行われたとしても体制が保障されるならば、北朝鮮が全面戦争に打って出る可能性は極めて低い。なぜならば全面戦争は金体制の終焉と同義だからである。核保有が体制の維持と同義ならば、北朝鮮の核の強制的破壊を条件に金体制の維持を保障する。北朝鮮に対する核廃棄の履行されることのない「約束」の見返りに援助を行うのではなく、米国主導による核の物理的破棄に対して始めて延命の道を開く。なぜならば、北朝鮮は追い込まれたからこそ今回の実験に踏み切った。核開発を進めることが規定路線であり、あらゆる交渉が無意味である、という脅威設定は正しい。日米の戦力は、北朝鮮の基地を物理的に破壊する能力を有し、また北朝鮮の中距離弾道ミサイルを迎撃する能力を有している。

 米国としては、限定空爆を行う際に限定空爆後の北朝鮮への中国からの間接的支援を黙認することを中国・北朝鮮側に非公式な外交ルートで通知する。ただし、WMDに関する物資の流れについては絶対禁忌とする。日本に対しては複数の空母艦隊を日本列島周辺に展開して安全を担保する。これによって、北朝鮮が日米のレッドラインを超えたことを認識させる。

 米国の最終目標は非核化であり、北朝鮮の最終目標は体制の生き残りである。米国は北朝鮮が核開発プログラムへの資金調達手段として、貨幣偽造、マネーロンダリング(資金洗浄)および麻薬取引などに関与していると認定し、金融制裁を発動した。北朝鮮はそれを解除するために核・ミサイル実験に賭けた。北金融制裁を強めれば、核実験を強行し、核実験を行えば金融制裁に加えて別の制裁が強まり困窮する。

 米国の目標:非核化⇒金融制裁
 北朝鮮の目標:体制の維持⇒核実験により2国間協議を開催させ、金融制裁の解除する

 交渉が無意味で、経済制裁も実効性を上げられず、しかもその体制の崩壊が核保有と同等の周辺国の安全保障バランスの不安定化をもたらしうるような北朝鮮型テロ国家に対しては、イージス・システムによるMDとステルス攻撃機が搭載するレーザー誘導爆弾による精密爆撃により大量破壊兵器製造の物理的廃棄を行いつつ、テロ国家の保護国による支援を黙認することで、体制の維持を保障した状態で実効性のある制裁を行う。核兵器製造能力を喪失させ、核の拡散を防ぎ、また核技術の進展を停止させる。核はあるが使用回数、運用能力ともに最低のままでテロ国家指導者が体制を保つことのできる限界の線に留める。

 北朝鮮が全面戦争に打って出ない場合は、限定空爆を口実に韓国・日本において北朝鮮によるテロが発生する可能性がある。
 日本は国内の工作員によるテロに対抗するために、特に陸上自衛隊のテロ即応能力を緊急に高める必要がある。また、工作船などが日本国内に上陸した際に制圧しうる態勢を維持する必要がある。
 また、北朝鮮はそれ以上の空爆を防ぐために、「自らの意思で北朝鮮に亡命してきた」拉致被害者が空爆された核施設で働いていた、などの発表を行う可能性はある。
 米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。

■米国が「非核化」に込めた意味
 米国は朝鮮半島の非核化がその主要な目標である。「民主化」ではない。これは、北朝鮮には「民主主義政権の樹立を目指さない」ということと、「民主主義国家である日本と米国が北朝鮮の管理をしない」ということを意味している。

 それは、戦中まで日本が日本本国を犠牲にして資本を投下して管理し、戦後は経済力世界第1位の米国と世界第2位の日本が韓国の発展に深く関与しながら、それでもなお韓国が反米・反日を掲げる状態になったからだと思われる。

 日本にいる在日朝鮮半島人は、日本における反米運動の主導層であることは明白であり、日本を極東における最大の同盟国としている米国にとって、看過できない存在となっている。また、北朝鮮の核開発は日本の在日朝鮮半島人の存在なくしては不可能であったため、安全保障上の無視できない脅威となっている。米国と日本は北朝鮮危機を期に日本の正常化を達成し、かつ米国は日本防衛のための最低限の軍事力を朝鮮半島に展開し、日米とも朝鮮半島から撤退する。朝鮮半島はもはや日米にとって不毛の地であり、日本の防衛ラインは朝鮮半島の南端に引き、対馬海峡・日本海・東シナ海・台湾海峡に必要十分な軍事力を展開して大陸からの侵略行為に備える。その軍事拠点は、第1にグアムであり、第2に横須賀を始めとする日本の基地となる。

 朝鮮半島の伝統的保護国は第1に中国であり、北朝鮮においては中国・ロシアが保護国となっている。また、第1の合併先は韓国が統一を自ら名乗り出ている。これらの3カ国が国連決議に反対してきたのは事実であり、それゆえに北朝鮮の核開発は進展してきた。北朝鮮は国際ルールに違反した以上、その責任を制裁により取らされる必要がある。その制裁を受けた後の北朝鮮を管理する責任と義務は、中韓露の3カ国にある。

 日本は拉致問題並びに麻薬・偽札・タバコ偽造、暴力団、パチンコ、闇金融で、米国はタバコ・偽札偽造で北朝鮮から被害を受けた被害国であり、北朝鮮を支援する責任・義務ともにない。第2次大戦下における日本の北朝鮮への賠償については「財産および請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との協定」(「請求権・経済協力協定」)で既に韓国に支払済みである。日本は北朝鮮に対して賠償を支払う義務を喪失している。

 北朝鮮の崩壊は、周辺国並びに北朝鮮自身が望まないことであるため、核とミサイルのない北朝鮮の存続のみを今後認める。

▼「戦争とは他の手段をもってする政治的交渉の継続にほかならない」
 日本としては、核に対するアプローチである限定空爆と拉致問題とは切り離す姿勢を貫く。それによって、北朝鮮に対して限定空爆は体制の転覆を目指すものではないことを認識させ、外交的退路を確保してあることを示す。拉致問題はあくまで外交による決着を目指す。なお、米国が地上部隊投入を決断した場合に備え、米国特殊部隊による拉致被害者救出作戦も同時に参加・計画する。
 日本と朝鮮半島との正常な関わりあいというのは、互いの文化的文明的違いを尊重し、衝突が起こる距離まで踏み込まずに適切に距離を取ることにある。日本と朝鮮半島が適切な距離を取ることこそが、お互いにとって恵沢となる。日本の主張する拉致問題と、北朝鮮と韓国が主張する強制連行問題は、そこにいてはいけない人々がいるために起こっている問題であるために、これを相互に解決する。

(1)日米が経済制裁を解除するにあたって、北朝鮮は横田めぐみさんら拉致被害者を即時帰国させなければならない。日本はその交換として、在日朝鮮半島人を北朝鮮へ帰国させる。そのための経済的支援をもって、北朝鮮への経済協力に代える。日本は朝鮮語を在日朝鮮半島人に教育するプログラムを支援する。在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化に対して、朝鮮半島にインフラを整備する。北朝鮮は日本政府が拉致被害者に対して行う支援と同様の支援を、帰国した在日朝鮮半島人に提供せねばならない。これをもって、人道国家としての出発の端緒を開く。経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。
(2)日本は北朝鮮に対する拉致という犯罪に対する処罰は、北朝鮮からの入国を日本人以外に認めないことで代替刑とする。外国人が日本に定住して日本社会に対する反社会的運動をすることは認められない。また、外国人が自国で日本社会に対する反社会的運動を行うことに対してはこれを関知しない。
(3)国際社会は韓国と北朝鮮との平和的統一を支持する。
(4)日本は北朝鮮が国際的ルールを守れる範囲で、問題のない技術を支援する。
(5)日本は北朝鮮が核放棄を確約し、かつそれが実行され検証された場合に限り北朝鮮との交易を再開する可能性を残す。北朝鮮が核施設を再稼動させた場合、今後も日米は核施設を停止させる。その場合、日米はあらゆる可能性を排除しない。これは北朝鮮が表明している朝鮮半島の非核化という目標に相互に合致するものである。
(6)日本は専守防衛の観点から、自衛隊の海外派遣の任務は北朝鮮の核が廃棄が立証されるまで削減し、日本周辺の防衛に注力する。

北朝鮮型核廃棄モデル
http://blue-diver.seesaa.net/article/27254385.html
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2017年04月15日

北朝鮮型核廃棄モデル revival2017

要旨
・NPT体制の崩壊を防ぐために、核実験を行った北朝鮮に対する制裁を行う。
・制裁に正当性を与えるために国連安保理決議を可決させる。
・ミサイルを保有する北朝鮮に対する制裁の安全を担保するために、イージス・システムによるMDが不可欠である。
・MDをより完全なものに近づけるために集団的自衛権の行使が必要である。
・朝鮮半島の民主化は韓国という失敗例が既にある。
・朝鮮半島は非核化が現時点での最終目標であり、「自由の拡大」による民主化ではない。
・北朝鮮の核開発を止めるためには物理的手段が必要である。
・北朝鮮の究極的な目標は体制の維持であり、米国の最終目標は非核化である。
・米朝間の問題は、北朝鮮側は金体制維持に支障をきたしている金融制裁の解除と、米国側はWMD拡散をもたらす核開発問題である。
・日米は北朝鮮へ周辺事態法に基づき米軍との集団的自衛権を行使可能な態勢へと移行し、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆(外科手術的攻撃/サージカル・ストライク)を行う。
・米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。
・金体制を動かしているのは恐怖であり、この行動原理に従って金政権を交渉のテーブルに戻す。
・米国は限定空爆を行う際に、必要十分な戦力を日本周辺に展開する。
・日本は限定空爆と拉致問題解決を切り離し、拉致問題はあくまで外交的決着を目指す。
・日朝国交正常化は両国の文化的・文明的違いを尊重し、適切な距離を取る。
・戦後補償問題については、在日朝鮮半島人(ここでは在日朝鮮半島出身者で日本国籍を取得していない韓国籍・北朝鮮籍の者)の朝鮮半島定住化を日朝が推進することで解決する。
・経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。

■北朝鮮核問題の特徴
◆北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされている。核開発に携わっている人間が北朝鮮の人間であるとは限らない。また、世界各国の拉致被害者がその中に含まれている可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては現時点では未完成である。
⇒日本には直接の脅威となり、米国には脅威となりつつある。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を順次配備している。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。2016年以降、北朝鮮の核・ミサイル技術は加速度的に進歩しており、中国・ロシアの技術的支援が疑われている。

◆核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

◆北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。
⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金体制が取ってきた路線の全否定となり、金体制の国内支配力の深刻な低下を招く。

〓日朝国交正常化について〓
1.朝鮮半島は非核化されなければならない。
2.北朝鮮の核計画は完全に放棄されなければならず、たとえ平和利用であっても認められない。
3.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明かさねばならない。
4.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明らかにした後に、核兵器の破棄に合意せねばならない。
5.北朝鮮は六者協議で核計画の破棄に合意するとともに、核計画の破棄を検証可能なレベルで実行することに合意せねばならない。
6.北朝鮮は以上の核全面放棄の戦略的決断を2005年9月までに行わなければならない。
7.北朝鮮は核放棄の決断をした後、核計画の破棄を、即時無条件に実行せねばならない。
8.北朝鮮は核計画の破棄を、検証可能な形で実行せねばならない。
9.北朝鮮は核計画の破棄を、後戻り不可能な形で実行せねばならない。
10.北朝鮮は核計画の破棄の実行した後、あらゆる角度から検証を受けねばならない。

・北朝鮮は核計画の破棄を終了させたならば、化学兵器・生物兵器などの大量破壊兵器も破棄せねばならない。
・北朝鮮は大量破壊兵器の破棄を終了させたならば、ミサイルを破棄せねばならない。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

■時系列
 北朝鮮は、核拡散防止条約調印後を遵守せず、核兵器の開発を極秘に進行させるため海外に開発先を求めた。
 1993年2月、IAEAが北朝鮮の未申告の核関連疑惑施設への特別査察を要求し核これら開発が露見、これが1994年のIAEA脱退と1994年10月の米朝枠組み合意につながって行く。
 ちなみにパキスタンの核関連技術の初期協力し核物質提供したのはインドの核開発に危機感を抱いた中国。弾道弾は北朝鮮製のノドンの改修版だった。

◆パキスタンの「原爆の父」A・Q・カーン博士とスリランカ人のタヒア氏とタックスヘイブン
2004年2月 ブッシュ米大統領「(核の闇市場の)最高財務責任者で、資金洗浄に手を染めた人物」
1990年代から2003年にかけ、リビアにウラン濃縮用の遠心分離機など核兵器開発に必要な機材や原料を売り、その代金を匿名性の高い租税回避地の口座で受け取るといった運用全般を管理
2006年10月、闇市場に関与した精密機器業者を家宅捜索したスイス検察当局の担当検事
「押収したハードディスクのデータ総量1・5テラバイトの4分の1が、資金洗浄に関するもの」
この業者は2012年9月の法廷証言で、当局の監視をかいくぐる手法を「(主要租税回避地である)英領バージン諸島に実体のないペーパー会社を作り、その名義で受け入れ口座を作った」
この業者は米中央情報局(CIA)に寝返った。見返りの報奨金数百万ドルは、CIAのフロント企業から租税回避地リヒテンシュタインの「ノイエバンク」で受け取った。
 カーン博士自身も、カリブ海の租税回避地バハマでペーパー会社を利用しているとパキスタンでは報じられている。租税回避地に関する「パナマ文書」によると、同社はリビアとの取引が活発化した1998年に設立されたと記されている。

◆ロバート・ゲーツ新国防長官と対北朝鮮核施設攻撃計画「5026」
1994年
 【ロバート・ゲーツ】中央情報局(CIA)長官
 論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
 【ウィリアム・ペリー】国防長官
 北朝鮮の場合、南北朝鮮を分断する軍事境界線付近に展開する北朝鮮軍の報復攻撃につながり、そのまま全面戦争に向かうとの読みから、最終的にこの選択肢を机上から取り除いた。

 在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を所有。

 OPLAN 5026/CONPLAN 5026 has been associated, in the available literature, with surgical strikes against North Korea that would take out crucial targets but would not constitute the initiation of a major theater war.

参考:Global Security.org [OPLAN 5026 - Air Strikes]
http://www.globalsecurity.org/military/ops/oplan-5026.htm
ttp://chorea.hp.infoseek.co.jp/usa/oplan5026.htm

1998年5月28日及び30日
 パキスタン、バルチスタン州チャガイ丘陵核実験場で、それぞれ5回と1回の地下核実験を実施。2006年10月9日の北の核実験は不完全爆発だったが、パキスタンの行った核実験に相乗りして起爆実験していたのが判明している。
 パキスタンが行った核実験のうち二回は
「北朝鮮技術者による」
「北朝鮮製の爆縮レンズによる長崎型原爆の起爆実験」
 日本の経済協力と支援などと引き換えに、原理主義の掃討とこれら各実験装置の強奪で北との手切れを図っていた。
 この辺が判明して最近は北朝鮮の核兵器入手に数年掛かるとは言われなくなった。弾頭としてデリバリ可能な小型化には数年かかるかもと言う話はある。パキスタンは北朝鮮からノドン・ミサイル等を輸入していたが、外貨不足から支払代金の代わりに北朝鮮に核技術を提供するようになった。提供した品目は、ウラン濃縮用高速遠心分離機の部品、設計図、ウラン濃縮技術及びテキスト、核弾頭の設計図、核実験データ等。
 パキスタン核開発の父Abdul Qadeer Khanことカーン博士がこれらの教習に関連して北朝鮮を13回訪問してる。その後Abdul Qadeer Khanは国際的な地下核ネットワークの構築に関与。イラン・リビア・北朝鮮に核関連技術を売却。リビアの科学者とカサブランカ・イスタンブールで接触・会合したほか、イランの科学者とカラチ、北朝鮮の科学者とはマレーシアで会合して核物質の取り扱いや濃縮用遠心分離機設計供与した部品の組み立て方などを指導した事までは自供している。

2002年10月4日
 米政府は、北朝鮮の姜錫柱(カン・ソクチュ)外務第一次官が、 平壌(ピョンヤン)を訪れたジェイムズ・ケリー国務次官補一行に、 「それ(HEU計画)以上のものも持てる」と述べ、存在自体を間接的に認めた。

2003年
 ボルトン前国務次官補は議会の秘密聴聞会で、北朝鮮とシリアの共同核開発について報告。

2004年
 アメリカ議会へのCIA報告
「シリアの核開発意図が増大しつつある関心事」

2005年4月22日
 米国政府、北朝鮮に6者協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討。
 ワシントンの朝鮮半島専門家が国務省の“特使”としてニューヨークの北朝鮮国連代表部に派遣。
「もし六カ国協議が崩壊した場合、大統領は軍事行動を含む他の選択の準備をせざるをえない」
国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心。

2005年4月29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2005年5月6日
 米TV局NBC、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報道。

2006年5月12日
 シリア政府経済代表団、2006年5月12日から訪朝。

2006年5月14日
 北朝鮮とシリア両政府間の第4回経済共同委員会(13日−14日)。経済や貿易、科学技術分野での協力を盛り込んだ議定書が調印。

2006年
 ムシャラフ大統領は、2006年出版した回顧録 『イン・ザ・ライン・オブ・ファイアー(攻撃にさらされて)』で、「カーン博士が1990年代以降、北朝鮮に約20個(nearly two dozens)のウラン濃縮用P1、P2遠心分離機を引き渡した」と証言。

2006年6月29日
<そろそろ集団的自衛権の行使を検討されてはいかがですか?>
(チェイニー副大統領)
 小泉総理は戦後の日本の歴史をとうとうと説明した上で、こう答えた。
<まだ、我が国はそこまで来ていない>
(小泉総理)

2006年9月7日
 米ホワイトハウス、報告書「9・11から5年、成功と挑戦」を発表。北朝鮮とシリアとが、大量破壊兵器やミサイル開発で協力していると批判。シリアについて「イスラム教シーア派組織ヒズボラ(神の党)やパレスチナのテロ組織を支援している」と指摘。北朝鮮がシリアに対して短距離弾道ミサイル・スカッドを輸出し、テポドン2号など新型の弾道ミサイル開発のため、ミサイル技術者の交換プログラムなどを行っているとみている。
 キプロス当局、北朝鮮からシリアに向かう貨物船を拿捕。リマソル港の海上警備当局幹部はロイターに対し、「国際刑事警察機構(インターポール)からの情報で、シリア向けに武器を積んでいる疑いがあり拿捕した。全乗組員15人が逮捕され、警察による尋問が行われている」移動式レーダー21台が押収。「乗組員は気象関連の観測用と説明しているが、この種のレーダーは複数の用途がある。事態は重大だ」キプロス当局は、同船が弾道ミサイル部品を積んでいる疑いがあるとの国際刑事警察機構の通報を受けていた。イディオト・アハロノトによると、米国はキプロスに積み荷の没収を求めたが、シリア当局が、レバノンの民兵組織ヒズボラなどに渡らないことを示す書類を提出し、キプロスはシリアへの輸出を許可。積み荷を移したシリア軍艦が2006年10月後半に出港した。

2006年11月3日
 ワシントンポスト
 米国防総省が数カ月間にわたり、北朝鮮の核関連施設への緊急攻撃を検討。
米軍が北朝鮮平安北道の寧辺にある使用済み核燃料の再処理施設に対する限定攻撃の計画策定作業を加速させている。
・海軍特殊部隊SEALSによる爆破作戦
・巡航ミサイル「トマホーク」や精密誘導爆弾による攻撃
・トマホークなら6発で施設の破壊は可能
 米国防総省当局者
・北朝鮮の核開発計画を除去するため「様々な軍事的な選択肢」を検討していたと指摘
 別の当局者
・ブッシュ政権は日韓に対し、両国への北朝鮮の攻撃を阻止するため核戦力の使用も辞さない、と伝えた。

2006年11月04日
 ペリー元国防長官
・北朝鮮が寧辺に建設中とされる5万キロワットの黒鉛減速炉が完成すれば、核兵器製造能力が一気に高まると懸念を表明
・「中国や韓国が強制力ある措置を取らなければ、米国は原子炉が稼働する前に攻撃せざるを得なくなる」と警告

2006年12月1日
 ペリー元国防長官 スタンフォード大学
「北朝鮮がテロ国家に核を拡散させれば米国の都市が被害を受ける可能性があり、その場合米国は破滅的な報復を加えるだろう」
「私がもし米国の大統領なら北朝鮮に問題の深刻さを理解させるため、金正日総書記と北朝鮮体制に打撃を加えることを具体的に警告する」

2006年12月06日
 アーミテージ元国務副長官
「これまでにみずから核を開発しながらその核を捨てた国はない」
・「北朝鮮が核を持っているからこそアメリカは本気になっている」

2007年1月18日
 北朝鮮核実験場に動き。

 F-117Aがサージカル・ストライクの演習を北朝鮮領空内で実施?
 
 ペリー元国防長官 議会下院 外交委員会
「中国や韓国が厳しい措置を取らないのなら、アメリカは北朝鮮の核施設への攻撃に踏み切ることも辞さないという警告を発することも有効だろう」
「北朝鮮が核開発を中断しない場合、韓国と中国が対北朝鮮食糧・エネルギー支援を断ち切るのが最も良い圧迫策」
「しかし両国がそうしない場合、強圧的措置を取ることができる唯一の国は米国だけ」
 もし中韓両国が応じない場合には、米国が軍事力により
「稼働する前に原子炉を破壊するしかない」
「北朝鮮に対し、既に手に入れた核能力を放棄させるのは極めて難しい」
 今後は軍事的措置の可能性を含んだ「強制的外交」に移るべきだ。
「これまでの北朝鮮との交渉経験によって、(交渉が)成功するかどうかは、軍事的措置の可能性に裏打ちされた外交ができるかにかかっている」
「北朝鮮への圧迫として最も望ましいのは、韓国と中国が『北朝鮮が大規模原子炉の建設を中断しなければ、食糧や石油の供給を絶つ』と威嚇することだ。しかし韓国と中国はこれまでこうした圧迫を行うことを拒絶してきた」
 実際に軍事的措置に踏み切った場合について
「成功するだろうが、危険な結果につながる可能性がある」
「もはや危険ではない選択肢は残っていない」
「核実験を終えた北朝鮮が核施設を拡大し、毎年10余の核爆弾製造能力を備えることは、(米国が)強圧措置を取ることよりも危険なこと」
「米国はたとえ意図しない危険な結果を招くことになるとしても(核施設を破壊する)軍事行動をとらなければならない」
「北朝鮮が核爆弾やプルトニウムを第3者に販売することも深刻な脅威」
「北朝鮮の爆弾が仮に第3者によってでも米国や韓国、日本でさく烈した場合、重大な結果に直面することを、過去のキューバミサイル危機当時にケネディ大統領が(ソ連に対して)したように明確な表現で北朝鮮に警告しなければならない」

2007年1月31日
 米・バージニア州ラングレー空軍基地のF-22Aラプター、一部報道関係者に公開。
 トリバー飛行隊長 米・バージニア州ラングレー空軍基地
「F-22Aを披露するのに嘉手納基地は最高の場所だ」

2007年2月8日
 アメリカ空軍、ハワイのヒッカム空軍基地でF-22Aラプター戦闘機を報道陣に公開。
 アメリカ空軍
 ジェフリー・レミントン中将
「6か国協議と時期が重なったのは、まったくの偶然だ」
「今回の配備で、何か起きた場合には、その空域での優位性を保つことができる」
F-22Aラプター パイロット 
 ジェイ・ウェイグマン大尉
「非常に厳重に防衛された地域でも奥深くまで侵入し、核施設でもどんな施設でも正確に破壊できる最高の能力を持っている」

2007年2月10日
 米国バージニア州ラングレー空軍基地所属の最新鋭ステルス戦闘機「F-22Aラプター」が、米国外では初めて嘉手納基地へ暫定配備。
ブルース・ライト在日米軍司令官 FNNニュースJAPAN
「我々のミッションは日本を守ることだ」
「F-22の展開こそ、アメリカの日米同盟へのコミットメントの証なのです
 今回の展開は、訓練でもあります
 ヴァージニア州から嘉手納までの飛行は、簡単ではありません
 空中給油を何度も行わなければならないんです」
「ヘスター太平洋空軍司令官は、日米共同訓練の意向を持っています
 まだ詰まっていませんが、可能ならやりたいですね」
「日米双方は、連携をとり、情報の交換を行っています
 情報収集面でも、協力して行動しています
 さらに、不測の事態に備えるために、日米両国は共同訓練も怠ってはいません
 北朝鮮の弾道ミサイルが日本に着弾するのは、わずかな時間です
 我々にとってこの重大な脅威に対する最善の手は、日米共同で対処することなんです」
「日米関係全体の枠組みの中で、共同で何をしているのか
 アメリカが日本の安全保障のために、何を行っているのか
 そして世界における、自由と民主主義に対する重大な脅威を、考慮に入れることが重要だと思います」

2007年2月20日
 米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS) ロイター通信
・北朝鮮がミサイルに搭載可能な小型核弾頭の製造能力を保有し、韓国全土と日本の大部分を射程に収めたとの報告書を明らかに。
北朝鮮の核関連施設を最近訪れた米国の核専門家が作成したもので、核兵器を「5個─12個」製造するプルトニウムを保有していると試算。
・中距離弾道ミサイル「ノドン」に搭載出来る、「粗い小型核弾頭」の製造が可能と分析し得ると指摘。
・「核弾頭の信頼性は低く、性能も高くはない」
・ミサイルに搭載可能な小型核弾頭の技術獲得については、海外から入手した可能性がある
・報告書は北朝鮮の核兵器保有を想定した戦略分析で、「万一戦争になれば、北朝鮮は韓国や日本の軍事目標や人口密集地を狙い、核爆弾を使用すると予想される」と警告
・北朝鮮が2月末時点で46〜64キロのプルトニウムを保有するとの試算を公表した。この数字から北朝鮮の核の構成を推測し、中距離弾道ミサイル「ノドン」に搭載可能な小型核弾頭を3個程度持っている可能性があると指摘
・昨年10月の核実験で、5キロ前後のプルトニウムが使われたと推定。この結果、保有量は46〜64キロで、うち兵器級として抽出されたのは28〜50キロ
・6〜7キロのプルトニウムが必要なノドン搭載用の核弾頭3個以外にも、5キロのプルトニウムを必要とするその他の核兵器を3個程度持っているのではないか
・5000キロ・ワットの実験用黒鉛炉に、2005年6月以来蓄積されたプルトニウム10〜13キロ・グラムに相当する使用済み核燃料があると推計

2007年2月22日 東亜日報 
 米中央情報局(CIA)および議会調査局(CRS)の報告書(日時不明)
 北朝鮮がロシアから輸入した遠心分離機用の部品である高強度アルミニウム管150トン、ドイツから輸入しようとして失敗した同一のアルミニウム管200トン。
 「北朝鮮の濃縮ウラン計画が、核兵器製造が可能な程度に進展したとみる根拠はない」

2007年2月27日
 アメリカ国防情報局(DIA) メープルズ局長 議会上院の軍事委員会で証言
・北朝鮮による弾道ミサイルの開発について、アメリカの国防当局は「技術的には数年以内にもアメリカ本土に到達する能力を備える可能性がある」
・去年7月長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を含む発射実験を行ったことについて、「北朝鮮は実験の失敗から学習し、不具合を修正して、さらに技術を高めている」
・北朝鮮の弾道ミサイルがアメリカ本土に到達可能な能力を備える時期について、「おそらく数年もかからないだろう」
・アメリカの情報当局は北朝鮮のキム・ジョンイル政権について、「軍や政府に対して厳しい統制を保っており、直ちに政権が崩壊するような兆候はみられない」という分析
「キム・ジョンイル総書記が軍隊や政府、共産党に対して厳しい統制を保っている」
「思想教育が浸透していることが極端な民族主義を生み、体制の強化につながっている」
「ただちにキム・ジョンイル政権が崩壊するような兆候はみられない」

 マコネル米国家情報長官の下で北朝鮮情報分析を担当するジョゼフ・デトラニ氏 上院軍事委員会公聴会
・北朝鮮による高濃縮ウラン疑惑について、「核兵器を生産できる規模のウラン濃縮計画に必要な資材調達を行っていたと確信している」
「北朝鮮は濃縮ウランの生産するのに十分な機材を入手した」

2007年2月末〜10月末
 米から情報提供受けて、インド洋上でスリランカの反政府組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」他向けの兵器及び物資を密輸しようとした北朝鮮船舶を6隻撃沈、臨検。
 北朝鮮はこれら船舶6隻の撃沈で約2億ドル相当の損害。
以前ソマリア沖で北朝鮮の貨物船が海賊返り討ちにしていたが、スリランカの状況から元軍人などを乗せてる模様。 ちなみに撃沈されたこれらの船舶は、中国は遼寧省潘陽に本拠を置く中国の兵器メーカー中国北方工業公司(Norinco)製の「北朝鮮に輸出された」野砲及び弾薬、軽火器を満載しており、かつLTTEのメンバーやら中東行き兵器(ヒズボラ向けに加え訓練指導教官が同乗していたりという未確認情報が出る。中国北方工業公司(Norinco)は、かつてコロンビア革命軍(FARC) はじめ南米各国の反政府ゲリラやテロ組織に「北朝鮮製に偽造した中国製兵器」を密売した前科と、イラン等に移転制限されているミサイル技術密輸し売却した事があって、これらを副社長以下会社組織ぐるみで行っていた疑惑がある。

2007年3月20日
 匿名のあるシンクタンク関係者 
「米政府が大気中から検出した物質を分析した結果、昨年10月、核実験はプルトニウムタンで あることを確認した」

2007年3月?
 イスラエル、北朝鮮の支援でシリアが核施設を建設中との情報を入手。イスラエルはアメリカ政府に連絡したが、アメリカは懐疑的。

2007年春
 イスラエル政府、空爆を計画開始。

2007年6月−
 イスラエルは軍事衛星の写真偵察目標をシリア北部に変更、6月にはイスラエルの軍事偵察衛星Ofek 7の偵察対象がイランからシリアに変更され、90分毎に精密な写真を送るよう にセットされた。
 偵察写真から北朝鮮とのリンクが確認された。

2007年夏
 シリア北部のダイル・アズ‐ツワル(Dayr az-Zwar)近郊の複合施設内に、ブッシュ政権は北朝鮮技術者がいることを確認。

2007年某日(6月-7月14日)
 イスラエル防衛軍特殊精鋭部隊「Sayeret Matkal/サエレット・マトカル」、シリア北部のダイル・アズ‐ツワル(Dayr az-Zwar)近郊の複合施設内から核物質を奪取。同部隊の長であったエフド・バラク(Ehud Barak)国防相の直接指示の下に行われた。バラク国防相は6月の就任以来、シリアのこの軍事施設について非常に強い関心を示していた。情報筋はシリアから検証用に持ちだされた試料が北朝鮮由来のものであると明言。アメリカの諜報筋および国防筋はウラン濃縮関連のものであろうと言う。アメリカ外交政策評議会の中東専門家であるIlan Bermanは「コンセンサスはイスラエルの攻撃した施設は核開発施設で、恐らくはウラン濃縮関連というもの」としている。シリアの施設がプルトニウム関連とする意見もあったが、プルトニウム生産には原子炉が必要なので、この意見は重んじられていない。シリア核製造施設からの核物質強奪をした際、シリア核製造基地にいた、北朝鮮技術者数人を殺害。

2007年7月14日
 イスラエルのシリア空爆は7月14日の週に予定されていたが国務省のライス国務長官等の反対で延期されていた。匿名の政府高官の語ったところに拠れば、イスラエルによるシリア空爆は7月14日の週に実行する計画であった。イスラエル側はシリアの核開発施設の衛星写真や、追加の諜報情報で北朝鮮が核開発の技術支援をしていると主張した。しかし、アメリカ政府側に、これらの証拠を疑問視するむきがあり、特にライス国務長官が空爆に反対した。イスラエル政府とアメリカ政府のハイレベル協議の結果、7月のシリア空爆は延期される事になったが、9月になってシリアの核施設の情報が漏れる恐れが出てきたために空爆を実行に移したという。

2007年7月26日(2007年9月26日付ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー)
 化学兵器開発に使われているシリア北部アレッポの秘密軍事施設で爆発事故。国営シリア・アラブ通信(SANA)が当時、火災により爆発性物質が爆発してシリア軍関係者15人が死亡、50人が負傷した。シリア国防関係筋の話として、スカッドCミサイルにマスタードガスを搭載する実験中に爆発が起きたと指摘。ミサイル製造施設内で燃料に引火し、(神経ガスのVX、サリンやびらん性のマスタードガスを含む)化学物質が貯蔵施設内外に撒き散らされた。死者の中にはイラン人技術者数十人が含まれ、このほかのイラン人技術者も防護服に守られていなかった身体部分に化学物質によるやけどを負い、重傷という。この事故により、シリアとイランが戦略協力合意に基づき、2年以上にわたって化学兵器開発に関与していたとの情報が裏付けられたと指摘。イランはシリアに対し、化学兵器開発のための5つの施設について計画、建設、運営を支援したとしている。死者の中に北朝鮮のミサイル専門家3人も含まれていたことが2007年10月4日判明
米政府「外国の技術者が何人かシリア国内にいる。北朝鮮の人たちもいることは間違いない。われわれは注視している」(センメル国務次官補代理代行)

2007年7月28日
 北朝鮮の貨物船「アル・ハメド」、7月28日にタルトゥース港に停泊。

2007年8月
 8月中にイスラエル閣議が6回開かれて対応を検討。
 イスラエルの軍事衛星の写真でシリア国内の核開発施設と見られるものを発見。アメリカ諜報部に渡された。
 アメリカ軍と諜報機関は北朝鮮からシリアに向かう幾つかの船舶を追跡。

2007年9月
 イスラエルの空軍機による偵察飛行が実施?

2007年9月3日
 北朝鮮の貨物船「アル・ハメド」(1700トン規模)がシリアのTartus/タルトゥース港に到着。地中海を定期的に運航している船ではなく、昨年6月末にスエズ運河を通過したことがある。荷物はセメントと書かれてあった。北朝鮮の貨物船、韓国の国旗を掲げシリアの港に停泊した後、行方不明に。空襲1日前までにシリアの港湾に出入りした船舶を追跡した結果、5隻が浮上し、うち1隻が北朝鮮に関係する「アル・ハメド」だった。北朝鮮船舶がスエズ運河を通過する際、韓国国旗を掲揚するのは、国際的な圧力を避けるための典型的な方法。貨物船の航路記録によれば、7月28日にタルトゥース港に停泊した後、9月3日にも再寄港した。しかし、同船がその後、黒海、地中海、または別海域のいずれに向かったかは不明。
「この北朝鮮船舶は数カ月前まで北朝鮮企業が所有しており、現在は別の船主に譲渡されている」(2007/09/18時点)
 ブッシュ大統領、ライス国務長官、ゲーツ国防長官、イラク中西部のアンバル州を電撃訪問。

2007年9月4日
 イスラエルの緊急対策閣議、攻撃決定。

2007年9月5日
 イスラエル軍特殊部隊員がシリア北部の「農業研究所」にむけて侵入開始。ユーフラテス川沿いのトルコ国境に近い場所。イスラエルはこの施設を注意して監視してきており、ここでリン酸塩からウランを精製していると信じている。イスラエル側の緊急検討のコンセンサスは核開発機器であるというもの。

2007年9月6日未明
 4機以上のイスラエル戦闘機、トルコ中部の航空基地コンヤ空軍基地から離陸か。トルコの空軍機にエスコートされシリア領空に侵入。トルコ軍がトルコ政府に対して情報を秘匿。攻撃にあたったパイロットにも事情は知らされず、パイロットは離陸後にミッションを知らされた。空爆計画はアメリカ軍空軍に事前に連絡されており、イスラエル空軍機が不審な戦闘機としてアメリカ軍の攻撃対象にならないように識別コードが与えられていた。空爆は、この物質が核関連である証拠がワシントンに示されたのちに、米国の承認のもとに行われた。
 イスラエル空軍、シリア核施設へサージカル・ストライク。
 爆撃用のF15とエアカバー用のF16等が出撃、地上隊員が目標をレーザー・ポイントして空爆成功。空爆は地上の特殊部隊と空軍の連携プレーで、地上で目標にレーザー照射したところに空軍機が爆弾(レーザー型精密爆弾)を投下するスタイルで行なわれた。IAFの第69航空隊のF15i複数機が使われた。空爆後の目標の衛星写真では、建物の中心部に大きな穴があり周辺の壁などは破壊されていない。爆発物はレーザー誘導爆弾で建物の屋根を突き破った後に爆発した。イスラエルのF-15戦闘爆撃機は二つの標的を破壊した。一方は北朝鮮から船で運ばれた核兵器の部品であり、もう一方はイラン製のZil Zal 地対地ミサイル。
F-15戦闘爆撃機の攻撃の前に、イスラエルの工作部隊がヘリコプターで侵入し、シリアのロシア製航空防衛システムのレーダーを破壊した。
シリアがロシアから8月に導入したPantsyr -S1E防空システムを突破(あるいは電子的にジャム)することが出来た。シリアはこの先端的なシステムを10組導入している。それぞれのシステムはレーダーと2機の30ミリ対空機関銃、12機の地対空ミサイルで構成されていて、ミサイルは20キロの射程で侵入してくる航空機を攻撃する。是が特に意味のある事には、イランがその防空システムを同じPantsyrにアップグレードしているからである。つまり、イスラエルやアメリカの空軍はイランの核開発サイトを同じように(防空システムを突破して、容易に)攻撃可能である。
 イスラエル政府はシリア空爆事件について完全な情報管制、ブラックアウト。
 米政府当局者は、イスラエル機の領空侵犯直後、イスラエル軍機の爆撃目的はシリアがレバノンのイスラム強硬派組織ヒズボラに供給する武器保管庫だったことを明らかに。
北朝鮮と中国に駐在する外交官は、中朝間の対話に関するアジア政府がらみの報告に基づき、多数の北朝鮮人がこの攻撃で死亡したことを確信している。北朝鮮人がそこにいたという証拠は、ブッシュ大統領とも夏には共有していた。高位のアメリカ側情報源によると、ブッシュ政権は、攻撃に承認を与える前に核関連活動の証拠を探していた。イスラエルはアメリカに証拠物件として写真、(核)物質そのもの、施設の土壌サンプルを提供している。土壌サンプルは攻撃前と攻撃後の双方についてであり、この話は独立した二つのソースで確認した。

2007年9月7日
 領空を侵犯した国防軍機に攻撃を行ったとシリアが発表。報復の可能性を示唆。

2007年9月9日
 トルコ領内で国防軍機のものと見られる燃料タンク/増槽投棄を発見。シリア上空の偵察飛行時に投棄されたものか。

2007年9月11日
 北朝鮮外務省スポークスマン、イスラエルによるサージカル・ストライクについて非難声明。「これは、シリアの自主権を乱暴に侵害し、地域の平和と安全を破壊する危険きわまりない挑発行為である」「われわれは、イスラエルのシリア領空侵犯行為を強く糾弾し、国の安全と地域の平和を守るためのシリア人民の正義の偉業に全面的な支持と連帯を表明する」
 シリア外相が「イスラエルは領空侵犯の際に実弾を発射していた」とEU外交官に語ったことが判明。しかしEU外交官は、シリアがこれ以上事態を悪化させることは無いとの見方を示した。

2007年9月13日
 イスラエル国防軍がシリア領空を侵犯して攻撃した標的はシリアの核施設だとの報道。イスラエルはこの事件について沈黙を守っているが、元軍関係者らが報道陣に語ったもよう。

2007年9月14日 
 ヒル国務次官補、北朝鮮とシリアの核コネクションについて6者会合にて取り上げる意向示す。
センメル米国務次官補代理代行 AP通信
「シリア政府は、核施設を得るため『謎の売人』と接触してきた可能性がある」「北朝鮮の人たちがシリアにいることは間違いない」
 イスラエルのシリア攻撃はトルコ軍の協力で行われたと、クウェート紙が報道。トルコ軍はシリアの軍事施設の情報をイスラエルに提供していたという。トルコのエルドアン首相は知らなかったもよう。
北朝鮮がシリアに核技術を提供していたとの報道。北朝鮮は、近年の米国との交渉の中で「シリアやイランに核技術を拡散する」と、米国を脅していたことが判明した。

2007年9月16日
 ゲーツ国防長官、北朝鮮・シリアの核共同開発の疑惑について、その事実を確認することを拒否。事実ならば「それはリアル・プロブレムになる」と言明。

2007年9月18日
 アメリカ軍と諜報機関の関係者は北朝鮮からシリアに向かう幾つかの船舶を追跡してきたと明らかに。ペンタゴンの高官がこれを確認した。追跡は最近の数週間行なわれているという。別の高官は空爆後の目標の衛星写真では、建物の中心部に大きな穴があり周辺の壁などは破壊されておらず、レーザー・ガイドの精密爆弾が使われた事を示すという。

2007年9月19日
 イランのアラビ空軍副司令官、もしイスラエルに攻撃されれば、イランは同国を爆撃するだろうと警告。

2007年9月20日
イスラエルの野党党首ベンジャミン・ネタニヤフ氏が、イスラエルによって領土を爆撃されたというシリアの告発に対して沈黙をやぶり、報道のあった作戦は戦略的に重要なものであり成功だったと語った。
「私は当初から内情に通じており、後ろ盾をしてきた。しかし、この件について論じるのは早すぎる。」
「私は最初からこの件に関与していたし、支持した」
事前にオルメルト首相から概要を知らされていたことを示唆。
「首相に(作戦成功の)お祝いの言葉をかけたのか」と問われると「個人的にね」
リクードの立法者ユヴァル・ステイニツ氏
「最善の声明ではない。しかし、これがコップの中の嵐であるとわかる時が来るかもしれない」

2007年9月21日
 空爆するのに先立ち、米ブッシュ政権はイスラエル側と情報を交換していたと米紙ワシントン・ポスト報道。
「この夏、北朝鮮の核技術者がシリアにいるという諜報情報がイスラエルからブッシュ大統領に報告された」
 北朝鮮の崔泰福労働党書記は平壌でシリアの与党バース党のサイド・イリヤ・ダウド組織部長と会談。
北朝鮮消息筋の話として、シリアのミサイル技術者が北朝鮮に長期滞在し、ミサイル製造技術などの研修を受けているとの報道。

2007年9月24日
 北朝鮮が国際社会の監視の目を逃れようと中東のシリアにウラン濃縮関連装置を搬送し、ウラン濃縮による核開発をシリアに委託しようとしていたのではないかとの疑惑が浮上。北朝鮮は、シリアやイランの弾道ミサイル開発を支援。1990年代末に弾道ミサイル実験の凍結を宣言した後も、両国から実験データを入手していたとみられている。

2007年10月1日
 ルービン元イスラエル国防省ミサイル防衛局長 米軍事専門誌「ディフェンスニュース」とのインタビュー
「北朝鮮がシリアにスカッドCとスカッドDのミサイル工場を建設し、北朝鮮技術者らがこのミサイルの性能改良および発射実験を助けているという話は、専門家の間では広く知られている」

2007年10月7日
 北朝鮮の核実験は、核実験全面禁止条約機構(CTBTO、本部ウィーン)がカナダに
設置した観測機が大気中の放射性ガス(希ガス)「キセノン133」を検出したことで、最終的に実施が確認された。希ガスは、岩盤を通過する性質があり、最も確実に地下核実験の実施を証明できる物質。カナダ北西部にあるイエローナイフ観測所が、ごく微量の「キセノン133」を観測したのは、核実験から約2週間後の昨年10月22日〜23日と26〜28日。CTBTOはこのデータを基に、伝播(でんぱ)状況を再現した図を作製した。実験場で発生した希ガスは風に乗り東に拡散、太平洋を越えカナダに到達した。

 ライス国務長官はイスラエルによるシリア空爆が中東地域を不安定化させ、また核拡散の証拠が不十分として延期を主張した。しかし計画廃棄を求めたのでは無い。
アメリカ外交政策評議会の中東専門家であるIlan Bermanは「コンセンサスはイスラエルの攻撃した施設は核開発施設で、恐らくはウラン濃縮関連というもの」としている。アメリカの諜報筋の情報に拠れば、シリアもカーン博士のネットワークからウラン濃縮装置を入手したと推定されている。

2007年10月17日
 イスラエル軍のラジオ放送
 シリア側がイスラエルが先月空爆した施設を核施設と認めたと報道。

 ブッシュ大統領
「北朝鮮は核拡散を止めると言い、全ての核開発計画を無能化し、情報開示すると言った。」
「次のステップは製造された、あるいは爆弾にされた、全てのプルトニウムの情報開示である。それと共に、全ての核拡散についての情報開示である」
「(もし、北朝鮮がこの約束を守らないのであれば)北朝鮮は、その帰結に直面することになろう」
記者がブッシュ大統領に「イスラエル軍のラジオ放送がシリアの高官が国連軍縮委員会で核施設の空爆を認めたと報道したが?」と質問したが、大統領は諜報情報にコメントしないとして回答していない。

2007年10月23日
 英国の政府高官(匿名)がシリア空爆事件を評して
1)「WWIIIが如何に近づいていたかを知れば、人々がパニックになっただろう」
NYTなどの報道した、未完成の原子炉の空爆事件でシリアの核爆弾開発には何年もの時間が必要とされている事に対して、この言葉はアンバランスすぎる。WWIIIが近い、という規模の危機であれば、もっとほかに要素があるはずではないか?
2)シリアの建設中の原子炉は夏以前から厳重に監視され分析されていた。アメリカ側は直接の脅威にならないとしてイスラエルの空爆計画に反対したという。それが9月6日になって急に空爆に踏み切ったからには、その理由があるはずである。
3)9月16日のサンデータイムズ記事とワシントンポストの記事は北朝鮮の船舶の到着と荷物の搬入が空爆のトリガーになったとしており、その荷物は核物質、あるいは完成した核爆弾ではないかと暗示している。建設中の原子炉だけであれば空爆は時期を待つことが可能であるが、もしも核爆弾であればイスラエルは一切の猶予を許されないと判断するであろうし、それはWWIII級の脅威と言うに相応しい。これは6者協議を完全に壊滅させる北朝鮮の違反行為であるため、6者協議維持を政策とする政府が情報開示していないのであろう。

2007年10月25日
 アメリカのシンクタンクは、シリアに建設中の原子炉とみられる施設の衛星写真を公開し、その規模や構造などから北朝鮮がプルトニウムの生産に使った原子炉と同じ型の可能性があると指摘。
 北朝鮮は同じ天然ウラン使用の黒鉛炉でも、旧ソ連型の炉とイギリス系の黒鉛減速二酸化炭素冷却炉(コールダーホールでの最初の商用原子炉) 参考にして原子炉を開発していた。

 米国防総省、B-2爆撃機にバンカーバスター搭載をめざし緊急予算申請。

 米下院外交委員会のアジア・太平洋小委員会などによる合同公聴会、
北朝鮮核問題をテーマに開かれ、証人のヒル国務次官補に対し超党派の議員から北朝鮮のシリアへの核開発協力疑惑など核拡散への強い疑念が噴出。
ヒル次官補は北朝鮮との協議で同疑惑を取り上げたことは認めたが一貫して疑惑の真偽に関する回答を避け、「いかなる合意も拡散問題に目をつぶっては受け入れない」
ダン・バートン議員(共和)は、クリントン前政権時代に米朝枠組み合意(94年)を結びながら高濃縮ウラン開発を続けた北朝鮮に対し強い疑念を表明。
「北朝鮮がシリアに核技術を渡した紛れもない可能性がある。中東は火薬庫であり、事態に適切に対処しなければ悲劇につながる」
北朝鮮へのエネルギー支援などの予算措置を認めるには真実を知る必要がある、と訴えた。
また、シリアがテロ支援国家に指定されていることなどから、北朝鮮のテロ支援国家指定解除問題と絡めて核協力疑惑を追及する場面も目立った。
デービッド・スコット議員(民主)
北朝鮮がレバノンのイスラム教シーア派民兵組織「ヒズボラ」を支援しているとの疑惑に触れ、
「北朝鮮はヒズボラに武器を供給し、訓練を行ったのか」とただした。
ヒル次官補はこの質問には「非難を裏付ける確かな情報は知らない」と答えたが、核協力疑惑では「機密情報を論議する立場にはない」と回答を避け続けた。

 米下院 シリアの核開発について説明を求める動き強化 決議案には与党共和党を中心にすでに100人以上。
「国務省は、我々議会に内緒にせず、何が起こっているのか説明するべきだ」(共和党 バートン下院議員)
「北朝鮮がシリアで何をしていたのかを、なぜ教えられないのですか?」(共和党 ポー下院議員)
「『テロ国家に核技術を売り渡していない』という北朝鮮の言葉が真実であることを証明する必要があります」(バートン下院議員)

2007年11月30日 ワシントンタイムズ
 アメリカ政府の現職および以前の高官によれば、北朝鮮が1990年代にパキスタンのカーン博士グループから入手したウラン濃縮装置(centrifuge)がシリア、あるいは他の国に渡っているのでは、との疑惑を有している。パキスタンはカーン博士らが北朝鮮にウラン濃縮装置を売ったことを認めている。

 イランの反体制組織「国民抵抗評議会」(NCRI)の外交問題責任者、モハマド・マハデシン氏は26日当地で記者会見し、イランはあと2年で核兵器開発計画を完了するところまできていると警告、欧州連合(EU)に対し、「融和政策」をやめ、米国に追随して制裁を強化するよう呼び掛けた。

2007年10月27日
 NYタイムズ、イスラエル軍が9月に爆撃した リアの核疑惑施設が2003年9月の時点ですでに建設中だったことを示す衛星写真を入手・公表。
 同紙は専門家の分析をもとに、施設建設が始まったのは2001年、北朝鮮が施設建設のための支援を始めたのは1990年代後半と推定している。

2007年11月19日
ミドル・イースト・タイムズ
 国際的に非難の高まるイランの核(爆弾)開発の問題に対処するために、隠れ蓑のようにシリアを使うという代替案(プランB)を進めていたのではないか。イスラエルはそれを察知して、イランの意図を暴く決意をしたのではないか。中東で議論されているシリア空爆事件はそうした疑惑を高めている。

2007年11月21日
 アビエーション・ウィーク誌
 9月6日のイスラエル空軍によるシリア空爆事件について
 アメリカ軍がシリアからのレーダーなど電子エミッションのモニターを通じて熟知しており、アメリカ軍が空爆を能動的に支援した事はないがアドバイスなどを提供していた。攻撃目標の脆弱性や電子戦のコンサルティング以外にはアメリカ軍はこの件でイスラエルを能動的支援をしていない。

2007年11月22日
 イスラエルの研究者 シリアの核施設はプルトニウムを用いて核爆弾を製造する工場との説。

 北朝鮮に対して空爆を行うためグアムに配備された米国のB2ステルス爆撃機2機が、初めてハワイで爆撃訓練を実施。

 アメリカ政府の現職および以前の高官によれば、北朝鮮が1990年代にパキスタンのカーン博士グループから入手したウラン濃縮装置(centrifuge)がシリア、あるいは他の国に渡っているのでは、との疑惑を有している。パキスタンはカーン博士らが北朝鮮にウラン濃縮装置を売ったことを認めている。

 米政府当局者らがワシントン・タイムズに語ったところでは、北朝鮮は米国に遠心分離器を所有していないと述べており、米政府内では、遠心分離器が北朝鮮からシリアなどの第3国に移転されたかもしれないとの見方。

2007年12月31日
 米空軍、新型地中貫通爆弾「MOP」投下訓練を実施
 地下60メートル(20階ビルの深さ)を貫通し、堅固な地下バンカーなどを破壊できる地中貫通爆弾が米で開発された。
 駐韓米軍や米空軍のホームページなどによると、米空軍は最近ミズーリ州ファイトマン空軍基地において、B-2ステルス爆撃機に新しく開発された地下貫通式の超強力爆弾を装着・投下する訓練を行った。MOP(Massive Ordnance
Penetrator)と呼ばれるこの爆弾は長さ6メートル、重さ13.6トンに達し、弾頭に装着される爆発物の重さだけでも2.7トンに達する。
 爆撃機から投下後は垂直に地面に突き刺さり、コンクリートならば60メートルまで貫通する。核兵器を除けばこれほどの破壊力を持つ通常兵器はない。
 これまでは地下30メートルまで貫通できるGBU-28「バンカーバスター」が最も強力な通常の地下貫通兵器だった。

2008年2月8日 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル
 イスラエルが昨年9月に空爆を加えたシリアの施設付近に、北朝鮮の作業員が定期的に現れていたことが偵察衛星で把握されていたと報じた。同紙によると、米欧当局者の多くは、イスラエルが破壊した施設は、北朝鮮の協力でシリアが開発していた初歩的な原子炉だったと分析。ある欧州の外交官によれば、西側諸国は、シリアと北朝鮮の間で核開発に関して「協力関係があったようだ」との共通の理解に達しているという。

2008年4月1日
 アメリカ国防総省のミサイル防衛局長は1日、北朝鮮が核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルの開発などを推進していると、議会の公聴会で証言した。
 ミサイル防衛局のオベリング局長は、書面で「北朝鮮が、現時点で配備可能な短・中距離弾道ミサイルを数百基保有し、核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルの開発を推進している」と証言した。
北朝鮮のミサイル開発が「いっそう厄介な問題になっている」と懸念を示している。
 またオベリング局長は、北朝鮮が開発中の中距離弾道ミサイルをイランが購入したという見方も示した。

 米財務省のレビー次官が上院財政委員会公聴会に提出した書面証言で、北朝鮮の米ドル紙幣偽造への調査を続けていると指摘。

2008年4月24日
 ペリノ米大統領報道官は24日、シリアが「プルトニウムの生産が可能な原子炉の建設を極秘で進めていた」との声明を発表し、「北朝鮮がシリアの核活動を支援したと確信している」
核施設はシリア東部アル・キバル近くの渓谷地帯に建設され、昨年8月時点で稼働間近な状態だった。原子炉の用途については、「構造上、発電用や研究用ではない」とし、兵器級プルトニウムの生産が目的だったと断定した。
 資料は、同施設と北朝鮮・寧辺(ヨンビョン)の核施設で撮影された原子炉の炉心部分や建屋の写真を並べて紹介。
両者が「酷似」しており、「この35年間で同構造の黒鉛減速ガス冷却炉を製造しているのは北朝鮮しかない」と指摘した。
北朝鮮の核開発関係者が2001年から施設破壊後の07年暮れにかけ、シリアを何度も訪問していた、

 ワシントンとイェルサレムの入手した情報に拠れば、北朝鮮はイランの秘密核開発計画を支援すべく、核技術と核物質を輸出した。ワシントンで行なわれたイスラエル首相のアドバイザーであるYoram Turbowicz と Shalom Turjemanのアメリカ高官との会議でアメリカ側がシリア空爆の情報公開を行う事にイスラエル側が合意した。
 イスラエル首相は過去数ヶ月、世界の主要なリーダーと会談し、シリア空爆事件についてシリアに対抗する国際的な統一フロントを形成する努力を行なってきた。プーチン大統領とは10月10日、18日にイランとの関連で核拡散の協議をしている。その1週間後でロンドンでブラウン首相、サルコジ大統領などと会談している。ロンドンではトルコ首相にも会談している。

1)昨年9月の事件を、今の時点になって始めて情報公開した理由は何か?
 パネルのコンセンサスは昨年9月の時点で情報公開すれば、シリア+ヒズボラとイスラエルの間に軍事的紛争勃発の可能性が高かった為。現時点ではその可能性が大幅に減少している
2)あえて情報公開に踏み切った主な理由は何か?
 中国に対して、北朝鮮を抑制するべく検証などへの圧力をかけるように求めているのであろう。それに加えてイランへの牽制がある。イスラエルがイランを攻撃しようとしても、アメリカが止めない可能性を匂わせている。

 米政府高官 記者団に対し、シリア東部アル・キバル近くの渓谷地帯に建設された原子炉を破壊するため、米国が軍事力行使の警告を一時検討していたことを明らかに。空爆に至る経緯について「米国はイスラエルと対応を協議した。イスラエルはシリアの核を自国の生存にかかわる脅威とみなし、最終的に行動を起こすことを独自に決断した」「米国の了承を求めることも、米国が了承を与えることもなかった」という。高官は「我々はイスラエルの行動を理解している」。
 北朝鮮のシリア支援の狙いについては、原子炉で生産できる兵器級プルトニウムの獲得でなく、「現金だった」と断定した。支援の見返りに得た金額は明らかにできない。

2008年6月15日 ワシントンポスト
 パキスタンの核科学者アブドゥル・カディール・カーン博士が率いる国際密輸組織を通し、小型核兵器の設計図がイランや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へ流出していた恐れ。イランなどで使われる弾道ミサイルに搭載できる高度な小型核弾頭の設計図。06年にスイス人実業家のコンピューターから発見された。データは最近、国際原子力機関(IAEA)の指示で破壊されたが、「これよりずっと前に、世界でも危険な国々へ売り渡されていた可能性がある」

2008年6月18日 
 ライス長官
 「北朝鮮のウラン濃縮活動の可能性を示す追加的情報に困惑している。この情報は北朝鮮への対応に懐疑的にならざるを得ないと再認識させる」
 「北朝鮮には核兵器も核計画も廃棄する気がない可能性がある」

2008年6月19日
 IAEA「北朝鮮−シリアの核取引立証する資料を入手」

2008年6月20日
 イスラエル軍、6月初めにイランの核施設攻撃を想定した大規模な軍事演習を実施。

2008年6月22日 
 ドイツ情報当局の報告書 核兵器と化学兵器について、シリアと北朝鮮、イランの核開発を援助。

2013年 北朝鮮の寧辺の核施設攻撃計画にかかわったペリー元米国防長官 聯合ニュースとのインタビュー「軍事攻撃で北朝鮮の核能力を除去することは不可能」「北朝鮮の全ての核施設が集まっていた1994年には1回のみの攻撃で核施設を破壊できたが、今は核施設が北朝鮮全域にあるのに加え、核兵器の運搬が可能であり、軍事的な攻撃は難しい」

◆非核三原則
 非核三原則の見直しによる、在日米軍による日本国内における核の運用開始を公表する可能性がある。これは、表向きは対北朝鮮用として、事実上は内戦状態に陥る可能性もある中共と人民解放軍の不確定要素に備える、という意味合いがあるように思われる。北朝鮮の核保有に呼応して湧き上がる日本保守派による核武装論を待ち、その声にのって非核三原則の見直しを議論させる。

◆サージカル・ストライクによる核不拡散ルール
 北朝鮮への核施設へのサージカル・ストライクは、遠いシリアの地でイスラエル空軍の手により行われた。米国防総省もこのオペレーションに関与している可能性が高い。
 この沈黙のルールは、核による軍事的バランスの崩壊を好まない周辺国の黙認によりバランスが保たれている。このルールが適用されるには、精度の高い諜報結果と軍事的実力が前提条件として必要とされ、実行には関係国、周辺国の国力、政治事情などが絡む。北朝鮮本国への適用は、上記の理由で現在まで行われていない。

●新月
2017年4月26日(水)21:16
2017年5月26日(金)04:44
2017年6月24日(土)11:31
2017年7月23日(日)18:46
2017年8月22日(火)03:30
2017年9月20日(水)14:30
2017年10月20日(金)04:12
2017年11月18日(土)20:42
2017年12月18日(月)15:30

◆今後の展望
 北朝鮮は、核実験や弾道ミサイル発射実験などの軍事的恫喝にシフトした。北朝鮮が履行を破った場合の準備は、国防総省は西太平洋に原子力空母、イージス艦、原子力潜水艦、F-22Aラプター、B-2ステルス爆撃機などを展開することで封じ込める戦略が取られる。総合的にみて、北朝鮮は、危機に呼応して日本流入を目指す朝鮮人が急増することが考えられる。北朝鮮と韓国、並びに中国が同時期に一気に不安定化する事態も想定される。

◆考えられる作戦行動

フェーズ1 
 ステルス攻撃機を展開し、新月の夜を中心に北朝鮮領空内で模擬空爆演習を行う。

フェーズ2 
 日米は全ての核関連施設・核実験場の破壊と国連安全保障理事会常任理事国の査察官による、場所や日時を問わない「侵入的査察」を要求するため、国連安保理に決議案付託。
 核実験ののち、日本は緊急事態を宣言し、周辺事態と認定。
 国連憲章第7章第42条に基づく武力制裁決議を国連安保理に付託。
 日米両政府、ミサイル防衛システムを実戦モードに移行。

フェーズ5
 沖縄・嘉手納基地に出撃命令。F-22Aラプター、核実験監視用特殊偵察機WC135コンスタントフェニックス、RC-135Uコンバットセントが離陸。米国政府、北朝鮮に対して「核関連施設の即時停止」を警告。

フェーズ3 サージカル・ストライク
 北朝鮮が警告を無視した場合、「強制的で物理的な核廃棄」を通告。核物質飛散測定ミッション中のF-22Aラプターのうち数機、北朝鮮へ超音速で侵入。作戦空域内に北朝鮮空軍機が存在していた場合、これを排除。F-22Aラプター、B-2戦略爆撃機、核関連施設を破壊。
攻撃目標
△5MW原子炉と再処理施設を含む平安北道寧辺(ピョンアンブクト・ヨンビョン)の核施設
△黄海道平山(ファンヘド・ピョンサン)のウラン鉱山
△北朝鮮の「シリコンバレー」と呼ばれる平城(ピョンソン)核研究開発施設
△KN-08など北朝鮮の移動式大陸間弾道ミサイル(ICBM)を含む各種ミサイル。
WC135コンスタントフェニックス、RC-135Uコンバットセント、核物質の空中への飛散を測定。

フェーズ4
 限定空爆と同時進行で中国に対して、北朝鮮と中国の両国間の輸入制限を解除黙認することを北朝鮮へ通知するように連絡する。
 日本政府は米国のオペレーションへの支持を表明するとともに、拉致問題解決への会談を開催することを同時に提案する。

◆限定空爆のポイント
 ここで大事なポイントは、日米は北朝鮮に対して、限定空爆以上のことを行う意図がないことを、日米にとっての利益とともに中国・北朝鮮によく周知させる必要がある。

 限定空爆が必要である理由は、テロ組織と非国家主体である北朝鮮とを比較した場合、核を使用する可能性は非国家主体である北朝鮮のほうが、テロ組織よりも小さいからである。金体制は北朝鮮以外に生存していく場所がない。北朝鮮が核の増産と拡散を放棄しない以上、強制的に国際社会のルールに従わせなければならない。したがって、テロ組織の手に核がそれ以上渡る前に北朝鮮に対して外科手術的攻撃(サージカル・ストライク)を行う。

▼核のゲームとその見切り
 北朝鮮は核実験をしてそれが失敗に終わっても、全面攻撃を受けることはなく体制が崩壊しないと見切って実験に踏み切った。ここまで核実験の試行国として攻撃を受けていない。北朝鮮の現時点での問題は、核より上位に体制崩壊による周辺国への影響がきている。したがって、体制を崩壊させないことを前提とした核廃棄計画を立案する必要がある。

 北朝鮮は核実験を行えば、国家的危機をもたらすような制裁を受けることを承知した上で実験を強行した。それは核さえ持てば、自力での体制を保障しうると考えているためである。逆説的に言えば、北朝鮮はどのような形であれ、体制が保障されればどのような制裁も耐えることを示している。したがって、限定空爆が行われたとしても体制が保障されるならば、北朝鮮が全面戦争に打って出る可能性は極めて低い。なぜならば全面戦争は金体制の終焉と同義だからである。核保有が体制の維持と同義ならば、北朝鮮の核の強制的破壊を条件に金体制の維持を保障する。北朝鮮に対する核廃棄の履行されることのない「約束」の見返りに援助を行うのではなく、米国主導による核の物理的破棄に対して始めて延命の道を開く。なぜならば、北朝鮮は追い込まれたからこそ今回の実験に踏み切った。核開発を進めることが規定路線であり、あらゆる交渉が無意味である、という脅威設定は正しい。日米の戦力は、北朝鮮の基地を物理的に破壊する能力を有し、また北朝鮮の中距離弾道ミサイルを迎撃する能力を有している。

 米国としては、限定空爆を行う際に限定空爆後の北朝鮮への中国からの間接的支援を黙認することを中国・北朝鮮側に非公式な外交ルートで通知する。ただし、WMDに関する物資の流れについては絶対禁忌とする。日本に対しては複数の空母艦隊を日本列島周辺に展開して安全を担保する。これによって、北朝鮮が日米のレッドラインを超えたことを認識させる。

 米国の最終目標は非核化であり、北朝鮮の最終目標は体制の生き残りである。米国は北朝鮮が核開発プログラムへの資金調達手段として、貨幣偽造、マネーロンダリング(資金洗浄)および麻薬取引などに関与していると認定し、金融制裁を発動した。北朝鮮はそれを解除するために核・ミサイル実験に賭けた。北金融制裁を強めれば、核実験を強行し、核実験を行えば金融制裁に加えて別の制裁が強まり困窮する。

 米国の目標:非核化⇒金融制裁
 北朝鮮の目標:体制の維持⇒核実験により2国間協議を開催させ、金融制裁の解除する

 交渉が無意味で、経済制裁も実効性を上げられず、しかもその体制の崩壊が核保有と同等の周辺国の安全保障バランスの不安定化をもたらしうるような北朝鮮型テロ国家に対しては、イージス・システムによるMDとステルス攻撃機が搭載するレーザー誘導爆弾による精密爆撃により大量破壊兵器製造の物理的廃棄を行いつつ、テロ国家の保護国による支援を黙認することで、体制の維持を保障した状態で実効性のある制裁を行う。核兵器製造能力を喪失させ、核の拡散を防ぎ、また核技術の進展を停止させる。核はあるが使用回数、運用能力ともに最低のままでテロ国家指導者が体制を保つことのできる限界の線に留める。

 北朝鮮が全面戦争に打って出ない場合は、限定空爆を口実に韓国・日本において北朝鮮によるテロが発生する可能性がある。
 日本は国内の工作員によるテロに対抗するために、特に陸上自衛隊のテロ即応能力を緊急に高める必要がある。また、工作船などが日本国内に上陸した際に制圧しうる態勢を維持する必要がある。
 また、北朝鮮はそれ以上の空爆を防ぐために、「自らの意思で北朝鮮に亡命してきた」拉致被害者が空爆された核施設で働いていた、などの発表を行う可能性はある。
 米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。

■米国が「非核化」に込めた意味
 米国は朝鮮半島の非核化がその主要な目標である。「民主化」ではない。これは、北朝鮮には「民主主義政権の樹立を目指さない」ということと、「民主主義国家である日本と米国が北朝鮮の管理をしない」ということを意味している。

 それは、戦中まで日本が日本本国を犠牲にして資本を投下して管理し、戦後は経済力世界第1位の米国と世界第2位の日本が韓国の発展に深く関与しながら、それでもなお韓国が反米・反日を掲げる状態になったからだと思われる。

 日本にいる在日朝鮮半島人は、日本における反米運動の主導層であることは明白であり、日本を極東における最大の同盟国としている米国にとって、看過できない存在となっている。また、北朝鮮の核開発は日本の在日朝鮮半島人の存在なくしては不可能であったため、安全保障上の無視できない脅威となっている。米国と日本は北朝鮮危機を期に日本の正常化を達成し、かつ米国は日本防衛のための最低限の軍事力を朝鮮半島に展開し、日米とも朝鮮半島から撤退する。朝鮮半島はもはや日米にとって不毛の地であり、日本の防衛ラインは朝鮮半島の南端に引き、対馬海峡・日本海・東シナ海・台湾海峡に必要十分な軍事力を展開して大陸からの侵略行為に備える。その軍事拠点は、第1にグアムであり、第2に横須賀を始めとする日本の基地となる。

 朝鮮半島の伝統的保護国は第1に中国であり、北朝鮮においては中国・ロシアが保護国となっている。また、第1の合併先は韓国が統一を自ら名乗り出ている。これらの3カ国が国連決議に反対してきたのは事実であり、それゆえに北朝鮮の核開発は進展してきた。北朝鮮は国際ルールに違反した以上、その責任を制裁により取らされる必要がある。その制裁を受けた後の北朝鮮を管理する責任と義務は、中韓露の3カ国にある。

 日本は拉致問題並びに麻薬・偽札・タバコ偽造、暴力団、パチンコ、闇金融で、米国はタバコ・偽札偽造で北朝鮮から被害を受けた被害国であり、北朝鮮を支援する責任・義務ともにない。第2次大戦下における日本の北朝鮮への賠償については「財産および請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との協定」(「請求権・経済協力協定」)で既に韓国に支払済みである。日本は北朝鮮に対して賠償を支払う義務を喪失している。

 北朝鮮の崩壊は、周辺国並びに北朝鮮自身が望まないことであるため、核とミサイルのない北朝鮮の存続のみを今後認める。

▼「戦争とは他の手段をもってする政治的交渉の継続にほかならない」
 日本としては、核に対するアプローチである限定空爆と拉致問題とは切り離す姿勢を貫く。それによって、北朝鮮に対して限定空爆は体制の転覆を目指すものではないことを認識させ、外交的退路を確保してあることを示す。拉致問題はあくまで外交による決着を目指す。なお、米国が地上部隊投入を決断した場合に備え、米国特殊部隊による拉致被害者救出作戦も同時に参加・計画する。
 日本と朝鮮半島との正常な関わりあいというのは、互いの文化的文明的違いを尊重し、衝突が起こる距離まで踏み込まずに適切に距離を取ることにある。日本と朝鮮半島が適切な距離を取ることこそが、お互いにとって恵沢となる。日本の主張する拉致問題と、北朝鮮と韓国が主張する強制連行問題は、そこにいてはいけない人々がいるために起こっている問題であるために、これを相互に解決する。

(1)日米が経済制裁を解除するにあたって、北朝鮮は横田めぐみさんら拉致被害者を即時帰国させなければならない。日本はその交換として、在日朝鮮半島人を北朝鮮へ帰国させる。そのための経済的支援をもって、北朝鮮への経済協力に代える。日本は朝鮮語を在日朝鮮半島人に教育するプログラムを支援する。在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化に対して、朝鮮半島にインフラを整備する。北朝鮮は日本政府が拉致被害者に対して行う支援と同様の支援を、帰国した在日朝鮮半島人に提供せねばならない。これをもって、人道国家としての出発の端緒を開く。経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。
(2)日本は北朝鮮に対する拉致という犯罪に対する処罰は、北朝鮮からの入国を日本人以外に認めないことで代替刑とする。外国人が日本に定住して日本社会に対する反社会的運動をすることは認められない。また、外国人が自国で日本社会に対する反社会的運動を行うことに対してはこれを関知しない。
(3)国際社会は韓国と北朝鮮との平和的統一を支持する。
(4)日本は北朝鮮が国際的ルールを守れる範囲で、問題のない技術を支援する。
(5)日本は北朝鮮が核放棄を確約し、かつそれが実行され検証された場合に限り北朝鮮との交易を再開する可能性を残す。北朝鮮が核施設を再稼動させた場合、今後も日米は核施設を停止させる。その場合、日米はあらゆる可能性を排除しない。これは北朝鮮が表明している朝鮮半島の非核化という目標に相互に合致するものである。
(6)日本は専守防衛の観点から、自衛隊の海外派遣の任務は北朝鮮の核が廃棄が立証されるまで削減し、日本周辺の防衛に注力する。

北朝鮮型核廃棄モデル
http://blue-diver.seesaa.net/article/27254385.html
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2015年10月27日

Freedom of Navigation Operations in the South China Sea

米国時間26日―
米海軍、ミサイル駆逐艦「ラッセン」を、南シナ海で中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)の境界内へ派遣。

というわけで、状況開始…


これは以前拾ったものだけれど、とある東亜Nの10月25日書き込みの内容は、

・米国より関係諸国(日本、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、ベトナム、フィリピン等)に通達
・米海軍が南沙諸島で作戦行動に入る
・中国が強硬な姿勢を取れば、南沙諸島の基地を爆撃する可能性が高い

今回の予測は、自分が現在支払っている時間、コスト、能力を考えれば、成功だと思う。

我が師と仰ぐ人たち、小泉総理、故ハマコー氏、松本方哉氏、名も無きネットの人々に感謝。
明治維新の真の功労者である、小栗上野介忠順が未来に託した遺跡が、日本の命運を切り開いてくれる。

聖域なき構造改革の残したレガシーは、まだ私の中にあるのだろう。
それは特段個人的利益のない、自律的情報活動の類だけれど。

Coup d'œil クー・ディユと呼ばれるような戦略眼が、人生の必要なときだけでいい、日本のこの電脳空間に宿ってくれることが、私のささやかな願いではある。
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2009年01月31日

ブッシュ大統領 最後の戦略

◆概説
・米民主党はPSIの提唱者であり、シリア核疑惑の追及者であったボルトン国連大使の再任を拒否した。イラク統治の混迷により米国の影響力が低下し、PSIは包囲網から監視網にシフトした。現在は北朝鮮の安保理決議違反の証拠固めのために機能している可能性がある。
・米国財務省と国務省は金融制裁の一部解除を、2007年2月の核廃棄ロードマップ履行を求めた合意文書(北京合意)締結のためのトラップとして、2007年1月のベルリン会談で仕掛けた。2007年3月、口座凍結解除の責任をマカオ当局(中国政府)に委ねるとともに、米国内全てのコルレス口座を全面禁止した。BDAが直接・間接的に米金融システムにアクセスすることを防ぐことにより、北朝鮮自体を国際金融システムから追放した。
・北朝鮮に対して米国政府は、金融制裁解除の融和策とステルス展開の圧力強化により、核施設廃棄の言質を取り、履行期限を設定した。
・米国政府は金融制裁解除を行い、国際金融市場から北朝鮮を追放したあと期限の履行を迫った。
・米国政府は日本の拉致問題について譲らない姿勢を示し、北朝鮮が拉致問題を言い訳にする外交的退路を断っている。北朝鮮の核保有国としての実力は現時点では無いことも見解として示した。

・ステルス戦闘機を撤収させ、北朝鮮に対して軍事圧力を弱めて北朝鮮が強硬姿勢を取りやすい環境を作っている。
・北朝鮮に対して他のカードと組み合わせて使いつつ核廃棄を迫り、違反を重ねていけば国連安保理で武力制裁決議を採択するまで持っていく。
・武力制裁決議が脅しではないことをステルス攻撃機を始めとした戦力の展開により示す。
・北朝鮮に対しては、特にイランへの牽制の意味を込めて様々な実験的アプローチが試される。
・核廃棄か武力制裁かの選択を包囲網を整備しながら迫る。

・バクダッド市民の死者が減少し始め、特にイラク人による治安部隊の育成が芽を出し始め、イラクの治安が軌道に乗り始めた。
・アフガニスタン・イラク・パキスタンを始め、イラン・シリアなど米国は引き続き中東に注力していく必要がある。それはEU・ロシアにとっても重要な位置づけを占める。P5のうち、フランスは親米にシフトし、英国は以前よりも米国から距離を置く姿勢をみせている。

・北朝鮮はシリアとパキスタン経由でターリバーンに歩兵用軽火器及びRPG系列の対戦車ロケット等の武器密売している。

■時系列

1994年
ロバート・ゲーツ中央情報局(CIA)長官
 論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。

 北朝鮮は、核拡散防止条約調印後を遵守せず、核兵器の開発を極秘に進行させるため海外に開発先を求めた。
 1993年2月、IAEAが北朝鮮の未申告の核関連疑惑施設への特別査察を要求し核これら開発が露見、これが1994年のIAEA脱退と1994年10月の米朝枠組み合意につながって行く。
 ちなみにパキスタンの核関連技術の初期協力し核物質提供したのはインドの核開発に危機感を抱いた中国。弾道弾は北朝鮮製のノドンの改修版だった。

1998年5月28日及び30日
 パキスタン、バルチスタン州チャガイ丘陵核実験場で、それぞれ5回と1回の地下核実験を実施。2006年10月9日の北の核実験は不完全爆発だったが、パキスタンの行った核実験に相乗りして起爆実験していたのが判明している。
 パキスタンが行った核実験のうち二回は
「北朝鮮技術者による」
「北朝鮮製の爆縮レンズによる長崎型原爆の起爆実験」
 日本の経済協力と支援などと引き換えに、原理主義の掃討とこれら各実験装置の強奪で北との手切れを図っていた。
 この辺が判明して最近は北朝鮮の核兵器入手に数年掛かるとは言われなくなった。弾頭としてデリバリ可能な小型化には数年かかるかもと言う話はある。パキスタンは北朝鮮からノドン・ミサイル等を輸入していたが、外貨不足から支払代金の代わりに北朝鮮に核技術を提供するようになった。提供した品目は、ウラン濃縮用高速遠心分離機の部品、設計図、ウラン濃縮技術及びテキスト、核弾頭の設計図、核実験データ等。
 パキスタン核開発の父Abdul Qadeer Khanことカーン博士がこれらの教習に関連して北朝鮮を13回訪問してる。その後Abdul Qadeer Khanは国際的な地下核ネットワークの構築に関与。イラン・リビア・北朝鮮に核関連技術を売却。リビアの科学者とカサブランカ・イスタンブールで接触・会合したほか、イランの科学者とカラチ、北朝鮮の科学者とはマレーシアで会合して核物質の取り扱いや濃縮用遠心分離機設計供与した部品の組み立て方などを指導した事までは自供している。

2002年5月31日 
 福田康夫官房長官
「憲法にも見直し議論がある時代だから、国際情勢が変われば非核三原則が変わるかもしれない」

2002年10月4日
 米政府は、北朝鮮の姜錫柱(カン・ソクチュ)外務第一次官が、 平壌(ピョンヤン)を訪れたジェイムズ・ケリー国務次官補一行に、 「それ(HEU計画)以上のものも持てる」と述べ、存在自体を間接的に認めた。

2003年
 ボルトン前国務次官補は議会の秘密聴聞会で、北朝鮮とシリアの共同核開発について報告。

2004年
 アメリカ議会へのCIA報告
「シリアの核開発意図が増大しつつある関心事」

2005年
 国連大使の承認審査で、ボルトン大使がシリアに対して情報を捏造したとして民主党上院議員に批判される。

2006年5月12日
 シリア政府経済代表団、2006年5月12日から訪朝。

2006年5月14日
 北朝鮮とシリア両政府間の第4回経済共同委員会(13日−14日)。経済や貿易、科学技術分野での協力を盛り込んだ議定書が調印。

2004年9月11日
 ジェンキンス氏、在日米軍陸軍司令部のある神奈川県座間市、相模原市のキャンプ座間に出頭。

2006年
 ムシャラフ大統領は、2006年出版した回顧録 『イン・ザ・ライン・オブ・ファイアー(攻撃にさらされて)』で、「カーン博士が1990年代以降、北朝鮮に約20個(nearly two dozens)のウラン濃縮用P1、P2遠心分離機を引き渡した」と証言。

2006年9月7日
 米ホワイトハウス、報告書「9・11から5年、成功と挑戦」を発表。北朝鮮とシリアとが、大量破壊兵器やミサイル開発で協力していると批判。シリアについて「イスラム教シーア派組織ヒズボラ(神の党)やパレスチナのテロ組織を支援している」と指摘。北朝鮮がシリアに対して短距離弾道ミサイル・スカッドを輸出し、テポドン2号など新型の弾道ミサイル開発のため、ミサイル技術者の交換プログラムなどを行っているとみている。
 キプロス当局、北朝鮮からシリアに向かう貨物船を拿捕。リマソル港の海上警備当局幹部はロイターに対し、「国際刑事警察機構(インターポール)からの情報で、シリア向けに武器を積んでいる疑いがあり拿捕した。全乗組員15人が逮捕され、警察による尋問が行われている」移動式レーダー21台が押収。「乗組員は気象関連の観測用と説明しているが、この種のレーダーは複数の用途がある。事態は重大だ」キプロス当局は、同船が弾道ミサイル部品を積んでいる疑いがあるとの国際刑事警察機構の通報を受けていた。イディオト・アハロノトによると、米国はキプロスに積み荷の没収を求めたが、シリア当局が、レバノンの民兵組織ヒズボラなどに渡らないことを示す書類を提出し、キプロスはシリアへの輸出を許可。積み荷を移したシリア軍艦が2006年10月後半に出港した。

2006年11月28日−29日
 北京・釣魚台国賓館 6者協議の事前協議
 クリストファー・ヒル米国務次官補、6者協議開催のために確約を求める。

北朝鮮は、
(1)プルトニウムを生産している寧辺の実験用原子炉の稼働停止
(2)国際原子力機関(IAEA)要員による全核関連施設への査察の早期受け入れ
(3)10月に核実験を実施した咸鏡北道吉州郡豊渓里の地下核実験場を埋め立てるなど完全封鎖の確約と核実験中止
(4)北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の自己申告
−などを即時実施せよ。

見返りとして、
(1)「安全の保証」
(2)経済支援
(3)米朝関係正常化と朝鮮半島の平和体制構築
−をあらためて確約する。

提案を拒否した場合、「6者協議への復帰拒否」と判断、追加制裁などを辞さない。

2005年9月19日の6者協議共同声明において合意された核放棄を、
2008年中に完全履行せよ。

2006年12月4日
 ボルトン国連大使、辞任表明。北朝鮮‐シリア核コネクション報告がボルトン国連大使承認失敗の原因になる。

2007年1月8日
 米空軍、韓国へのF-117Aナイトホークの展開を発表。

2007年1月5日
 米軍が北朝鮮目標に模擬空襲訓練?

 ブッシュ大統領、ネグロポンテ国家情報長官を国務副長官に指名。
・グロポンテ国務副長官と、ゲーツ国防長官は情報畑の人間。
・イランや北朝鮮への対応は、これまでの穏健対話型から、諜報活動を重視した、豪腕・隠密行動型に変わる可能性がある。
(NJ 2007/01/11 INSIDE AMERICA「2007アメリカ外交展望」より)

2007年1月9日
 米空軍、2月上旬にF-22Aラプターを嘉手納基地に配備することを発表。

2007年1月11日
 F-117ステルス攻撃機が群山基地に派遣。

2007年1月17日
 ベルリン北朝鮮大使館にて米朝二国間協議。

2007年1月21日
 金桂冠外務次官が祝杯を上げモスクワで泥酔。
「成果があったということだけは明白だ。合意をした」

2007年2月8日
 第5回6者協議第3セッション再開

 アメリカ空軍、ハワイのヒッカム空軍基地でF-22Aラプター戦闘機を報道陣に公開。
 アメリカ空軍
 ジェフリー・レミントン中将
「6か国協議と時期が重なったのは、まったくの偶然だ」
「今回の配備で、何か起きた場合には、その空域での優位性を保つことができる」
F-22Aラプター パイロット 
 ジェイ・ウェイグマン大尉
「非常に厳重に防衛された地域でも奥深くまで侵入し、核施設でもどんな施設でも正確に破壊できる最高の能力を持っている」

2007年2月10日
 F-22Aラプター嘉手納展開の遅延

2007年2月13日
 北京合意成果文書「共同声明の実施のための初期段階の措置」
60日以内に実施する「初期段階の措置」
(1)北朝鮮
1)寧辺の核施設(再処理施設を含む。)を、最終的に放棄することを目的として活動停止(shut down)及び封印(seal)する。
核関連施設は以下の5つ。
@5,000kW黒鉛減速炉(寧辺)
A5万kW黒鉛減速炉(寧辺)
B20万kW黒鉛減速炉(秦川)
C核燃料加工施設
D使用済み核燃料再処理施設
2)すべての必要な監視及び検証を行うために、IAEA要員の復帰を求める。
3)すべての核計画(抽出プルトニウムを含む。)の一覧表について、五者と協議する。

2007年2月17日
 F-22Aラプター、嘉手納基地に初展開

2007年2月22日 東亜日報 
 米中央情報局(CIA)および議会調査局(CRS)の報告書(日時不明)
 北朝鮮がロシアから輸入した遠心分離機用の部品である高強度アルミニウム管150トン、ドイツから輸入しようとして失敗した同一のアルミニウム管200トン。
 「北朝鮮の濃縮ウラン計画が、核兵器製造が可能な程度に進展したとみる根拠はない」

2007年2月末〜10月末
 米から情報提供受けて、インド洋上でスリランカの反政府組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」他向けの兵器及び物資を密輸しようとした北朝鮮船舶を6隻撃沈、臨検。
 北朝鮮はこれら船舶6隻の撃沈で約2億ドル相当の損害。
以前ソマリア沖で北朝鮮の貨物船が海賊返り討ちにしていたが、スリランカの状況から元軍人などを乗せてる模様。 ちなみに撃沈されたこれらの船舶は、中国は遼寧省潘陽に本拠を置く中国の兵器メーカー中国北方工業公司(Norinco)製の「北朝鮮に輸出された」野砲及び弾薬、軽火器を満載しており、かつLTTEのメンバーやら中東行き兵器(ヒズボラ向けに加え訓練指導教官が同乗していたりという未確認情報が出る。中国北方工業公司(Norinco)は、かつてコロンビア革命軍(FARC) はじめ南米各国の反政府ゲリラやテロ組織に「北朝鮮製に偽造した中国製兵器」を密売した前科と、イラン等に移転制限されているミサイル技術密輸し売却した事があって、これらを副社長以下会社組織ぐるみで行っていた疑惑がある。
 スリランカ海軍って何気に70年代以降LTTEやインドの高速船舶から民間船護衛するのに護送船団組ませたり、高速哨戒艇(FAC)等の小艦艇を生かした沿海域での水上戦や船舶臨検の経験が豊富。

2007年3月14日
 米財務省金融制裁解除をマカオ当局に委ねると同時に、愛国者法に基づき米国内銀行のコルレス口座の全面禁止を発表。

2007年3月19日
 米財務省、人道目的に限り金融制裁全面解除を発表。

2007年3月20日
 匿名のあるシンクタンク関係者 
「米政府が大気中から検出した物質を分析した結果、昨年10月、核実験はプルトニウムタンで あることを確認した」

2007年3月27日
 米中央情報局(CIA) マイケル・ヘイデン長官
 米国が北朝鮮を核保有国と認めない理由として「昨年の核実験は失敗したからだ」

2007年3月?
 イスラエル、北朝鮮の支援でシリアが核施設を建設中との情報を入手。イスラエルはアメリカ政府に連絡したが、アメリカは懐疑的。

2007年春
 イスラエル政府、空爆を計画開始。

2007年4月10日
 米財務省財務省がワシントン時間の夜明け前にマカオの銀行BDAが北朝鮮関連全口座の凍結の「解除を望む」という声明を発表。

2007年4月14日
 60 day clockの期限。

2007年4月27日
 キャンプ・デービッドにおいて日米首脳会談、追加制裁について会談。

2007年5月2日
ゲーツ国防長官
・イラクのバグダッドでアメリカ軍などが進めている軍事作戦について
「軍事作戦が成果をあげているかどうか判断できるのは、9月になるだろう」

2007年5月10日
 F-22Aラプター、嘉手納から撤収。

2007年5月13日
 日米の新deadlineの期限。

2007年6月−
 イスラエルは軍事衛星の写真偵察目標をシリア北部に変更、6月にはイスラエルの軍事偵察衛星Ofek 7の偵察対象がイランからシリアに変更され、90分毎に精密な写真を送るよう にセットされた。
 偵察写真から北朝鮮とのリンクが確認された。

2007年夏
 シリア北部のダイル・アズ‐ツワル(Dayr az-Zwar)近郊の複合施設内に、ブッシュ政権は北朝鮮技術者がいることを確認。

2007年08月09日
 シーファー駐日大使が訪れ、小沢代表と会談。
 シーファー駐日大使
「パキスタン海軍は海自の燃料が必要」

2007年某日(6月-7月14日)
 イスラエル防衛軍特殊精鋭部隊「Sayeret Matkal/サエレット・マトカル」、シリア北部のダイル・アズ‐ツワル(Dayr az-Zwar)近郊の複合施設内から核物質を奪取。同部隊の長であったエフド・バラク(Ehud Barak)国防相の直接指示の下に行われた。バラク国防相は6月の就任以来、シリアのこの軍事施設について非常に強い関心を示していた。情報筋はシリアから検証用に持ちだされた試料が北朝鮮由来のものであると明言。アメリカの諜報筋および国防筋はウラン濃縮関連のものであろうと言う。アメリカ外交政策評議会の中東専門家であるIlan Bermanは「コンセンサスはイスラエルの攻撃した施設は核開発施設で、恐らくはウラン濃縮関連というもの」としている。シリアの施設がプルトニウム関連とする意見もあったが、プルトニウム生産には原子炉が必要なので、この意見は重んじられていない。シリア核製造施設からの核物質強奪をした際、シリア核製造基地にいた、北朝鮮技術者数人を殺害。

2007年6月27日
 北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射。弾道ミサイルの発射を禁止した国連決議に違反。

2007年7月14日
 イスラエルのシリア空爆は7月14日の週に予定されていたが国務省のライス国務長官等の反対で延期されていた。匿名の政府高官の語ったところに拠れば、イスラエルによるシリア空爆は7月14日の週に実行する計画であった。イスラエル側はシリアの核開発施設の衛星写真や、追加の諜報情報で北朝鮮が核開発の技術支援をしていると主張した。しかし、アメリカ政府側に、これらの証拠を疑問視するむきがあり、特にライス国務長官が空爆に反対した。イスラエル政府とアメリカ政府のハイレベル協議の結果、7月のシリア空爆は延期される事になったが、9月になってシリアの核施設の情報が漏れる恐れが出てきたために空爆を実行に移したという。

2007年7月26日(2007年9月26日付ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー)
 化学兵器開発に使われているシリア北部アレッポの秘密軍事施設で爆発事故。国営シリア・アラブ通信(SANA)が当時、火災により爆発性物質が爆発してシリア軍関係者15人が死亡、50人が負傷した。シリア国防関係筋の話として、スカッドCミサイルにマスタードガスを搭載する実験中に爆発が起きたと指摘。ミサイル製造施設内で燃料に引火し、(神経ガスのVX、サリンやびらん性のマスタードガスを含む)化学物質が貯蔵施設内外に撒き散らされた。死者の中にはイラン人技術者数十人が含まれ、このほかのイラン人技術者も防護服に守られていなかった身体部分に化学物質によるやけどを負い、重傷という。この事故により、シリアとイランが戦略協力合意に基づき、2年以上にわたって化学兵器開発に関与していたとの情報が裏付けられたと指摘。イランはシリアに対し、化学兵器開発のための5つの施設について計画、建設、運営を支援したとしている。死者の中に北朝鮮のミサイル専門家3人も含まれていたことが2007年10月4日判明
米政府「外国の技術者が何人かシリア国内にいる。北朝鮮の人たちもいることは間違いない。われわれは注視している」(センメル国務次官補代理代行)

2007年7月28日
 北朝鮮の貨物船「アル・ハメド」、7月28日にタルトゥース港に停泊。

2007年8月
 8月中にイスラエル閣議が6回開かれて対応を検討。
 イスラエルの軍事衛星の写真でシリア国内の核開発施設と見られるものを発見。アメリカ諜報部に渡された。
 アメリカ軍と諜報機関は北朝鮮からシリアに向かう幾つかの船舶を追跡。

2007年9月
 イスラエルの空軍機による偵察飛行が実施?

 F-22ラプター、カリフォルニア州モハーベ砂漠にあるエドワーズ空軍基地にて胴体内部の爆弾倉に小型爆弾(SDB)を搭載し空中投下実験に成功。米空軍ニュース(AFPN)が9月28日の報道で明らかに。
ジャック・フィッシャー空軍少佐
「F-22の攻撃目標から逃げ通せる場所は地球上のどこにも無い。」
米空軍
1)空中戦が主任務のF-22型機に対地攻撃能力がある事が判った。
2)SDBを胴体内の爆弾倉に格納するためステルス性能が損なわれず標的近くに超音速で忍び寄れる。
3)超音速で爆弾を投下する戦闘機は例がない。―等F-22型機は空軍の戦闘能力に歴史的な1ページを加えた。

2007年9月1日〜2日
 米朝作業部会 スイス
 北朝鮮が米国に対し、核問題の焦点となっていたウラン濃縮疑惑について、濃縮に使う遠心分離機用の関連資材であるアルミニウム管を第三国から調達したと認めていたことが17日に明らかに。実際にウラン濃縮に着手したとまでは主張していないもよう。

2007年9月3日
 北朝鮮の貨物船「アル・ハメド」(1700トン規模)がシリアのTartus/タルトゥース港に到着。地中海を定期的に運航している船ではなく、昨年6月末にスエズ運河を通過したことがある。荷物はセメントと書かれてあった。北朝鮮の貨物船、韓国の国旗を掲げシリアの港に停泊した後、行方不明に。空襲1日前までにシリアの港湾に出入りした船舶を追跡した結果、5隻が浮上し、うち1隻が北朝鮮に関係する「アル・ハメド」だった。北朝鮮船舶がスエズ運河を通過する際、韓国国旗を掲揚するのは、国際的な圧力を避けるための典型的な方法。貨物船の航路記録によれば、7月28日にタルトゥース港に停泊した後、9月3日にも再寄港した。しかし、同船がその後、黒海、地中海、または別海域のいずれに向かったかは不明。
「この北朝鮮船舶は数カ月前まで北朝鮮企業が所有しており、現在は別の船主に譲渡されている」(2007/09/18時点)
 ブッシュ大統領、ライス国務長官、ゲーツ国防長官、イラク中西部のアンバル州を電撃訪問。

朝鮮中央通信、アメリカがテロ支援国家の指定を年内に解除することで合意したと報道。

2007年9月4日
 イスラエルの緊急対策閣議、攻撃決定。

2007年9月5日
 イスラエル軍特殊部隊員がシリア北部の「農業研究所」にむけて侵入開始。ユーフラテス川沿いのトルコ国境に近い場所。イスラエルはこの施設を注意して監視してきており、ここでリン酸塩からウランを精製していると信じている。イスラエル側の緊急検討のコンセンサスは核開発機器であるというもの。

FNN ニュースJAPAN INSIDE AMERICA
・ゲーツ国防長官、ライス国務長官、ハドリー国家安全保障担当補佐官ら3人のトロイカ体制で、大統領の最後の戦いを支える。
・イラク情勢を重視しながら、中東和平と北朝鮮の2枚のカードでの、外交的勝利に最終目標を据えた。
(NJ 2007/09/05
http://blue-diver.seesaa.net/article/71247536.html

2007年9月6日未明
 4機以上のイスラエル戦闘機、トルコ中部の航空基地コンヤ空軍基地から離陸か。トルコの空軍機にエスコートされシリア領空に侵入。トルコ軍がトルコ政府に対して情報を秘匿。攻撃にあたったパイロットにも事情は知らされず、パイロットは離陸後にミッションを知らされた。空爆計画はアメリカ軍空軍に事前に連絡されており、イスラエル空軍機が不審な戦闘機としてアメリカ軍の攻撃対象にならないように識別コードが与えられていた。空爆は、この物質が核関連である証拠がワシントンに示されたのちに、米国の承認のもとに行われた。
 イスラエル空軍、シリア核施設へサージカル・ストライク。
 爆撃用のF15とエアカバー用のF16等が出撃、地上隊員が目標をレーザー・ポイントして空爆成功。空爆は地上の特殊部隊と空軍の連携プレーで、地上で目標にレーザー照射したところに空軍機が爆弾(レーザー型精密爆弾)を投下するスタイルで行なわれた。IAFの第69航空隊のF15i複数機が使われた。空爆後の目標の衛星写真では、建物の中心部に大きな穴があり周辺の壁などは破壊されていない。爆発物はレーザー誘導爆弾で建物の屋根を突き破った後に爆発した。イスラエルのF-15戦闘爆撃機は二つの標的を破壊した。一方は北朝鮮から船で運ばれた核兵器の部品であり、もう一方はイラン製のZil Zal 地対地ミサイル。
F-15戦闘爆撃機の攻撃の前に、イスラエルの工作部隊がヘリコプターで侵入し、シリアのロシア製航空防衛システムのレーダーを破壊した。
シリアがロシアから8月に導入したPantsyr -S1E防空システムを突破(あるいは電子的にジャム)することが出来た。シリアはこの先端的なシステムを10組導入している。それぞれのシステムはレーダーと2機の30ミリ対空機関銃、12機の地対空ミサイルで構成されていて、ミサイルは20キロの射程で侵入してくる航空機を攻撃する。是が特に意味のある事には、イランがその防空システムを同じPantsyrにアップグレードしているからである。つまり、イスラエルやアメリカの空軍はイランの核開発サイトを同じように(防空システムを突破して、容易に)攻撃可能である。
 イスラエル政府はシリア空爆事件について完全な情報管制、ブラックアウト。
 米政府当局者は、イスラエル機の領空侵犯直後、イスラエル軍機の爆撃目的はシリアがレバノンのイスラム強硬派組織ヒズボラに供給する武器保管庫だったことを明らかに。
北朝鮮と中国に駐在する外交官は、中朝間の対話に関するアジア政府がらみの報告に基づき、多数の北朝鮮人がこの攻撃で死亡したことを確信している。北朝鮮人がそこにいたという証拠は、ブッシュ大統領とも夏には共有していた。高位のアメリカ側情報源によると、ブッシュ政権は、攻撃に承認を与える前に核関連活動の証拠を探していた。イスラエルはアメリカに証拠物件として写真、(核)物質そのもの、施設の土壌サンプルを提供している。土壌サンプルは攻撃前と攻撃後の双方についてであり、この話は独立した二つのソースで確認した。

2007年9月6日午前
 ライス国務長官、日米外相会談を2007年9月7日にリスケジュール。
日米外相会談延期について
(問)今日午前中に日米外相会談が予定されていたのが、明日になりました。実際の閣僚会議の中でライス長官ともやりとりがあったと伺っているのですが。
(外務大臣)ライス長官がつかつかと歩いて私のところに来て、急に何か事情が発生して今日の午前中はどうしても時間がとれなくなったと、何か大統領の関係とか言っていましたが、「いいですよ。私は明後日の朝までいますから」と申し上げたら、「では、その間で時間を再調整しよう」ということで、明日の夕方になりました。ライス長官とは、たまたま昨日の夕食会で隣りだったのです。右側には家内が座り、左がライス長官という真に幸せな席順をダウナー外相が作ってくれまして、ライスさんとも色々なお話が出来て良かったですね。女房の隣は因みにラブロフ露外相という、なかなか独創的な席順でした。

2007年9月6日
 英国のエドワード王子がイスラエルを訪問中。王室の訪問は10年以上なかったが、今回の訪問も「私的訪問」となっている。

2007年9月8日
 北朝鮮外交官の一行が、ホワイトハウス(White House)やペンタゴン(Pentagon)など首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)を極秘で観光。一行は国連(United Nations)に勤務する外交官とその家族の計16人。普段はニューヨーク(New York)から離れることを許されていないため、今回の首都訪問は「前代未聞」。一行はクリストファー・ヒル(Christopher Hill)国務次官補の承認を受け、首都を訪れた。米朝間には国交がなく、北朝鮮外交官の普段の行動範囲は、国連が位置するニューヨーク中心部のマンハッタン(Manhattan)から半径40キロメートル以内に限られている。

2007年9月7日
 領空を侵犯した国防軍機に攻撃を行ったとシリアが発表。報復の可能性を示唆。

2007年9月9日
 トルコ領内で国防軍機のものと見られる燃料タンク/増槽投棄を発見。シリア上空の偵察飛行時に投棄されたものか。

2007年9月10日
 ペトレーアス司令官、アメリカ議会下院でイラク戦略をめぐる公聴会に出席。治安はこの3カ月間で改善し、2008年夏までに部隊を増派前の規模に削減できると証言。ペトレーアス勧告。

 安倍総理、麻生幹事長に辞意を伝える。
 小泉総理、安倍総理所信表明演説にてテロ特措法部分で大きく賛意を示す。

 シリアのモアレム外相は国連安保理に訴える考えを示す。

 サルコジ仏大統領、メルケル独首相に核共有を提案するもドイツ拒否。

2007年9月11日
 北朝鮮外務省スポークスマン、イスラエルによるサージカル・ストライクについて非難声明。「これは、シリアの自主権を乱暴に侵害し、地域の平和と安全を破壊する危険きわまりない挑発行為である」「われわれは、イスラエルのシリア領空侵犯行為を強く糾弾し、国の安全と地域の平和を守るためのシリア人民の正義の偉業に全面的な支持と連帯を表明する」
 シリア外相が「イスラエルは領空侵犯の際に実弾を発射していた」とEU外交官に語ったことが判明。しかしEU外交官は、シリアがこれ以上事態を悪化させることは無いとの見方を示した。

2007年9月12日 
 安倍総理、テロ特措法の党首会談を民主党党首が拒絶した、との理由で辞任表明。

 ブッシュ政権、イラン革命防衛隊クッズ部隊への制裁を言及。

 米国が中東和平会議を11月中旬にワシントンで開催する方針を固めた。

2007年9月13日
 ブッシュ大統領、TV演説。イラクからの「成功に応じた帰還」について。

 イスラエル国防軍がシリア領空を侵犯して攻撃した標的はシリアの核施設だとの報道。イスラエルはこの事件について沈黙を守っているが、元軍関係者らが報道陣に語ったもよう。

2007年9月14日 
 ゲーツ国防長官、イラク再評価。2008年末までに10万人規模まで駐イラク米軍削減への希望を示す。
 ヒル国務次官補、北朝鮮とシリアの核コネクションについて6者会合にて取り上げる意向示す。
センメル米国務次官補代理代行 AP通信
「シリア政府は、核施設を得るため『謎の売人』と接触してきた可能性がある」「北朝鮮の人たちがシリアにいることは間違いない」
 イスラエルのシリア攻撃はトルコ軍の協力で行われたと、クウェート紙が報道。トルコ軍はシリアの軍事施設の情報をイスラエルに提供していたという。トルコのエルドアン首相は知らなかったもよう。
北朝鮮がシリアに核技術を提供していたとの報道。北朝鮮は、近年の米国との交渉の中で「シリアやイランに核技術を拡散する」と、米国を脅していたことが判明した。

2007年9月16日
 ブッシュ政権、イラン革命防衛隊クッズ部隊への制裁手続きへ。

 ゲーツ国防長官、北朝鮮・シリアの核共同開発の疑惑について、その事実を確認することを拒否。事実ならば「それはリアル・プロブレムになる」と言明。

2007年9月17日
 米の麻薬評価書、北朝鮮についての記述を削除。

2007年9月18日
 ロバート・ジェンキンス氏、タイ・バンコクにて「拉致と脱北」をテーマに北朝鮮関連の国際会議においてスピーチ。工事現場で欧米人とみられる男性らがいたとの情報を得ていたことなどを明らかに。
「南浦(ナンポ)へ行ったときのこと、多くの欧米人が、アメリカ人かカナダ人かが農作業をしていた」「ベトナム戦争前後に北朝鮮に入国したアメリカ兵の可能性があると思う」「トラブルになってはいけないと今まで話さずにいた」「こうした欧米人と一緒に拉致被害者が生活しているのではないか」
 
 アメリカ軍と諜報機関の関係者は北朝鮮からシリアに向かう幾つかの船舶を追跡してきたと明らかに。ペンタゴンの高官がこれを確認した。追跡は最近の数週間行なわれているという。別の高官は空爆後の目標の衛星写真では、建物の中心部に大きな穴があり周辺の壁などは破壊されておらず、レーザー・ガイドの精密爆弾が使われた事を示すという。
 
アーミテージ氏
「安倍首相が退陣したのは残念だ。よき友人でよい人材だった。福田氏も同様にいい人材だと思う」
「財政赤字や消費税問題に熱意を持って取り組めるかが重要」
民主党の小沢一郎代表について、「活動停止でアメリカに損失を与えようとする考え方は好ましくない」

2007年9月19日
 イランのアラビ空軍副司令官、もしイスラエルに攻撃されれば、イランは同国を爆撃するだろうと警告。

2007年9月20日
 ブッシュ大統領、北朝鮮がシリアの核開発に協力しているとの報道に対するコメントを拒否。
「核拡散の阻止は、核兵器や核計画の放棄と同様に重要だ。 6カ国協議の成功を望むなら、核拡散をやめなければならない」
「われわれは6カ国協議を通じて、北朝鮮に対し、核兵器・核計画の放棄に向けた合意を尊重するよう明確にしてきたし、今後もそうするだろう」
「北朝鮮が核の拡散を行わないよう期待している」
「核拡散停止の問題は核兵器・核計画の放棄と同様に重要だ」
イスラエルの野党党首ベンジャミン・ネタニヤフ氏が、イスラエルによって領土を爆撃されたというシリアの告発に対して沈黙をやぶり、報道のあった作戦は戦略的に重要なものであり成功だったと語った。
「私は当初から内情に通じており、後ろ盾をしてきた。しかし、この件について論じるのは早すぎる。」
「私は最初からこの件に関与していたし、支持した」
事前にオルメルト首相から概要を知らされていたことを示唆。
「首相に(作戦成功の)お祝いの言葉をかけたのか」と問われると「個人的にね」
リクードの立法者ユヴァル・ステイニツ氏
「最善の声明ではない。しかし、これがコップの中の嵐であるとわかる時が来るかもしれない」

2007年9月21日
 空爆するのに先立ち、米ブッシュ政権はイスラエル側と情報を交換していたと米紙ワシントン・ポスト報道。
「この夏、北朝鮮の核技術者がシリアにいるという諜報情報がイスラエルからブッシュ大統領に報告された」
 北朝鮮の崔泰福労働党書記は平壌でシリアの与党バース党のサイド・イリヤ・ダウド組織部長と会談。
北朝鮮消息筋の話として、シリアのミサイル技術者が北朝鮮に長期滞在し、ミサイル製造技術などの研修を受けているとの報道。

2007年9月22日
 北朝鮮政府と平壌に本社を置く軍需企業「朝鮮鉱業開発貿易会社」で、米企業との取引が禁止へ。

2007年9月24日
 北朝鮮が国際社会の監視の目を逃れようと中東のシリアにウラン濃縮関連装置を搬送し、ウラン濃縮による核開発をシリアに委託しようとしていたのではないかとの疑惑が浮上。北朝鮮は、シリアやイランの弾道ミサイル開発を支援。1990年代末に弾道ミサイル実験の凍結を宣言した後も、両国から実験データを入手していたとみられている。

2007年9月25日
 ブッシュ米大統領、国連総会一般討論で演説し、北朝鮮、シリア、イランなどを「残忍な政治体制」と名指しで非難。
 米国による北朝鮮のテロ支援国家指定解除問題で、米下院外交委員会のロスレティネン共和党筆頭委員は、北朝鮮が日本人拉致被害者を解放し、イランやシリアなどへの核・ミサイル技術の移転中止を保証しなければ、米政府は解除に応じてはならないとする新法案を提出。法案は指定解除の条件として
(1)日本人拉致被害者の解放
(2)シリアやイランなど米国がテロ支援国家に指定する国への核・ミサイル技術の移転禁止
(3)イスラム原理主義組織ハマスや北朝鮮国内で事実上保護されている元赤軍派メンバーへの支援中止−などを盛り込んだ。
 北朝鮮・金桂寛外務次官 シリアへの核拡散疑惑について
「われわれとシリアとの核取引説はいかれたやつらがでっち上げたものだ」

2007年9月28日
 ヒル国務次官補へのインタビューより
・ブッシュ政権はテロ支援国家の指定を解除する動きのなかで、拉致も解決したいというロジックである。
・北朝鮮が核計画の完全な放棄の決断をしたのかどうかを米国政府としては確認していないことが明確になった。
・これは核放棄がどこかで行き詰る可能性が高いことを意味している。

2007年9月30日
 金桂寛外務次官
「現段階で保有している核兵器まで申告すれば、核兵器の技術レベルも分かってしまうため、今年中に行う申告の中に含めることはできない。核兵器は(6カ国協議での)最後の砦にしておきたい」

2007年10月1日
 ルービン元イスラエル国防省ミサイル防衛局長 米軍事専門誌「ディフェンスニュース」とのインタビュー
「北朝鮮がシリアにスカッドCとスカッドDのミサイル工場を建設し、北朝鮮技術者らがこのミサイルの性能改良および発射実験を助けているという話は、専門家の間では広く知られている」

2007年10月2日
 米国防総省ミサイル防衛(MD)局のオベリング局長
先に実施した地上配備型のMDシステムによる迎撃実験に関して
「北朝鮮などからの米国本土攻撃を想定したものだ」「標的ミサイルをアラスカ州コディァック島から南太平洋に向け発射した。これを北太平洋に配備されたイージス艦レーダーで探知・追跡した後、カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から迎撃ミサイルを発射、南太平洋上空を飛ぶ標的ミサイルの撃墜に成功した」「この標的ミサイルは約24分飛行し、バンデンバーグ空軍基地から発射された迎撃ミサイルは発射後7分で標的に命中した」
今回のミサイル防衛(MD)実験は2001年以降、38回目に行われたもので、迎撃実験に成功したのは30回目。

2007年10月4日
 海上自衛隊佐世保基地配備のイージス艦こんごう(7,250トン)が、北朝鮮などの弾道ミサイルに対処する海上配備型迎撃ミサイル(SM3)搭載型への改修を終え、迎撃試験準備のためハワイ沖に向け佐世保を出航。

2007年10月7日
 北朝鮮の核実験は、核実験全面禁止条約機構(CTBTO、本部ウィーン)がカナダに
設置した観測機が大気中の放射性ガス(希ガス)「キセノン133」を検出したことで、最終的に実施が確認された。希ガスは、岩盤を通過する性質があり、最も確実に地下核実験の実施を証明できる物質。カナダ北西部にあるイエローナイフ観測所が、ごく微量の「キセノン133」を観測したのは、核実験から約2週間後の昨年10月22日〜23日と26〜28日。CTBTOはこのデータを基に、伝播(でんぱ)状況を再現した図を作製した。実験場で発生した希ガスは風に乗り東に拡散、太平洋を越えカナダに到達した。

 ライス国務長官はイスラエルによるシリア空爆が中東地域を不安定化させ、また核拡散の証拠が不十分として延期を主張した。しかし計画廃棄を求めたのでは無い。
アメリカ外交政策評議会の中東専門家であるIlan Bermanは「コンセンサスはイスラエルの攻撃した施設は核開発施設で、恐らくはウラン濃縮関連というもの」としている。アメリカの諜報筋の情報に拠れば、シリアもカーン博士のネットワークからウラン濃縮装置を入手したと推定されている。

2007年10月13日
 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)
 米政府当局者らの話として、イスラエルが空爆したのは建設途中の原子炉だったと報道。

2007年10月13日‐15日
 PSIを日本主導で7カ国合同訓練実施。日本の海上自衛隊は参加国の軍とともに核や生物化学兵器、さらにその部品などを輸送すると疑われる船舶を停止させ、ヘリコプターで特殊部隊を船内に送り込み、核物質などを捜索・押収する。また、疑わしい船舶が逃亡しようとした場合を想定、追跡訓練も並行して行われる。
防衛省関係者「今回の訓練は特定の国を想定して行われるものではないが、当然北朝鮮を念頭に置いている」
英国・ニュージーランド・シンガポールは今回の訓練に初めて参加。日本からは今回の訓練に海上自衛隊の護衛艦、P3C海上哨戒機、空中警戒管制機(AWACS)、陸上自衛隊化学防護部隊、海上保安庁所属の巡視船や特殊部隊などが参加。

2007年10月16日
プーチン・カメネイ会談
1)ロシアはアメリカによるイラン攻撃を行なわせしめないように、イラン攻撃に反対し、万一そういう武力攻撃が有るならイランへの支援が有り得る。
2)ロシアはイランの独自核開発に反対する。これはアメリカの攻撃可能性を高めるだけであり、イランの安全保障にならない。ロシアはイランに戦略的な安全保障の支援を与えるので、その代償にイランの独自核開発の凍結を求める。

直前にロシア側からイランにプーチン大統領暗殺計画がある、という発表。これはロシア当局によるイランへの警告であった、というのが主要な見方。

内閣府の遺棄化学兵器処理担当室とPCIの遺棄化学兵器処理機構の件で、特別背任容疑で10/16から東京地検が動いている。後ろに福田首相と胡錦涛がいて、福田首相が話を進めていく予定。

2007年10月17日
 イスラエル軍のラジオ放送
 シリア側がイスラエルが先月空爆した施設を核施設と認めたと報道。

 ブッシュ大統領
「北朝鮮は核拡散を止めると言い、全ての核開発計画を無能化し、情報開示すると言った。」
「次のステップは製造された、あるいは爆弾にされた、全てのプルトニウムの情報開示である。それと共に、全ての核拡散についての情報開示である」
「(もし、北朝鮮がこの約束を守らないのであれば)北朝鮮は、その帰結に直面することになろう」
記者がブッシュ大統領に「イスラエル軍のラジオ放送がシリアの高官が国連軍縮委員会で核施設の空爆を認めたと報道したが?」と質問したが、大統領は諜報情報にコメントしないとして回答していない。

2007年10月19日
 北朝鮮最高人民会議のチェ・テボク議長、シリア訪問。ダマスカスに滞在しオタリ首相ら政府高官と会談した

2007年10月23日
 イラン大統領がアルメニアから急きょ帰。国プーチン・カメネイ会談の結果、イランで核戦略をめぐる激論発生

 ブッシュ米大統領
 ミサイル防衛(MD)システムの整備を推進する方針を強調するとともに、「北朝鮮のミサイルが米国に脅威を与える場合、米軍にはこれを追跡し、応戦する能力が備わっている」と述べ、米本土を射程圏内とする北朝鮮の長距離弾道ミサイル 「テポドン2号」の迎撃は可能だとの自信を示した。

 ゲーツ米国防長官、訪問先のチェコ・プラハで記者会見し、イランの脅威が具体的に証明されるまで東欧に配備するミサイル防衛(MD)施設の稼働を遅らせることをロシアに提案したことを明らかに。ゲーツ長官は記者会見で、用地整備や施設建設については計画通り進めると明言。稼働は「イランがミサイル発射実験を行うなど、脅威が明確に証明されてからになる」

 英国の政府高官(匿名)がシリア空爆事件を評して
1)「WWIIIが如何に近づいていたかを知れば、人々がパニックになっただろう」
NYTなどの報道した、未完成の原子炉の空爆事件でシリアの核爆弾開発には何年もの時間が必要とされている事に対して、この言葉はアンバランスすぎる。WWIIIが近い、という規模の危機であれば、もっとほかに要素があるはずではないか?
2)シリアの建設中の原子炉は夏以前から厳重に監視され分析されていた。アメリカ側は直接の脅威にならないとしてイスラエルの空爆計画に反対したという。それが9月6日になって急に空爆に踏み切ったからには、その理由があるはずである。
3)9月16日のサンデータイムズ記事とワシントンポストの記事は北朝鮮の船舶の到着と荷物の搬入が空爆のトリガーになったとしており、その荷物は核物質、あるいは完成した核爆弾ではないかと暗示している。建設中の原子炉だけであれば空爆は時期を待つことが可能であるが、もしも核爆弾であればイスラエルは一切の猶予を許されないと判断するであろうし、それはWWIII級の脅威と言うに相応しい。これは6者協議を完全に壊滅させる北朝鮮の違反行為であるため、6者協議維持を政策とする政府が情報開示していないのであろう。

 ネグロポンテ国務副長官 講演
1)東アジアや東南アジアに安全保障協議のメカニズムが必要。欧州のNATOやCSCEがモデルになろうが状況が大きく異なる。アジアの安全保障を協議するフレームは無く、6者協議体制はそのメカニズムを作ってゆく基になるかもしれない。
2)アジアの大国、特に中国とインドなおについて、彼らが責任を分担(burden sharing)する体制にしてゆく必要がある
3)地球温暖化などグローバル・イシューについてアジアがより積極的に取り組む必要性

2007年10月24日
 シーファー駐日大使 都内の日本記者クラブで講演
「国際社会とテロリストに悪いメッセージを送ることになる。日本が対テロ戦から離脱する印象に取られる」
「どのような説明をしても、政治的理由から満足しない人がいる。そういう人たちの考えを直すために、米国にできることは思い付かない」

 シーファー米駐日大使がブッシュ大統領に対し電報を送り、米政府が北朝鮮に対して、テロ支援国家指定解除を約束していたとしたら、「太平洋において最も親密な同盟国を裏切ることになる」として、日本との同盟関係を重視する観点から、解除しないよう求めたと伝えた。同時に、この問題をめぐるヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)の対応に強い不満を表明したという。大使からの電報を読んだという関係者の話として伝えた。大使が米政府の対応に不満を示したのは異例としている。

 議会の公聴会に呼ばれたヒル国務次官補
「北朝鮮が核拡散にかかわっていたら、彼らと核をめぐる合意を結ぶことはできません」

2007年10月25日
 アメリカのシンクタンクは、シリアに建設中の原子炉とみられる施設の衛星写真を公開し、その規模や構造などから北朝鮮がプルトニウムの生産に使った原子炉と同じ型の可能性があると指摘。
 北朝鮮は同じ天然ウラン使用の黒鉛炉でも、旧ソ連型の炉とイギリス系の黒鉛減速二酸化炭素冷却炉(コールダーホールでの最初の商用原子炉) 参考にして原子炉を開発していた。

 米国防総省、B-2爆撃機にバンカーバスター搭載をめざし緊急予算申請。

 米下院外交委員会のアジア・太平洋小委員会などによる合同公聴会、
北朝鮮核問題をテーマに開かれ、証人のヒル国務次官補に対し超党派の議員から北朝鮮のシリアへの核開発協力疑惑など核拡散への強い疑念が噴出。
ヒル次官補は北朝鮮との協議で同疑惑を取り上げたことは認めたが一貫して疑惑の真偽に関する回答を避け、「いかなる合意も拡散問題に目をつぶっては受け入れない」
ダン・バートン議員(共和)は、クリントン前政権時代に米朝枠組み合意(94年)を結びながら高濃縮ウラン開発を続けた北朝鮮に対し強い疑念を表明。
「北朝鮮がシリアに核技術を渡した紛れもない可能性がある。中東は火薬庫であり、事態に適切に対処しなければ悲劇につながる」
北朝鮮へのエネルギー支援などの予算措置を認めるには真実を知る必要がある、と訴えた。
また、シリアがテロ支援国家に指定されていることなどから、北朝鮮のテロ支援国家指定解除問題と絡めて核協力疑惑を追及する場面も目立った。
デービッド・スコット議員(民主)
北朝鮮がレバノンのイスラム教シーア派民兵組織「ヒズボラ」を支援しているとの疑惑に触れ、
「北朝鮮はヒズボラに武器を供給し、訓練を行ったのか」とただした。
ヒル次官補はこの質問には「非難を裏付ける確かな情報は知らない」と答えたが、核協力疑惑では「機密情報を論議する立場にはない」と回答を避け続けた。

 ヒル次官補 6カ国協議合意に基づく北朝鮮の核計画の完全な申告について
核施設の無能力化で年内を期限とするのは寧辺(ニョンビョン)の黒鉛減速炉など3施設にとどまるが、その後も「すべての核施設」の無能力化作業を続けることで各国が合意している。

 米下院 シリアの核開発について説明を求める動き強化 決議案には与党共和党を中心にすでに100人以上。
「国務省は、我々議会に内緒にせず、何が起こっているのか説明するべきだ」(共和党 バートン下院議員)
「北朝鮮がシリアで何をしていたのかを、なぜ教えられないのですか?」(共和党 ポー下院議員)
「『テロ国家に核技術を売り渡していない』という北朝鮮の言葉が真実であることを証明する必要があります」(バートン下院議員)

2007年10月26日
 高村正彦外相
「(拉致被害者が)何人かでも帰国すれば進展であることは間違いない」

2007年11月30日 ワシントンタイムズ
 アメリカ政府の現職および以前の高官によれば、北朝鮮が1990年代にパキスタンのカーン博士グループから入手したウラン濃縮装置(centrifuge)がシリア、あるいは他の国に渡っているのでは、との疑惑を有している。パキスタンはカーン博士らが北朝鮮にウラン濃縮装置を売ったことを認めている。

 イランの反体制組織「国民抵抗評議会」(NCRI)の外交問題責任者、モハマド・マハデシン氏は26日当地で記者会見し、イランはあと2年で核兵器開発計画を完了するところまできていると警告、欧州連合(EU)に対し、「融和政策」をやめ、米国に追随して制裁を強化するよう呼び掛けた。

2007年10月27日
 NYタイムズ、イスラエル軍が9月に爆撃した リアの核疑惑施設が2003年9月の時点ですでに建設中だったことを示す衛星写真を入手・公表。
 同紙は専門家の分析をもとに、施設建設が始まったのは2001年、北朝鮮が施設建設のための支援を始めたのは1990年代後半と推定している。

2007年10月31日
 ヒル国務次官補 北朝鮮のテロ支援国家指定を解除することについて
「解除する場合は、45日前にアメリカ議会に通告する必要があるが、それが指定解除を決定付ける重要な瞬間になる」

2007年11月15〜18日
 米国側同9〜18日 読売新聞社と米ギャラップ社の「日米共同世論調査」
 米政府の北朝鮮に対するテロ支援国指定について、日本人拉致事件が解決されるまで続ける方がよいと思う人は、「どちらかといえば」を合わせて日本で75%、米国で76%に上った。
北朝鮮の核兵器と核開発の放棄が6か国協議によって実現すると思う人は日本で計27%、米国で計22%にとどまった。「そうは思わない」は日本で計59%、米国では計72%に達した。
北朝鮮を巡る問題で、日米両政府が協力して優先的に取り組むべき課題を複数回答で聞いたところ、日米ともに「核兵器開発をやめさせる」(日本93%、米国84%)、「ミサイル開発や発射をやめさせる」(日本89%、米国82%)の順で多かった。日本ではこれに「日本人拉致事件の解決」(87%)、米国では「北朝鮮との国交正常化」(73%)が続いた。
 「拉致事件の解決」は米国では61%で4番目だった。「国交正常化」は日本では45%で5番目となった。

2007年11月16日
 ブッシュ大統領は「われわれは、日本の拉致被害者も、そしてその家族も忘れはしません」
「WE WILL NOT FORGET
早稲田大学商学部のケイト・エルウッド准教授
「『NOT FORGET』は、ただ忘れない。『NEVER FORGET』の方が、決して忘れない、絶対に忘れないなので、約束としては(『NEVER FORGET』の方が)ずっと強い約束の表現だと思います」

2007年11月18日
 福田康夫首相 米CNNテレビとのインタビューで、北朝鮮の核問題について、
「近隣に脅威を与えるようなものを持つ限りは自立していくのは難しい。今のままではいずれは消滅してしまうのではないか」

 チャック・ダウンズ氏 
「国務省や対北朝鮮交渉担当者たちは、日本を核問題解決の障害として印象づけようとしている」と指摘

 米ワシントン外交筋
「北朝鮮側がヒル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)に『米政府が年内に米議会でテロ支援国解除の報告をすれば、解除措置を取ったものと了解する』との意思を示した」
米政府は、テロ支援国解除から少なくとも45日前に、議会で解除の理由を説明しなければならない

2007年11月19日
ミドル・イースト・タイムズ
 国際的に非難の高まるイランの核(爆弾)開発の問題に対処するために、隠れ蓑のようにシリアを使うという代替案(プランB)を進めていたのではないか。イスラエルはそれを察知して、イランの意図を暴く決意をしたのではないか。中東で議論されているシリア空爆事件はそうした疑惑を高めている。

2007年11月21日
 アビエーション・ウィーク誌
 9月6日のイスラエル空軍によるシリア空爆事件について
 アメリカ軍がシリアからのレーダーなど電子エミッションのモニターを通じて熟知しており、アメリカ軍が空爆を能動的に支援した事はないがアドバイスなどを提供していた。攻撃目標の脆弱性や電子戦のコンサルティング以外にはアメリカ軍はこの件でイスラエルを能動的支援をしていない。

2007年11月22日
 イスラエルの研究者 シリアの核施設はプルトニウムを用いて核爆弾を製造する工場との説。

 北朝鮮に対して空爆を行うためグアムに配備された米国のB2ステルス爆撃機2機が、初めてハワイで爆撃訓練を実施。

 アメリカ政府の現職および以前の高官によれば、北朝鮮が1990年代にパキスタンのカーン博士グループから入手したウラン濃縮装置(centrifuge)がシリア、あるいは他の国に渡っているのでは、との疑惑を有している。パキスタンはカーン博士らが北朝鮮にウラン濃縮装置を売ったことを認めている。

 米政府当局者らがワシントン・タイムズに語ったところでは、北朝鮮は米国に遠心分離器を所有していないと述べており、米政府内では、遠心分離器が北朝鮮からシリアなどの第3国に移転されたかもしれないとの見方。

2007年12月1日
 ダナ・ペリーノ(Dana Perino)大統領報道官 
 ブッシュ大統領親書 「親愛なる書記長殿」
 北朝鮮の核開発放棄に向けた取り組みが「重大な岐路」にあると警告。
 また、核施設の無能力化や核計画の申告を合意通り2007年中に行うよう要請し、「合意事項を実施するかどうかは貴国次第だ。もし行わなければ、われわれは貴国が合意事項を尊重していないとみなすだろう」

2007年12月10日
 ブッシュ米大統領、北朝鮮を人権弾圧国家に指定 。

 米上院共和党保守派のブラウンバック議員
 北朝鮮が日本人拉致被害者を解放し、イランやシリアへの不法な核兵器技術移転に手を染めていないことを明示しなければ、米政府は北朝鮮のテロ支援国家指定を解除すべきではないとする決議案を提出。上院決議案は下院法案と異なり、可決されても法的拘束力はないが、下院でも9月、同様の新法案が提出され、これまでに約30人が共同提案者となっている。
 同日、リスト解除に条件を課す法案を提出。

 薬害肝炎訴訟の原告団諸氏が総理出てこいと民放で言ってる時間帯、午後6時には福田首相と来日していたスリランカのラジャパクセ大統領とスリランカ政府とLTTEとの和平交渉の継続と明石康氏派遣も含め首脳会談中。

2007年12月13日
 北朝鮮がテロ組織に武器支援、米議会調査局が指摘。

2007年12月18日
 国連総会 対北非難決議 賛成票さらに上積みで採択 拉致問題は特別。

 500人規模のトルコ軍部隊が18日、国境を越えイラク北部に進攻

2007年12月21日
 濃縮ウランの痕跡を北朝鮮の提示したアルミ管に発見、 北朝鮮の主張との矛盾が発生。

 日本政府は、北朝鮮が返済することになっている朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の軽水炉建設費用に対する国際協力銀行(JBIC)の融資残高448億円について、事実上、肩代わりすることを決定。

2007年12月27日
 パキスタン ブット元首相暗殺。

2007年12月31日
 米空軍、新型地中貫通爆弾「MOP」投下訓練を実施
 地下60メートル(20階ビルの深さ)を貫通し、堅固な地下バンカーなどを破壊できる地中貫通爆弾が米で開発された。
 駐韓米軍や米空軍のホームページなどによると、米空軍は最近ミズーリ州ファイトマン空軍基地において、B-2ステルス爆撃機に新しく開発された地下貫通式の超強力爆弾を装着・投下する訓練を行った。MOP(Massive Ordnance
Penetrator)と呼ばれるこの爆弾は長さ6メートル、重さ13.6トンに達し、弾頭に装着される爆発物の重さだけでも2.7トンに達する。
 爆撃機から投下後は垂直に地面に突き刺さり、コンクリートならば60メートルまで貫通する。核兵器を除けばこれほどの破壊力を持つ通常兵器はない。
 これまでは地下30メートルまで貫通できるGBU-28「バンカーバスター」が最も強力な通常の地下貫通兵器だった。

2008年2月8日 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル
 イスラエルが昨年9月に空爆を加えたシリアの施設付近に、北朝鮮の作業員が定期的に現れていたことが偵察衛星で把握されていたと報じた。同紙によると、米欧当局者の多くは、イスラエルが破壊した施設は、北朝鮮の協力でシリアが開発していた初歩的な原子炉だったと分析。ある欧州の外交官によれば、西側諸国は、シリアと北朝鮮の間で核開発に関して「協力関係があったようだ」との共通の理解に達しているという。

2008年2月20日
 原潜「オハイオ」釜山入港 タクティカルトマホーク154発搭載。

 米国防総省は20日夜(日本時間21日午後)、制御不能になった軍事偵察衛星を海上配備型迎撃ミサイルSM-3によって破壊することに成功したと発表。

2008年2月27日夜
 首相官邸で行われた首脳会談で、オルメルト氏はシリア空爆の標的とした施設について「北朝鮮から設計の情報や技術者の派遣を受けて建設中の核関連施設だった」と説明。さらに「イスラエルは北朝鮮の核拡散問題に懸念を持っている。日本と情報を共有したい」と日本との連携を呼びかけた。日本政府関係者によると、両首脳は北朝鮮問題について、通訳だけを入れて2人で協議した。

2008年3月20日
 マカオの被害者、ヨルダン人、レバノン人、フランス女性3人とオランダ女性2人、イタリア女性3人を含め計28人の外国人の目撃情報を韓国の拉致被害者が証言。

 仏 ル・フィガロ “サルコジ大統領, フランス人の拉致問題に関心”

2008年4月1日
 アメリカ国防総省のミサイル防衛局長は1日、北朝鮮が核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルの開発などを推進していると、議会の公聴会で証言した。
 ミサイル防衛局のオベリング局長は、書面で「北朝鮮が、現時点で配備可能な短・中距離弾道ミサイルを数百基保有し、核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルの開発を推進している」と証言した。
北朝鮮のミサイル開発が「いっそう厄介な問題になっている」と懸念を示している。
 またオベリング局長は、北朝鮮が開発中の中距離弾道ミサイルをイランが購入したという見方も示した。

 米財務省のレビー次官が上院財政委員会公聴会に提出した書面証言で、北朝鮮の米ドル紙幣偽造への調査を続けていると指摘。

4月 
 三沢F-16がピンポイント攻撃可能な攻撃機にバージョンアップ

4月22−23日 
 コンスタントフェニックス 沖縄に展開

2008年4月24日
 ペリノ米大統領報道官は24日、シリアが「プルトニウムの生産が可能な原子炉の建設を極秘で進めていた」との声明を発表し、「北朝鮮がシリアの核活動を支援したと確信している」
核施設はシリア東部アル・キバル近くの渓谷地帯に建設され、昨年8月時点で稼働間近な状態だった。原子炉の用途については、「構造上、発電用や研究用ではない」とし、兵器級プルトニウムの生産が目的だったと断定した。
 資料は、同施設と北朝鮮・寧辺(ヨンビョン)の核施設で撮影された原子炉の炉心部分や建屋の写真を並べて紹介。
両者が「酷似」しており、「この35年間で同構造の黒鉛減速ガス冷却炉を製造しているのは北朝鮮しかない」と指摘した。
北朝鮮の核開発関係者が2001年から施設破壊後の07年暮れにかけ、シリアを何度も訪問していた、

 ワシントンとイェルサレムの入手した情報に拠れば、北朝鮮はイランの秘密核開発計画を支援すべく、核技術と核物質を輸出した。ワシントンで行なわれたイスラエル首相のアドバイザーであるYoram Turbowicz と Shalom Turjemanのアメリカ高官との会議でアメリカ側がシリア空爆の情報公開を行う事にイスラエル側が合意した。
 イスラエル首相は過去数ヶ月、世界の主要なリーダーと会談し、シリア空爆事件についてシリアに対抗する国際的な統一フロントを形成する努力を行なってきた。プーチン大統領とは10月10日、18日にイランとの関連で核拡散の協議をしている。その1週間後でロンドンでブラウン首相、サルコジ大統領などと会談している。ロンドンではトルコ首相にも会談している。

1)昨年9月の事件を、今の時点になって始めて情報公開した理由は何か?
 パネルのコンセンサスは昨年9月の時点で情報公開すれば、シリア+ヒズボラとイスラエルの間に軍事的紛争勃発の可能性が高かった為。現時点ではその可能性が大幅に減少している
2)あえて情報公開に踏み切った主な理由は何か?
 中国に対して、北朝鮮を抑制するべく検証などへの圧力をかけるように求めているのであろう。それに加えてイランへの牽制がある。イスラエルがイランを攻撃しようとしても、アメリカが止めない可能性を匂わせている。

 米政府高官 記者団に対し、シリア東部アル・キバル近くの渓谷地帯に建設された原子炉を破壊するため、米国が軍事力行使の警告を一時検討していたことを明らかに。空爆に至る経緯について「米国はイスラエルと対応を協議した。イスラエルはシリアの核を自国の生存にかかわる脅威とみなし、最終的に行動を起こすことを独自に決断した」「米国の了承を求めることも、米国が了承を与えることもなかった」という。高官は「我々はイスラエルの行動を理解している」。
 北朝鮮のシリア支援の狙いについては、原子炉で生産できる兵器級プルトニウムの獲得でなく、「現金だった」と断定した。支援の見返りに得た金額は明らかにできない。

2008年4月30日
 韓国の北朝鮮消息筋は北朝鮮は1980年代中ごろ、当時、金正日総書記が側近たちと好んで開いていた“大人のパーティー”に参加させることを目的に日本人女性を拉致し、拉致された女性は実際にパーティーに参加させられたという。同筋は最近、過去にフランス人女性が北朝鮮に拉致されていたと仏紙が報じたことと関連し、「同じ目的で拉致された可能性もある」

5月
 空母「ニミッツ」「キティホーク」2隻が沖縄近海に展開中。攻撃機50機(100機?)搭載?

2008年5月27日〜28日
 北京にて米朝協議

2008年5月末
 イランの特使が訪朝し、申告のなかでイランとの核開発をめぐる協力関係に触れないよう求め、見返りとして北朝鮮の 核科学者らの雇用拡大を約束していたという。朝鮮半島情勢に詳しい情報筋が明らかに。

2008年6月11日〜12日
 日朝協議

2008年6月15日 ワシントンポスト
 パキスタンの核科学者アブドゥル・カディール・カーン博士が率いる国際密輸組織を通し、小型核兵器の設計図がイランや朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)へ流出していた恐れ。イランなどで使われる弾道ミサイルに搭載できる高度な小型核弾頭の設計図。06年にスイス人実業家のコンピューターから発見された。データは最近、国際原子力機関(IAEA)の指示で破壊されたが、「これよりずっと前に、世界でも危険な国々へ売り渡されていた可能性がある」

2008年6月18日 
 ライス長官
 「北朝鮮のウラン濃縮活動の可能性を示す追加的情報に困惑している。この情報は北朝鮮への対応に懐疑的にならざるを得ないと再認識させる」
 「北朝鮮には核兵器も核計画も廃棄する気がない可能性がある」

2008年6月19日
 IAEA「北朝鮮−シリアの核取引立証する資料を入手」

2008年6月20日
 イスラエル軍、6月初めにイランの核施設攻撃を想定した大規模な軍事演習を実施。

ライス長官「豪州・日本は同盟、韓国はパートナー」
 ライス米国務長官は米国で発行される外交専門隔月刊誌「フォーリン・アフェアーズ 」7・8月号のカバーストーリーで、日本とオーストラリアは「民主的同盟」(democratic alliance)と表現した半面、韓国は「グローバルパートナー」(global partner)と表現した。

2008年6月21日
 米紙ワシントン・ポスト
北朝鮮が米国に提出した核施設の稼働記録の中に、北朝鮮が否定している高濃縮ウランの新たな痕跡が発見された

2008年6月22日 
 ドイツ情報当局の報告書 核兵器と化学兵器について、シリアと北朝鮮、イランの核開発を援助。

2008年6月26日
 米国政府、テロ支援国家指定解除の手続に入る。45日間のテスト期間を経る。事実上のライス外交路線の対北朝鮮外交のラストチャンス。

 フランスのクシュネル外相
 北朝鮮の核計画申告に関連して「申告の内容次第だが、北との関係改善もありうる」とし、将来的な北との国交樹立の可能性を示した。「国際原子力機関(IAEA)の評価を待たなければならない」日本の拉致問題については「日本国民の不安や怒りに共感する」

 ブッシュ大統領、国際緊急事態経済権限法(IEEPA)発令
 北朝鮮及び北朝鮮国民に関する数種の制限措置の継続に関する大統領令
合衆国憲法ならびに国際緊急事態経済権限法(50 U.S.C. 1701 et seq.) (以下IEEPAと略す)、国家緊急事態法(50 U.S.C. 1601 et seq.) (以下NEAと略す)、United States Code第3編第301条により大統領としての私に与えられた権限により、合衆国大統領たる私、ジョージ・W・ブッシュは、朝鮮半島に現在存在する兵器利用可能な核物質の拡散の危険性が合衆国の国家安全保障及び外交政策における異例かつ重大な脅威となることを確認したため、ここにその脅威に対応するため、国家非常事態を宣言する。多数国による外交を通じてその脅威に対処する際に、まもなく発せられる北朝鮮に関する対敵国通商法(50 U.S.C. App. 1 et seq.) (以下TWEAと略す)に基づく制裁措置の解除とは別に、数種の制限措置の継続が必要である。

それに従い、以下のように命ずる。

第一条、法律、規則、命令、指令、若しくは本令に基づきなされる許可を除き、本令の発令以前になされたいかなる契約若しくは許可に基づくものであっても、以下の物品等は凍結するものとし、移転、支払、輸出等の措置を禁じる。

TWEAに基づく権限に準拠し、Public Law 95-223 (91 Stat. 1625; 50 U.S.C. App. 5(b) note)の第101条(b)に従い、2000年6月16日から本令発令の日まで凍結されていた、すべての北朝鮮および北朝鮮国民の保持する資産及び権利。

第二条、法律、規則、命令、指令、若しくは本令に基づきなされる許可を除き、本令の発令以前になされたいかなる契約若しくは許可に基づくものであっても、合衆国市民は北朝鮮に船を登録し、または北朝鮮籍船を所有若しくは賃貸、運用、保険適用することを禁ずる。

第三条(a)、合衆国または合衆国市民は、本令を回避若しくは無効にする行為、または回避若しくは無効とする目的を持ち、または本令により禁止されたいかなる行為をも行ってはならない。
(b)本令により禁止された行為を行うために共謀を行うことを禁じる。

第四条(省略)

第五条、財務長官は国務長官との協議の上で、本令を実施する為に必要とされる、IEEPAに基づくすべての大統領権限を使用することができる。財務長官は合衆国政府のあらゆる機関または人員の権限を代行することができる。アメリカ合衆国政府のすべての機関は、本令を実施する為に、その権限の範囲内で適切な行動をとらねばならない。
第六条及び第七条(省略)
GEORGE W. BUSH
THE WHITE HOUSE,
June 26, 2008.
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2008/06/20080626-4.html

ブッシュ大統領 演説
「北朝鮮に自分の子供を拉致された母に
 大統領執務室で会ったのを覚えている
 娘を失った母の気持ちがどんなものか
 聞いていると胸が痛みました
 アメリカは北朝鮮による拉致問題を
 決して忘れることはありません」
「The United States will never forget the abduction of Japanese citizens by the North Koreans. 」
http://www.whitehouse.gov/news/releases/2008/06/20080626-9.html

2008年8月 8日
 北京五輪開幕。

2008年8月10日?
 45日間のテスト期間終了。

2008年8月
 原子力空母ジョージ・ワシントン、横須賀に展開。
 情報システムネットワークであるCEC(共同交戦能力)がイージス艦シャイロー+マッキャンベル+空母ジョージ・ワシントンで構築される。

 F-22Aラプター、グアムに展開?


◆MDによる防衛体制の強化
 2008年2月の衛星破壊により、実戦能力が証明された。また、8月に横須賀に展開する原子力空母ジョージ・ワシントンの配備により、情報システムが強化される。

◆米大統領選挙の行方と共和党候補ジョン・マケイン
 ブッシュ政権と共和党はマケイン氏勝利のためにある程度のコーディネイトされた演出を行うことが想定される。マケイン氏は「戦略アドバイザー」として時の国防長官よりも確かな戦略眼を持っていることは、既に証明されている。米民主党のイラクからの即時撤退は、それがもしオバマ政権によって行われ、中東から米国の覇権が失墜したとしても、ブッシュ政権が最大の課題としてきたイラク問題への国家再興路線の明らかな失敗とされる。マケイン候補のイラク問題への関与の功績を考えれば、ブッシュ政権はマケイン候補に対して引き立て役に回る、ということがありうる。
 マケイン氏の朝鮮半島問題の取り組みについては、「マケイン上院議員は1993年のフレームワーク合意当時から、クリントン・カーターの北朝鮮宥和政策に批判的であり、今もそれは変化していない。ヒラリーは、はっきり言えば北朝鮮問題を理解していない。マケインはこの問題に長く関わってきている。」
 したがって、ブッシュ政権の北朝鮮問題の外交的勝利という最終目標達成のために取られる戦略は、次期大統領候補であるマケイン氏の安全保障における発言を色濃く取り入れたものになることが想定される。ブッシュ大統領の外交的勝利と、共和党の大統領選挙における政党としての勝利の戦略的目標が北朝鮮問題で一致をみている。パウエル、アーミテージ、グリーン、リバーマン、ボルトンにプラスしてゲーツ、ネグロポンテ、ペトレイアス、ハドリー、キッシンジャーといった面々がマケイン路線支持者に回る可能性がある。
 マケイン候補の発言とそれにリンクする北朝鮮情勢における戦略が正しく機能した場合、マケイン候補の最高司令官としての能力が再度証明されることになる。また、ブッシュ政権が定めた任期内での完全核放棄に向けて時間的にも限界が来ている。

◆中朝の緊張
・中朝国境地帯の資源採掘権の多くと道路敷設、積出港の羅津港の埠頭の優先使用権は中国が獲得、
・シベリア鉄道と接続する北朝鮮領内の鉄道敷設権と鉄道維持管理、北朝鮮側の人員教育はロシアが獲得、
・設計の青写真は部分的に日本のODA事業で、使用する建築機械と重機は日本ゼネコン・メーカー連合が提供、
・資金は米の馬得利集団経由で米の投資ファンドと銀行団が30億元(約460億円)ほど融資する
以上の事が決定して実働している
・中国を北朝鮮経済特区の連帯保証人の座に着かせた。

◆福田政権と非核三原則
 福田総理のカードは、日本の強硬派の声にバックに、非核三原則の見直しによる、在日米軍による日本国内における核の運用開始を公表する可能性がある。これは、表向きは対北朝鮮用として、事実上は内戦状態に陥る可能性もある中共と人民解放軍の不確定要素に備える、という意味合いがあるように思われる。日本のクラスター使用禁止条約合意の裏には、北朝鮮の核兵器を保有し、かつ、核開発能力を喪失した状態でのテロ支援国家解除への対処が考えられる。北朝鮮の核保有に呼応して湧き上がる日本保守派による核武装論を待ち、その声にのって非核三原則の見直しを議論させる。非核三原則の見直しが失敗に終わった場合は北朝鮮への再制裁を選択し、見直しが成功に終わった場合は、防衛費の逓減を一時的に解消する非常に有効なカードになりうる。また、次期政権がマケイン政権になった場合は、この流れは非常に有効に機能する。

◆北朝鮮核問題の原則
1)核計画の申告について
Complete Accurate Verifiable Declaration :CAVD 完全で正確で検証可能な申告
2)無能力化対象の核関連施設
@5,000kW黒鉛減速炉(寧辺)
A5万kW黒鉛減速炉(寧辺)
B20万kW黒鉛減速炉(秦川)
C核燃料加工施設
D使用済み核燃料再処理施設
3)プルトニウムについて
30kgのプルトニウムは、すでに核兵器に使われた。核爆弾1個におよそ5kgのプルトニウムが必要。
燃料棒に入ったままのプルトニウム8kgなどがあり、プルトニウムの総量は、およそ44kgになる。
米国の予想は50kg程度。
4)ウラン濃縮計画について
北朝鮮の提出した核計画やアルミ管、米朝協議の場でのいくつかの発言で、ウラン濃縮を試みていることが証明されている。

◆サージカル・ストライクによる核不拡散ルール
 北朝鮮への核施設へのサージカル・ストライクは、遠いシリアの地でイスラエル空軍の手により行われた。米国防総省もこのオペレーションに関与している可能性が高い。
 この沈黙のルールは、核による軍事的バランスの崩壊を好まない周辺国の黙認によりバランスが保たれている。このルールが適用されるには、精度の高い諜報結果と軍事的実力が前提条件として必要とされ、実行には関係国、周辺国の国力、政治事情などが絡む。北朝鮮本国への適用は、上記の理由で現在まで行われていない。
 ゲーツ国防長官はこのモデルの北朝鮮への最初の提唱者である。イスラエル空軍の実行については黙認し、成功後にはライス国務長官の説得に回った、ということが可能性として考えられる。ライス長官自身もいつ行われるのかは知らされなかったが、この戦略の存在を知っていたし、この作戦の中止自体を主張していない、とされている。
 仮説としては、イスラエル側の証拠が米国政府に提示された時点で、ライス長官もこの結果がもたらすであろう情勢と、その情勢下で得られる最大の利益をもって、ブッシュ政権のレガシー(遺産)とすることに目標を変えた。イラク情勢の好転の手応えとともに、ブッシュ政権のレガシーはもう一つの柱である北朝鮮の核放棄の成功にも軸足を置くことになった。北朝鮮への対処は「飴と同時に鞭」である金融と「鞭」である軍事的圧力による恐怖が必要であり、管轄する財務省と国防総省が梃子の役割を果たす。軍事プレゼンスの変化からみて、2008年8月がおそらくブッシュ政権内のライス外交路線を試すデッドラインであった可能性が高い。

●新月
(時は世界時から9時間差)
08年
08月31日05時
09月29日17時
10月29日08時
11月28日02時
12月27日21時

09年
01月26日17時

◆今後の展望
 テロ支援国家指定解除による金融制裁解除が狙いだった北朝鮮は、核兵器を保持したままでの核申告を狙ったものの失敗する可能性が高く、取りうる道は核実験や弾道ミサイル発射実験などの軍事的恫喝にシフトする可能性が高い。北朝鮮が履行を破った場合の準備は、国防総省は西太平洋に原子力空母、イージス艦、原子力潜水艦、F-22Aラプター、B-2ステルス爆撃機などを展開することで封じ込める戦略が取られている。
 フランスなどの外交的な動きは活発であり、欧米人が数十人拉致されているとの情報を元に、EUなどが人権問題にて北朝鮮を追求する可能性が高い。
 EUに加えて、イスラエル、ロシアなどはイランの核保有に神経を尖らせており、ロシアの場合は東欧のMD配備が核戦力の均衡を破るものとして警戒している。ロシアは国連において、またイスラエルは米国世論において対北朝鮮の非核化に向けた主導的な役割を果たすだけの政治的理由を所有している。
 また、保護国であった中国はチベット問題などの人権問題に加えて、四川省大地震のダメージや北京五輪の成功に割く政治力の枯渇の懸念があり、人民解放軍と上海閥、北京閥の勢力争いも激化していると考えられる。韓国は政権が変わり、経済が破綻へと向かっている。
 総合的にみて、北朝鮮は、45日間で核廃棄を行わなければ餓死者を大量に発生させる懸念があり、またこれに呼応して日本流入を目指す朝鮮人が急増することが考えられる。北朝鮮と韓国、並びに中国が同時期に一気に不安定化する事態も想定される。また、世界規模で影響のある原油と穀物の高騰も大きな懸念材料である。

◆日本の戦略
1)非核三原則の見直しによる米軍との核戦力の共同運用
 フランスがドイツに提案したように、取られうる戦略であり、特に日本と米国とは軍事同盟を締結している。45日間で日本国内でどのような議論が展開され、意識が変化していくかが鍵である。
2)在日朝鮮人・韓国人の帰国
 韓国・北朝鮮ともに破綻の危機にあり、特に北朝鮮には拉致被害者が存在している。拉致被害者との交換が望ましいものの、帰国ではなく送金の自由や往来の自由を要求してくる可能性が高い。日本としては帰国希望者が出なくても、特別永住の制度を廃止するなどの措置につなげることが可能であるかもしれない。
3)パチンコ・スロット税の導入
 たばこ税の導入に続いて行えば国民の理解は得られやすいかもしれない。広報が鍵となる。
4)日本のマスメディアの自由競争化
 メディア腐敗と自浄能力の欠如は深刻である。北朝鮮や韓国との繋がりを証明すれば国民の理解は得られやすい。広報が鍵となる。
5)スパイ防止法の成立
 人民解放軍や朝鮮半島からの脅威に対処するため日本に次世代戦闘機などを導入するためには避けて通れない。


北朝鮮型核廃棄モデル
http://blue-diver.seesaa.net/article/27254385.html

小泉総理 最後の戦略 ver.20060705
http://blue-diver.seesaa.net/article/20451095.html
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2007年05月10日

北朝鮮型核廃棄モデル

要旨
・NPT体制の崩壊を防ぐために、核実験を行った北朝鮮に対する制裁を行う。
・制裁に正当性を与えるために国連安保理決議を可決させる。
・制裁の方法としてPSIが特に有効である。
・ミサイルを保有する北朝鮮に対する制裁の安全を担保するために、イージス・システムによるMDが不可欠である。
・MDをより完全なものに近づけるために集団的自衛権の行使が必要である。
・朝鮮半島の民主化は韓国という失敗例が既にある。
・朝鮮半島は非核化が現時点での最終目標であり、「自由の拡大」による民主化ではない。
・PSIによる封じ込めは韓国などの不履行により失敗に終わる可能性がある。
・PSIの失敗はテロ組織に核が渡る可能性を残す。
・テロ組織よりも北朝鮮のほうが核を使用した攻撃をする可能性は低い。
・北朝鮮の核開発を止めるためには物理的手段が必要である。
・北朝鮮の究極的な目標は体制の維持であり、米国の最終目標は非核化である。
・米朝間の問題は、北朝鮮側は金正日体制維持に支障をきたしている金融制裁の解除と、米国側はWMD拡散をもたらす核開発問題である。
・米国財務省と国務省は金融制裁の一部解除を、2007年2月の核廃棄ロードマップ履行を求めた合意文書(北京合意)締結のためのブービートラップとして、2007年1月のベルリン会談で仕掛けた。2007年3月、口座凍結解除の責任をマカオ当局(中国政府)に委ねるとともに、米国内全てのコルレス口座を全面禁止した。BDAが直接・間接的に米金融システムにアクセスすることを防ぐことにより、北朝鮮自体を国際金融システムから追放した。
・日米は北朝鮮に2度目の核実験の引き金を引かせることで、周辺事態法に基づき米軍との集団的自衛権を行使可能な態勢へと移行し、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆(外科手術的攻撃/サージカル・ストライク)を行う。
・米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。
・金正日体制を動かしているのは恐怖であり、この行動原理に従って金正日政権を交渉のテーブルに戻す。
・米国は限定空爆を行う際に、必要十分な戦力を日本周辺に展開する。
・日本は限定空爆と拉致問題解決を切り離し、拉致問題はあくまで外交的決着を目指す。
・日朝国交正常化は両国の文化的・文明的違いを尊重し、適切な距離を取る。
・戦後補償問題については、在日朝鮮半島人(ここでは在日朝鮮半島出身者で日本国籍を取得していない韓国籍・北朝鮮籍の者)の朝鮮半島定住化を日朝が推進することで解決する。
・経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。

■北朝鮮核問題の特徴
◆核実験を行ったものの、失敗に終わっている。
⇒北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す。
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされており、何度か試みれば成功する可能性がある。核開発に携わっている人間が北朝鮮の人間であるとは限らない。また、世界各国の拉致被害者がその中に含まれている可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては失敗している。
⇒日本には直接の脅威となるが、米国には直接の脅威とはなりえていない。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を2006年12月を目標に8月から順次配備している最中である。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮はリビア型の核計画放棄を受け入れることができなかった。
 第2次訪朝における小泉総理の金正日に対する発言
『核の完全廃棄が不可欠である。核を廃棄することによる利益は、核を持つことによる利益をはるかに上回るものである。支援についても核を所持・開発したままの支援と、核を廃棄した時の支援とでは全く違うものになってくる』

〓日朝国交正常化について〓
1.朝鮮半島は非核化されなければならない。
2.北朝鮮の核計画は完全に放棄されなければならず、たとえ平和利用であっても認められない。
3.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明かさねばならない。
4.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明らかにした後に、核兵器の破棄に合意せねばならない。
5.北朝鮮は六者協議で核計画の破棄に合意するとともに、核計画の破棄を検証可能なレベルで実行することに合意せねばならない。
6.北朝鮮は以上の核全面放棄の戦略的決断を2005年9月までに行わなければならない。
7.北朝鮮は核放棄の決断をした後、核計画の破棄を、即時無条件に実行せねばならない。
8.北朝鮮は核計画の破棄を、検証可能な形で実行せねばならない。
9.北朝鮮は核計画の破棄を、後戻り不可能な形で実行せねばならない。
10.北朝鮮は核計画の破棄の実行した後、あらゆる角度から検証を受けねばならない。

・北朝鮮は核計画の破棄を終了させたならば、化学兵器・生物兵器などの大量破壊兵器も破棄せねばならない。
・北朝鮮は大量破壊兵器の破棄を終了させたならば、ミサイルを破棄せねばならない。

 米国としては、北朝鮮の核は現在のところ運搬手段がなく、核爆発を起こせることも立証されていないため、安全保障上の脅威設定としては、その実体を見積もると低い。
 北朝鮮側も米国がイラクに力を傾けざるを得ない今、米国からの攻撃の可能性を実際にも低く見積もっている。
 したがって、「米国は北朝鮮を攻撃するつもりはない」ということは事実であるが、北朝鮮は米国からの攻撃に対抗する自衛のため、としてそれを口実に核実験に踏み切った。

理由1:中国の意向の変化の可能性
 北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。その体制が崩壊したのが2001年から2006年の小泉政権下で行われた政治闘争であり、米国との勢力争いの前に退潮を余儀なくされた。日本の安全保障強化が中国の東アジア覇権確立の前途への暗雲となっている。
⇒ここにきて中国の方針が転換しつつある可能性がある。それによって中国からの物資の輸入が実際に絞られた。北朝鮮は中国への信用を失い、核保有にさらに執着した。

理由2:北朝鮮自身の野心
 核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

理由3:拉致問題を始めとした人権問題の存在
 北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。

⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金正日が取ってきた路線の全否定となり、金正日の国内支配力の深刻な低下を招く。

■現在進行中の日米の戦略
 2回目の核実験が行われた場合、米豪などの各国は安保理決議に従って北朝鮮船舶への臨検を開始する。また日本は2回目の核実験を周辺事態と認定し、米軍による臨検を後方支援できる態勢を国内法的にも整備する。日米は集団的自衛権を行使する態勢を整え、中国に対する圧力をさらに強める。中国が満足のいく制裁を行った場合、北朝鮮の持久力は不明。
 北朝鮮のカードは、拉致被害者の生存をテコに日本から援助を引き出すことか、もしくは韓国に対して拉致被害者を帰還させ、友好ムードを演出して援助を引き出すか、統一の予定をブッシュ政権の終焉後に設定して、韓国を引きずり込む、などの引き延し戦略を取る可能性が高い。

◆北朝鮮の引き延し戦略に対する米国の回答
2006年11月28日−29日、北京・釣魚台国賓館 6者協議の事前協議
クリストファー・ヒル米国務次官補、6者協議開催のために確約を求める。

“ヒル・ノート(仮称)”

北朝鮮は、
(1)プルトニウムを生産している寧辺の実験用原子炉の稼働停止
(2)国際原子力機関(IAEA)要員による全核関連施設への査察の早期受け入れ
(3)10月に核実験を実施した咸鏡北道吉州郡豊渓里の地下核実験場を埋め立てるなど完全封鎖の確約と核実験中止
(4)北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の自己申告
−などを即時実施せよ。

見返りとして、
(1)「安全の保証」
(2)経済支援
(3)米朝関係正常化と朝鮮半島の平和体制構築
−をあらためて確約する。

提案を拒否した場合、「6者協議への復帰拒否」と判断、追加制裁などを辞さない。

2005年9月19日の6者協議共同声明において合意された核放棄を、
2008年中完全履行せよ。

▼2006年12月から再開された6者協議の日米の狙い
 日米の目標は、一連の流れから「金融制裁一部解除」と「核放棄」の2つのイシューが等価交換の関係になりうる、ということを国際社会、そして何より北朝鮮側に認識させることにあると考えられる。


■レッドラインが訪れた場合の対処
 北朝鮮が6者協議に復帰しても、核を放棄させるという成果を上げることができないならば、6者協議の国際政治における存在意義はない。中国による解決に期待するとしても、それには明確に限界となるラインを引く必要がある。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡


以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

◆ロバート・ゲーツ新国防長官と対北朝鮮核施設攻撃計画「5026」
1994年
 【ロバート・ゲーツ】中央情報局(CIA)長官
 論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
 【ウィリアム・ペリー】国防長官
 北朝鮮の場合、南北朝鮮を分断する軍事境界線付近に展開する北朝鮮軍の報復攻撃につながり、そのまま全面戦争に向かうとの読みから、最終的にこの選択肢を机上から取り除いた。

 在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を所有。

 OPLAN 5026/CONPLAN 5026 has been associated, in the available literature, with surgical strikes against North Korea that would take out crucial targets but would not constitute the initiation of a major theater war.

参考:Global Security.org [OPLAN 5026 - Air Strikes]
http://www.globalsecurity.org/military/ops/oplan-5026.htm
ttp://chorea.hp.infoseek.co.jp/usa/oplan5026.htm

2005年4月22日
 米国政府、北朝鮮に6者協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討。
 ワシントンの朝鮮半島専門家が国務省の“特使”としてニューヨークの北朝鮮国連代表部に派遣。
「もし六カ国協議が崩壊した場合、大統領は軍事行動を含む他の選択の準備をせざるをえない」
国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心。

2005年4月29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2005年5月6日
 米TV局NBC、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報道。

2005年7月10日
 北朝鮮6者協議復帰に合意。

2006年6月29日
<そろそろ集団的自衛権の行使を検討されてはいかがですか?>
(チェイニー副大統領)
 小泉総理は戦後の日本の歴史をとうとうと説明した上で、こう答えた。
<まだ、我が国はそこまで来ていない>
(小泉総理)

2006年7月5日
 北朝鮮、ミサイル発射実験。

2006年10月9日
 北朝鮮、核実験。

2006年10月10日
 ヒル国務次官補
「決議は北朝鮮への怒りの手紙ではない。北朝鮮の指導部に、自らの行為を本気で後悔させる手段を講じようとしているんだ」
「北朝鮮は、核実験でしばらくはわれわれが怒っても、そのうち怒りを収めて、北朝鮮を核保有国として受け入れると考えていると思うね」
「手段はいくつかある。強い警告のメッセージを送り、核技術の入手や、金を稼ぐのを難しくしてやります」

2006年10月26日-29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2006年11月3日
 ワシントンポスト
 米国防総省が数カ月間にわたり、北朝鮮の核関連施設への緊急攻撃を検討。
米軍が北朝鮮平安北道の寧辺にある使用済み核燃料の再処理施設に対する限定攻撃の計画策定作業を加速させている。
・海軍特殊部隊SEALSによる爆破作戦
・巡航ミサイル「トマホーク」や精密誘導爆弾による攻撃
・トマホークなら6発で施設の破壊は可能
 米国防総省当局者
・北朝鮮の核開発計画を除去するため「様々な軍事的な選択肢」を検討していたと指摘
 別の当局者
・ブッシュ政権は日韓に対し、両国への北朝鮮の攻撃を阻止するため核戦力の使用も辞さない、と伝えた。

2006年11月04日
 ペリー元国防長官
・北朝鮮が寧辺に建設中とされる5万キロワットの黒鉛減速炉が完成すれば、核兵器製造能力が一気に高まると懸念を表明
・「中国や韓国が強制力ある措置を取らなければ、米国は原子炉が稼働する前に攻撃せざるを得なくなる」と警告

2006年11月7日
『北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107』エントリー開始。
http://blue-diver.seesaa.net/article/26918409.html

2006年11月8日
 ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官の辞任を発表。
 後任にロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を指名。

2006年12月1日
 ペリー元国防長官 スタンフォード大学
「北朝鮮がテロ国家に核を拡散させれば米国の都市が被害を受ける可能性があり、その場合米国は破滅的な報復を加えるだろう」
私がもし米国の大統領なら北朝鮮に問題の深刻さを理解させるため、金正日総書記と北朝鮮体制に打撃を加えることを具体的に警告する

2006年12月05日
 ロバート・ゲーツ新国防長官 上院軍事委
Q.「北朝鮮の核施設を攻撃すべきか」
A.「北朝鮮への対処に関する考えを変えた。現時点で、最善策は外交であることは明白だ」
・ここ数週間の「中国や日本の対応に感銘を受けた」
・特に10月の北朝鮮の核実験に対し、中国が国連の対北朝鮮制裁決議に賛成するなど「強い対応」をとったことを前向きな動きとして挙げた。

Transcript: The nomination hearing for Robert Gates
Published: December 6, 2006
http://www.iht.com/articles/2006/12/06/america/web.1206gatestext.php?page=61
LEVIN: Mr. -- Dr. Gates, relative to North Korea, I don't think you've been asked about that, and I want to ask you about North Korea. You wrote an article back in -- a long time ago, 1994, about dangers posed by North Korea's nuclear weapons. You argued at that time that steps like phased sanctions and voluntary arms trade embargoes would have little or no impact. You wrote that, quote, "The only option now available is to stop its arsenal from growing larger," close quote, and the way to do this was to destroy the reprocessing facility. Should we attack North Korea's nuclear facilities?

2006年12月06日
 アーミテージ元国務副長官
「これまでにみずから核を開発しながらその核を捨てた国はない」
・「北朝鮮が核を持っているからこそアメリカは本気になっている

2006年12月11日
 ライス国務長官 AFP通信
「ブッシュ大統領の任期である2009年1月までに、北朝鮮が核計画の完全放棄することを目標にしている」
寧辺にある黒鉛減速炉などの核施設の解体を完全に終えるには長い時間を要する

2006年12月18日
 第5回6者協議第2セッション開催
 
 ヒル国務次官補
「我々の忍耐は国際社会の求める限界を超えた」

2006年12月19日
 麻生外相
「北朝鮮が同様の発言を繰り返した場合は、協議が打ち切られる可能性はゼロではない。北朝鮮への制裁は継続していく」

2006年12月21日
 ヒル国務次官補
「北朝鮮の言うことは理解できない」

2006年12月22日
 佐々江アジア大洋州局長
「北朝鮮は国際社会に受け入れられるための非常に重要な機会を逸した」

2006年12月25日
 中国唐家セン国務委員
・北朝鮮の核問題をめぐって先週開催された6カ国協議の中で、北朝鮮が米国の金融制裁解除を条件に寧辺の核施設を廃棄することが可能との立場を示した。

2006年12月26日
フセイン元大統領死刑確定

2006年12月27日
 米国、6者協議において核施設凍結査察受け入れについて、1カ月半から遅くとも2カ月以内に完了させるよう北朝鮮に要求していたことが判明。

2006年12月
 日米共同作戦計画である「概念計画505X」(仮称)、策定開始。
 周辺事態(核実験)、日本有事(武力攻撃事態:弾道ミサイル攻撃)、朝鮮半島有事を想定。
「07年秋の完成」を目指す。

2007年1月5日
 山崎拓氏北朝鮮訪問の意向を表明。
 米軍が北朝鮮目標に模擬空襲訓練?

 ブッシュ大統領、ネグロポンテ国家情報長官を国務副長官に指名。
・グロポンテ国務副長官と、ゲーツ国防長官は情報畑の人間。
・イランや北朝鮮への対応は、これまでの穏健対話型から、諜報活動を重視した、豪腕・隠密行動型に変わる可能性がある。
(NJ 2007/01/11 INSIDE AMERICA「2007アメリカ外交展望」より)


○言葉について
ごうわん がう― 0 【豪腕/剛腕】
すぐれた腕前(うでまえ)。また、強い腕力。

わんりょく【腕力】
うでの力。うでぢから。また、争いなどの事を決するための肉体的な力。わんりき。「腕力に訴える」

おんみつ【隠密】
1 (形動)(―する)物事をかくしておくこと。また、そのさま。内密。秘密。「隠密に行動する」*太平記‐三三「互に隠密しけれ共」
2 中世の末から近世、情報収集を担当した武士。忍びの者。間者(かんじゃ)。

stealth
1 内密の[ひそかな,人目を忍んだ]やり方
by 〜  人目を忍んで, こっそりと.
2 《S-》《形容詞的》《略式》〔軍〕レーダー捕捉(ほそく)不能の
a 〜 bomber  ステルス爆撃機.
━ 秘密の.

つまり、争いなどの事を決するための物理的かつ強力な力をステルスに行使する。
すなわち、
<<「ステルス攻撃機によるピンポイント爆撃」を行う>>
可能性がある、ということを示している。


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2007年03月19日

北朝鮮型核廃棄モデル (4) ver.20070319

要旨
・NPT体制の崩壊を防ぐために、核実験を行った北朝鮮に対する制裁を行う。
・制裁に正当性を与えるために国連安保理決議を可決させる。
・制裁の方法としてPSIが特に有効である。
・ミサイルを保有する北朝鮮に対する制裁の安全を担保するために、イージス・システムによるMDが不可欠である。
・MDをより完全なものに近づけるために集団的自衛権の行使が必要である。
・朝鮮半島の民主化は韓国という失敗例が既にある。
・朝鮮半島は非核化が現時点での最終目標であり、「自由の拡大」による民主化ではない。
・PSIによる封じ込めは韓国などの不履行により失敗に終わる可能性がある。
・PSIの失敗はテロ組織に核が渡る可能性を残す。
・テロ組織よりも北朝鮮のほうが核を使用した攻撃をする可能性は低い。
・北朝鮮の核開発を止めるためには物理的手段が必要である。
・北朝鮮の究極的な目標は体制の維持であり、米国の最終目標は非核化である。
・米朝間の問題は、北朝鮮側は金正日体制維持に支障をきたしている金融制裁の解除と、米国側はWMD拡散をもたらす核開発問題である。
・米国財務省と国務省は金融制裁の一部解除を、2007年2月の核廃棄ロードマップ履行を求めた合意文書(北京合意)締結のためのブービートラップとして、2007年1月のベルリン会談で仕掛けた。2007年3月、口座凍結解除の責任をマカオ当局(中国政府)に委ねるとともに、米国内全てのコルレス口座を全面禁止した。BDAが直接・間接的に米金融システムにアクセスすることを防ぐことにより、北朝鮮自体を国際金融システムから追放した。
・日米は北朝鮮に2度目の核実験の引き金を引かせることで、周辺事態法に基づき米軍との集団的自衛権を行使可能な態勢へと移行し、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆(外科手術的攻撃/サージカル・ストライク)を行う。
・米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。
・金正日体制を動かしているのは恐怖であり、この行動原理に従って金正日政権を交渉のテーブルに戻す。
・米国は限定空爆を行う際に、必要十分な戦力を日本周辺に展開する。
・日本は限定空爆と拉致問題解決を切り離し、拉致問題はあくまで外交的決着を目指す。
・日朝国交正常化は両国の文化的・文明的違いを尊重し、適切な距離を取る。
・戦後補償問題については、在日朝鮮半島人(ここでは在日朝鮮半島出身者で日本国籍を取得していない韓国籍・北朝鮮籍の者)の朝鮮半島定住化を日朝が推進することで解決する。
・経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。



■北朝鮮核問題の特徴
◆核実験を行ったものの、失敗に終わっている。
⇒北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す。
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされており、何度か試みれば成功する可能性がある。核開発に携わっている人間が北朝鮮の人間であるとは限らない。また、世界各国の拉致被害者がその中に含まれている可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては失敗している。
⇒日本には直接の脅威となるが、米国には直接の脅威とはなりえていない。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を2006年12月を目標に8月から順次配備している最中である。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮はリビア型の核計画放棄を受け入れることができなかった。
 第2次訪朝における小泉総理の金正日に対する発言
『核の完全廃棄が不可欠である。核を廃棄することによる利益は、核を持つことによる利益をはるかに上回るものである。支援についても核を所持・開発したままの支援と、核を廃棄した時の支援とでは全く違うものになってくる』

〓日朝国交正常化について〓
1.朝鮮半島は非核化されなければならない。
2.北朝鮮の核計画は完全に放棄されなければならず、たとえ平和利用であっても認められない。
3.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明かさねばならない。
4.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明らかにした後に、核兵器の破棄に合意せねばならない。
5.北朝鮮は六者協議で核計画の破棄に合意するとともに、核計画の破棄を検証可能なレベルで実行することに合意せねばならない。
6.北朝鮮は以上の核全面放棄の戦略的決断を2005年9月までに行わなければならない。
7.北朝鮮は核放棄の決断をした後、核計画の破棄を、即時無条件に実行せねばならない。
8.北朝鮮は核計画の破棄を、検証可能な形で実行せねばならない。
9.北朝鮮は核計画の破棄を、後戻り不可能な形で実行せねばならない。
10.北朝鮮は核計画の破棄の実行した後、あらゆる角度から検証を受けねばならない。

・北朝鮮は核計画の破棄を終了させたならば、化学兵器・生物兵器などの大量破壊兵器も破棄せねばならない。
・北朝鮮は大量破壊兵器の破棄を終了させたならば、ミサイルを破棄せねばならない。

 米国としては、北朝鮮の核は現在のところ運搬手段がなく、核爆発を起こせることも立証されていないため、安全保障上の脅威設定としては、その実体を見積もると低い。
 北朝鮮側も米国がイラクに力を傾けざるを得ない今、米国からの攻撃の可能性を実際にも低く見積もっている。
 したがって、「米国は北朝鮮を攻撃するつもりはない」ということは事実であるが、北朝鮮は米国からの攻撃に対抗する自衛のため、としてそれを口実に核実験に踏み切った。

理由1:中国の意向の変化の可能性
 北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。その体制が崩壊したのが2001年から2006年の小泉政権下で行われた政治闘争であり、米国との勢力争いの前に退潮を余儀なくされた。日本の安全保障強化が中国の東アジア覇権確立の前途への暗雲となっている。
⇒ここにきて中国の方針が転換しつつある可能性がある。それによって中国からの物資の輸入が実際に絞られた。北朝鮮は中国への信用を失い、核保有にさらに執着した。

理由2:北朝鮮自身の野心
 核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

理由3:拉致問題を始めとした人権問題の存在
 北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。

⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金正日が取ってきた路線の全否定となり、金正日の国内支配力の深刻な低下を招く。


■現在進行中の日米の戦略
 2回目の核実験が行われた場合、米豪などの各国は安保理決議に従って北朝鮮船舶への臨検を開始する。また日本は2回目の核実験を周辺事態と認定し、米軍による臨検を後方支援できる態勢を国内法的にも整備する。日米は集団的自衛権を行使する態勢を整え、中国に対する圧力をさらに強める。中国が満足のいく制裁を行った場合、北朝鮮の持久力は不明。
 北朝鮮のカードは、拉致被害者の生存をテコに日本から援助を引き出すことか、もしくは韓国に対して拉致被害者を帰還させ、友好ムードを演出して援助を引き出すか、統一の予定をブッシュ政権の終焉後に設定して、韓国を引きずり込む、などの引き延し戦略を取る可能性が高い。

◆北朝鮮の引き延し戦略に対する米国の回答
2006年11月28日−29日、北京・釣魚台国賓館 6者協議の事前協議
クリストファー・ヒル米国務次官補、6者協議開催のために確約を求める。

“ヒル・ノート(仮称)”

北朝鮮は、
(1)プルトニウムを生産している寧辺の実験用原子炉の稼働停止
(2)国際原子力機関(IAEA)要員による全核関連施設への査察の早期受け入れ
(3)10月に核実験を実施した咸鏡北道吉州郡豊渓里の地下核実験場を埋め立てるなど完全封鎖の確約と核実験中止
(4)北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の自己申告
−などを即時実施せよ。

見返りとして、
(1)「安全の保証」
(2)経済支援
(3)米朝関係正常化と朝鮮半島の平和体制構築
−をあらためて確約する。

提案を拒否した場合、「6者協議への復帰拒否」と判断、追加制裁などを辞さない。

2005年9月19日の6者協議共同声明において合意された核放棄を、
2008年中完全履行せよ。

▼2006年12月から再開された6者協議の日米の狙い
 日米の目標は、一連の流れから「金融制裁一部解除」と「核放棄」の2つのイシューが等価交換の関係になりうる、ということを国際社会、そして何より北朝鮮側に認識させることにあると考えられる。


■レッドラインが訪れた場合の対処
 北朝鮮が6者協議に復帰しても、核を放棄させるという成果を上げることができないならば、6者協議の国際政治における存在意義はない。中国による解決に期待するとしても、それには明確に限界となるラインを引く必要がある。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

◆ロバート・ゲーツ新国防長官と対北朝鮮核施設攻撃計画「5026」
1994年
 【ロバート・ゲーツ】中央情報局(CIA)長官
 論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
 【ウィリアム・ペリー】国防長官
 北朝鮮の場合、南北朝鮮を分断する軍事境界線付近に展開する北朝鮮軍の報復攻撃につながり、そのまま全面戦争に向かうとの読みから、最終的にこの選択肢を机上から取り除いた。

 在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を所有。

 OPLAN 5026/CONPLAN 5026 has been associated, in the available literature, with surgical strikes against North Korea that would take out crucial targets but would not constitute the initiation of a major theater war.

参考:Global Security.org [OPLAN 5026 - Air Strikes]
http://www.globalsecurity.org/military/ops/oplan-5026.htm
ttp://chorea.hp.infoseek.co.jp/usa/oplan5026.htm

2005年4月22日
 米国政府、北朝鮮に6者協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討。
 ワシントンの朝鮮半島専門家が国務省の“特使”としてニューヨークの北朝鮮国連代表部に派遣。
「もし六カ国協議が崩壊した場合、大統領は軍事行動を含む他の選択の準備をせざるをえない」
国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心。

2005年4月29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2005年5月6日
 米TV局NBC、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報道。

2005年7月10日
 北朝鮮6者協議復帰に合意。

2006年10月10日
 ヒル国務次官補
「決議は北朝鮮への怒りの手紙ではない。北朝鮮の指導部に、自らの行為を本気で後悔させる手段を講じようとしているんだ」
「北朝鮮は、核実験でしばらくはわれわれが怒っても、そのうち怒りを収めて、北朝鮮を核保有国として受け入れると考えていると思うね」
「手段はいくつかある。強い警告のメッセージを送り、核技術の入手や、金を稼ぐのを難しくしてやります」

2006年10月26日-29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2006年11月3日
 ワシントンポスト
 米国防総省が数カ月間にわたり、北朝鮮の核関連施設への緊急攻撃を検討。
米軍が北朝鮮平安北道の寧辺にある使用済み核燃料の再処理施設に対する限定攻撃の計画策定作業を加速させている。
・海軍特殊部隊SEALSによる爆破作戦
・巡航ミサイル「トマホーク」や精密誘導爆弾による攻撃
・トマホークなら6発で施設の破壊は可能
 米国防総省当局者
・北朝鮮の核開発計画を除去するため「様々な軍事的な選択肢」を検討していたと指摘
 別の当局者
・ブッシュ政権は日韓に対し、両国への北朝鮮の攻撃を阻止するため核戦力の使用も辞さない、と伝えた。

2006年11月04日
 ペリー元国防長官
・北朝鮮が寧辺に建設中とされる5万キロワットの黒鉛減速炉が完成すれば、核兵器製造能力が一気に高まると懸念を表明
・「中国や韓国が強制力ある措置を取らなければ、米国は原子炉が稼働する前に攻撃せざるを得なくなる」と警告

2006年11月7日
『北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107』エントリー開始。
http://blue-diver.seesaa.net/article/26918409.html

2006年11月8日
 ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官の辞任を発表。
 後任にロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を指名。

2006年12月1日
 ペリー元国防長官 スタンフォード大学
「北朝鮮がテロ国家に核を拡散させれば米国の都市が被害を受ける可能性があり、その場合米国は破滅的な報復を加えるだろう」
私がもし米国の大統領なら北朝鮮に問題の深刻さを理解させるため、金正日総書記と北朝鮮体制に打撃を加えることを具体的に警告する

2006年12月05日
 ロバート・ゲーツ新国防長官 上院軍事委
Q.「北朝鮮の核施設を攻撃すべきか」
A.「北朝鮮への対処に関する考えを変えた。現時点で、最善策は外交であることは明白だ」
・ここ数週間の「中国や日本の対応に感銘を受けた」
・特に10月の北朝鮮の核実験に対し、中国が国連の対北朝鮮制裁決議に賛成するなど「強い対応」をとったことを前向きな動きとして挙げた。

Transcript: The nomination hearing for Robert Gates
Published: December 6, 2006
http://www.iht.com/articles/2006/12/06/america/web.1206gatestext.php?page=61
LEVIN: Mr. -- Dr. Gates, relative to North Korea, I don't think you've been asked about that, and I want to ask you about North Korea. You wrote an article back in -- a long time ago, 1994, about dangers posed by North Korea's nuclear weapons. You argued at that time that steps like phased sanctions and voluntary arms trade embargoes would have little or no impact. You wrote that, quote, "The only option now available is to stop its arsenal from growing larger," close quote, and the way to do this was to destroy the reprocessing facility. Should we attack North Korea's nuclear facilities?

2006年12月06日
 アーミテージ元国務副長官
「これまでにみずから核を開発しながらその核を捨てた国はない」
・「北朝鮮が核を持っているからこそアメリカは本気になっている

2006年12月11日
 ライス国務長官 AFP通信
「ブッシュ大統領の任期である2009年1月までに、北朝鮮が核計画の完全放棄することを目標にしている」
寧辺にある黒鉛減速炉などの核施設の解体を完全に終えるには長い時間を要する

2006年12月18日
 第5回6者協議第2セッション開催
 
 ヒル国務次官補
「我々の忍耐は国際社会の求める限界を超えた」

2006年12月19日
 麻生外相
「北朝鮮が同様の発言を繰り返した場合は、協議が打ち切られる可能性はゼロではない。北朝鮮への制裁は継続していく」

2006年12月21日
 ヒル国務次官補
「北朝鮮の言うことは理解できない」

2006年12月22日
 佐々江アジア大洋州局長
「北朝鮮は国際社会に受け入れられるための非常に重要な機会を逸した」

2006年12月25日
 中国唐家セン国務委員
・北朝鮮の核問題をめぐって先週開催された6カ国協議の中で、北朝鮮が米国の金融制裁解除を条件に寧辺の核施設を廃棄することが可能との立場を示した。

2006年12月26日
フセイン元大統領死刑確定

2006年12月27日
 米国、6者協議において核施設凍結査察受け入れについて、1カ月半から遅くとも2カ月以内に完了させるよう北朝鮮に要求していたことが判明。

2006年12月
 日米共同作戦計画である「概念計画505X」(仮称)、策定開始。
 周辺事態(核実験)、日本有事(武力攻撃事態:弾道ミサイル攻撃)、朝鮮半島有事を想定。
「07年秋の完成」を目指す。

2007年1月5日
 山崎拓氏北朝鮮訪問の意向を表明。
 米軍が北朝鮮目標に模擬空襲訓練?

 ブッシュ大統領、ネグロポンテ国家情報長官を国務副長官に指名。
・グロポンテ国務副長官と、ゲーツ国防長官は情報畑の人間。
・イランや北朝鮮への対応は、これまでの穏健対話型から、諜報活動を重視した、豪腕・隠密行動型に変わる可能性がある。
(NJ 2007/01/11 INSIDE AMERICA「2007アメリカ外交展望」より)


○言葉について
ごうわん がう― 0 【豪腕/剛腕】
すぐれた腕前(うでまえ)。また、強い腕力。

わんりょく【腕力】
うでの力。うでぢから。また、争いなどの事を決するための肉体的な力。わんりき。「腕力に訴える」

おんみつ【隠密】
1 (形動)(―する)物事をかくしておくこと。また、そのさま。内密。秘密。「隠密に行動する」*太平記‐三三「互に隠密しけれ共」
2 中世の末から近世、情報収集を担当した武士。忍びの者。間者(かんじゃ)。

stealth
1 内密の[ひそかな,人目を忍んだ]やり方
by 〜  人目を忍んで, こっそりと.
2 《S-》《形容詞的》《略式》〔軍〕レーダー捕捉(ほそく)不能の
a 〜 bomber  ステルス爆撃機.
━ 秘密の.

つまり、争いなどの事を決するための物理的かつ強力な力をステルスに行使する。
すなわち、
<<「ステルス攻撃機によるピンポイント爆撃」を行う>>
可能性がある、ということを示している。

▼Classified Information ――FNNニュースJAPAN

(2006年08月19日
『北朝鮮の核実験が行われた場合の日米政府の対応』)
http://blue-diver.seesaa.net/article/22534650.html
中国・韓国などへのご注進メディアはそのまま捨て置き、NJのような報道機関に対しては機密性の高いクラシファイド(Classified)インフォメーションを提供する。

安全保障に関心の高い人ならば、視聴するメディアは選ぶだろう。
今回の北朝鮮核実験情報を報じたのは、NJが提携しているABCNEWSだった。
日米政府が情報をどう流すか、注目していくべきかと思われる。)

analysis #18 News JAPAN Fuji News Network
http://blue-diver.seesaa.net/article/32158550.html


 核実験は行われた。そのため日米は情報戦に突入していると考えられる。核実験は北朝鮮核廃棄計画を実行に移す「レッドライン」であった可能性が高い。

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2007年02月11日

北朝鮮型核廃棄モデル (3) ver.20070210

要旨
・NPT体制の崩壊を防ぐために、核実験を行った北朝鮮に対する制裁を行う。
・制裁に正当性を与えるために国連安保理決議を可決させる。
・制裁の方法としてPSIが特に有効である。
・ミサイルを保有する北朝鮮に対する制裁の安全を担保するために、イージス・システムによるMDが不可欠である。
・MDをより完全なものに近づけるために集団的自衛権の行使が必要である。
・朝鮮半島の民主化は韓国という失敗例が既にある。
・朝鮮半島は非核化が現時点での最終目標であり、「自由の拡大」による民主化ではない。
・PSIによる封じ込めは韓国などの不履行により失敗に終わる可能性がある。
・PSIの失敗はテロ組織に核が渡る可能性を残す。
・テロ組織よりも北朝鮮のほうが核を使用した攻撃をする可能性は低い。
・北朝鮮の核開発を止めるためには物理的手段が必要である。
・北朝鮮の究極的な目標は体制の維持であり、米国の最終目標は非核化である。
・米朝間の問題は、北朝鮮側は金正日体制維持に支障をきたしている金融制裁の解除と、米国側はWMD拡散をもたらす核開発問題である。
・米国は金融制裁の一部解除を条件に限定空爆(サージカル・ストライク)を行うことで、この問題を解決する。
・米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。
・金正日体制を動かしているのは恐怖であり、この行動原理に従って金正日政権を交渉のテーブルに戻す。
・米国は限定空爆を行う際に、必要十分な戦力を日本周辺に展開する。
・日本は限定空爆と拉致問題解決を切り離し、拉致問題はあくまで外交的決着を目指す。
・日朝国交正常化は両国の文化的・文明的違いを尊重し、適切な距離を取る。
・戦後補償問題については、在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化を日朝が推進することで解決する。
・経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。



■北朝鮮核問題の特徴
◆核実験を行ったものの、失敗に終わっている。
⇒北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す。
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされており、何度か試みれば成功する可能性がある。核開発に携わっている人間が北朝鮮の人間であるとは限らない。また、世界各国の拉致被害者がその中に含まれている可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては失敗している。
⇒日本には直接の脅威となるが、米国には直接の脅威とはなりえていない。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を2006年12月を目標に8月から順次配備している最中である。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮はリビア型の核計画放棄を受け入れることができなかった。
 第2次訪朝における小泉総理の金正日に対する発言
『核の完全廃棄が不可欠である。核を廃棄することによる利益は、核を持つことによる利益をはるかに上回るものである。支援についても核を所持・開発したままの支援と、核を廃棄した時の支援とでは全く違うものになってくる』

〓日朝国交正常化について〓
1.朝鮮半島は非核化されなければならない。
2.北朝鮮の核計画は完全に放棄されなければならず、たとえ平和利用であっても認められない。
3.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明かさねばならない。
4.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明らかにした後に、核兵器の破棄に合意せねばならない。
5.北朝鮮は六者協議で核計画の破棄に合意するとともに、核計画の破棄を検証可能なレベルで実行することに合意せねばならない。
6.北朝鮮は以上の核全面放棄の戦略的決断を2005年9月までに行わなければならない。
7.北朝鮮は核放棄の決断をした後、核計画の破棄を、即時無条件に実行せねばならない。
8.北朝鮮は核計画の破棄を、検証可能な形で実行せねばならない。
9.北朝鮮は核計画の破棄を、後戻り不可能な形で実行せねばならない。
10.北朝鮮は核計画の破棄の実行した後、あらゆる角度から検証を受けねばならない。

・北朝鮮は核計画の破棄を終了させたならば、化学兵器・生物兵器などの大量破壊兵器も破棄せねばならない。
・北朝鮮は大量破壊兵器の破棄を終了させたならば、ミサイルを破棄せねばならない。

 米国としては、北朝鮮の核は現在のところ運搬手段がなく、核爆発を起こせることも立証されていないため、安全保障上の脅威設定としては、その実体を見積もると低い。
 北朝鮮側も米国がイラクに力を傾けざるを得ない今、米国からの攻撃の可能性を実際にも低く見積もっている。
 したがって、「米国は北朝鮮を攻撃するつもりはない」ということは事実であるが、北朝鮮は米国からの攻撃に対抗する自衛のため、としてそれを口実に核実験に踏み切った。

理由1:中国の意向の変化の可能性
 北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。その体制が崩壊したのが2001年から2006年の小泉政権下で行われた政治闘争であり、米国との勢力争いの前に退潮を余儀なくされた。日本の安全保障強化が中国の東アジア覇権確立の前途への暗雲となっている。
⇒ここにきて中国の方針が転換しつつある可能性がある。それによって中国からの物資の輸入が実際に絞られた。北朝鮮は中国への信用を失い、核保有にさらに執着した。

理由2:北朝鮮自身の野心
 核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

理由3:拉致問題を始めとした人権問題の存在
 北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。

⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金正日が取ってきた路線の全否定となり、金正日の国内支配力の深刻な低下を招く。


■現在進行中の日米の戦略
 2回目の核実験が行われた場合、米豪などの各国は安保理決議に従って北朝鮮船舶への臨検を開始する。また日本は2回目の核実験を周辺事態と認定し、米軍による臨検を後方支援できる態勢を国内法的にも整備する。日米は集団的自衛権を行使する態勢を整え、中国に対する圧力をさらに強める。中国が満足のいく制裁を行った場合、北朝鮮の持久力は不明。
 北朝鮮のカードは、拉致被害者の生存をテコに日本から援助を引き出すことか、もしくは韓国に対して拉致被害者を帰還させ、友好ムードを演出して援助を引き出すか、統一の予定をブッシュ政権の終焉後に設定して、韓国を引きずり込む、などの引き延し戦略を取る可能性が高い。

◆北朝鮮の引き延し戦略に対する米国の回答
2006年11月28日−29日、北京・釣魚台国賓館 6者協議の事前協議
クリストファー・ヒル米国務次官補、6者協議開催のために確約を求める。

“ヒル・ノート(仮称)”

北朝鮮は、
(1)プルトニウムを生産している寧辺の実験用原子炉の稼働停止
(2)国際原子力機関(IAEA)要員による全核関連施設への査察の早期受け入れ
(3)10月に核実験を実施した咸鏡北道吉州郡豊渓里の地下核実験場を埋め立てるなど完全封鎖の確約と核実験中止
(4)北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の自己申告
−などを即時実施せよ。

見返りとして、
(1)「安全の保証」
(2)経済支援
(3)米朝関係正常化と朝鮮半島の平和体制構築
−をあらためて確約する。

提案を拒否した場合、「6者協議への復帰拒否」と判断、追加制裁などを辞さない。

2005年9月19日の6者協議共同声明において合意された核放棄を、
2008年中完全履行せよ。

▼2006年12月から再開された6者協議の日米の狙い
 日米の目標は、一連の流れから「金融制裁一部解除」と「核放棄」の2つのイシューが等価交換の関係になりうる、ということを国際社会、そして何より北朝鮮側に認識させることにあると考えられる。


■レッドラインが訪れた場合の対処
 北朝鮮が6者協議に復帰しても、核を放棄させるという成果を上げることができないならば、6者協議の国際政治における存在意義はない。中国による解決に期待するとしても、それには明確に限界となるラインを引く必要がある。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

◆ロバート・ゲーツ新国防長官と対北朝鮮核施設攻撃計画「5026」
1994年
 【ロバート・ゲーツ】中央情報局(CIA)長官
 論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
 【ウィリアム・ペリー】国防長官
 北朝鮮の場合、南北朝鮮を分断する軍事境界線付近に展開する北朝鮮軍の報復攻撃につながり、そのまま全面戦争に向かうとの読みから、最終的にこの選択肢を机上から取り除いた。

 在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を所有。

 OPLAN 5026/CONPLAN 5026 has been associated, in the available literature, with surgical strikes against North Korea that would take out crucial targets but would not constitute the initiation of a major theater war.

参考:Global Security.org [OPLAN 5026 - Air Strikes]
http://www.globalsecurity.org/military/ops/oplan-5026.htm
ttp://chorea.hp.infoseek.co.jp/usa/oplan5026.htm

2005年4月22日
 米国政府、北朝鮮に6者協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討。
 ワシントンの朝鮮半島専門家が国務省の“特使”としてニューヨークの北朝鮮国連代表部に派遣。
「もし六カ国協議が崩壊した場合、大統領は軍事行動を含む他の選択の準備をせざるをえない」
国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心。

2005年4月29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2005年5月6日
 米TV局NBC、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報道。

2005年7月10日
 北朝鮮6者協議復帰に合意。

2006年10月10日
 ヒル国務次官補
「決議は北朝鮮への怒りの手紙ではない。北朝鮮の指導部に、自らの行為を本気で後悔させる手段を講じようとしているんだ」
「北朝鮮は、核実験でしばらくはわれわれが怒っても、そのうち怒りを収めて、北朝鮮を核保有国として受け入れると考えていると思うね」
「手段はいくつかある。強い警告のメッセージを送り、核技術の入手や、金を稼ぐのを難しくしてやります」

2006年10月26日-29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2006年11月1日
 ライス国務長官 ニューヨークタイムズ
 6者協議では、北朝鮮国内の核関連施設のうち少なくとも1か所の解体や、北朝鮮による国際的な査察団の受け入れを議題とするよう検討。

2006年11月3日
 ワシントンポスト
 米国防総省が数カ月間にわたり、北朝鮮の核関連施設への緊急攻撃を検討。
米軍が北朝鮮平安北道の寧辺にある使用済み核燃料の再処理施設に対する限定攻撃の計画策定作業を加速させている。
・海軍特殊部隊SEALSによる爆破作戦
・巡航ミサイル「トマホーク」や精密誘導爆弾による攻撃
・トマホークなら6発で施設の破壊は可能
 米国防総省当局者
・北朝鮮の核開発計画を除去するため「様々な軍事的な選択肢」を検討していたと指摘
 別の当局者
・ブッシュ政権は日韓に対し、両国への北朝鮮の攻撃を阻止するため核戦力の使用も辞さない、と伝えた。

2006年11月04日
 ペリー元国防長官
・北朝鮮が寧辺に建設中とされる5万キロワットの黒鉛減速炉が完成すれば、核兵器製造能力が一気に高まると懸念を表明
・「中国や韓国が強制力ある措置を取らなければ、米国は原子炉が稼働する前に攻撃せざるを得なくなる」と警告

2006年11月7日
『北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107』エントリー開始。
http://blue-diver.seesaa.net/article/26918409.html

2006年11月8日
 ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官の辞任を発表。
 後任にロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を指名。

2006年12月1日
 ペリー元国防長官 スタンフォード大学
「北朝鮮がテロ国家に核を拡散させれば米国の都市が被害を受ける可能性があり、その場合米国は破滅的な報復を加えるだろう」
私がもし米国の大統領なら北朝鮮に問題の深刻さを理解させるため、金正日総書記と北朝鮮体制に打撃を加えることを具体的に警告する

2006年12月05日
 ロバート・ゲーツ新国防長官 上院軍事委
Q.「北朝鮮の核施設を攻撃すべきか」
A.「北朝鮮への対処に関する考えを変えた。現時点で、最善策は外交であることは明白だ」
・ここ数週間の「中国や日本の対応に感銘を受けた」
・特に10月の北朝鮮の核実験に対し、中国が国連の対北朝鮮制裁決議に賛成するなど「強い対応」をとったことを前向きな動きとして挙げた。

Transcript: The nomination hearing for Robert Gates
Published: December 6, 2006
http://www.iht.com/articles/2006/12/06/america/web.1206gatestext.php?page=61
LEVIN: Mr. -- Dr. Gates, relative to North Korea, I don't think you've been asked about that, and I want to ask you about North Korea. You wrote an article back in -- a long time ago, 1994, about dangers posed by North Korea's nuclear weapons. You argued at that time that steps like phased sanctions and voluntary arms trade embargoes would have little or no impact. You wrote that, quote, "The only option now available is to stop its arsenal from growing larger," close quote, and the way to do this was to destroy the reprocessing facility. Should we attack North Korea's nuclear facilities?

2006年12月06日
 アーミテージ元国務副長官
・「これまでにみずから核を開発しながらその核を捨てた国はない」
・北朝鮮の核開発問題をめぐる6か国協議について
「部分的な核の放棄や核の凍結などの成果は期待できるだろう。しかし、北朝鮮に核を完全に放棄させることはきわめて難しくなってきている」
・「北朝鮮が核を持っているからこそアメリカは本気になっている
・アメリカから何らかの譲歩を引き出すためにも、北朝鮮が核のカードを持ち続ける可能性が強い。

2006年12月11日
 ライス国務長官 AFP通信
「ブッシュ大統領の任期である2009年1月までに、北朝鮮が核計画の完全放棄することを目標にしている」
寧辺にある黒鉛減速炉などの核施設の解体を完全に終えるには長い時間を要する

2006年12月18日
 第5回6者協議第2セッション開催
 
 ヒル国務次官補
「我々の忍耐は国際社会の求める限界を超えた」

2006年12月19日
 佐々江アジア大洋州局長
「私の印象では昨日より焦点は絞られてきた」
「本物と偽物の差が はっきりしてきた」
「我々は自然体だ。彼らが対話を必要とするときが来る」

 麻生外相
「北朝鮮が同様の発言を繰り返した場合は、協議が打ち切られる可能性はゼロではない。北朝鮮への制裁は継続していく」

2006年12月21日
 ヒル国務次官補
「北朝鮮の言うことは理解できない」

2006年12月22日
 佐々江アジア大洋州局長
「北朝鮮は国際社会に受け入れられるための非常に重要な機会を逸した」
「6ヵ国協議の信頼性、対話のあり方にいろんな意見が出るだろう」

2006年12月24日
 麻生外相
「次の日程をなぜ決めなかったのか、次の日程決めたら、それまで引き伸ばされるから、日程なし、休会という形にしたのは、そういうことだと思う」

2006年12月25日
 中国唐家セン国務委員
・北朝鮮の核問題をめぐって先週開催された6カ国協議の中で、北朝鮮が米国の金融制裁解除を条件に寧辺の核施設を廃棄することが可能との立場を示した。

2006年12月26日
・フセイン元大統領死刑確定
・ゲーツ米国防長官、陸軍第82空挺師団(ノースカロライナ州フォートブラッグ)第2旅団、約3300人のクウェート派遣命令。2007年年初めにイラク展開。
・イラクで戦死した米兵数2974人突破。

2006年12月27日
 米国、6者協議において核施設凍結査察受け入れについて、1カ月半から遅くとも2カ月以内に完了させるよう北朝鮮に要求していたことが判明。

2006年12月
 日米共同作戦計画である「概念計画505X」(仮称)、策定開始。
 周辺事態(核実験)、日本有事(武力攻撃事態:弾道ミサイル攻撃)、朝鮮半島有事を想定。
「07年秋の完成」を目指す。

2007年1月5日
 山崎拓氏北朝鮮訪問の意向を表明。
 米軍が北朝鮮目標に模擬空襲訓練?

 ブッシュ大統領、ネグロポンテ国家情報長官を国務副長官に指名。
・グロポンテ国務副長官と、ゲーツ国防長官は情報畑の人間。
・イランや北朝鮮への対応は、これまでの穏健対話型から、諜報活動を重視した、豪腕・隠密行動型に変わる可能性がある。
(NJ 2007/01/11 INSIDE AMERICA「2007アメリカ外交展望」より)


○言葉について
ごうわん がう― 0 【豪腕/剛腕】
すぐれた腕前(うでまえ)。また、強い腕力。

わんりょく【腕力】
うでの力。うでぢから。また、争いなどの事を決するための肉体的な力。わんりき。「腕力に訴える」

おんみつ【隠密】
1 (形動)(―する)物事をかくしておくこと。また、そのさま。内密。秘密。「隠密に行動する」*太平記‐三三「互に隠密しけれ共」
2 中世の末から近世、情報収集を担当した武士。忍びの者。間者(かんじゃ)。

stealth
1 内密の[ひそかな,人目を忍んだ]やり方
by 〜  人目を忍んで, こっそりと.
2 《S-》《形容詞的》《略式》〔軍〕レーダー捕捉(ほそく)不能の
a 〜 bomber  ステルス爆撃機.
━ 秘密の.

つまり、争いなどの事を決するための物理的かつ強力な力をステルスに行使する。
すなわち、
<<「ステルス攻撃機によるピンポイント爆撃」を行う>>
可能性がある、ということを示している。

▼Classified Information ――FNNニュースJAPAN

(2006年08月19日
『北朝鮮の核実験が行われた場合の日米政府の対応』)
http://blue-diver.seesaa.net/article/22534650.html
中国・韓国などへのご注進メディアはそのまま捨て置き、NJのような報道機関に対しては機密性の高いクラシファイド(Classified)インフォメーションを提供する。

安全保障に関心の高い人ならば、視聴するメディアは選ぶだろう。
今回の北朝鮮核実験情報を報じたのは、NJが提携しているABCNEWSだった。
日米政府が情報をどう流すか、注目していくべきかと思われる。)

analysis #18 News JAPAN Fuji News Network
http://blue-diver.seesaa.net/article/32158550.html


 核実験は行われた。そのため日米は情報戦に突入していると考えられる。核実験は北朝鮮核廃棄計画を実行に移す「レッドライン」であった可能性が高い。

▼江藤淳 著 『閉ざされた言語空間 占領軍の検閲と戦後日本』
 つまり、戦前戦中の日本の国家権力による検閲は、接触を禁止するための検閲であったということができる。天皇、国体、あるいは危険思想等々は、それとの接触が共同体に「危険」と「汚染」をもたらすタブーとして、厳重に隔離されなければならなかった。被検間者と国民は、いねば国家権力によって眼かくしをされたのである。

  これに対して、CCDの検閲は、接触を不可避にするための検閲であった。それは検閲の秘匿を媒介にして被検間者を敢えてタブーに接触させ、共犯関係に誘い込むことを目的としていた。いったんタブーに触れた披検閲者たちが、「新たな汚染の中心」となり、「邪悪」な日本の「共同体」にとっての「新たな危険の源泉」となることこそ、検間者の意図したところであった。要するに占領軍当局の究極の目的は、いねば日本人にわれとわが眼を刳り貫かせ、肉眼のかわりにアメリカ製の義眼を嵌めこむことにあった。

 検閲を受け、それを秘匿するという行為を重ねているうちに、被検閲者は次第にこの網の目にからみとられ、自ら新しいタブーを受容し、「邪悪」な日本の「共同体」を成立させて来た価値体系を破壊すべき「新たな危険の源泉」に変質させられて行く。

 この自己破壊による新しいタブーの自己増殖という相互作用は、戦後日本の言語空間のなかで、おそらく依然として現在もなおつづけられているのである。


▼クラウゼヴィッツ『戦争論』
 さて戦争当事者が、このような予期せざる新事態に直面して、たじろくことなく不断の闘争を続けてゆくためには、二つの性質が是非とも必要になってくる。すなわち、その一つは理性であって、これはいかなる暗闇の中でも常に内的な光を投げかけ、もって真相のいずれにあるかを発き出すものである。その二つは勇気であり、この微弱な内的光に頼ってあえて行動を起そうとするものである。前者はフランス人の表現を借りて比喩的に言えばクー・ディユ〔「眼の一撃」くらいの意味―訳者〕と呼ばれているものであり、後者はいわば決断心である。

  このクー・ディユについて若干考えてみるに、もともと戦争においては戦闘が最も目立ち易いものであり、そして戦闘においては時間と空間が最も重要な要素となる。このことは、騎兵隊が迅速な決戦を絶えず心がけていた時代には一層よくあてはまるものであった。それゆえ、時間や空間についての測定は敏速かつ的確な決断によらざるを得ず、これはまた正確な眼力によってしか目測し得ないものであった。フランス人がクー・ディユと名づけたのはこれである。そしてまた今日まで、多くの兵学理論家はこの語を右に述べたような狭い意義に限って使用してきた。しかし今日では、戦闘を遂行するにあたって下されるべきあらゆる的確な決断が、すべてクー・ディユと呼ばれるに至っていることは注意しておく必要がある。例えば適切な攻撃点を見定めることなどもこれである。つまり、クー・ディユとは単に肉体的眼力ばかりのことではなく、精神的眼力も指しているのである。もちろんこの語は発生上から見れば戦術の領域に属するものではあったが、戦略においてもしばしば迅速な決断が要求されるものである以上、戦略の領域において使用しても差支えない。この語につきまとっている比喩的で狭量なニュアンスを取り除いてその本質を言うなら、このクー・ディユなる語の意味は、日常的眼力の人にはまったく見えないか、あるいは永い観察と熟慮の末ようやく見得るところの真理を、迅速かつ的確に把握し得る能力のことにほかならない。



 予見とは実際には寧ろ遅疑なく現在に処そうと覚悟した人々だけに訪れる光の如きものである。
(小林秀雄  戦争について 昭和十二年――1937年 )

「千里眼でなければならぬ、千里眼にならなければならぬ、と僕は言うのだ。詩人は、あらゆる感覚の、長い、限りない、合理的な乱用によって、千里眼になる。恋愛や苦悩や狂気の一切の形式、つまり一切の毒物を、自分で探って自分の裡で汲み尽し、ただそれらの精髄だけを保存するのだ。言うに言われぬ苦しみの中で、彼は、凡ての信仰を、人間業を超えた力を必要とし、又、それ故に、誰にも増して偉大な病者、罪人、呪われた人――或は又最上の賢者になる。彼は、未知のものに達するからである。彼は、既に豊穣な自分の魂を、誰よりもよく耕した。彼は、未知のものに達する。そして、狂って、遂には自分の見るものを理解することができなくなろうとも、彼はまさしく見たものは見たのである。彼が、数多の前代未聞の物事に跳ね飛ばされて、くたばろうとも、他の恐ろしい労働者達が、代わりにやって来るだろう。彼等は、前者が斃れた処から又仕事を始めるだろう」
 これは、断固とした又かなり明瞭な宣言である。この手紙が、発見されたのは、マラルメの死後であるが、やはり彼の眼は確かであった。ランボオにとっては、詩とは、或る独立した階調ある心象の意識的な構成ではなかったし、又、無意識への屈従でもなかった。見た物を語る事であった。疑い様のない確かな或る外的実在に達する事であった。然し誰も見ない、既知の物しか見ない。見る事は知る事だから。見る事と知る事との間に、どんな大きな隔りがあるかを、誰も思ってもみない。僕等は、そういう仕組みに出来上がっているから。何故か。ランボオはl'intelligence universelle(普遍的知性)という言葉を使っているが、僕等は、何時の頃からか、その俘囚となっているからである。僕等は大自然の直中にある事を知らない、知らされていない。歴史が僕等を水も洩さず取り囲んでいるからだ。そして歴史とは、普遍的知性の果実以外の何物であろうか。

(中略)

 ランボオは、「飾画」を書き終えると、直ちに「地獄の季節」を書いたのであるが、その中で、彼は、もはや「飾画」を一時の錯乱の結果としか考えていないと断言している。それは「晦いて了わねばならぬ脳髄に集まり寄った様々な呪縛」であった、と感ずる。彼は、嘗て宣言した処を逆に言う、「たとえ、見たものは、まさしく見たとしても、見たものを理解出来なくなり、遂に心が狂った」と。この問題は、意志と決断とによって作り上げられた狂気は、又、意志と決断とによって乗り超えられるという事に帰する様である。ただ、彼が、嘗ての「千里眼の説」の実行を顧みて、「言葉の錬金術」と呼んでいる事は注意を要すると思う。彼が、サンボリストのナルシシスムとは凡そ反対な「千里眼の説」を抱いた時、そして「あらゆる感覚の合理的乱用」を賭してまで、裸の事物に推参しようとした時、彼の知性の発作による知性の否定は、当然受けるべき復讐を受けた様に思われる。
(小林秀雄「ランボオIII」)


小泉総理 最後の戦略 ver.20060705
http://blue-diver.seesaa.net/article/20451095.html

TVタックル 2006年7月17日
http://blue-diver.seesaa.net/article/23663191.html

千里眼を、一時的にせよ手に入れることは可能であって、意志と決断によってそれはなされる。
それを可能にするならば、千里眼は普遍的知性となりうる。
それがこのネットが出現した世界における「果実」――普遍的知性は私たちを最早俘囚とはしない。

(l'intelligence universelle/普遍的知性
 http://blue-diver.seesaa.net/article/24316419.html

 シャイローの名前の由来
 http://blue-diver.seesaa.net/article/30924417.html

 冷光/luminescence
 http://blue-diver.seesaa.net/article/32429858.html

戦略の構築がもたらす新しいタブーの共有という作用は、意志を所有した情報接触者を、戦後日本の閉ざされた言語空間を成立させてきた価値体系を破壊すべき「新たな戦略を創造する源泉」に変質させていく――〈私〉がこの文書を遺す目的は、戦後日本の義眼を刳り貫き、義眼の代わりに千里眼〈クー・ディユ〉を嵌めこむことにある。


2007年1月8日
 山崎拓氏、訪朝へ出発。
 米空軍、韓国へのF-117Aナイトホークの展開を発表。
 FNNニュースJAPAN、フランシス・フクヤマ氏の見解を紹介。

 フランシス・フクヤマ教授
「アメリカの手段の多様性と決意を過小評価すべきではないと思います
 朝鮮半島が危機的だとなれば、ブッシュ政権は対応するでしょうし、依然非常に強力な手段に打って出る能力を持っています」
「残された道は多国間主義的なアプローチしかないと思います
 ただその際、アメリカの力と決意を裏打ちすることに重点を置くでしょう」

※FNNニュースJAPAN、ステルス攻撃機配備については沈黙※

2007年1月9日
 米空軍、2月上旬にF-22Aラプターを嘉手納基地に配備することを発表。

2007年1月11日
 F-117ステルス攻撃機が群山基地に派遣。

 国防情報局(DIA)マイケル・メープルス長官
「金正日政権が近いうちに崩壊する可能性はない」

2007年1月12日
 ジェームズ・アワー氏 読売新聞
・米国はやろうと思えば明日にでも北朝鮮を攻撃できる。核関連施設などの破壊が目的なら、イラク戦争より迅速に勝利できる。
・北朝鮮との対話は無意味だ。解決にはならない。

2007年1月16日
 平沢勝栄内閣府副大臣 読売新聞
・1月下旬に予定される米朝協議で北朝鮮への金融制裁解除の動きが具体化すれば、日本だけが取り残される可能性も出てくる。

 ロイター通信、ブッシュ政権がBDA金融制裁一部解除のため調査中と報道。

 ボルトン前国連大使 久間章生防衛相と防衛省で会談
 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議について
「あまり役に立っていない。繰り返しても、その間に北朝鮮は核開発を進めるだけだ」
「中国は、北朝鮮に圧力をかけすぎて体制が崩壊するのを心配しているのだろうが、仮に崩壊しても安全保障上の利益があることを中国に納得させるべきだ」

2007年01月17日
 ボルトン前国連大使 都内の日本記者クラブ記者会見
 6カ国協議について
「失敗した。(同協議を通じた各国の)働き掛けの役割はもう終わった」
「現実的には、北朝鮮の現体制が崩壊することでしか解決できない」
体制を崩壊させるためには
「経済的圧力を強めることと、拡散防止構想(PSI)を組み合わせれば効果が出る」
1994年の米朝枠組み合意に反して北朝鮮が核開発をひそかに続けていた前例を挙げた上で、6カ国協議でも同様のことを北朝鮮が考えていたとの見方を表明。
外交的手段での問題解決には
「数千に上る地下施設も含めて、完全に(核開発断念を)検証できなければならない」

2007年1月18日
 サファリ外務次官率いるイランの外務省代表団が平壌に到着。

 北朝鮮核実験場に動き。

 F-117Aがサージカル・ストライクの演習を北朝鮮領空内で実施?
 
 ペリー元国防長官 議会下院 外交委員会
 6か国協議について
「必要な枠組みではあるが、十分な成果が見込める状態ではない」
「中国や韓国が厳しい措置を取らないのなら、アメリカは北朝鮮の核施設への攻撃に踏み切ることも辞さないという警告を発することも有効だろう」
「北朝鮮が核開発を中断しない場合、韓国と中国が対北朝鮮食糧・エネルギー支援を断ち切るのが最も良い圧迫策」
「しかし両国がそうしない場合、強圧的措置を取ることができる唯一の国は米国だけ」
 もし中韓両国が応じない場合には、米国が軍事力により
「稼働する前に原子炉を破壊するしかない」
「北朝鮮に対し、既に手に入れた核能力を放棄させるのは極めて難しい」
 今後は軍事的措置の可能性を含んだ「強制的外交」に移るべきだ。
「これまでの北朝鮮との交渉経験によって、(交渉が)成功するかどうかは、軍事的措置の可能性に裏打ちされた外交ができるかにかかっている」
「北朝鮮への圧迫として最も望ましいのは、韓国と中国が『北朝鮮が大規模原子炉の建設を中断しなければ、食糧や石油の供給を絶つ』と威嚇することだ。しかし韓国と中国はこれまでこうした圧迫を行うことを拒絶してきた」
 実際に軍事的措置に踏み切った場合について
「成功するだろうが、危険な結果につながる可能性がある」
「もはや危険ではない選択肢は残っていない」
「核実験を終えた北朝鮮が核施設を拡大し、毎年10余の核爆弾製造能力を備えることは、(米国が)強圧措置を取ることよりも危険なこと」
「米国はたとえ意図しない危険な結果を招くことになるとしても(核施設を破壊する)軍事行動をとらなければならない」
「北朝鮮が核爆弾やプルトニウムを第3者に販売することも深刻な脅威」
「北朝鮮の爆弾が仮に第3者によってでも米国や韓国、日本でさく烈した場合、重大な結果に直面することを、過去のキューバミサイル危機当時にケネディ大統領が(ソ連に対して)したように明確な表現で北朝鮮に警告しなければならない」

 ボルトン元国連大使 産経新聞
−−6カ国協議のプロセスをどう見る
 「北朝鮮とのいかなる合意も、要は、核計画の撤廃というわれわれが期待する約束の順守を確認する徹底検証にある。北朝鮮の行動は検証を受け入れないことを一貫して示しており、その観点から6カ国協議は失敗したと思う。彼らが反応するのは、圧力に対してだけである」
 −−具体的にどうする
 「米国が始めた金融制裁を継続、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に基づく行動を強化し続け、大量破壊兵器計画に必要な技術、物資の売買や輸出を断つ。中国の役割は死活的に重要だ」
 −−中国の努力は十分か
 「十分に圧力を行使しているとは思わない。中国が北朝鮮の利用を拒否できる金融機関は他にも多数ある。PSIは海路での北朝鮮の輸送に対処する。中国は領土、領空を通過する輸送を遮断すべきだ。北朝鮮向け供給の8〜9割を占める石油を大幅削減し、食糧援助も抑えることもできる」

2007年1月19日
●新月
 嘉手納基地から大気中に放出される放射性物質を収集するための核実験監視用特殊偵察機WC135「コンスタントフェニックス」が離陸。朝鮮半島方面を飛行。

 F-117Aがサージカル・ストライクの演習を北朝鮮領空内で実施?

※F-117Aがサージカル・ストライクの訓練を北朝鮮領空内で行い、核施設を破壊した場合の放射能飛散の調査をするための演習も同時に行うためにWC135が嘉手納基地から飛んだ可能性がある※

2007年1月23日
 ブッシュ大統領2007年一般教書演説
「中国、日本、ロシア、韓国とともに
 核のない朝鮮半島を実現するため
 集中的な外交を行っています」

 国連開発計画(UNDP)執行理事会は、外部機関による監査が実施されるまでの間、北朝鮮での新規事業の承認を凍結するとの決定を下した。メルケルト副総裁によると、凍結の対象となるのは07−09年分の事業。現行の事業は続行するが、3月1日までに、北朝鮮当局や現地業者への現金支払いと、当局が募集した現地スタッフの採用を中止する。理事会はまた、すべての事業について、北朝鮮当局の管理下でなく、UNDP自体の責任で実施する方針を確認。

 米国務省は、大量破壊兵器拡散阻止構想(PSI)を推進するなど、強硬派として知られるロバート・ジョゼフ国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)が辞表を提出したと発表。

2007年1月26日
 米商務省産業・安全保障局は26日付官報で、国連安全保障理事会の制裁決議1718に基づき、北朝鮮に対して、ぜいたく品の輸出を禁じる制裁措置を発動したことを発表。禁輸品目は昨年11月末に発表されていたが、複数の当局者はロイター通信に対して、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議が再開されるめどがつくまで禁輸措置の発動を見合わせていたことを明らかに。

 米朝関係に詳しい米議会筋 読売新聞
 米朝金融専門家会合に合わせ、米政府が北朝鮮に対する金融制裁措置を緩和し、マカオの金融機関「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」で凍結されている北朝鮮の資金約2400万ドル(約29億1800万円)のうち1300万ドル(約15億8000万円)の凍結解除を検討。

 ボルトン前米国連大使 ワシントン 毎日新聞と会見
・米政府が検討中とされる対北朝鮮金融制裁の部分解除について「大きな過ちになる」
・国連開発計画(UNDP)事業費の北朝鮮への不正流用疑惑は「深刻な問題だ」
・国連の実態解明が不十分なら米議会が国連機関への資金拠出削減を求める可能性が高い
・解除派の国務省と維持派の財務省の綱引きが続いている。
・制裁解除は「ブッシュ政権にとり大きな政治的過ちになる。大統領が検討すべき事柄だ」
・UNDPの北朝鮮支援に対しては「(核実験などで)国連安全保障理事会の意思を実質的に拒否した国に、国連が援助を行うべきか」
・世界食糧計画(WFP)や国連児童基金(UNICEF)の支援も精査が必要だ
・6カ国協議については、核放棄の厳密な検証を北朝鮮が受け入れておらず「失敗だった」
・焦点は「ウラン濃縮能力がどうなっているかだ」
・北朝鮮核問題の根本的解決は、金正日(キムジョンイル)体制が崩壊し朝鮮半島が統一されない限りない。
・軍事行動は「誰も望んでいない」としながら、時間が経過すれば核兵器の改良も可能になる。
・イランについては、同国政府が核開発を放棄する可能性は低い。
・「何らかの体制変更がイランの核兵器保有を阻止する唯一確実な方法」

 在日合衆国海軍第7艦隊旗艦ブルーリッジ、沖縄に寄港。

2007年1月27日
 最新鋭原子力空母「ロナルド・レーガン」、アメリカのサンディエゴ海軍基地を出港。イージス艦「ラッセル」「レイク・シャンプレーン」の2隻も同行。老朽化が指摘される第7艦隊空母「キティホーク」が4ヶ月間の修理期間に入るため。日本周辺の海域に展開。
 アメリカ海軍
「西太平洋地域におけるアメリカ軍の即応体制を維持し、あらゆる情勢に短期間で対応するための措置だ」

2007年1月29日
 6者協議開催初日である2006年12月18日から換算して6週間(1ヶ月半)
 核施設凍結と査察受け入れの完了期限?

 神奈川県警外事課などがミサイル開発に関与していたとされる朝鮮総連系元幹部ら逮捕。

 韓国 聯合ニュース
 北朝鮮を除く5カ国が核放棄に向けた「初期段階の措置」として、核関連施設の凍結だけでなく閉鎖を求めていくことで一致。閉鎖決定後、数カ月以内に核放棄への作業に着手する段取りを想定。
日米中韓ロが閉鎖を求める核関連施設は、
 ・寧辺(ニョンビョン)にある5000キロワットの実験用原子炉
 ・寧辺にある核燃料棒工場
 ・寧辺にある放射化学研究所
 ・寧辺に建設中の5万キロワットの原子炉
 ・泰川(テチョン)に建設中の20万キロワットの原子炉
「再稼働が難しい状態をつくることが北朝鮮を除く参加国の意思だ」
 「『稼動中断』や『凍結』では、スイッチを切るだけであり、スイッチを入れれば再稼動ができるが、『閉鎖』はそれよりも進んだ概念だ」
「凍結ではなく再稼動が困難な状態にすることが、米国だけでなく、中国、韓国など参加国の意向だ」
「『凍結』は5〜6年後を念頭に置いているが、『閉鎖』は初期段階措置合意後、数カ月以内に手続きに入れるとの概念から構想されたものだ」

2007年1月30日
 北京における米朝金融制裁協議。

2007年1月31日
 北朝鮮核放棄達成まで残り2年。
 米・バージニア州ラングレー空軍基地のF-22Aラプター、一部報道関係者に公開。
 トリバー飛行隊長 米・バージニア州ラングレー空軍基地
「F-22Aを披露するのに嘉手納基地は最高の場所だ」

※FNNニュースJAPAN、ステルス戦闘機の報道解禁※
http://blue-diver.seesaa.net/article/32649492.html

2007年2月2日
 ブッシュ大統領、ロバート・ジョゼフ国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)の後任に、ジョン・ルード国務次官補(国際安全保障・不拡散担当)の指名を発表。ルード国務次官補は国家安全保障会議の不拡散担当の幹部職などを歴任。軍備管理、不拡散問題の専門家。

2007年2月5日
 安倍総理
「拉致問題に対して北朝鮮が誠意ある対応をとらなければ日本が何か(支援策を)出すということは基本的にない」

2007年2月6日
 ヒル国務次官補
「北朝鮮が査察を受け入れ、核廃棄の計画を出したとしても、それをもって米国が制裁を単独で解除することはしない」
「拉致問題の進展が、6カ国協議全体のプロセスを前向きに進めていく上でも重要だ。その点は米国も十分に理解している」

 麻生外相
「拉致問題を含む日朝間の懸案に北朝鮮が誠意ある対応を示していない現状では、日本の措置には限界がある」

2007年2月7日
 佐々江 賢一郎アジア大洋州局長
「今回の6者協議は、いわば分水嶺(れい)にあると。具体的に北朝鮮の非核化に向けたステップが取られることが重要であると」

 ヒル国務次官補
「(前回よりも希望を持っていますか?)前回どのくらい希望を持っていたか覚えてないよ」

 ブルース・ライト在日米軍司令官 読売新聞などのインタビュー
・米軍が最新鋭のステルス戦闘機「F22ラプター」を10日から沖縄県の米軍嘉手納基地に暫定配備することについて
「米政府が日米同盟を非常に重視しているあかしだ」
・北朝鮮の核実験などで不安定化する東アジア情勢に、米国が深く関与する意思を示す狙いを強調

2007年2月8日
 第5回6者協議第3セッション再開

 ヒル国務次官補
「今回の6ヵ国協議は重要なラウンドだ
 永遠に続けるわけにはいかない
 我々も もう疲れている」

 アメリカ空軍、ハワイのヒッカム空軍基地でF-22Aラプター戦闘機を報道陣に公開。
 アメリカ空軍
 ジェフリー・レミントン中将
「6か国協議と時期が重なったのは、まったくの偶然だ」
今回の配備で、何か起きた場合には、その空域での優位性を保つことができる
F-22Aラプター パイロット 
 ジェイ・ウェイグマン大尉
非常に厳重に防衛された地域でも奥深くまで侵入し、核施設でもどんな施設でも正確に破壊できる最高の能力を持っている

2007年2月9日
 ヒル国務次官補
「北朝鮮は細部にこだわる
 細部は彼らにとって重要なこと」

J-ALERT(全国瞬時警報システム)、稼動開始。
「テロ」「ミサイル」情報 2007年夏ごろから。
今後
 大規模テロ ゲリラ・特殊部隊攻撃
 弾道ミサイル攻撃 緊急地震速報(5弱以上)
 航空機攻撃 師弟河川洪水予報など

 ウィリアム・ペリー元米国防長官、来日。
 日本経済新聞社 米戦略国際問題研究所(CSIS)共催 第3回シンポジウム
 基調講演「北朝鮮の核危機と日米同盟の課題」
 ウィリアム・ペリー元米国防長官
・北朝鮮の核戦力について「8―10個の核爆弾を保有しているが、弾道ミサイルには搭載できていない」
・「米大統領は、日本への核攻撃は米国への攻撃と見なすと明言すべきだ」
・アジアでの核拡散を防ぐ意味でも「日本が独自に核武装するのではなく、米国の核の傘に依存し続けるのが望ましい」
・「それでも日本が安心できないなら(かつての西ドイツのように)米国に要請して日本国内に米国の核兵器を置くこともありうる」
・6カ国協議については「北朝鮮は自国の体制維持のためには核計画をあきらめない」
・「威圧的政策とともに、核兵器放棄に前向きになるような広範な政策を示すべきだ」

 米空軍嘉手納基地などに配備された地対空誘導弾パトリオット・ミサイル3(PAC3)、初公開。昨年12月に一部の運用を開始しており、3月末には隊員約600人がそろい、完全な実戦体制が整う。国内への配備は初。24基のミサイル発射台や敵の弾道ミサイルを探知するレーダーなどを備え、米陸軍第1防空砲兵連隊第1大隊が運用。
 司令官 マシュー・マイケルソン中佐
「非常に信頼できる防空システム。何か起きればすぐに対応できる状態」

2007年2月10日
 米国バージニア州ラングレー空軍基地所属の最新鋭ステルス戦闘機「F-22Aラプター」が、米国外では初めて嘉手納基地へ暫定配備。
 防衛施設庁、到着予定時刻は10日午後4時15分ごろと発表。
 米軍の説明によると配備期間は90-120日。
 当初予定の12機のうち天候不順のため6機が先行し中継地のハワイから飛来。
 嘉手納基地への配備途中でF-22A12機は現地時間の7日、ハワイ州のヒッカム空軍基地に到着。
 配備に伴いパイロット20人を含む250人以上の空軍兵も派遣。
 嘉手納に配備されるのは第27戦闘飛行隊の所属。
 米空軍ホームページによるとF-22の海外配備に伴い太平洋地域にB1爆撃機やB52爆撃機なども一時的に配備させた。

 ヒル国務次官補
「われわれは(北朝鮮の核施設の)閉鎖という言葉を使うと理解している」
朝鮮半島の非核化に向けたプロセスが「逆戻りしないようにするためだ」
「困難と想定していた問題が片付いた後、1、2点の未解決の問題がある」
「解決出来ると思うが、北朝鮮が大事と考えている点が不透明だ。論理的、合理的な世界にいるとしたら、解決は可能だと期待する」

 ブルース・ライト在日米軍司令官 FNNニュースJAPAN
「我々のミッションは日本を守ることだ」
「F-22の展開こそ、アメリカの日米同盟へのコミットメントの証なのです
 今回の展開は、訓練でもあります
 ヴァージニア州から嘉手納までの飛行は、簡単ではありません
 空中給油を何度も行わなければならないんです」
「ヘスター太平洋空軍司令官は、日米共同訓練の意向を持っています
 まだ詰まっていませんが、可能ならやりたいですね」
「日米双方は、連携をとり、情報の交換を行っています
 情報収集面でも、協力して行動しています
 さらに、不測の事態に備えるために、日米両国は共同訓練も怠ってはいません
 北朝鮮の弾道ミサイルが日本に着弾するのは、わずかな時間です
 我々にとってこの重大な脅威に対する最善の手は、日米共同で対処することなんです」
「日米関係全体の枠組みの中で、共同で何をしているのか
 アメリカが日本の安全保障のために、何を行っているのか
 そして世界における、自由と民主主義に対する重大な脅威を、考慮に入れることが重要だと思います」
(NJ 2007/02/09 ※収録日は読売新聞と同じ2007年2月7日?※)
 http://blue-diver.seesaa.net/article/33334469.html

2007年2月16日
 金正日誕生日。
※米情報当局が2度目の核実験を可能性を示唆している日※

2007年2月中旬
 核施設凍結と査察受け入れの完了最終期限。

2007年2月18日01時
●新月
07年(時は世界時から9時間差)
01月19日13時(F-117A・WC135が北朝鮮周辺で活動)
02月18日01時
03月19日12時
04月17日21時

05月17日04時
06月15日22時
07月14日15時
08月13日08時
09月11日22時
10月11日14時
11月10日08時
12月10日03時

08年
01月08日21時
02月07日13時
03月08日02時
04月06日13時
05月05日21時
06月04日04時
07月03日11時
08月01日19時
08月31日05時
09月29日17時
10月29日08時
11月28日02時
12月27日21時

09年
01月26日17時

2007年2月24日-28日
 原子力空母「ロナルド・レーガン」、佐世保港に寄港予定。

2007年4月中旬?
 北朝鮮核施設凍結と査察受け入れ期限?

2007年5月10日
 最初のF-22Aラプター暫定展開終了期限。

2007年6月10日?
 F-22Aラプター暫定展開終了最終期限?

2007年6月
 アメリカ海軍は、現在アメリカ西海岸のサンディエゴ海軍基地に配備されている最新鋭のイージス艦「マクキャンベル」を、横須賀基地に配備。「マクキャンベル」は弾道ミサイルを追尾できる高性能のレーダーを備え、ミサイル防衛システムの機能の一部を担っており、これまでのイージス艦より搭載できるミサイルも多いのが特徴。最新鋭のイージス艦の配備によって、横須賀基地に配備されている第7艦隊の艦船は、艦隊旗艦のブルーリッジと空母キティーホークを除き9隻すべてがイージス艦に替わることになる。

◆ヒル・ノートに対する北朝鮮の回答
北朝鮮が考える核問題の進展

北朝鮮の行動
 寧辺の原子炉を停止。それに伴い国際原子力機関(IAEA)査察官の監視活動再開を受け入れ。
ただし、核再処理施設など他の施設への立ち入りは認めない

国際社会
 見返りとして重油年間50万トン以上かそれに相当する電力を供給

米国
 金融制裁やテロ支援国家指定など敵対的な措置をすべて解除すると約束<ただし、原子炉を停止後も米国がマカオのバンコ・デルタ・アジア(BDA)以外の銀行を調査して新たな金融制裁に動けば、北朝鮮は対抗措置>

  ▼
 交渉の進展
  ▼
 軽水炉の完成
  ▼
 核放棄

北朝鮮が考える核放棄へのプロセス
/////


◆考えられる作戦行動

フェーズ1 2006年11月〜2月
 ステルス攻撃機を展開し、新月の夜を中心に北朝鮮領空内で模擬空爆演習を行う(2007年1月19日に実施済み)。
 ヒル国務次官補は金融制裁一部解除を検討することで北朝鮮を6者協議に引きずり出し、6者協議の場で改めてヒル・ノートの履行を要求する。初期段階の寧辺(ニョンビョン)の核関連施設の凍結の履行と寧辺の核関連施設へのIAEA査察団受け入れ・すべての核施設と核開発計画の申告を2007年2月の6者協議で文書化する。履行期限を数週間とする。
 不履行の場合、6者協議を決裂と見做し、2007年2月18日の新月の夜にサージカル・ストライクを行う。この場合、フェーズ4に移行。もしくは金正日総書記らのスイスの個人口座に対する調査を行うと通告する。それによって北朝鮮に対して2度目の核実験を決行させる。核実験が行われた場合、フェーズ3に移行。
 北朝鮮は核関連施設凍結を飲む可能性は高い。

フェーズ2 2007年4月?
 核関連施設・核実験場の凍結を行ったのち、再び6者協議を設定する。2007年3月・4月でもステルス攻撃機による北朝鮮領空内での模擬空爆演習を行う。
 北朝鮮を6者協議に引きずり出すために、初期段階の履行への見返りとして金融制裁一部解除の具体的検討に入る。次々回の6者協議では、核関連施設・核実験場の閉鎖と全ての核関連施設へのIAEA査察団受け入れを要求する。
 閉鎖を要求する施設は、
・寧辺にある5000キロワットの実験用原子炉
・寧辺にある核燃料棒工場
・寧辺にある放射化学研究所
・寧辺に建設中の5万キロワットの原子炉
・泰川(テチョン)に建設中の20万キロワットの原子炉
・咸鏡北道吉州郡豊渓里の地下核実験場を埋め立てるなど完全封鎖
(地図
 http://www.asagumo-news.com/NorthKorea/index.html
 履行期限を数週間以内に設定。
 北朝鮮が以上の条件を飲む可能性は低い。
 不履行の場合は金正日総書記らのスイスの個人口座に対する調査を行うと通告する。それによって北朝鮮に対して2度目の核実験を決行させる。

フェーズ3 2007年2月16日?〜
 核実験ののち、日本は緊急事態を宣言し、周辺事態と認定。
 日米は国連憲章第7章第42条に基づく武力制裁決議を国連安保理に付託。日米は国連総長・中韓露が抵抗を示した時点で、付託取り下げと金融制裁一部解除を条件に核施設・核実験場廃棄の提案を行う。北朝鮮がこの条件を飲む可能性は不明。

フェーズ4
 金融制裁一部解除を表明、北朝鮮の勝利宣言に対して「別の対応を検討している」とする。

フェーズ5
 金融制裁一部解除の前日の夜。ゲーツ国防長官、韓国・群山基地と沖縄・嘉手納基地に出撃命令。F-117Aナイトホーク、F-22Aラプター12機、核実験監視用特殊偵察機WC135コンスタントフェニックスが離陸。

フェーズ6 サージカル・ストライク
 金融制裁一部解除の施行日に切り替わると同時に、限定空爆を通告。F-22Aラプター、北朝鮮へ超音速で侵入。作戦空域内に北朝鮮空軍機が存在していた場合、これを排除。F-117Aナイトホーク、F-22Aラプター、核関連施設を破壊。WC135コンスタントフェニックス、核物質の空中への飛散を測定。

フェーズ7
 限定空爆と同時進行で中国に対して、北朝鮮と中国の両国間の輸入制限を解除することを黙認することを北朝鮮へ通知するように連絡する。
 日本政府は米国のオペレーションへの支持を表明するとともに、拉致問題解決への会談を開催することを同時に提案する。


◆限定空爆のポイント
 ここで大事なポイントは、日米は北朝鮮に対して、限定空爆以上のことを行う意図がないことを、日米にとっての利益とともに中国・北朝鮮によく周知させる必要がある。

 限定空爆が必要である理由は、テロ組織と非国家主体である北朝鮮とを比較した場合、核を使用する可能性は非国家主体である北朝鮮のほうが、テロ組織よりも小さいからである。金正日は北朝鮮以外に生存していく場所がない。北朝鮮が核の増産と拡散を放棄しない以上、強制的に国際社会のルールに従わせなければならない。したがって、テロ組織の手に核がそれ以上渡る前に北朝鮮に対して外科手術的攻撃(サージカル・ストライク)を行う。
 
▼核のゲームとその見切り
 北朝鮮は核実験をしてそれが失敗に終わっても、全面攻撃を受けることはなく体制が崩壊しないと見切って実験に踏み切った。晴れて成功したならば、核兵器保有国として攻撃を受けなかった、という論理が成り立つが、実際には核実験の試行国として攻撃を受けていない。北朝鮮の現時点での問題は、核より上位に体制崩壊による周辺国への影響がきている。したがって、体制を崩壊させないことを前提とした核廃棄計画を立案する必要がある。

 北朝鮮は核実験を行えば、国家的危機をもたらすような制裁を受けることを承知した上で実験を強行した。それは核さえ持てば、自力での体制を保障しうると考えているためである。逆説的に言えば、北朝鮮はどのような形であれ、体制が保障されればどのような制裁も耐えることを示している。したがって、限定空爆が行われたとしても体制が保障されるならば、北朝鮮が全面戦争に打って出る可能性は極めて低い。なぜならば全面戦争は金正日体制の終焉と同義だからである。核保有が体制の維持と同義ならば、北朝鮮の核の強制的破壊を条件に金正日体制の維持を保障する。北朝鮮に対する核廃棄の履行されることのない「約束」の見返りに援助を行うのではなく、米国主導による核の物理的破棄に対して始めて延命の道を開く。なぜならば、北朝鮮は追い込まれたからこそ今回の実験に踏み切った。長距離弾道ミサイル・核実験ともに失敗した。核兵器保有国としての実力は現時点ではゼロである。経済は破綻し、食糧を自給する能力がなく、核兵器・核の運搬手段もともになく、犯罪の証拠は山のようにあり、経済制裁を受けている国。それが現在の北朝鮮である。北朝鮮の実像は、「核物質を保有した中距離弾道ミサイルを配備しているテロ国家」であり、それ以上でも以下でもない。そして、核開発を進めることが規定路線であり、あらゆる交渉が無意味である、という脅威設定は正しい。日米の戦力は、北朝鮮の基地を物理的に破壊する能力を有し、また北朝鮮の中距離弾道ミサイルを迎撃する能力を有している。

 米国としては、限定空爆を行う際に限定空爆後の北朝鮮への中国からの間接的支援を黙認することを中国・北朝鮮側に非公式な外交ルートで通知する。ただし、WMDに関する物資の流れについては絶対禁忌とする。日本に対しては複数の空母艦隊を日本列島周辺に展開して安全を担保する。これによって、北朝鮮が日米のレッドラインを超えたことを認識させる。

 米国の最終目標は非核化であり、北朝鮮の最終目標は体制の生き残りである。米国は北朝鮮が核開発プログラムへの資金調達手段として、貨幣偽造、マネーロンダリング(資金洗浄)および麻薬取引などに関与していると認定し、BDAの北朝鮮口座を凍結。金融制裁を発動した。北朝鮮はそれを解除するために核・ミサイル実験に賭けた。北朝鮮は自らの能力を見誤り、実験に失敗した。北朝鮮の失点により国際社会は経済制裁という有効なカードを手にした。金融制裁を強めれば、核実験を強行し、核実験を行えば金融制裁に加えて別の制裁が強まり困窮する。

米国の目標:非核化⇒BDA凍結による金融制裁
北朝鮮の目標:体制の維持⇒核実験により2国間協議を開催させ、BDA金融制裁の解除する

 力というのは関係の一種であるから、注意深く観察すると、北朝鮮はあくまで押し込まれた状態で核実験を行い、そして失敗している。北朝鮮の力は一時的に膨張しているようにみえているだけで、核実験の失敗が象徴しているように中は空洞にすぎない。

 北朝鮮は2度目の核実験を行う。それにより日本の周辺事態認定がなされる。米海軍第7艦隊は1度目の核実験時には動かず、2度目の核実験を行う徴候が出た時に動きを開始した。米国の金融制裁一部解除の報道も一時期あった。

 米国が金融制裁を開始したのは、第一義的には北朝鮮の核開発プログラムを止めることにある。つまり、核開発プログラムが何らかの理由により停止すれば、マネーロンダリングの摘発とドルや円の通貨価値を守ることを除き、金融制裁を行う意味がなくなる。

 米国は金融制裁のカードをここで新たな形で切ることができる。限定空爆により北朝鮮の核開発を止めることの引き換えに、BDA凍結を一部解除する、という戦略を取ることが可能である。

 交渉が無意味で、経済制裁も実効性を上げられず、しかもその体制の崩壊が核保有と同等の周辺国の安全保障バランスの不安定化をもたらしうるような北朝鮮型テロ国家に対しては、イージス・システムによるMDとステルス攻撃機が搭載するレーザー誘導爆弾による精密爆撃により大量破壊兵器製造の物理的廃棄を行いつつ、テロ国家の保護国による支援を黙認することで、体制の維持を保障した状態で実効性のある制裁を行う。核兵器製造能力を喪失させ、核の拡散を防ぎ、また核技術の進展を停止させる。核はあるが使用回数、運用能力ともに最低のままでテロ国家指導者が体制を保つことのできる限界の線に留める。

 北朝鮮が全面戦争に打って出ない場合は、限定空爆を口実に韓国・日本において北朝鮮によるテロが発生する可能性がある。

 日本は国内の工作員によるテロに対抗するために、特に陸上自衛隊のテロ即応能力を緊急に高める必要がある。また、工作船などが日本国内に上陸した際に制圧しうる態勢を維持する必要がある。

 また、北朝鮮はそれ以上の空爆を防ぐために、「自らの意思で北朝鮮に亡命してきた」拉致被害者が空爆された核施設で働いていた、などの発表を行う可能性はある。

 なお、限定空爆の第1候補は、北朝鮮の寧辺にあるとされる「5万キロワットの新原子炉」になる可能性が高い。

 米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。


■米国が「非核化」に込めた意味
 米国は朝鮮半島の非核化がその主要な目標である。「民主化」ではない。これは、北朝鮮には「民主主義政権の樹立を目指さない」ということと、「民主主義国家である日本と米国が北朝鮮の管理をしない」ということを意味している。

 それは、戦中まで日本が日本本国を犠牲にして資本を投下して管理し、戦後は経済力世界第1位の米国と世界第2位の日本が韓国の発展に深く関与しながら、それでもなお韓国が反米・反日を掲げる状態になったからだと思われる。
(『韓国は朝鮮半島民主化の失敗例?』
 http://blue-diver.seesaa.net/article/26780496.html

 日本にいる在日朝鮮半島人は、日本における反米運動の主導層であることは明白であり、日本を極東における最大の同盟国としている米国にとって、看過できない存在となっている。また、北朝鮮の核開発は日本の在日朝鮮半島人の存在なくしては不可能であったため、安全保障上の無視できない脅威となっている。米国と日本は北朝鮮危機を期に日本の正常化を達成し、かつ米国は日本防衛のための最低限の軍事力を朝鮮半島に展開し、日米とも朝鮮半島から撤退する。朝鮮半島はもはや日米にとって不毛の地であり、日本の防衛ラインは朝鮮半島の南端に引き、対馬海峡・日本海・東シナ海・台湾海峡に必要十分な軍事力を展開して大陸からの侵略行為に備える。その軍事拠点は、第1にグアムであり、第2に横須賀を始めとする日本の基地となる。

 朝鮮半島の伝統的保護国は第1に中国であり、北朝鮮においては中国・ロシアが保護国となっている。また、第1の合併先は韓国が統一を自ら名乗り出ている。これらの3カ国が国連決議に反対してきたのは事実であり、それゆえに北朝鮮の核開発は進展してきた。北朝鮮は国際ルールに違反した以上、その責任を制裁により取らされる必要がある。その制裁を受けた後の北朝鮮を管理する責任と義務は、中韓露の3カ国にある。

 日本は拉致問題並びに麻薬・偽札・タバコ偽造、暴力団、パチンコ、闇金融で、米国はタバコ・偽札偽造で北朝鮮から被害を受けた被害国であり、北朝鮮を支援する責任・義務ともにない。第2次大戦下における日本の北朝鮮への賠償については「財産および請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との協定」(「請求権・経済協力協定」)で既に韓国に支払済みである。日本は北朝鮮に対して賠償を支払う義務を喪失している。

 北朝鮮の崩壊は、周辺国並びに北朝鮮自身が望まないことであるため、核とミサイルのない北朝鮮の存続のみを今後認める。

▼「戦争とは他の手段をもってする政治的交渉の継続にほかならない」
 日本としては、核に対するアプローチである限定空爆と拉致問題とは切り離す姿勢を貫く。それによって、北朝鮮に対して限定空爆は体制の転覆を目指すものではないことを認識させ、外交的退路を確保してあることを示す。拉致問題はあくまで外交による決着を目指す。

 北朝鮮は自らの能力を見誤った。恐怖による支配は、不都合な情報を上層部に上げることを阻害する。金正日体制における行動原理は恐怖に他ならない。限定空爆という力を行使して、恐怖による支配を行う金正日に、その行動原理である恐怖を与える。

 拉致被害者は北朝鮮にとって、核と違って隠すことも消し去ることも容易な存在である。むしろ、なかったことにするほうが政治的利益が高い。生存した状態での救出を本旨とするならば、あくまで政治交渉による外交決着を目指すことが前提となる。

2006年9月22日
 小泉総理、猪瀬直樹氏と懇談
「退任後1年ぐらいの間は充電したい」

2006年12月6日 深夜
 FNNニュースJAPAN、小泉総理第3次訪朝に関係する情報を初報道。

▼山崎拓氏の訪朝について
 山崎拓氏の訪朝は時系列的にみれば米空軍の限定空爆の準備と同期しており、また小泉総理の承認と米中との関与をリークした平沢勝栄内閣府副大臣が、金融制裁一部解除を匂わす発言をロイター電よりも速く行っている。小泉‐ブッシュのホットラインがこの訪朝に何らかの関与をしている可能性が高いと考える。山崎拓氏自身については、限定空爆に繋がる情報についてはマスクされている可能性が高い。また、これらの事象に関しての報道については、FNNニュースJAPANへの情報提供が行われる可能性が高いとみる。


■日朝国交正常化の再定義
 北朝鮮との正常な国交のあり方を再定義する時が来ていると思われる。国交正常化という言葉の持っていたイメージに拘束されない。

 安倍総理が先の訪中で打ち出した「戦略的互恵関係」を北朝鮮との関係にも適用する。日本と朝鮮半島との正常な関わりあいというのは、互いの文化的文明的違いを尊重し、衝突が起こる距離まで踏み込まずに適切に距離を取ることにある。日本と朝鮮半島が適切な距離を取ることこそが、お互いにとって恵沢となる。日本の主張する拉致問題と、北朝鮮と韓国が主張する強制連行問題は、そこにいてはいけない人々がいるために起こっている問題であるために、これを相互に解決する。

(1)日米が経済制裁を解除するにあたって、北朝鮮は横田めぐみさんら拉致被害者を即時帰国させなければならない。日本はその交換として、在日朝鮮半島人を北朝鮮へ帰国させる。そのための経済的支援をもって、北朝鮮への経済協力に代える。日本は朝鮮語を在日朝鮮半島人に教育するプログラムを支援する。在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化に対して、朝鮮半島にインフラを整備する。北朝鮮は日本政府が拉致被害者に対して行う支援と同様の支援を、帰国した在日朝鮮半島人に提供せねばならない。これをもって、人道国家としての出発の端緒を開く。経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。
(2)日本は北朝鮮に対する拉致という犯罪に対する処罰は、北朝鮮からの入国を日本人以外に認めないことで代替刑とする。外国人が日本に定住して日本社会に対する反社会的運動をすることは認められない。また、外国人が自国で日本社会に対する反社会的運動を行うことに対してはこれを関知しない。
(3)国際社会は韓国と北朝鮮との平和的統一を支持する。
(4)日本は北朝鮮が国際的ルールを守れる範囲で、問題のない技術を支援する。
(5)日本は北朝鮮が核放棄を確約し、かつそれが実行され検証された場合に限り北朝鮮との交易を再開する可能性を残す。北朝鮮が核施設を再稼動させた場合、今後も日米は核施設を停止させる。その場合、日米はあらゆる可能性を排除しない。これは北朝鮮が表明している朝鮮半島の非核化という目標に相互に合致するものである。
(6)日本は専守防衛の観点から、自衛隊の海外派遣の任務は北朝鮮の核が廃棄が立証されるまで削減し、日本周辺の防衛に注力する。


北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107
http://blue-diver.seesaa.net/article/26918409.html

北朝鮮型核廃棄モデル (2) ver.20070123
http://blue-diver.seesaa.net/article/32193858.html

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2007年01月30日

冷光/luminescence

私の内にある狂気について。

http://www17.ocn.ne.jp/~kuwairai/luminescence.html
このページは「sanctuary lost」の中で未完のページなのだけれど、最近なんとなく分かってきたような気もする。

クー・ディユ:
理性。いかなる暗闇の中でも常に内的な光を投げかけ、もって真相のいずれにあるかを発き出すもの。微弱な内的光。
(クラウゼヴィッツ)

タイトルのluminescenceとは、理科系の用語だったと思う。

luminescence ━ 【名】
【U】 〔理〕 (熱を伴わない)発光, 冷光

 ランボオは、「飾画」を書き終えると、直ちに「地獄の季節」を書いたのであるが、その中で、彼は、もはや「飾画」を一時の錯乱の結果としか考えていないと断言している。それは「晦いて了わねばならぬ脳髄に集まり寄った様々な呪縛」であった、と感ずる。彼は、嘗て宣言した処を逆に言う、「たとえ、見たものは、まさしく見たとしても、見たものを理解出来なくなり、遂に心が狂った」と。この問題は、意志と決断とによって作り上げられた狂気は、又、意志と決断とによって乗り超えられるという事に帰する様である。ただ、彼が、嘗ての「千里眼の説」の実行を顧みて、「言葉の錬金術」と呼んでいる事は注意を要すると思う。彼が、サンボリストのナルシシスムとは凡そ反対な「千里眼の説」を抱いた時、そして「あらゆる感覚の合理的乱用」を賭してまで、裸の事物に推参しようとした時、彼の知性の発作による知性の否定は、当然受けるべき復讐を受けた様に思われる。
(小林秀雄「ランボオIII」)


▼江藤淳 著 『閉ざされた言語空間 占領軍の検閲と戦後日本』
 つまり、戦前戦中の日本の国家権力による検閲は、接触を禁止するための検閲であったということができる。天皇、国体、あるいは危険思想等々は、それとの接触が共同体に「危険」と「汚染」をもたらすタブーとして、厳重に隔離されなければならなかった。被検間者と国民は、いねば国家権力によって眼かくしをされたのである。

  これに対して、CCDの検閲は、接触を不可避にするための検閲であった。それは検閲の秘匿を媒介にして被検間者を敢えてタブーに接触させ、共犯関係に誘い込むことを目的としていた。いったんタブーに触れた披検閲者たちが、「新たな汚染の中心」となり、「邪悪」な日本の「共同体」にとっての「新たな危険の源泉」となることこそ、検間者の意図したところであった。要するに占領軍当局の究極の目的は、いねば日本人にわれとわが眼を刳り貫かせ、肉眼のかわりにアメリカ製の義眼を嵌めこむことにあった。

 検閲を受け、それを秘匿するという行為を重ねているうちに、被検閲者は次第にこの網の目にからみとられ、自ら新しいタブーを受容し、「邪悪」な日本の「共同体」を成立させて来た価値体系を破壊すべき「新たな危険の源泉」に変質させられて行く。

 この自己破壊による新しいタブーの自己増殖という相互作用は、戦後日本の言語空間のなかで、おそらく依然として現在もなおつづけられているのである。


▼クラウゼヴィッツ『戦争論』
さて戦争当事者が、このような予期せざる新事態に直面して、たじろくことなく不断の闘争を続けてゆくためには、二つの性質が是非とも必要になってくる。すなわち、その一つは理性であって、これはいかなる暗闇の中でも常に内的な光を投げかけ、もって真相のいずれにあるかを発き出すものである。その二つは勇気であり、この微弱な内的光に頼ってあえて行動を起そうとするものである。前者はフランス人の表現を借りて比喩的に言えばクー・ディユ〔「眼の一撃」くらいの意味―訳者〕と呼ばれているものであり、後者はいわば決断心である。

  このクー・ディユについて若干考えてみるに、もともと戦争においては戦闘が最も目立ち易いものであり、そして戦闘においては時間と空間が最も重要な要素となる。このことは、騎兵隊が迅速な決戦を絶えず心がけていた時代には一層よくあてはまるものであった。それゆえ、時間や空間についての測定は敏速かつ的確な決断によらざるを得ず、これはまた正確な眼力によってしか目測し得ないものであった。フランス人がクー・ディユと名づけたのはこれである。そしてまた今日まで、多くの兵学理論家はこの語を右に述べたような狭い意義に限って使用してきた。しかし今日では、戦闘を遂行するにあたって下されるべきあらゆる的確な決断が、すべてクー・ディユと呼ばれるに至っていることは注意しておく必要がある。例えば適切な攻撃点を見定めることなどもこれである。つまり、クー・ディユとは単に肉体的眼力ばかりのことではなく、精神的眼力も指しているのである。もちろんこの語は発生上から見れば戦術の領域に属するものではあったが、戦略においてもしばしば迅速な決断が要求されるものである以上、戦略の領域において使用しても差支えない。この語につきまとっている比喩的で狭量なニュアンスを取り除いてその本質を言うなら、このクー・ディユなる語の意味は、日常的眼力の人にはまったく見えないか、あるいは永い観察と熟慮の末ようやく見得るところの真理を、迅速かつ的確に把握し得る能力のことにほかならない。



 予見とは実際には寧ろ遅疑なく現在に処そうと覚悟した人々だけに訪れる光の如きものである。
(小林秀雄  戦争について 昭和十二年――1937年 )

「千里眼でなければならぬ、千里眼にならなければならぬ、と僕は言うのだ。詩人は、あらゆる感覚の、長い、限りない、合理的な乱用によって、千里眼になる。恋愛や苦悩や狂気の一切の形式、つまり一切の毒物を、自分で探って自分の裡で汲み尽し、ただそれらの精髄だけを保存するのだ。言うに言われぬ苦しみの中で、彼は、凡ての信仰を、人間業を超えた力を必要とし、又、それ故に、誰にも増して偉大な病者、罪人、呪われた人――或は又最上の賢者になる。彼は、未知のものに達するからである。彼は、既に豊穣な自分の魂を、誰よりもよく耕した。彼は、未知のものに達する。そして、狂って、遂には自分の見るものを理解することができなくなろうとも、彼はまさしく見たものは見たのである。彼が、数多の前代未聞の物事に跳ね飛ばされて、くたばろうとも、他の恐ろしい労働者達が、代わりにやって来るだろう。彼等は、前者が斃れた処から又仕事を始めるだろう」
 これは、断固とした又かなり明瞭な宣言である。この手紙が、発見されたのは、マラルメの死後であるが、やはり彼の眼は確かであった。ランボオにとっては、詩とは、或る独立した階調ある心象の意識的な構成ではなかったし、又、無意識への屈従でもなかった。見た物を語る事であった。疑い様のない確かな或る外的実在に達する事であった。然し誰も見ない、既知の物しか見ない。見る事は知る事だから。見る事と知る事との間に、どんな大きな隔りがあるかを、誰も思ってもみない。僕等は、そういう仕組みに出来上がっているから。何故か。ランボオはl'intelligence universelle(普遍的知性)という言葉を使っているが、僕等は、何時の頃からか、その俘囚となっているからである。僕等は大自然の直中にある事を知らない、知らされていない。歴史が僕等を水も洩さず取り囲んでいるからだ。そして歴史とは、普遍的知性の果実以外の何物であろうか。
(小林秀雄「ランボオIII」)


千里眼を、一時的にせよ手に入れることは可能であって、意志と決断によってそれはなされる。
それを可能にするならば、千里眼は普遍的知性となりうる。
それがこのネットが出現した世界における「果実」――普遍的知性は私たちを最早俘囚とはしない。

戦略の構築がもたらす新しいタブーの共有という作用は、意志を所有した情報接触者を、戦後日本の閉ざされた言語空間を成立させてきた価値体系を破壊すべき「新たな戦略を創造する源泉」に変質させていく――〈私〉の究極の目的は、戦後日本の義眼を刳り貫かせ、義眼の代わりに千里眼〈クー・ディユ〉を嵌めこむことにある。


我ながら狂っている。
2005年8月6日はこんな感じなのだろうか?小泉総理(笑
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2007年01月27日

北朝鮮型核廃棄モデル (2) ver.20070123

要旨
・NPT体制の崩壊を防ぐために、核実験を行った北朝鮮に対する制裁を行う。
・制裁に正当性を与えるために国連安保理決議を可決させる。
・制裁の方法としてPSIが特に有効である。
・ミサイルを保有する北朝鮮に対する制裁の安全を担保するために、イージス・システムによるMDが不可欠である。
・MDをより完全なものに近づけるために集団的自衛権の行使が必要である。
・朝鮮半島の民主化は韓国という失敗例が既にある。
・朝鮮半島は非核化が現時点での最終目標であり、「自由の拡大」による民主化ではない。
・PSIによる封じ込めは韓国などの不履行により失敗に終わる可能性がある。
・PSIの失敗はテロ組織に核が渡る可能性を残す。
・テロ組織よりも北朝鮮のほうが核を使用した攻撃をする可能性は低い。
・北朝鮮の核開発を止めるためには物理的手段が必要である。
・北朝鮮の究極的な目標は体制の維持であり、米国の最終目標は非核化である。
・米朝間の問題は、北朝鮮側は金正日体制維持に支障をきたしている金融制裁の解除と、米国側はWMD拡散をもたらす核開発問題である。
・米国は金融制裁の一部解除を条件に限定空爆を行うことで、この問題を解決する。
・米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。
・金正日体制を動かしているのは恐怖であり、この行動原理に従って金正日政権を交渉のテーブルに戻す。
・米国は限定空爆を行う際に、必要十分な戦力を日本周辺に展開する。
・日本は限定空爆と拉致問題解決を切り離し、拉致問題はあくまで外交的決着を目指す。
・日朝国交正常化は両国の文化的・文明的違いを尊重し、適切な距離を取る。
・戦後補償問題については、在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化を日朝が推進することで解決する。
・経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮半島人帰国者数に拠る。



■北朝鮮核問題の特徴
◆核実験を行ったものの、失敗に終わっている。
⇒北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す。
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされており、何度か試みれば成功する可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては失敗している。
⇒日本には直接の脅威となるが、米国には直接の脅威とはなりえていない。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を2006年12月を目標に8月から順次配備している最中である。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮はリビア型の核計画放棄を受け入れることができなかった。
第2次訪朝における小泉総理の金正日に対する発言
『核の完全廃棄が不可欠である。核を廃棄することによる利益は、核を持つことによる利益をはるかに上回るものである。支援についても核を所持・開発したままの支援と、核を廃棄した時の支援とでは全く違うものになってくる』

米国としては、北朝鮮の核は現在のところ運搬手段がなく、核爆発を起こせることも立証されていないため、安全保障上の脅威設定としては、その実体を見積もると低い。
北朝鮮側も米国がイラクに力を傾けざるを得ない今、米国からの攻撃の可能性を実際にも低く見積もっている。
したがって、「米国は北朝鮮を攻撃するつもりはない」ということは事実であるが、北朝鮮は米国からの攻撃に対抗する自衛のため、としてそれを口実に核実験に踏み切った。

理由1:中国の意向の変化の可能性
北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。その体制が崩壊したのが2001年から2006年の小泉政権下で行われた政治闘争であり、米国との勢力争いの前に退潮を余儀なくされた。日本の安全保障強化が中国の東アジア覇権確立の前途への暗雲となっている。
⇒ここにきて中国の方針が転換しつつある可能性がある。それによって中国からの物資の輸入が実際に絞られた。北朝鮮は中国への信用を失い、核保有にさらに執着した。

理由2:北朝鮮自身の野心
核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

理由3:拉致問題を始めとした人権問題の存在
北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。

⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金正日が取ってきた路線の全否定となり、金正日の国内支配力の深刻な低下を招く。


■現在進行中の日米の戦略
 2回目の核実験が行われた場合、米豪などの各国は安保理決議に従って北朝鮮船舶への臨検を開始する。また日本は2回目の核実験を周辺事態と認定し、米軍による臨検を後方支援できる態勢を国内法的にも整備する。日米は集団的自衛権を行使する態勢を整え、中国に対する圧力をさらに強める。中国が満足のいく制裁を行った場合、北朝鮮の持久力は不明。
 北朝鮮のカードは、拉致被害者の生存をテコに日本から援助を引き出すことか、もしくは韓国に対して拉致被害者を帰還させ、友好ムードを演出して援助を引き出すか、統一の予定をブッシュ政権の終焉後に設定して、韓国を引きずり込む、などの引き延し戦略を取る可能性が高い。

◆北朝鮮の引き延し戦略に対する米国の回答
2006年11月28日−29日、北京・釣魚台国賓館 6者協議の事前協議
クリストファー・ヒル米国務次官補、6者協議開催のために確約を求める。

“ヒル・ノート(仮称)”

北朝鮮は、
(1)プルトニウムを生産している寧辺の実験用原子炉の稼働停止
(2)国際原子力機関(IAEA)要員による全核関連施設への査察の早期受け入れ
(3)10月に核実験を実施した咸鏡北道吉州郡豊渓里の地下核実験場を埋め立てるなど完全封鎖の確約と核実験中止
(4)北朝鮮国内にあるすべての核施設・核計画の自己申告
−などを即時実施せよ。

見返りとして、
(1)「安全の保証」
(2)経済支援
(3)米朝関係正常化と朝鮮半島の平和体制構築
−をあらためて確約する。

提案を拒否した場合、「6者協議への復帰拒否」と判断、追加制裁などを辞さない。

2005年9月19日の6者協議共同声明において合意された核放棄を、
2008年中完全履行せよ。

▼2006年12月から再開された6者協議の日米の狙い
 日米の目標は、一連の流れから「金融制裁一部解除」と「核放棄」の2つのイシューが等価交換の関係になりうる、ということを国際社会、そして何より北朝鮮側に認識させることにあると考えられる。

■レッドラインが訪れた場合の対処
 北朝鮮が6者協議に復帰しても、核を放棄させるという成果を上げることができないならば、6者協議の国際政治における存在意義はない。中国による解決に期待するとしても、それには明確に限界となるラインを引く必要がある。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

◆ロバート・ゲーツ新国防長官と対北朝鮮核施設攻撃計画「5026」
1994年
●ロバート・ゲーツ中央情報局(CIA)長官
論文
・段階的な制裁や自発的な武器禁輸は効果がないと指摘。
・「唯一の選択肢は、核兵器の保有が増えるのを止めることだ」と、北朝鮮国内の使用済み核燃料の再処理工場の破壊を求めた。
●ペリー国防長官
北朝鮮の場合、南北朝鮮を分断する軍事境界線付近に展開する北朝鮮軍の報復攻撃につながり、そのまま全面戦争に向かうとの読みから、最終的にこの選択肢を机上から取り除いた。

在韓米軍は1994年の第一次核危機で米クリントン政権が作成した対北核施設攻撃計画「5026」を所有。

 OPLAN 5026/CONPLAN 5026 has been associated, in the available literature, with surgical strikes against North Korea that would take out crucial targets but would not constitute the initiation of a major theater war.

参考:Global Security.org [OPLAN 5026 - Air Strikes]
http://www.globalsecurity.org/military/ops/oplan-5026.htm
ttp://chorea.hp.infoseek.co.jp/usa/oplan5026.htm

2005年4月22日
 米国政府、北朝鮮に6者協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討。
 ワシントンの朝鮮半島専門家が国務省の“特使”としてニューヨークの北朝鮮国連代表部に派遣。
「もし六カ国協議が崩壊した場合、大統領は軍事行動を含む他の選択の準備をせざるをえない」
国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心となっている。

2005年4月29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2005年5月6日
 米TV局NBC、北朝鮮が準備していると伝えられる核実験を阻止するため、米軍が実験場など核施設への「先制空爆」を行う緊急作戦計画を既に立案していると報道。

2005年7月10日
 北朝鮮6者協議復帰に合意。

2006年10月26日-29日
 在韓米軍、非戦闘要員の日本脱出訓練を実施。

2006年11月1日
 ライス国務長官 ニューヨークタイムズ
 6者協議では、北朝鮮国内の核関連施設のうち少なくとも1か所の解体や、北朝鮮による国際的な査察団の受け入れを議題とするよう検討。

2006年11月3日
 ワシントンポスト
 米国防総省が数カ月間にわたり、北朝鮮の核関連施設への緊急攻撃を検討。
米軍が北朝鮮平安北道の寧辺にある使用済み核燃料の再処理施設に対する限定攻撃の計画策定作業を加速させている。
・海軍特殊部隊SEALSによる爆破作戦
・巡航ミサイル「トマホーク」や精密誘導爆弾による攻撃
・トマホークなら6発で施設の破壊は可能
 米国防総省当局者
・北朝鮮の核開発計画を除去するため「様々な軍事的な選択肢」を検討していたと指摘
別の当局者
・ブッシュ政権は日韓に対し、両国への北朝鮮の攻撃を阻止するため核戦力の使用も辞さない、と伝えた。

2006年11月04日
 ペリー元国防長官
・北朝鮮が寧辺に建設中とされる5万キロワットの黒鉛減速炉が完成すれば、核兵器製造能力が一気に高まると懸念を表明
・「中国や韓国が強制力ある措置を取らなければ、米国は原子炉が稼働する前に攻撃せざるを得なくなる」と警告

2006年11月7日
『北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107』エントリー開始。
http://blue-diver.seesaa.net/article/26918409.html

2006年11月8日
 ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官の辞任を発表。
 後任にロバート・ゲーツ元中央情報局(CIA)長官を指名。

2006年12月1日
 ペリー元国防長官 スタンフォード大学
「北朝鮮がテロ国家に核を拡散させれば米国の都市が被害を受ける可能性があり、その場合米国は破滅的な報復を加えるだろう」
私がもし米国の大統領なら北朝鮮に問題の深刻さを理解させるため、金正日総書記と北朝鮮体制に打撃を加えることを具体的に警告する

2006年12月05日
 ロバート・ゲーツ新国防長官 上院軍事委
Q.「北朝鮮の核施設を攻撃すべきか」
A.「北朝鮮への対処に関する考えを変えた。現時点で、最善策は外交であることは明白だ」
・ここ数週間の「中国や日本の対応に感銘を受けた」
・特に10月の北朝鮮の核実験に対し、中国が国連の対北朝鮮制裁決議に賛成するなど「強い対応」をとったことを前向きな動きとして挙げた。

Transcript: The nomination hearing for Robert Gates
Published: December 6, 2006
http://www.iht.com/articles/2006/12/06/america/web.1206gatestext.php?page=61
LEVIN: Mr. -- Dr. Gates, relative to North Korea, I don't think you've been asked about that, and I want to ask you about North Korea. You wrote an article back in -- a long time ago, 1994, about dangers posed by North Korea's nuclear weapons. You argued at that time that steps like phased sanctions and voluntary arms trade embargoes would have little or no impact. You wrote that, quote, "The only option now available is to stop its arsenal from growing larger," close quote, and the way to do this was to destroy the reprocessing facility. Should we attack North Korea's nuclear facilities?

2006年12月06日
 アーミテージ元国務副長官
・「これまでにみずから核を開発しながらその核を捨てた国はない」
・北朝鮮の核開発問題をめぐる6か国協議について
「部分的な核の放棄や核の凍結などの成果は期待できるだろう。しかし、北朝鮮に核を完全に放棄させることはきわめて難しくなってきている」
・「北朝鮮が核を持っているからこそアメリカは本気になっている
・アメリカから何らかの譲歩を引き出すためにも、北朝鮮が核のカードを持ち続ける可能性が強い。

2006年12月11日
 ライス国務長官 AFP通信
「ブッシュ大統領の任期である2009年1月までに、北朝鮮が核計画の完全放棄することを目標にしている」
寧辺にある黒鉛減速炉などの核施設の解体を完全に終えるには長い時間を要する

2006年12月18日
 第5回6者協議第2セッション開催
 
 ヒル国務次官補
「我々の忍耐は国際社会の求める限界を超えた」

2006年12月19日
 佐々江アジア大洋州局長
「私の印象では昨日より焦点は絞られてきた」
「本物と偽物の差が はっきりしてきた」
「我々は自然体だ。彼らが対話を必要とするときが来る」

 麻生外相
「北朝鮮が同様の発言を繰り返した場合は、協議が打ち切られる可能性はゼロではない。北朝鮮への制裁は継続していく」

2006年12月21日
 ヒル国務次官補
「北朝鮮の言うことは理解できない」

2006年12月22日
 佐々江アジア大洋州局長
「北朝鮮は国際社会に受け入れられるための非常に重要な機会を逸した」
「6ヵ国協議の信頼性、対話のあり方にいろんな意見が出るだろう」

2006年12月24日
 麻生外相
「次の日程をなぜ決めなかったのか、次の日程決めたら、それまで引き伸ばされるから、日程なし、休会という形にしたのは、そういうことだと思う」

2006年12月25日
 中国唐家セン国務委員
・北朝鮮の核問題をめぐって先週開催された6カ国協議の中で、北朝鮮が米国の金融制裁解除を条件に寧辺の核施設を廃棄することが可能との立場を示した。

2006年12月26日
・フセイン元大統領死刑確定
・ゲーツ米国防長官、陸軍第82空挺師団(ノースカロライナ州フォートブラッグ)第2旅団、約3300人のクウェート派遣命令。2007年年初めにイラク展開。
・イラクで戦死した米兵数2974人突破。

2006年12月27日
 米国、6者協議において核施設凍結査察受け入れについて、1カ月半から遅くとも2カ月以内に完了させるよう北朝鮮に要求していたことが判明。

2006年12月
 日米共同作戦計画である「概念計画505X」(仮称)、策定開始。
 周辺事態(核実験)、日本有事(武力攻撃事態:弾道ミサイル攻撃)、朝鮮半島有事を想定。
「07年秋の完成」を目指す。

2007年1月5日
 山崎拓氏北朝鮮訪問の意向を表明。
 米軍が北朝鮮目標に模擬空襲訓練?

 ブッシュ大統領、ネグロポンテ国家情報長官を国務副長官に指名。
・グロポンテ国務副長官と、ゲーツ国防長官は情報畑の人間。
・イランや北朝鮮への対応は、これまでの穏健対話型から、諜報活動を重視した、豪腕・隠密行動型に変わる可能性がある。

2007年1月8日
 山崎拓氏、訪朝へ出発。
 韓国へのF-117A展開を発表。
 FNNニュースJAPAN、フランシス・フクヤマ氏の見解を紹介。

 フランシス・フクヤマ教授
「アメリカの手段の多様性と決意を過小評価すべきではないと思います
 朝鮮半島が危機的だとなれば、ブッシュ政権は対応するでしょうし、依然非常に強力な手段に打って出る能力を持っています」
「残された道は多国間主義的なアプローチしかないと思います
 ただその際、アメリカの力と決意を裏打ちすることに重点を置くでしょう」


2007年1月9日
 2月上旬にF-22Aラプター、嘉手納基地に配備。

2007年1月11日
 F-117Aが韓国に到着。

 国防情報局(DIA)マイケル・メープルス長官
「金正日政権が近いうちに崩壊する可能性はない」

2007年1月12日
 ジェームズ・アワー氏 読売新聞
・米国はやろうと思えば明日にでも北朝鮮を攻撃できる。核関連施設などの破壊が目的なら、イラク戦争より迅速に勝利できる。
・北朝鮮との対話は無意味だ。解決にはならない。

2007年1月16日
 平沢勝栄内閣府副大臣 
・1月下旬に予定される米朝協議で北朝鮮への金融制裁解除の動きが具体化すれば、日本だけが取り残される可能性も出てくる。

 ロイター通信、ブッシュ政権がBDA金融制裁一部解除のため調査中と報道。

 ボルトン前国連大使 久間章生防衛相と防衛省で会談
 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議について
「あまり役に立っていない。繰り返しても、その間に北朝鮮は核開発を進めるだけだ」
「中国は、北朝鮮に圧力をかけすぎて体制が崩壊するのを心配しているのだろうが、仮に崩壊しても安全保障上の利益があることを中国に納得させるべきだ」

2007年01月17日
 ボルトン前国連大使 都内の日本記者クラブ記者会見
 6カ国協議について
「失敗した。(同協議を通じた各国の)働き掛けの役割はもう終わった」
「現実的には、北朝鮮の現体制が崩壊することでしか解決できない」
体制を崩壊させるためには
「経済的圧力を強めることと、拡散防止構想(PSI)を組み合わせれば効果が出る」
1994年の米朝枠組み合意に反して北朝鮮が核開発をひそかに続けていた前例を挙げた上で、6カ国協議でも同様のことを北朝鮮が考えていたとの見方を表明。
外交的手段での問題解決には
「数千に上る地下施設も含めて、完全に(核開発断念を)検証できなければならない」

2007年1月18日
 サファリ外務次官率いるイランの外務省代表団が平壌に到着。

 北朝鮮核実験場に動き。
 
 ペリー元国防長官 議会下院 外交委員会
 6か国協議について
「必要な枠組みではあるが、十分な成果が見込める状態ではない」
「中国や韓国が厳しい措置を取らないのなら、アメリカは北朝鮮の核施設への攻撃に踏み切ることも辞さないという警告を発することも有効だろう」
「北朝鮮が核開発を中断しない場合、韓国と中国が対北朝鮮食糧・エネルギー支援を断ち切るのが最も良い圧迫策」
「しかし両国がそうしない場合、強圧的措置を取ることができる唯一の国は米国だけ」
 もし中韓両国が応じない場合には、米国が軍事力により
「稼働する前に原子炉を破壊するしかない」
「北朝鮮に対し、既に手に入れた核能力を放棄させるのは極めて難しい」
 今後は軍事的措置の可能性を含んだ「強制的外交」に移るべきだ。
「これまでの北朝鮮との交渉経験によって、(交渉が)成功するかどうかは、軍事的措置の可能性に裏打ちされた外交ができるかにかかっている」
「北朝鮮への圧迫として最も望ましいのは、韓国と中国が『北朝鮮が大規模原子炉の建設を中断しなければ、食糧や石油の供給を絶つ』と威嚇することだ。しかし韓国と中国はこれまでこうした圧迫を行うことを拒絶してきた」
 実際に軍事的措置に踏み切った場合について
「成功するだろうが、危険な結果につながる可能性がある」
「もはや危険ではない選択肢は残っていない」
「核実験を終えた北朝鮮が核施設を拡大し、毎年10余の核爆弾製造能力を備えることは、(米国が)強圧措置を取ることよりも危険なこと」
「米国はたとえ意図しない危険な結果を招くことになるとしても(核施設を破壊する)軍事行動をとらなければならない」
「北朝鮮が核爆弾やプルトニウムを第3者に販売することも深刻な脅威」
「北朝鮮の爆弾が仮に第3者によってでも米国や韓国、日本でさく烈した場合、重大な結果に直面することを、過去のキューバミサイル危機当時にケネディ大統領が(ソ連に対して)したように明確な表現で北朝鮮に警告しなければならない」

 ボルトン元国連大使 産経新聞
−−6カ国協議のプロセスをどう見る
 「北朝鮮とのいかなる合意も、要は、核計画の撤廃というわれわれが期待する約束の順守を確認する徹底検証にある。北朝鮮の行動は検証を受け入れないことを一貫して示しており、その観点から6カ国協議は失敗したと思う。彼らが反応するのは、圧力に対してだけである」
 −−具体的にどうする
 「米国が始めた金融制裁を継続、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)に基づく行動を強化し続け、大量破壊兵器計画に必要な技術、物資の売買や輸出を断つ。中国の役割は死活的に重要だ」
 −−中国の努力は十分か
 「十分に圧力を行使しているとは思わない。中国が北朝鮮の利用を拒否できる金融機関は他にも多数ある。PSIは海路での北朝鮮の輸送に対処する。中国は領土、領空を通過する輸送を遮断すべきだ。北朝鮮向け供給の8〜9割を占める石油を大幅削減し、食糧援助も抑えることもできる」

2007年1月19日
●新月
 嘉手納基地から大気中に放出される放射性物質を収集するための特殊な偵察機、WC135が離陸。朝鮮半島方面を飛行。

2007年1月23日
 ブッシュ大統領2007年一般教書演説
「中国、日本、ロシア、韓国とともに
 核のない朝鮮半島を実現するため
 集中的な外交を行っています」

2007年1月29日
 6者協議開催初日である2006年12月18日から換算して6週間(1ヶ月半)
 核施設凍結と査察受け入れの完了期限?

2007年1月30日
 北京における米朝金融制裁協議?

2007年2月8日
 第5回6者協議第2セッション再開予定?
 
2007年2月10日
 F-22Aラプター、嘉手納基地に到着予定。

2007年2月16日
 金正日誕生日。(米情報当局が2度目の核実験を可能性を示唆している日)

2007年2月中旬
 核施設凍結と査察受け入れの完了最終期限。

2007年2月18日01時
●新月
07年(時は世界時から9時間差)
01月19日13時
02月18日01時
03月19日12時
04月17日21時

05月17日04時
06月15日22時
07月14日15時
08月13日08時
09月11日22時
10月11日14時
11月10日08時
12月10日03時

08年
01月08日21時
02月07日13時
03月08日02時
04月06日13時
05月05日21時
06月04日04時
07月03日11時
08月01日19時
08月31日05時
09月29日17時
10月29日08時
11月28日02時
12月27日21時

09年
01月26日17時

2007年6月
 アメリカ海軍は、現在アメリカ西海岸のサンディエゴ海軍基地に配備されている最新鋭のイージス艦「マクキャンベル」を、横須賀基地に配備。「マクキャンベル」は弾道ミサイルを追尾できる高性能のレーダーを備え、ミサイル防衛システムの機能の一部を担っており、これまでのイージス艦より搭載できるミサイルも多いのが特徴。最新鋭のイージス艦の配備によって、横須賀基地に配備されている第7艦隊の艦船は、艦隊旗艦のブルーリッジと空母キティーホークを除き9隻すべてがイージス艦に替わることになる。


◆考えられる作戦行動

第一段階
 金融制裁一部解除を2月、3月、4月のいずれかで表明、北朝鮮の勝利宣言に対して「別の対応を検討している」とする。

第二段階
 金融制裁一部解除の前日の夜、F-22Aラプターが離陸。韓国のF-117部隊は動かず。

第三段階
 金融制裁一部解除の施行日に切り替わると同時に、限定空爆を通告。F-22Aラプター、北朝鮮へ超音速で侵入。核関連施設を破壊。

第四段階
 限定空爆と同時進行で中国に対して、北朝鮮と中国の両国間の輸入制限を解除することを黙認することを北朝鮮へ通知するように連絡する。



◆限定空爆のポイント
 ここで大事なポイントは、日米は北朝鮮に対して、限定空爆以上のことを行う意図がないことを、日米にとっての利益とともに中国・北朝鮮によく周知させる必要がある。
 限定空爆が必要である理由は、テロ組織と非国家主体である北朝鮮とを比較した場合、核を使用する可能性は非国家主体である北朝鮮のほうが、テロ組織よりも小さいからである。金正日は北朝鮮以外に生存していく場所がない。北朝鮮が核の増産と拡散を放棄しない以上、強制的に国際社会のルールに従わせなければならない。したがって、テロ組織の手に核がそれ以上渡る前に北朝鮮に対して外科手術的攻撃(サージカル・ストライク)を行う。
 
▼核のゲームとその見切り
 北朝鮮は核実験をしてそれが失敗に終わっても、全面攻撃を受けることはなく体制が崩壊しないと見切って実験に踏み切った。晴れて成功したならば、核兵器保有国として攻撃を受けなかった、という論理が成り立つが、実際には核実験の試行国として攻撃を受けていない。北朝鮮の現時点での問題は、核より上位に体制崩壊による周辺国への影響がきている。したがって、体制を崩壊させないことを前提とした核廃棄計画を立案する必要がある。
 北朝鮮は核実験を行えば、国家的危機をもたらすような制裁を受けることを承知した上で実験を強行した。それは核さえ持てば、自力での体制を保障しうると考えているためである。逆説的に言えば、北朝鮮はどのような形であれ、体制が保障されればどのような制裁も耐えることを示している。したがって、限定空爆が行われたとしても体制が保障されるならば、北朝鮮が全面戦争に打って出る可能性は極めて低い。なぜならば全面戦争は金正日体制の終焉と同義だからである。核保有が体制の維持と同義ならば、北朝鮮の核の強制的破壊を条件に金正日体制の維持を保障する。北朝鮮に対する核廃棄の履行されることのない「約束」の見返りに援助を行うのではなく、米国主導による核の物理的破棄に対して始めて延命の道を開く。なぜならば、北朝鮮は追い込まれたからこそ今回の実験に踏み切った。長距離弾道ミサイル・核実験ともに失敗した。核兵器保有国としての実力は現時点ではゼロである。経済は破綻し、食糧を自給する能力がなく、核兵器・核の運搬手段もともになく、犯罪の証拠は山のようにあり、経済制裁を受けている国。それが現在の北朝鮮である。北朝鮮の実像は、「核物質を保有した中距離弾道ミサイルを配備しているテロ国家」であり、それ以上でも以下でもない。そして、核開発を進めることが規定路線であり、あらゆる交渉が無意味である、という脅威設定は正しい。日米の戦力は、北朝鮮の基地を物理的に破壊する能力を有し、また北朝鮮の中距離弾道ミサイルを迎撃する能力を有している。
 米国としては、限定空爆を行う際に限定空爆後の北朝鮮への中国からの間接的支援を黙認することを中国・北朝鮮側に非公式な外交ルートで通知する。ただし、WMDに関する物資の流れについては絶対禁忌とする。日本に対しては複数の空母艦隊を日本列島周辺に展開して安全を担保する。これによって、北朝鮮が日米のレッドラインを超えたことを認識させる。

 米国の最終目標は非核化であり、北朝鮮の最終目標は体制の生き残りである。米国は北朝鮮が核開発プログラムへの資金調達手段として、貨幣偽造、マネーロンダリング(資金洗浄)および麻薬取引などに関与していると認定し、BDAの北朝鮮口座を凍結。金融制裁を発動した。北朝鮮はそれを解除するために核・ミサイル実験に賭けた。北朝鮮は自らの能力を見誤り、実験に失敗した。北朝鮮の失点により国際社会は経済制裁という有効なカードを手にした。金融制裁を強めれば、核実験を強行し、核実験を行えば金融制裁に加えて別の制裁が強まり困窮する。

米国の目標:非核化⇒BDA凍結による金融制裁
北朝鮮の目標:体制の維持⇒核実験により2国間協議を開催させ、BDA金融制裁の解除する

 力というのは関係の一種であるから、注意深く観察すると、北朝鮮はあくまで押し込まれた状態で核実験を行い、そして失敗している。北朝鮮の力は一時的に膨張しているようにみえているだけで、核実験の失敗が象徴しているように中は空洞にすぎない。

 北朝鮮は2度目の核実験を行う。それにより日本の周辺事態認定がなされる。米海軍第7艦隊は1度目の核実験時には動かず、2度目の核実験を行う徴候が出た時に動きを開始した。米国の金融制裁一部解除の報道も一時期あった。

 米国が金融制裁を開始したのは、第一義的には北朝鮮の核開発プログラムを止めることにある。つまり、核開発プログラムが何らかの理由により停止すれば、金融制裁を行う意味がなくなる。

 米国は金融制裁のカードをここで新たな形で切ることができる。限定空爆により北朝鮮の核開発を止めることの引き換えに、BDA凍結を一部解除する、という戦略を取ることが可能である。

 交渉が無意味で、経済制裁も実効性を上げられず、しかもその体制の崩壊が核保有と同等の周辺国の安全保障バランスの不安定化をもたらしうるような北朝鮮型テロ国家に対しては、イージス・システムによるMDとステルス攻撃機などによる精密爆撃により大量破壊兵器製造の物理的廃棄を行いつつ、テロ国家の保護国による支援を黙認することで、体制の維持を保障した状態で実効性のある制裁を行う。核兵器製造能力を喪失させ、核の拡散を防ぎ、また核技術の進展を停止させる。核はあるが使用回数、運用能力ともに最低のままでテロ国家指導者が体制を保つことのできる限界の線に留める。

 北朝鮮が全面戦争に打って出ない場合は、限定空爆を口実に韓国・日本において北朝鮮によるテロが発生する可能性がある。
 日本は国内の工作員によるテロに対抗するために、特に陸上自衛隊のテロ即応能力を緊急に高める必要がある。また、工作船などが日本国内に上陸した際に制圧しうる態勢を維持する必要がある。

 また、北朝鮮はそれ以上の空爆を防ぐために、「自らの意思で北朝鮮に亡命してきた」拉致被害者が空爆された核施設で働いていた、などの発表を行う可能性はある。

 なお、限定空爆の第1候補は、北朝鮮の寧辺(ニョンビョン)にあるとされる「5万キロワットの新原子炉」になる可能性が高い。

 米国は北朝鮮が偽札製造・マネーロンダリングを止めない場合、限定空爆後のモラトリアムののち金融制裁を再度行う。


■米国が「非核化」に込めた意味
 米国は朝鮮半島の非核化がその主要な目標である。「民主化」ではない。これは、北朝鮮には「民主主義政権の樹立を目指さない」ということと、「民主主義国家である日本と米国が北朝鮮の管理をしない」ということを意味している。
 それは、戦中まで日本が日本本国を犠牲にして資本を投下して管理し、戦後は経済力世界第1位の米国と世界第2位の日本が韓国の発展に深く関与しながら、それでもなお韓国が反米・反日を掲げる状態になったからだと思われる。
(『韓国は朝鮮半島民主化の失敗例?』
 http://blue-diver.seesaa.net/article/26780496.html
 日本にいる在日朝鮮半島人は、日本における反米運動の主導層であることは明白であり、日本を極東における最大の同盟国としている米国にとって、看過できない存在となっている。また、北朝鮮の核開発は日本の在日朝鮮半島人の存在なくしては不可能であったため、安全保障上の無視できない脅威となっている。米国と日本は北朝鮮危機を期に日本の正常化を達成し、かつ米国は日本防衛のための最低限の軍事力を朝鮮半島に展開し、日米とも朝鮮半島から撤退する。朝鮮半島はもはや日米にとって不毛の地であり、日本の防衛ラインは朝鮮半島の南端に引き、対馬海峡・日本海・東シナ海・台湾海峡に必要十分な軍事力を展開して大陸からの侵略行為に備える。その軍事拠点は、第1にグアムであり、第2に横須賀を始めとする日本の基地となる。
 朝鮮半島の伝統的保護国は第1に中国であり、北朝鮮においては中国・ロシアが保護国となっている。また、第1の合併先は韓国が統一を自ら名乗り出ている。これらの3カ国が国連決議に反対してきたのは事実であり、それゆえに北朝鮮の核開発は進展してきた。北朝鮮は国際ルールに違反した以上、その責任を制裁により取らされる必要がある。その制裁を受けた後の北朝鮮を管理する責任と義務は、中韓露の3カ国にある。
 日本は拉致問題並びに麻薬・偽札・タバコ偽造、暴力団、パチンコ、闇金融で、米国はタバコ・偽札偽造で北朝鮮から被害を受けた被害国であり、北朝鮮を支援する責任・義務ともにない。第2次大戦下における日本の北朝鮮への賠償については「財産および請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との協定」(「請求権・経済協力協定」)で既に韓国に支払済みである。日本は北朝鮮に対して賠償を支払う義務を喪失している。
 北朝鮮の崩壊は、周辺国並びに北朝鮮自身が望まないことであるため、核とミサイルのない北朝鮮の存続のみを今後認める。

▼「戦争とは他の手段をもってする政治的交渉の継続にほかならない」
 日本としては、核に対するアプローチである限定空爆と拉致問題とは切り離す姿勢を貫く。それによって、北朝鮮に対して限定空爆は体制の転覆を目指すものではないことを認識させ、外交的退路を確保してあることを示す。拉致問題はあくまで外交による決着を目指す。

 北朝鮮は自らの能力を見誤った。恐怖による支配は、不都合な情報を上層部に上げることを阻害する。金正日体制における行動原理は恐怖に他ならない。限定空爆という力を行使して、恐怖による支配を行う金正日に、その行動原理である恐怖を与える。

 拉致被害者は北朝鮮にとって、核と違って隠すことも消し去ることも容易な存在である。むしろ、なかったことにするほうが政治的利益が高い。生存した状態での救出を本旨とするならば、あくまで政治交渉による外交決着を目指すことが前提となる。

2006年9月22日
小泉総理、猪瀬直樹氏と懇談
「退任後1年ぐらいの間は充電したい」

2006年12月6日 深夜
FNNニュースJAPAN、小泉総理第3次訪朝に関係する情報を初報道。

2006年12月9日
読売新聞、6者協議の16日開催の可能性を報道。

▼山崎拓氏の訪朝について
 山崎拓氏の訪朝は時系列的にみれば米空軍の限定空爆の準備と同期しており、また小泉総理の承認と米中との関与をリークした平沢勝栄内閣府副大臣が、金融制裁一部解除を匂わす発言をロイター電よりも速く行っている。小泉‐ブッシュのホットラインがこの訪朝に何らかの関与をしている可能性が高いと考える。山崎拓氏自身については、限定空爆に繋がる情報についてはマスクされている可能性が高い。また、これらの事象に関しての報道については、FNNニュースJAPANへの情報提供が行われる可能性が高いとみる。


■日朝国交正常化の再定義
 北朝鮮との正常な国交のあり方を再定義する時が来ていると思われる。国交正常化という言葉の持っていたイメージに拘束されない。

 安倍総理が先の訪中で打ち出した「戦略的互恵関係」を北朝鮮との関係にも適用する。日本と朝鮮半島との正常な関わりあいというのは、互いの文化的文明的違いを尊重し、衝突が起こる距離まで踏み込まずに適切に距離を取ることにある。日本と朝鮮半島が適切な距離を取ることこそが、お互いにとって恵沢となる。日本の主張する拉致問題と、北朝鮮と韓国が主張する強制連行問題は、そこにいてはいけない人々がいるために起こっている問題であるために、これを相互に解決する。

(1)日米が経済制裁を解除するにあたって、北朝鮮は横田めぐみさんら拉致被害者を即時帰国させなければならない。日本はその交換として、在日朝鮮半島人を北朝鮮へ帰国させる。そのための経済的支援をもって、北朝鮮への経済協力に代える。日本は朝鮮語を在日朝鮮半島人に教育するプログラムを支援する。在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化に対して、朝鮮半島にインフラを整備する。北朝鮮は日本政府が拉致被害者に対して行う支援と同様の支援を、帰国した在日朝鮮半島人に提供せねばならない。これをもって、人道国家としての出発の端緒を開く。経済支援の規模は拉致被害者帰還者数ならびに在日朝鮮人帰国者数に拠る。
(2)日本は北朝鮮に対する拉致という犯罪に対する処罰は、北朝鮮からの入国を日本人以外に認めないことで代替刑とする。外国人が日本に定住して日本社会に対する反社会的運動をすることは認められない。また、外国人が自国で日本社会に対する反社会的運動を行うことに対してはこれを関知しない。
(3)国際社会は韓国と北朝鮮との平和的統一を支持する。
(4)日本は北朝鮮が国際的ルールを守れる範囲で、問題のない技術を支援する。
(5)日本は北朝鮮が核放棄を確約し、かつそれが実行され検証された場合に限り北朝鮮との交易を再開する可能性を残す。北朝鮮が核施設を再稼動させた場合、今後も日米は核施設を停止させる。その場合、日米はあらゆる可能性を排除しない。これは北朝鮮が表明している朝鮮半島の非核化という目標に相互に合致するものである。
(6)日本は専守防衛の観点から、自衛隊の海外派遣の任務は北朝鮮の核が廃棄が立証されるまで削減し、日本周辺の防衛に注力する。


北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107
http://blue-diver.seesaa.net/article/26918409.html
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2006年11月07日

北朝鮮型核廃棄モデル (1) ver.20061107

■北朝鮮核問題の特徴

◆核実験を行ったものの、失敗に終わっている。
⇒北朝鮮が核実験に踏み切ったのは金融制裁、そしてミサイル発射後の追加制裁により実際に追い込まれていることを示す。
⇒核爆発を起こすこと自体は半世紀前の技術であり、特に北朝鮮においては建国に深く関わった旧ソ連と中国の技術者の関与が疑われる。また、先に核実験を成功させたパキスタンとは、核の闇ネットワークを通じて北朝鮮との関わりも取りざたされており、何度か試みれば成功する可能性がある。

◆ミサイルを同時に開発している。
中距離弾道ミサイルに関しては技術的な問題を克服している。
長距離弾道ミサイルに関しては失敗している。
⇒日本には直接の脅威となるが、米国には直接の脅威とはなりえていない。
⇒核を中距離弾道ミサイルに搭載するためには、核の起爆装置の完成と核弾頭の小型化が不可欠で、その開発を急いでいる。
⇒米国は日本に弾道ミサイル迎撃イージス艦を12月を目標に8月から順次配備している最中である。

◆北朝鮮は国家が犯罪を主導してまで、あらゆる手段で外貨を獲得して、それを資金として核爆弾と核弾頭搭載可能な弾道ミサイルの開発に総力を挙げている。
⇒北朝鮮の構想は、核とミサイルの輸出国となり、それを止めようとする国には相互破壊の関係に持ち込み攻撃を抑止し、輸出を止めるのと引き換えに援助を引き出すことにある。
⇒北朝鮮が核開発に国力を傾ける構造を変化させることは、体制が変わらない限りない。

◆北朝鮮はリビア型の核計画放棄を受け入れることができなかった。

第2次訪朝における小泉総理の金正日に対する発言
『核の完全廃棄が不可欠である。核を廃棄することによる利益は、核を持つことによる利益をはるかに上回るものである。支援についても核を所持・開発したままの支援と、核を廃棄した時の支援とでは全く違うものになってくる』

米国としては、北朝鮮の核は現在のところ運搬手段がなく、核爆発を起こせることも立証されていないため、安全保障上の脅威設定としては、その実体を見積もると低い。
北朝鮮側も米国がイラクに力を傾けざるを得ない今、米国からの攻撃の可能性を実際にも低く見積もっている。
したがって、「米国は北朝鮮を攻撃するつもりはない」ということは事実であるが、北朝鮮は米国からの攻撃に対抗する自衛のため、としてそれを口実に核実験に踏み切った。

理由1:中国の意向の変化の可能性
北朝鮮のWMDの流通・生産に関して、中国の公社が関わっている疑いが強い。公社を隠れ蓑に北朝鮮の核開発を黙認し、米国の覇権に対する対抗手段の一つにしようとした可能性がある。米国の極東の最大の拠点である日本に対しては、親中メディア・親中派議員・外務省チャイナスクールなどを御することで日本国内の世論を押えてきた。その体制が崩壊したのが2001年から2006年の小泉政権下で行われた政治闘争であり、米国との勢力争いの前に退潮を余儀なくされた。日本の安全保障強化が中国の東アジア覇権確立の前途への暗雲となっている。
⇒ここにきて中国の方針が転換しつつある可能性がある。それによって中国からの物資の輸入が実際に絞られた。北朝鮮は中国への信用を失い、核保有にさらに執着した。

理由2:北朝鮮自身の野心
核は共産主義下で経済を破綻させながら軍拡を行ってきた北朝鮮にとって最終目標であり、かつ核保有以外に他国に脅威になるインパクトを持つことはその産業の技術構造から絶望的である。

理由3:拉致問題を始めとした人権問題の存在
北朝鮮の核開発プログラム収入源の一翼を担っている偽札製造のために、日本人の印刷技術者を拉致した可能性がある。また、拉致問題を始めとする人権問題において、非常に深刻な行為を行っている疑いが濃厚である。現在拉致に関しては金正日とそれに非常に近い人間に直接的な関わりがある可能性が高い。核を廃棄すれば、他国への脅威となる力を持つ道が絶たれ、開放路線を取らざるを得なくなる。開放路線を取ることは、同時に自らが主導してきた非人道的行為が白日の下に晒される可能性が高く、その道義的責任を取らされた場合、核を失った状態で援助も受けられない状態となる可能性がある。

⇒核は北朝鮮の悪虐の結晶であり、かつ経済を犠牲にまでして手に入れようとしている核を他国の圧力により破棄することは、金正日が取ってきた路線の全否定となり、金正日の国内支配力の深刻な低下を招く。


■現在進行中の日米の戦略

2回目の核実験が行われた場合、米豪などの各国は安保理決議に従って北朝鮮船舶への臨検を開始する。また日本は2回目の核実験を周辺事態と認定し、米軍による臨検を後方支援できる態勢を国内法的にも整備する。
日米は集団的自衛権を行使する態勢を整え、中国に対する圧力をさらに強める。
中国が満足のいく制裁を行った場合、北朝鮮の持久力は不明。
北朝鮮のカードは、拉致被害者の生存をテコに日本から援助を引き出すことか、もしくは韓国に対して拉致被害者を帰還させ、友好ムードを演出して援助を引き出すか、統一の予定をブッシュ政権の終焉後に設定して、韓国を引きずり込む、などの引き延し戦略を取る可能性が高い。


■レッドラインが訪れた場合の対処

 北朝鮮が6者協議に復帰しても、核を放棄させるという成果を上げることができないならば、6者協議の国際政治における存在意義はない。中国による解決に期待するとしても、それには明確に限界となるラインを引く必要がある。

◆日本にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した中距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

◆米国にとってのレッドライン
核弾頭を搭載した長距離弾道ミサイルの配備
核物質のテロ組織への譲渡

以上のことがレッドラインとして想定される。
この事態に対する日米の対処として考えられるのは、
・海上封鎖を行う。
・イージス艦を多数日本近海に配置する。
・それ以上の核の増産を物理的に止めるために、北朝鮮核関連施設に対して限定空爆を通告し、空爆を行う。その場合、北朝鮮が「限定空爆を行った場合は全面戦争と見なす」と警告してもそれを無視する。核関連施設の破壊以上の攻撃を行わないことを確約する。またソウルを北朝鮮が攻撃した場合は、米国は北朝鮮全土を即時空爆すると通告する。

 ここで大事なポイントは、日米は北朝鮮に対して、限定空爆以上のことを行う意図がないことを、日米にとっての利益とともに中国・北朝鮮によく周知させる必要がある。
 限定空爆が必要である理由は、テロ組織と非国家主体である北朝鮮とを比較した場合、核を使用する可能性は非国家主体である北朝鮮のほうが、テロ組織よりも小さいからである。金正日は北朝鮮以外に生存していく場所がない。北朝鮮が核の増産と拡散を放棄しない以上、強制的に国際社会のルールに従わせなければならない。したがって、テロ組織の手に核がそれ以上渡る前に北朝鮮に対して外科手術的攻撃(サージカル・ストライク)を行う。
 

▼核のゲームとその見切り
 北朝鮮は核実験をしてそれが失敗に終わっても、全面攻撃を受けることはなく体制が崩壊しないと見切って実験に踏み切った。晴れて成功したならば、核兵器保有国として攻撃を受けなかった、という論理が成り立つが、実際には核実験の試行国として攻撃を受けていない。北朝鮮の現時点での問題は、核より上位に体制崩壊による周辺国への影響がきている。したがって、体制を崩壊させないことを前提とした核廃棄計画を立案する必要がある。
 北朝鮮は核実験を行えば、国家的危機をもたらすような制裁を受けることを承知した上で実験を強行した。それは核さえ持てば、自力での体制を保障しうると考えているためである。逆説的に言えば、北朝鮮はどのような形であれ、体制が保障されればどのような制裁も耐えることを示している。したがって、限定空爆が行われたとしても体制が保障されるならば、北朝鮮が全面戦争に打って出る可能性は極めて低い。なぜならば全面戦争は金正日体制の終焉と同義だからである。核保有が体制の維持と同義ならば、北朝鮮の核の強制的破壊を条件に金正日体制の維持を保障する。北朝鮮に対する核廃棄の履行されることのない「約束」の見返りに援助を行うのではなく、米国主導による核の物理的破棄に対して始めて延命の道を開く。なぜならば、北朝鮮は追い込まれたからこそ今回の実験に踏み切った。長距離弾道ミサイル・核実験ともに失敗した。核兵器保有国としての実力は現時点ではゼロである。経済は破綻し、食糧を自給する能力がなく、核兵器・核の運搬手段もともになく、犯罪の証拠は山のようにあり、経済制裁を受けている国。それが現在の北朝鮮である。北朝鮮の実像は、「核物質を保有した中距離弾道ミサイルを配備しているテロ国家」であり、それ以上でも以下でもない。そして、核開発を進めることが規定路線であり、あらゆる交渉が無意味である、という脅威設定は正しい。日米の戦力は、北朝鮮の基地を物理的に破壊する能力を有し、また北朝鮮の中距離弾道ミサイルを迎撃する能力を有している。
 米国としては、限定空爆を行う際に限定空爆後の北朝鮮への中国からの間接的支援を黙認することを中国・北朝鮮側に非公式な外交ルートで通知する。ただし、WMDに関する物資の流れについては絶対禁忌とする。日本に対しては複数の空母艦隊を日本列島周辺に展開して安全を担保する。これによって、北朝鮮が日米のレッドラインを超えたことを認識させる。

 米国の最終目標は非核化であり、北朝鮮の最終目標は体制の生き残りである。米国は北朝鮮が核開発プログラムへの資金調達手段として、貨幣偽造、マネーロンダリング(資金洗浄)および麻薬取引などに関与していると認定し、BDAの北朝鮮口座を凍結。金融制裁を発動した。北朝鮮はそれを解除するために核・ミサイル実験に賭けた。北朝鮮は自らの能力を見誤り、実験に失敗した。北朝鮮の失点により国際社会は経済制裁という有効なカードを手にした。金融制裁を強めれば、核実験を強行し、核実験を行えば金融制裁に加えて別の制裁が強まり困窮する。

米国の目標:非核化⇒BDA凍結による金融制裁
北朝鮮の目標:体制の維持⇒核実験により2国間協議を開催させ、BDA金融制裁の解除する

 力というのは関係の一種であるから、注意深く観察すると、北朝鮮はあくまで押し込まれた状態で核実験を行い、そして失敗している。北朝鮮の力は一時的に膨張しているようにみえているだけで、核実験の失敗が象徴しているように中は空洞にすぎない。

 北朝鮮は2度目の核実験を行う。それにより日本の周辺事態認定がなされる。米海軍第7艦隊は1度目の核実験時には動かず、2度目の核実験を行う徴候が出た時に動きを開始した。米国の金融制裁一部解除の報道も一時期あった。

 米国が金融制裁を開始したのは、第一義的には北朝鮮の核開発プログラムを止めることにある。つまり、核開発プログラムが何らかの理由により停止すれば、金融制裁を行う意味がなくなる。

 米国は金融制裁のカードをここで新たな形で切ることができる。限定空爆により北朝鮮の核開発を止めることの引き換えに、BDA凍結を解除する、という戦略を取ることが可能である。

 交渉が無意味で、経済制裁も実効性を上げられず、しかもその体制の崩壊が核保有と同等の周辺国の安全保障バランスの不安定化をもたらしうるような北朝鮮型テロ国家に対しては、イージス・システムによるMDと精密爆撃により大量破壊兵器製造の物理的廃棄を行いつつ、テロ国家の保護国による支援を黙認することで、体制の維持を保障した状態で実効性のある制裁を行う。核兵器製造能力を喪失させ、核の拡散を防ぎ、また核技術の進展を停止させる。核はあるが使用回数、運用能力ともに最低のままでテロ国家指導者が体制を保つことのできる限界の線に留める。

 北朝鮮が全面戦争に打って出ない場合は、限定空爆を口実に韓国・日本において北朝鮮によるテロが発生する可能性がある。
 日本は国内の工作員によるテロに対抗するために、特に陸上自衛隊のテロ即応能力を緊急に高める必要がある。また、工作船などが日本国内に上陸した際に制圧しうる体制を維持する必要がある。

 また、北朝鮮はそれ以上の空爆を防ぐために、「自らの意思で北朝鮮に亡命してきた」拉致被害者が空爆された核施設で働いていた、などの発表を行う可能性はある。


■米国が「非核化」に込めた意味
 米国は朝鮮半島の非核化がその主要な目標である。「民主化」ではない。これは、北朝鮮には「民主主義政権の樹立を目指さない」ということと、「民主主義国家である日本と米国が北朝鮮の管理をしない」ということを意味している。
 それは、戦中まで日本が日本本国を犠牲にして資本を投下して管理し、戦後は経済力世界第1位の米国と世界第2位の日本が韓国の発展に深く関与しながら、それでもなお韓国が反米・反日を掲げる状態になったからだと思われる。日本にいる在日朝鮮半島人は、日本における反米運動の主導層であることは明白であり、日本を極東における最大の同盟国としている米国にとって、看過できない存在となっている。また、北朝鮮の核開発は日本の在日朝鮮半島人の存在なくしては不可能であったため、安全保障上の無視できない脅威となっている。米国と日本は北朝鮮危機を期に日本の正常化を達成し、かつ米国は日本防衛のための最低限の軍事力を朝鮮半島に展開し、日米とも朝鮮半島から撤退する。朝鮮半島はもはや日米にとって不毛の地であり、日本の防衛ラインは朝鮮半島の南端に引き、対馬海峡・日本海・東シナ海・台湾海峡に必要十分な軍事力を展開して大陸からの侵略行為に備える。その軍事拠点は、第1にグアムであり、第2に横須賀を始めとする日本の基地となる。
 朝鮮半島の伝統的保護国は第1に中国であり、北朝鮮においては中国・ロシアが保護国となっている。また、第1の合併先は韓国が統一を自ら名乗り出ている。これらの3カ国が国連決議に反対してきたのは事実であり、それゆえに北朝鮮の核開発は進展してきた。北朝鮮は国際ルールに違反した以上、その責任を制裁により取らされる必要がある。その制裁を受けた後の北朝鮮を管理する責任と義務は、中韓露の3カ国にある。
 日本は拉致問題並びに麻薬・偽札・タバコ偽造、暴力団、パチンコ、闇金融で、米国はタバコ・偽札偽造で北朝鮮から被害を受けた被害国であり、北朝鮮を支援する責任・義務ともにない。第2次大戦下における日本の北朝鮮への賠償については、「財産および請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との協定」(「請求権・経済協力協定」)で既に韓国に支払済みである。日本は北朝鮮に対して賠償を支払う義務を喪失している。
 北朝鮮の崩壊は、周辺国並びに北朝鮮自身が望まないことであるため、核とミサイルのない北朝鮮の存続のみを今後認める。

▼「戦争とは他の手段をもってする政治的交渉の継続にほかならない」
 日本としては、核に対するアプローチである限定空爆と拉致問題とは切り離す姿勢を貫く。それによって、北朝鮮に対して限定空爆は体制の転覆を目指すものではないことを認識させ、外交的退路を確保してあることを示す。拉致問題はあくまで外交による決着を目指す。

 北朝鮮は自らの能力を見誤った。恐怖による支配は、不都合な情報を上層部に上げることを阻害する。金正日体制における行動原理は恐怖に他ならない。限定空爆という力を行使して、恐怖による支配を行う金正日に、その行動原理である恐怖を与える。

 拉致被害者は北朝鮮にとって、核と違って隠すことも消し去ることも容易な存在である。むしろ、なかったことにするほうが政治的利益が高い。生存した状態での救出を本旨とするならば、あくまで政治交渉による外交決着を目指すことが前提となる。


■日朝国交正常化の再定義

北朝鮮との正常な国交のあり方を再定義する時が来ていると思われる。
国交正常化という言葉の持っていたイメージに拘束されない。

安倍総理が先の訪中で打ち出した「戦略的互恵関係」を北朝鮮との関係にも適用する。
日本と朝鮮半島との正常な関わりあいというのは、互いの文化的文明的違いを尊重し、衝突が起こる距離まで踏み込まずに適切に距離を取ることにある。
日本と朝鮮半島が適切な距離を取ることこそが、お互いにとって恵沢となる。
日本の主張する拉致問題と、北朝鮮と韓国が主張する強制連行問題は、そこにいてはいけない人々がいるために起こっている問題であるために、これを相互に解決する。

(1)日米が経済制裁を解除するにあたって、北朝鮮は横田めぐみさんら拉致被害者を即時帰国させなければならない。日本はその交換として、在日朝鮮人を北朝鮮へ帰国させる。そのための経済的支援をもって、北朝鮮への経済協力に代える。日本は朝鮮語を在日朝鮮半島人に教育するプログラムを支援する。在日朝鮮半島人の朝鮮半島定住化に対して、朝鮮半島にインフラを整備する。北朝鮮は日本政府が拉致被害者に対して行う支援と同様の支援を、帰国した在日朝鮮半島人に提供せねばならない。これをもって、人道国家としての出発の端緒を開く。
(2)日本は北朝鮮に対する拉致という犯罪に対する処罰は、北朝鮮からの入国を日本人以外に認めないことで代替刑とする。外国人が日本に定住して日本社会に対する反社会的運動をすることは認められない。また、外国人が自国で日本社会に対する反社会的運動を行うことに対してはこれを関知しない。
(3)国際社会は韓国と北朝鮮との平和的統一を支持する。
(4)日本は北朝鮮が国際的ルールを守れる範囲で、問題のない技術を支援する。
(5)日本は北朝鮮が核放棄を確約し、かつそれが実行され検証された場合に限り北朝鮮との交易を再開する可能性を残す。北朝鮮が核施設を再稼動させた場合、今後も日米は核施設を停止させる。その場合、日米はあらゆる可能性を排除しない。これは北朝鮮が表明している朝鮮半島の非核化という目標に相互に合致するものである。
(6)日本は専守防衛の観点から、自衛隊の海外派遣の任務は北朝鮮の核が廃棄が立証されるまで削減し、日本周辺の防衛に注力する。

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2006年07月08日

小泉総理 最後の戦略 ver.20060705

■小泉政権の歴史

2000年10月11日
アメリカ国防大学 国家戦略研究所(INSS)特別リポート「合衆国と日本:成熟したパートナーシップへ向けての前進」
(通称「アーミテージ・リポート」)、公表。

1.米国は「尖閣列島を含む日本防衛に強い責務を持つ」ことを明確にし、日本も対等な立場での同盟国となる。
2.安保条約を実質的に機能させるために、日本は「ガイドライン法案」に沿って国内制度を整備する。
3.米日両国の軍隊は緊密で具体的な協力関係を築かねばならない。国際テロや国際犯罪にも対応できるようにしなければならない。
4.現行法では、日本が国連維持活動に参加するに際し、あまりに多くの制限を設けている。日本はこの制限を取り払い、平和維持活動や人道的任務に参加するべきである。
5.危機に対応する機能を維持できるという条件つきで、沖縄を含む在日米軍基地をできるだけ削減すべきである。
6.米国は防衛関連技術を優先的に日本に提供するようにする。米日の防衛産業が戦略的提携関係を組むことを奨励する。
7.ミサイル防衛協力を推進する。

2001年5月7日
小泉内閣総理大臣所信表明演説。

第百五十一回国会における小泉内閣総理大臣所信表明演説 平成十三年五月七日
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2001/0507syosin.html
(新世紀維新を目指して)


小泉総理の真の目的は、「新世紀維新」の実現。
聖域なき構造改革とは、「維新への」構造改革。

(聖域
http://blue-diver.seesaa.net/article/18225427.html


2001年12月
小泉総理は、「新世紀維新」実現のために、排除すべき「敵」を認識する。

北朝鮮不審船事件、発生。

2001年12月
  防衛庁電波傍受施設、不審船が使用する周波数帯を朝鮮労働党使用のものと同一と解析。
  米軍事衛星、ナムポから工作船出航を捕捉。

2001年12月21日 未明
  自衛隊司令部、「北朝鮮工作母船情報アリ」として監視エリア指定、上空からの監視ミッションを第一航空群に命令。

2001年12月21日 夕刻
  海上自衛隊、鹿屋・第一航空群所属P3-C哨戒機、九州南西海域において北朝鮮の不審船を目視。

2001年12月22日 未明
  防衛庁、不審船と断定。海上保安庁へ連絡。

2001年12月22日
  海上保安庁巡視船三隻、北朝鮮工作船を追尾。船体射撃による発砲応酬後、工作船は炎上、自沈。


▼「敵」の排除

2002年8月
第1の戦略が始動。

小泉総理は、日本を訪れていたアーミテージ氏を呼んで、平壌行きを伝達。
アーミテージ氏から連絡を受けたブッシュ大統領はすぐに総理に電話。
「われわれは北朝鮮のウラン濃縮計画があると判断している」と伝え、同計画の概要を教えた。

2002年9月17日
第1次小泉訪朝。
新世紀維新の黒船。

2003年5月23日
第2の戦略が始動。
クロフォード会談。
次期総裁候補と米国情報機関を交えたインテリジェンス・ブリーフィング。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_koi/us-me_03/us_gh.html

小泉総理
(f)もし、北朝鮮が更に事態を悪化させれば、一層厳しい対応が必要になる
(h)北朝鮮の違法行為の規制・取締まりを一層強化する
ブッシュ大統領
(e)北朝鮮からの核や麻薬の拡散は絶対に容認できない
(f)拉致は忌むべき行為、拉致された日本国民の行方が一人残らず分かるまで日本を完全に支持する

2004年5月22日
第2次小泉訪朝。

「ご批判は甘んじて受けます。全ての責任は、私にあります。」

小泉総理の沈黙。
沈黙は新たな聖域を形成する。

2004年6月8日
日米首脳会談。

And the Prime Minister agreed, and agreed that we would, in the six-party talks, approach this, and that the six-party talks are a good chance to test the North Koreans' --

――Briefing on Meeting with Prime Minister of Japan
Background Briefing by a Senior Administration Official on the President's Meeting with the Prime Minister of Japan
Sea Island, Georgia 20040608 12:30 p.m.-1:45 p.m.

http://www.whitehouse.gov/news/releases/2004/06/20040608-16.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_koi/g8_04/ju_kaidan.html
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2004/06/10press.html


▽米国政府は、北朝鮮が核開発プログラムへの資金調達手段として、貨幣偽造、マネーロンダリング(資金洗浄)および麻薬取引などに関与していると認定し、制裁へと向かう――

(file:対テロ制裁の発動 マカオ・コネクション ver.20060109
http://blue-diver.seesaa.net/article/11473456.html

2005年5月19日
米国政府、1997年から2000年にかけて、額面100万ドル以上の精巧な偽100ドル札「スーパーノート」を北朝鮮から購入し、英国内などで流通させた疑いで、カトリック系過激組織「アイルランド労働者党」OIRA指導者、ショーン・ガーランド党首(71)を起訴。

2005年6月29日
ブッシュ大統領、大統領令「13382」発令。
大量破壊兵器(WMD)の開発や拡散に関与していると判断した北朝鮮、イラン、シリアの計8つの企業・機関と取引した企業に対し、在米資産差し押さえなど厳しい措置を講じる。
大量破壊兵器(WMD)拡散に関与した疑いで北朝鮮系企業3社、政府系原子力機関などイランの4機関、シリアの1研究施設を指定。



2005年夏。
ブッシュ政権は北朝鮮に「より対決的な(Confrontational)措置」を取ることを決定。


2005年7月
米政府が最近、第4回6カ国協議について中韓両国など関係国に対し、多国間の枠組みを使って北朝鮮の核問題解決を話し合う「最後の機会」になる可能性があると伝達していたことが判明。

2005年7月26日
第4回6ヶ国協議開催。

2005年9月11日
小泉総理、9.11総選挙で勝利。

2005年9月15日
ブッシュ米大統領、麻薬を生産したり密輸防止の努力を怠っている国を列挙した指定国リストを議会に送付し、関連の覚書を公表。

ブッシュ大統領
「過去の麻薬密輸事件で日本や中国の犯罪組織と北朝鮮の密輸グループの間に密接な関係があった」

2005年9月19日
日米両政府はこの時点で、第4回6ヶ国協議共同文書採択を拒否する選択肢もあった。
(FNN News JAPAN 2005/09/19
http://blue-diver.seesaa.net/article/7393937.html#more )

2005年9月19日
6ヶ国協議共同声明。
北朝鮮が全ての核兵器と核計画を放棄に合意。

2005年9月20日
北朝鮮は軽水炉が提供される前に核の完全放棄を行うつもりがない姿勢を強調。北朝鮮が核の全廃を決断した、という見通しはわずか半日程度で暗転した。

2005年9月20日
米国が進めている新しい対北朝鮮金融制裁に関する大統領行政命令の草案が、2005年9月20日付の連邦官報(Federal Register)に掲載。

日米の首脳が設定した、北朝鮮の指導部に核放棄の意思があるかどうかの“test”は、この日をもって終了した。

・米国は北朝鮮の完全核放棄が最早望めないという認識を政権内で確立させた。

(analysis #14 a test 040608-050920
http://blue-diver.seesaa.net/article/13153712.html


2005年10月14日
警視庁公安部、朝鮮総連傘下団体に対する強制捜索。

2006年2月16日
専門幹事会(拉致問題)が「拉致問題特命チーム」に名称が変更された。
首相官邸ホームページに拉致問題に関する特集コーナーが設置された。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/rati/index.html

2006年3月23日
警視庁公安部、拉致事件に関連して、朝鮮総連傘下団体に対する強制捜索

2006年5月8日
ブッシュ政権が米国民に対して、北朝鮮船籍の船舶の保有・リース契約・稼動・保険供与の禁止を決定。

2006年5月12日
警視庁は覚せい剤取締法違反容疑(営利目的密輸)で、01年12月に鹿児島・奄美大島沖で沈没した北朝鮮工作船から回収された携帯電話の通話先とされる元在日朝鮮人で現韓国籍の禹時允容疑者と指定暴力団極東会系組長、宮田克彦容疑者、遊漁船業・権田修容疑者を逮捕。

2006年5月19日
北朝鮮による弾道ミサイル発射の動きを日米が確認。
米国務省、第4回6者協議共同声明に基づきミサイル実験をけん制。

同日、小泉総理は組織犯罪処罰法改正案(共謀罪)の取り下げを細田国対委員長に指示。

2006年5月30日
小泉総理は片山参院幹事長に国会延長取りやめの理由を「状況が変わった」と説明。

(聖域 II
http://blue-diver.seesaa.net/article/19379778.html

2006年6月20日
米国防総省、迎撃ミサイルシステムを「実戦モード」に移行。

2006年6月29日
小泉純一郎総理 最後の戦略が始動。
日米首脳会談。
共同文書「新世紀の日米同盟」
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2006/06/29kyoudoubunsyo.html
両首脳は、「成長のための日米経済パートナーシップ」の下で過去5年間にわたって達成されてきた進展を基礎として、互恵的な二国間経済関係を更に深化させ、地域や世界の経済問題に関する協力を強化するための方策を探っていくことで一致した。

2006年7月4日
日本政府、北朝鮮による5日未明のミサイル発射に備え、4日時点でミサイル着弾地点を確認する監視船を日本海に展開。 

同日、小泉総理は記者団に対し、これまで1日2回行われていた報道各社のインタビュー取材について、今後1回に減らすという考えを自ら明らかにした。

2006年7月5日
北朝鮮は同時多発的にミサイル実験を決行。
日朝平壌宣言を事実上破棄。
日本、経済制裁を発動。


■状況

◆日朝国交正常化について
1.朝鮮半島は非核化されなければならない。
2.北朝鮮の核計画は完全に放棄されなければならず、たとえ平和利用であっても認められない。
3.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明かさねばならない。
4.北朝鮮は六者協議で核計画の全容を自ら明らかにした後に、核兵器の破棄に合意せねばならない。
5.北朝鮮は六者協議で核計画の破棄に合意するとともに、核計画の破棄を検証可能なレベルで実行することに合意せねばならない。
6.北朝鮮は以上の核全面放棄の戦略的決断を2005年9月までに行わなければならない。
7.北朝鮮は核放棄の決断をした後、核計画の破棄を、即時無条件に実行せねばならない。
8.北朝鮮は核計画の破棄を、検証可能な形で実行せねばならない。
9.北朝鮮は核計画の破棄を、後戻り不可能な形で実行せねばならない。
10.北朝鮮は核計画の破棄の実行した後、あらゆる角度から検証を受けねばならない。

・北朝鮮は核計画の破棄を終了させたならば、化学兵器・生物兵器などの大量破壊兵器も破棄せねばならない。
・北朝鮮は大量破壊兵器の破棄を終了させたならば、ミサイルを破棄せねばならない。

日朝国交正常化は「ありえない」。

(analysis #05 日朝国交正常化という「不可能」
http://blue-diver.seesaa.net/article/6597882.html

◆小泉総理の任期中には、イラクに駐留している米国陸軍の大規模な撤退はない。
⇒米国の陸上兵力の不足により、他のテロ支援国家を攻撃して体制転覆以後の計画を立てることが困難な状況である。もちろん日本の陸上自衛隊にはイラク・サマワ以外に、テロ支援国家の体制崩壊後の治安維持に当たることは現実味がない。

◆イラン、北朝鮮は瀬戸際外交・WMD開発・ミサイル開発で共闘している。
⇒米国がイラン・北朝鮮を攻撃することは可能であるが、アフガン戦争・イラク戦争の経験が米国を慎重にさせている。日本には他国を攻撃するという選択肢はない。個別的自衛権の行使のみが現在取りうるとされていた選択肢だった。

◆経済制裁については、イランは原油産出国であり、イランが原油輸出をストップすれば、原油価格(1バレル)が現在60ドルから100ドル以上まで高騰するという予測がある。イランは原油を盾に経済制裁阻止を目論んでいる。北朝鮮については、日米などが経済制裁を行うことは効果的ではあるが、中国・韓国からの交流が途絶えない限り、金正日体制は存続可能である。

◆朝鮮総連や暴力団などを通じて、日本国内に重火器などの大規模テロに使用可能な武器が流入しているとみられる。不測の事態に備えるために、これらの武器の行方を押えることが望ましい。

(稲川会系暴力団武器密輸事件と北朝鮮が関係している可能性について
http://blue-diver.seesaa.net/article/15906933.html

◆テロ支援国家が生き残りと大量破壊兵器獲得のために取る戦略的目標は、意思・時間・空間において優位に立つことにある。小泉総理の任期は2006年9月、ブッシュ大統領の任期は2009年1月までとなっており、政権が変わる。時間は自由民主主義国家の味方ではない。
⇒独裁国家の瀬戸際外交による時間稼ぎに付き合わされれば、独裁国家は国内でのクーデターや指導者の死亡などがない限り、この期間を乗り切る可能性が高い。

意思:自由民主主義国家は精神の自由を保障しており、テロの実行により世論を揺さぶる。自国民に対し完全な統制下において洗脳する。
時間:瀬戸際外交により時間を稼ぎ、政権が変わるのを待つ。
空間:多正面作戦を取らざるを得ない状況に引き込み、攻撃を実行させない。

⇒最終的には、大量破壊兵器とミサイルの開発、テロリスト養成を急ぎ、対抗手段を得て独裁体制の存続を狙う。

ここにきて特に固体燃料使用のミサイルの登場など、弾道ミサイル技術の進化が加速しており、日米のMDの完成度に比べ相対的に優位な状況である可能性がある。

◆中国のような米国の覇権に対抗しようという意思を持つテロ支援国家群の保護国の戦略的目標は、米国の孤立化、戦費の増大などによる疲弊がその目標となる。よって、米英以外の常任理事国はテロと大量破壊兵器拡散において、その抑止となる役割を期待することはできず、逆に勢力拡大の政治的カードとして利用する可能性が高い。したがって、国連は表層的な決定に終始し、漂流したまま機能停止する恐れがある(実際イラク戦争の場合は大国間の激しい主導権争いの場になった)。国連が機能を果たせないままに大量破壊兵器とミサイルの拡散が進み、独裁国家が体制維持を可能にしつつある。米国が手を出せない状況になれば、大量破壊兵器をさらに増産して、攻撃の意思のあるテロリストに大量破壊兵器を譲渡する危険性が高くなる。また、米国がそれでもなお攻撃に踏み切った場合、極めて破滅的な結果をもたらす恐れがある。

◆まとめ
・米国が北朝鮮への限定空爆を決断する可能性は2006年7月5日以降はありうる状況に変わった。
・経済制裁は反米・反日国家である中国・韓国が協力しない限り効果は半減する。
・国連にテロを抑止する能力は期待できない。


■小泉政権の終焉を告げるMDと集団的自衛権

中国としては、共和党ブッシュ政権における外交的失敗を演出することで、米国の民主党政権の確立を助け、対中圧力を軽減することも可能だろう。
そのためにイラン・北朝鮮問題の解決に積極的に動かないことのほうが、中国共産党にとって合理的と思える。

米国内においては、これに拒否感を示す共和党右派を中心とした保守層の突き上げが起きると考えられ、この世論を背にブッシュ大統領は原点に回帰する戦略を取る可能性がある。

米国が一国主義から多国主義へシフトしたのは、一国のみでテロ支援国家とテロ組織に対処することに限界をみたためと考えられる。
また、中国のようなテロ支援国家群の保護国の戦略的目標は、米国の孤立化である。
したがって、米国としては一国主義から孤立主義への道に行くよりも、多国主義を維持することに重点を置く試みを今後も続けると考えられる。

また日本においても、国連に日本防衛の機能を期待できない以上、日米同盟が生命線となる。


北朝鮮は犯罪によってその国家を運営するという特殊事情があるため、第1の選択肢として犯罪行為の取り締まりが柱となってきた。
そこで次の障壁となるのが、核・ミサイル・テロ支援国家の存在である。
イランでは現在、多数の自爆テロリストが養成されており、また北朝鮮においては核物質を保有していることは確定的である。
目下のところ、この2つのイランの自爆テロリストと北朝鮮の核を接触させない必要がある。

原油を持つイランに対しては、イラク戦争で行った外交戦略が適用されつつある。
北朝鮮には原油がないものの、中国・韓国というテロ支援国が存在し、核兵器を保有しているという疑いがある。

・第2次世界大戦での対日戦略
・冷戦構造
・悪の枢軸国の一角であった対イラク戦略

これら3つに対する日米の回答は、

・MTCR(Missile Technology Control Regime)/「ミサイル技術管理レジーム」とPSI(Proliferation Security Initiative)/「大量破壊兵器の拡散防止構想」とによる海上封鎖
・イージス・システムをコアとしたミサイル防衛
・人権問題・大量破壊兵器拡散問題などに関する北朝鮮の安全保障理事会への付託


◆Charter of the United Nations Capter7

7章 平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動
http://www.unic.or.jp/know/kensyo.htm

第51条
 この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持または回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

【北制裁決議案の骨子】
 一、北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難。発射凍結公約違反に深い憂慮
 一、安保理は国連憲章7章に基づいて行動
 一、ミサイルの開発、実験、配備などの即時中止を北朝鮮に要求
 一、ミサイルや大量破壊兵器開発につながる可能性のある物資や技術などの移転を阻止
 一、6カ国協議への即時・無条件での復帰を要請

▼決裂への準備
2005年4月下旬
ライス長官は4月下旬、大量破壊兵器を巡る北朝鮮の不正取引を防ぐためには船舶臨検の国連決議ではなくPSIを活用できると指摘。

安保理決議案採択が中国などの反対により失敗に終わった場合、日米は次の「有志国連合」による制裁に移行する。


◆PSI
analysis #16 PSIが揺るがす日本の集団的自衛権と国連安全保障理事会
http://blue-diver.seesaa.net/article/17457898.html

2006年4月7日
米国が北朝鮮の武器輸出や麻薬取引などを封じ込めるため、金融制裁に続く圧力強化の追加措置として、北朝鮮籍船舶の寄港制限や保険会社などに対する船舶保険加入の審査強化要請などを検討、近く具体化させる方針。
米国が大量破壊兵器拡散阻止を狙う「拡散防止構想(PSI)」の一環とみられ、既に日本など6カ国協議参加国を含む一部の国に構想を非公式に伝達、協力も求めているもようだ。

2006年5月8日
アメリカ国民に対して、北朝鮮船籍の船舶の保有・リース契約・稼動・保険供与の禁止を決定。

PSIの強化により、日本は最後の聖域へと踏み込む。

PSIについて
・国連安保理決議1540とPSIの阻止原則宣言は、相互に強化し合うものであり、法的にも政治的にも相互に合致する。
・安保理決議1540は、国連憲章第7章に従い、すべての国家が、国境、輸出、積み替え、エンドユーザーおよび核物質防護の効果的な管理を展開することによって拡散を防止することを定めている
・自衛隊は、「防衛庁設置法」第5条第18号に基づき、警戒監視活動を実施中に得た情報を関係機関等に通報することは可能であり、また、「自衛隊法」第82条に基づく海上警備行動(海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合に自衛隊が取る行動)を命ぜられている場合には、当該場合に準用される「海上保安庁法」の規定に基づき立入検査等が可能である。
・自衛隊は、「自衛隊法」第100条の9第2項に基づき、周辺事態に際し、貿易その他の経済活動に係わる規制措置であって我が国が参加するものの厳格な実施を確保する目的で、国連安保理決議又は旗国の同意により、船舶検査活動を実施することができる。

経済制裁について
・国際の平和と安定の維持を目的とする経済制裁の実効性を確保するための活動
日米両国政府は、国際の平和と安定の維持を目的とする経済制裁の実効性を確保するための活動に対し、各々の基準に従って寄与する。
また、日米両国政府は、各々の能力を勘案しつつ、適切に協力する。そのような協力には、情報交換、及び国際連合安全保障理事会決議に基づく船舶の検査に際しての協力が含まれる。

武力攻撃について
・日本周辺海域の防衛及び海上交通の保護のための作戦
自衛隊及び米軍は、日本周辺海域の防衛のための作戦及び海上交通の保護のための作戦を共同して実施する。
自衛隊は、日本の重要な港湾及び海峡の防備、日本周辺海域における船舶の保護並びにその他の作戦を主体的に実施する。
米軍は、自衛隊の行う作戦を支援するとともに、機動打撃力の使用を伴うような作戦を含め、自衛隊の能力を補完するための作戦を実施する。


安保理決議1540号(2004年4月28日採択)に基づく日本の報告(ポイント)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/un_cd/gun_un/anpo1540_j_point.html
 すべての国は、核兵器、化学兵器又は生物兵器及びそれらの運搬手段の開発、取得、製造、所持、輸送、移転又は使用を企てる非国家主体に対し、いかなる形態の支援も提供することを差し控えることを決定する。

 また、すべての国は、自らの国内手続に従って、いかなる非国家主体も、特にテロリストの目的のために、核兵器、化学兵器又は生物兵器及びそれらの運搬手段の製造、取得、所持、開発、輸送、移転又は使用並びにこれらの活動に従事することを企てること、共犯としてこれらの活動に参加すること、これらの活動を援助又はこれらの活動に資金を供することを禁ずる適切で効果的な法律を採択し執行することを決定する。

「非国家主体」について
・日韓基本条約の第三条により、大韓民国政府は,国際連合総会決議第百九十五号(III)に明らかに示されているとおりの朝鮮にある唯一の合法的な政府であることが確認される。
・同条約第四条により、両締約国は,相互の関係において,国際連合憲章の原則を指針とするものとする。

日本政府の公式見解として、北朝鮮を国家としては認めていない。

▼PSIのミッションと「周辺事態に際して実施する船舶検査活動」の類似性
▽PSI
「拡散に対する安全保障構想」(PSI)海上阻止訓練「チーム・サムライ04」(2004年10月25〜28日)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fukaku_j/psi/samurai04_gh.html
4) 訓練シナリオ概要
○ 某テロ組織が日本でのテロ攻撃を行おうとしている可能性がある状況で、日本国籍の容疑船舶が米国籍の容疑船舶からサリン関連物質と疑われる貨物を譲り受けようとしているとの情報を入手。官邸で情報収集体制の強化等を確認。海保庁は日本国籍の容疑船舶の捜索差押許可状の発布を受ける。
○ 自衛隊哨戒機が、航行中の米国籍の容疑船舶を公海上で発見、関係機関に通報。自衛隊及び海保庁が監視を継続。
○ 日本国籍及び米国籍容疑船舶が接近し、それぞれの船舶の船員が公海上で容疑物資の積み替えを開始。積み替えを阻止するため、海保庁巡視船が接近を試みたところ、両船舶は積み替えを中断し逃走。
○ 日本国籍の容疑船舶は、公海上で海保庁巡視船が停船させ、海保庁の部隊が乗船、捜索し、容疑物資を発見。簡易鑑定の結果、サリンであることが確認されたため、差押え。最寄りの港に回航し、容疑物資の分析を実施した結果、サリンであることが確定。容疑者を身柄付き送致。
○ 米国籍の容疑船舶は、海保庁及び海自からの情報に基づき、公海上で米及び米より要請を受けた豪・仏の艦船が追跡。米が容疑船舶を公海上で停船させ、豪、仏に対し、容疑物資の捜索への支援を要請し、合同捜索の結果、容疑物資を確保。米が容疑物資を分析及び海保庁からの情報と照合し、サリンであることが確定したため、これを押収。

▽船舶検査活動
実施の態様
一 航行状況の監視 船舶の航行状況を監視すること。
二 自己の存在の顕示 航行する船舶に対し、必要に応じて、呼びかけ、信号弾及び照明弾の使用その他の適当な手段(実弾の使用を除く。)により自己の存在を示すこと。
三 船舶の名称等の照会 無線その他の通信手段を用いて、船舶の名称、船籍港、船長の氏名、直前の出発港又は出発地、目的港又は目的地、積荷その他の必要な事項を照会すること。
四 乗船しての検査、確認 船舶(軍艦等を除く。以下同じ。)の船長又は船長に代わって船舶を指揮する者(以下「船長等」という。)に対し当該船舶の停止を求め、船長等の承諾を得て、停止した当該船舶に乗船して書類及び積荷を検査し、確認すること。
五 航路等の変更の要請 船舶に第二条に規定する規制措置の対象物品が積載されていないことが確認できない場合において、当該船舶の船長等に対しその航路又は目的港若しくは目的地の変更を要請すること。
六 船長等に対する説得 四の項の求め又は五の項の変更の要請に応じない船舶の船長等に対し、これに応じるよう説得を行うこと。
七 接近、追尾等 六の項の説得を行うため必要な限度において、当該船舶に対し、接近、追尾、伴走及び進路前方における待機を行うこと。


▼PSIにみる日米の目的

日、米、英、伊、蘭、豪、仏、独、スペイン、ポーランド、ポルトガル、シンガポール、カナダ、ノルウェー、ロシアの15 カ国をはじめとする60 カ国以上が、PSIの活動の基本原則を定めた「阻止原則宣言」を支持し、実質的にPSIの活動に参加・協力している。
これら15 カ国は、PSI発足後の一定期間、「コア・グループ」としてPSIの発展に中心的な役割を果たした。

この中にロシアは入っているが、中国と韓国は入っていない。

PSIは2006年5月8日から新たな段階へと移行。

アメリカとしてみれば、イラクの混迷で薄らいだものの、イラク戦争において「有志国連合」という新しい枠組みの有用性についてアピールすることも一つの目的であったと考えられる。

アメリカは世界規模の安全保障問題において、「国連安全保障理事会」というシステムに限界をみている。
それに代わるものとして、「有志国連合」という新たな枠組みを発足・発展させていく。
その試金石として、イラン・北朝鮮問題をとらえているのではないだろうか。

小泉政権の一貫したテーマは「戦後日本という時代との対決」だ。
アメリカにとってもそれは同じで、冷戦と9.11以後の世界に対応ができない恐れのある、「国連安保理に象徴される多国間安全保障システムの刷新」が対テロ戦争の一つのテーマではないだろうか。

大量破壊兵器拡散問題と拉致事件を中心とした人権問題は、いずれにせよ解決しなければならない問題である。
安保理付託に政治的な意味があるとするならば、安保理付託により否決された事案を「有志国連合」が解決に向かわせることで、国際社会にその能力と地位を認めさせることではないだろうか。
日米にはこの問題を解決しようという明確な意志がある。
したがって、ブッシュ大統領は安保理で否決もやむなしとみて、ボルトン国連大使を国連へ送り込んだのではないだろうか。

PSIの強化によって、中国は抜き差しならない状況に追い込まれる。
中国の打つ手は2つ。
北朝鮮問題に対して積極的に解決に向かうか。
それともテロ支援国家を束ねて米国を中心とした新たな「有志国連合」に対抗する勢力を形成するか。

ロシアと中央アジアに今回イランが加わった「上海協力機構」がその雛形となるのかもしれない。

今後、ロシアがキープレイヤーとなる。
ロシアは中国へ対処するために、日米への接近を図っており、北朝鮮問題において何らかのカードを日米に対して切る可能性がある。


◆MD
9.11テロはMAD(相互確証破壊)体制からの脱却を促したが、もう一つこのMAD体制を破壊し得る力を持つはずだったものがある。

それがMD。
弾道ミサイルを迎撃するミサイル防衛(BMD)。

MI file#15 MD from NewsJAPAN
http://blue-diver.seesaa.net/article/15813639.html

冷戦に勝利するために開発されたMD。
冷戦構造が未だ残る極東情勢。

2006年7月と8月、米海軍は「シャイロー」に加えて、同じく最新のイージス・システムを持つ「マスティン」を投入。

シャイローと同様の迎撃能力を持ったイージス艦2隻を配備すれば、日本は北海道から沖縄までの全域をノドンの脅威から守ることが可能とされている。これらに加えて暫定的な弾道ミサイル迎撃能力を持つイージス巡洋艦「レイク・エリー」の3隻態勢を布く。ノドン防空については、日本は小泉総理の任期中に、考えうる中で最高度の盾をその手にすることになった。

▼弾道ミサイル迎撃イージス巡洋艦「シャイロー」がもたらした極東の構造的変化

北朝鮮が弾道ミサイル発射実験を決行したのは、この「シャイロー」がノドン型中距離弾道ミサイル迎撃実験において、2006年6月23日に撃墜に成功したためと考えられる。
2006年5月2日、米ミサイル防衛庁のヒックス海軍中将は、今年末までに、「現時点の計画では(今年末までに)迎撃艦6隻を太平洋に配備」する、と発表。

長距離弾道ミサイル用の迎撃ミサイル「SM3ブロック2」は、ICBMの迎撃が可能とされ、その脅威設定は通常1万km以上とされている。
「SM3ブロック2」は現在日米共同開発中であり、実戦段階にはない。

「シャイロー」配備に焦る北朝鮮は2005年9月20日に続いて、致命的な戦略的過ちを犯した。

北朝鮮は「シャイロー」に対抗するために、「ノドン」以上の能力を持つ長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射を試みるも、失敗。

これはハワイ周辺海域を照準としていたとされ、ブッシュ政権内の強硬派による軍事的圧力を後押しさせた。
米国内の世論も一気に硬化。

そして、日本においても「集団的自衛権の行使」という哲学的な命題に対して、決断を促した。

「テポドン2号」がもたらす決断。

ロフテッド軌道:
長距離弾道ミサイルを通常の発射軌道よりも高い角度で発射し、距離よりも高度を稼ぐというもの。
この発射方法だと高度が高いので、その分 落下スピードと衝撃力が増すことになる。
北朝鮮がグアムやハワイ、あるいはアメリカ本土を狙ってミサイルを発射した場合と似た角度になって区別がつきにくい。
例えばミサイルが発射されて、それがアメリカ本土を狙ったものだと判断して日本が『これが集団的自衛権の行使にあたる』と判断して迎撃しなかった場合。
それが実は日本に落ちてきたということにもなりかねない。
日本の集団的自衛権の問題を熟知していれば、それを利用して、ICBM級ミサイルをロフテッド軌道に発射し、日本攻撃に使う戦術もありうる。

NJ 2006/05/02
http://blue-diver.seesaa.net/article/17337737.html

日米によるミサイル防衛の最後のピースは「集団的自衛権を行使しうるか否か」である。


■小泉総理 戦略指針

時間的猶予のなくなってきた小泉政権下で、北朝鮮問題を前進させる方法としては、最大の支援国であり常任理事国でもある中国と北朝鮮との関係を分断する必要がある。

中国の戦略としては、
・イラン、北朝鮮問題の混迷を深めさせることで、米国や日本などを疲弊・孤立化させる。さらには日米を分断する。

米国としては、情勢の悪化が見込まれるまま何の手も打たないということはありえない。
米国一国のみでは多正面作戦を取ることが困難であるが、同盟国と共同対処をするということは可能である。

米国にとっても、世界戦略の維持という観点から、米日同盟は生命線となっている。

したがって、日本の戦略としては、

中国が北朝鮮への援助を止めることで生まれる国益が、北朝鮮への援助をすることで生まれる国益を上回る行動をとる必要がある。


その第1段階と見られる動きが、4月に浮上した竹島周辺海域・海底調査とみられる。

ttp://www.sankei.co.jp/news/060420/sei063.htm
 同海域では海上自衛隊のP3C哨戒機が通常の警戒監視活動を行っている。
 舞鶴港(京都府)では海自護衛艦隊の集合訓練が18日から実施されており、イージス艦「ちょうかい」(長崎県佐世保基地所属)をはじめ、護衛艦など計22隻が同港に入港している。
(04/20 12:21)

ttp://www.dii.jda.go.jp/msdf/maizuru/pr.files/18nengoeitaisyuugoukunren.html
4 その他
 4月22日(土)の舞鶴西港での一般公開は、都合により取り止めとなりました。
(海上自衛隊 護衛艦隊集合訓練)

日本は、このアプローチを行う際に、軍事的プレゼンスによるバックアップを視野に入れていた可能性がある。

対テロ戦争に勝利するためには、その背後にあるテロを支援しようという国家の動きの分断と封じ込めが必要と考えられる。


■中国の北朝鮮問題解決へのインセンティブとなる可能性のある、日本が北朝鮮問題解決のために行う行動

中国共産党にとっての悪夢は、

日本が米国とともに「集団的自衛権の行使」に繋がる行動を取ること

だろう。

台湾問題を抱える中国にとって、日本と米国が共同の防衛ラインを台湾海峡に引くことは、最も避けるべき事態である。
したがって、日本が米国とともに集団的自衛権の行使をするという既成事実化を何としても回避する必要がある。

米国海軍と海上自衛隊は、西太平洋において中国海軍に対して優位にある。


▼北朝鮮侵攻計画

元国務省 北朝鮮担当官
ケネス・キノネス氏
「強硬派の意見は一致していて、北朝鮮が外交的な解決を行わなければ、アメリカ政府はほかの選択肢を採るべきだ。例えば経済的な圧力を強化するとか、あるいは期限を夏までとして軍事行動を起こすといった強い姿勢を示しているのです」

・2005年4月22日、ブッシュ政権は北朝鮮に対して、北朝鮮の核開発をめぐる六カ国協議に関連し協議再開に応じなければ武力行使もあり得ると警告、同時に北朝鮮に対する軍事行動の具体案を検討していた。

国防総省による北朝鮮侵攻計画
(1)北朝鮮船舶の海上封鎖
(2)北朝鮮攻撃を想定した米軍による大規模演習
(3)武力攻撃の準備−の三段階。
武力攻撃に至った場合の作戦計画
 ・平壌周辺の軍事施設、政府関係施設を標的とするミサイル攻撃が中心。
 ・放射能の拡散を防ぐために、寧辺の核施設への攻撃は見送る。
 ・横須賀から米空母、ミサイル搭載の潜水艦を北朝鮮近海に派遣、さらに日本の海上自衛隊による偵察活動とイージス艦の日本海派遣−
 などが兵力使用の中心となっている。
ttp://www.sankei.co.jp/news/060105/morning/05iti001.htm

2006年5月8日
北朝鮮船籍の船舶の [1]保有 [2]リース契約 [3]稼動 [4]保険供与を禁止。

2006年6月26日
RIMPAC/環太平洋合同演習環太平洋合同演習“Valiant Shield”開始。
(補足:Valiant Shield 2006|Officail U.S. Military Unclassified Exercise Website
 http://www.pacom.mil/exercises/vs2006/

2006年6月29日
日米首脳会談。

ブッシュ大統領
「(北朝鮮の)ミサイル発射は
 受け入れられない」

小泉総理
「万が一
 ミサイルの 発射するようなことが
 北朝鮮に起きたら――
 それは
 さまざまな
 圧力 というものを
 話し合いました」

2006年7月6日
日高義樹氏
「ミサイルが米軍基地や日本など米国の同盟国へ向かうような場合、米国は“金正日邸を撃つ”と北朝鮮に伝えてある」


▼「集団的自衛権の行使」へと繋がる可能性のある、北朝鮮海上封鎖への日米共同対処

・小泉政権下で決断された北朝鮮工作船撃沈事件
・米軍軍事演習『リザルタント・フューリー(怒りの結集)』
・ブッシュ大統領が提唱するPSI

○朝鮮総連関連組織が日本でのテロ攻撃を行おうとしている可能性がある状況で、日本国籍の容疑船が北朝鮮の容疑船舶からテロ関連物質と疑われる貨物を譲り受けようとしているとの情報を入手。
米軍事衛星、北朝鮮からテロ関連物資搭載の容疑船出航を捕捉。日本からも容疑船が出港。
防衛庁電波傍受施設、容疑船が使用する周波数帯を朝鮮労働党使用のものと同一と解析。
官邸で情報収集体制の強化等を確認。
海保庁は容疑船舶の捜索差押許可状の発布を受ける。
自衛隊司令部、「北朝鮮工作母船情報アリ」として監視エリア指定、上空からの監視ミッションを航空部隊に命令。
小泉総理、防衛出動待機命令を承認。
グアムのアンダーセン基地からB-52爆撃機が『AMSTE』型爆弾を搭載して離陸。
○自衛隊哨戒機が、航行中の容疑船舶を公海上で発見、関係機関に通報。自衛隊及び海保庁が監視を継続。
○容疑船舶が接近し、それぞれの船舶の船員が公海上で容疑物資の積み替えを開始。積み替えを阻止するため、海保庁巡視船が接近を試みたところ、両船舶は積み替えを中断し逃走。
○海上自衛隊P3-C哨戒機、公海上において北朝鮮の容疑船舶を目視。
○海保庁巡視船、再接近を試みるも、北朝鮮船舶から発砲。
○海上自衛隊艦船、工作船を引き続き追跡。
○北朝鮮工作船、自国領海内に接近。
○B-52爆撃機、工作船を目視。

現在の状況は、既にこのような状況を作り出す必要はない。
北朝鮮の弾道ミサイルを日米共同で撃墜する。
「集団的自衛権の行使」はそれで事実として残る。

次の段階のMDの運用開始。
国連憲章第7章とPSIによる海上封鎖。
MD完成の最後のピースであり、そして60年前封印された「集団的自衛権」という小泉総理の目指す最後の聖域。

5年の間に積み重ねられた布石。
事態が外交的決着にたどり着くまでは、自動的に発動され続ける。


状況の変化と事態の進捗。
現実と理想が国民の前に引きずり出される。
現実と理想のバランスの破綻が示された時点で、小泉総理はその身を引くのかもしれない。


1945年8月30日。
1951年4月11日。

ある改革者の理想主義が構築した聖域。


2001年4月26日。
2006年9月。

ある改革者の現実主義が破壊した聖域。

これは、時代の戦いでもある。
改革者は沈黙する。
理想は現実へと、現実は理想へと反転する。

聖域の喪失。


□聖域と沈黙

 宗教でも国家でも、それを長く維持していきたいと思えば、一度といわずしばしば本来の姿に回帰することが必要である。
 それで、改革なるものが求められてくるのだが、自然に制度の改革ができる場合は、最も理想的である。だが、なにかのきっかけでその必要に目覚め、改革に手をつけた場合も長命だ。
  つまり、はっきりしていることは、なんの手も打たずに放置したままでいるような国は、短命に終らざるをえないということである。
  改革の必要性は、初心にもどることにあるのだが、なぜそれが有益かというと、それがどんな形態をとるにしても共同体であるかぎり、その創設期には必らず、なにか優れたところが存在したはずだからである。そのような長所があったからこそ、今日の隆盛を達成できたのだから。
  しかし、歳月というものは、当初にはあった長所も、摩滅させてしまうものである。そして、摩滅していくのにまかせるままだと、最後には死に至る。
  本来の姿にもどることは、共和国の場合、自発的判断の結果か、それとも外からの圧力によるかのどちらかであることが多い。
  だが、共同体の活性化というこの問題を論ずるにあたって、やはり必要に目覚めた人々の苦労によって為されるほうが、外からの圧力によって無理強いの形で為されるよりも、良策と信ずる。
――マキアヴェリ『政略諭』


2003年5月22日−23日
クロフォードにおける日米首脳会談。

1) 「世界の中の日米同盟」/日米交流150周年
 両首脳は、日米交流150周年の機に「世界の中の日米同盟」を強化することを約した。

小泉総理
「ペリー提督が日本を訪問してから150年
 今や、日本とアメリカの関係は2国間関係だけじゃない
 世界の中の日米関係を強化していこうということで合意することができました」

在NY日本国総領事館
日米交流150周年記念
http://www.cgj.org/150th/html/home.htm
 1853年にペリー提督が来航、翌54年、日米和親条約の締結をもって日本とアメリカの外交関係が成立し、日米間の本格的な交流が始まりました。
太平洋を隔てた日米両国が出会ってから150年間、両国は様々な関係を経験してきましたが、今日、日米両国は民主主義を共有する同盟国として、政治や経済、文化など様々な分野で相互交流を発展させており、その関係は最も重要な二国間関係と称されるまでになっています。
 150周年という大きな歴史の節目を迎え、将来に向け日米両国の友情を一層深め、国際社会において日米両国が果たすべき役割を考える上で、私たちは両国間の歴史を振り返り、その教訓に学ばなければなりません。
  小泉総理とブッシュ大統領からのメッセージ

在NY日本国総領事館
米使節団
小栗上野介・・・一本のネジ
http://www.cgj.org/150th/html/kanrin9.htm
  使節団の目付、小栗豊後守
使節には、作家司馬遼太郎氏が著書「明治という国家」の中で、「明治の父」と呼んだ小栗豊後守(のち上野介)がいました。激動の幕末、幕府が滅びるのを十分承知の上で、改革を断行し、非業の最期を遂げた幕府の俊秀でした。小栗は日本の将来への不安を抱き、近代化のための幕府大改革に取り組みましたが、このような熱い思いを抱かせたのは、若き小栗がアメリカで見た西洋文明の驚くべき技術、工業力だったのです。
 小栗は、パナマ地峡を鉄道で横断する時、鉄道建設費用の調達方法から株式会社の仕組みを理解し、ワシントン海軍造船所の姿に驚嘆し、アメリカから一本のネジを持ち帰りました。このネジが技術と近代工業のシンボルだったのです。小栗は後に幕府財政破綻の中、反対を押し切り、巨額の予算を要する横須賀造船所を建設しました。彼は「あのドックができあがった上は、たとえ幕府が亡んでも"土蔵付き売家"という名誉を残すでしょう。」と言い、これが次の時代に大いに役立つことを知っていました。これが若き小栗のアメリカ訪問が産んだ結晶の一つであると言われています。

■明治維新の聖域

いよいよ出来の上は、旗号に熨斗を染出すも、なお土蔵付きの売家の栄誉を残すべし
――小栗忠順


小栗忠順。

・横須賀製鉄所・艦船製造所(横須賀ドック)の建造。
「軍艦を有する以上は、破損は有中の事なれば、これを修復するの所なかるべからず」
・横須賀製鉄所の運営には必然的に近代的なマネージメントが要求された。小栗は、製鉄所首長のフランス人青年ヴェルニーとともに、組織、職務分掌、雇用規則、残業手当、社内教育、洋式簿記、自然保護、流通機構などの近代経営方法を導入したという。そのため、「近代的マネージメントシステムの父」とも呼ばれた。
・「六備艦隊」構想。後の連合艦隊に連なる構想で、日本を六つの地区に分け、江戸湾に東海艦隊、函館に東北艦隊、能登に北海艦隊、下関に西北海艦隊、長崎に西南艦隊、大阪に南海艦隊を置く。
・軍制(歩兵・騎兵・砲兵の確立)の充実。歩兵・騎兵・砲兵の三兵隊編成と陸軍教育は非常に優れたもので、桂小五郎(木戸孝允)も「関東の政令一新し、兵馬の制頗る見るべきものあり」と、幕府の軍制を高く評価したと言われる。
・日本最初の株式会社「兵庫商社」や諸色会所(商工会議所の前身)の設立。
「外国人と取引致し候には、何れも外国交易の商社(西名コンペニー)の法に基き申さず候ては、とても盛大の貿易と御国の利益に相申すまじくと存じ奉り候」
(小栗の建白書)
・横浜フランス語伝習場(フランス語専門学校)開設。
・滝野川反射炉及び火薬製造所、小石川大砲製造所の建設。
・湯島鋳造所の改造。貨幣の鋳造所。
・中央銀行設立の計画。
・新聞発行の計画。
・書伝箱(郵便)・電信事業の建議。鉄道建設(江戸・横浜間)の建議。
・ガス灯設置の建議。郡県制度(私案として大統領制も視野に入れての)建議。後の廃藩置県に連なる。


 小栗は、無口な実行家で、文章もほとんどのこしませんでした。遣米使節のひとびとは多くの記録、随想のたぐいを残していますが、小栗はそういう意味でも沈黙しています。不気味なほどというか、いっそ沈黙がかれの人格表現というか。
(司馬遼太郎 著 『明治という国家』)

 しかれども小栗はあえて不可的(インポシブル)の詞を吐きたる事なく、病の癒ゆべかざるを知りて薬せざるは孝子の所為にあらず、国亡び身斃るるまでは公事に鞅掌するこそ真の武士なれといいて屈せず撓まず、身を艱難の間に置き、幕府の維持を以って進みて己が負担となせり。
(福地桜痴 著 『幕末政治家』)

 この場合の小栗の心事は、明快でした。武士として説くべきことを説いた。容れられなかった以上は、わが事が畢ったわけで、それ以上のことはしません。政権が消滅した以上、仕えるべき主もありませんから、江戸を去り、上州の権田村(群馬県費渕村権田)というかれの知行地にひきこもりました。
  のち、関東平野に入った新政府軍は、右の権田村において小栗をとらえ、打首にしています。ばかなことをしたものです。新政府は、徳川家とその家臣団に対し、いっさいこれを罪にする、という革命裁判をやっておらず、やらなかったところが新政府のよさですが、小栗に対してだけは例外で、小栗の言い分もきかず、また切腹の名誉も与えず、ただ殺してしまいました。小栗が、おそろしかったのです。小栗の人物は過大に西のほうにつたわっていて、これを野に放っておけばどうなるかわからない、という恐怖が、新政府側にあったのでしょう。このあたり、やることの気品という点では、徳川の遺臣にくらべ、新政府のほうがガラが悪かったようです。
(中略)
 小栗は、福沢諭吉のいうところの「瘠我慢」をつらぬいて死にました。明治政府は、小栗の功も名も、いっさい黙殺しました。
(司馬遼太郎 著 『明治という国家』)

大隈重信
「小栗上野介は謀殺される運命にあった。なぜなら、明治政府の近代化政策は、そっくり小栗のそれを模倣したものだから」
http://www.yokosuka-lib.jp/jinbutu/ogri/ogritop.html

「お静かに――」
これが彼の最後の言葉となった。
1868年4月6日、小栗上野介忠順、斬首。
享年42。

ここに明治という国家の限界がある。
明治維新の設計図を描いたその根源と、そしてアメリカとの最良のパイプ役を、智への畏れから斬り捨ててしまった。
因果は東京裁判に巡ってくる。

維新という日本の回帰すべき姿についた一つの瑕疵。


■戦後日本の聖域
 マッカーサー元帥は、自ら〈聖域〉と称して、巨大な執務室に立て篭もり、部下を寄せ付けない〈孤高の人〉であったが、このホイットニー准将だけはその〈聖域〉に立ち入ることができたたった一人の将軍だった。
 (三根生久大 著 『日本の敗北』アメリカ対日戦略 100年の深謀)

▼袖井林二郎 『マッカーサーの二千日』

青い眼の大君 ダグラス・マッカーサー

 日本の軍隊が完全に壊滅すれば、ヒロヒトの神聖も国民の目の前で壊滅してしまう。そうすれば精神的虚脱が生じ、新しい考えをうけ入れる機会ができよう。日本国民は彼らに敗北をもたらした多くの手段に対して、恐怖と尊敬をあわせ持つことは避けられないだろう。彼らは力が正義をつくることを信じて、われわれアメリカ人こそ正義の士であると結論するだろう
――ダグラス・マッカーサー


 天皇を通じて日本国民を支配する、それこそまさに将軍家の機能に他ならなかった。明治維新によって最後の将軍が廃絶されて以来、七十余年ぶりで、日本は将軍を戴くことを強制される。しかも史上初めて戦いに敗れての結果であってみれば、乗り込んでくるショーグンが紅毛碧眼の偉丈夫であることは是非もなかった。幕末に外国の使節が日本の真の実力者である徳川将軍を「大君(tycoon)」と呼んだひそみにならえば、我々がここで対面するのは「青い眼の大君」である。
(中略)

「われら主要参戦国の代表はここに集まり、平和恢復の尊厳なる条約を結ばせようとしている。相異る理論とイデオロギーを主題とする戦争は世界の戦場において解決され、もはや論争の対象とはならなくなった。また地球上の大多数の国民を代表して集まったわれらは、もはや不信と悪意と憎悪の精神を懐いて会合しているのではない。否、ここに正式にとりあげんとする諸事業に前人民を残らず動員して、われらが果たさんとしている神聖な目的に叶うところのいっそう高い威厳のために起ち上らしめることは、勝者敗者双方に課せられた責務である。
 この厳粛なる機会に、過去の出血と殺戮の中から、信仰と理解に基礎づけられた世界、人間の尊厳とその抱懐する希望のために捧げられたより良き世界が、自由と寛容と正義のために生まれ出でんことは予の熱望するところであり、また全人類の願いである。
 日本軍の受諾せんとする降伏条件は、いまや諸君の前の降伏文書の中に記載されている。連合国最高司令官として、予の代表する諸国の伝統に従って、降伏条件の完全、迅速、忠実なる遵守を確かめるために必要とする一切の手段をとると同時に、正義と忍耐をもって予の責務を遂行することは、予の堅き決意であることを声明する・・・・・・」
1945年9月2日 対日戦勝利の日「YJデー」 米戦艦「ミズーリ号」での演説

 日本が降伏文書に調印し占領が正式に始まったその日のうちに、占領軍最高司令官マッカーサーの存在は、天皇の心の中に深く刻みつけられた。すぐれた媒介があったためとはいえ、その源はミズーリ号艦上のスピーチにある。その意味ではこれは日本の歴史を決定したスピーチといえよう。マッカーサーは二千日の在日の間に、日本の国民や指導者を前にした公開の演説または放送を全くしていない。文書による声明か下僚による代読だけである。それまで多くの機会に演説を行ない、雄弁家として知られたマッカーサーは口をつぐんでしまったかの観がある。

 彼は次第に自分自身をはるか高みに押し上げて、天皇と現存する政府とを通じてリモート・コントロールを行なうのだが、それにしても横浜からでは働きかける対象に遠すぎた。日本政府はGHQを横浜に閉じこめようとしていたが、彼は東京にでて来なければならない。将軍には首都に城が必要なのである。
(中略)

「沈思黙考する遍在神」

 戦いにおける勝者は、勝っただけでは単に敵より強かったか運がよかったにすぎない。彼が力と戦運に恵まれただけでなく、正しかったからこそ勝ったのだということを示すためには、勝者は敗者を裁かなければならない。敗者を断罪することによって、勝利が完成する。太平洋戦争に関する三つの戦犯裁判を指揮することによってマッカーサーはそれを果した。三つとは、マニラの虐殺に代表されるフィリピンにおける残虐行為の責任を問われた山下本文大将の裁判、パターン「死の行進」の責任で起訴された本間雅晴中将の裁判、そして日本の戦争責任を問われた二十八人の指導者にかかわる「東京裁判」である。いずれの場合も、マッカーサーは総司令官として、裁判規則を定め、判決を最終的に審査し、それを承認した。法廷に姿を現わすことは決してなかったが、彼は、これら三つの裁判のすべての上に、「あたかも沈思黙考する遍在神(オムニプレゼンス)のように……鎮座していたのである」(ベアワルド、袖井訳『指導者追放』)。

マッカーサーは
「今日の世界でキリスト教を代表する二人の指導的人物こそ、自分を法王だとさえ考えている。法王が精神的な面で共産主義と戦っているとすれば、かれは地上でこれと取り組んでいるのだ、という考えだ」(『マッカーサーの謎』)。だから、改革の中でもっとも根本的な――そしてそれだけに困難な――改革である、日本国民の精神改革に、彼が力を注いだのは当然であろう。
  (中略)

 だが日本人がキリストを求めなかった最大の理由は、彼らの多くが物質的な復興=繁栄という現世の利益を追うことに専念していたからだったのではないだろうか。それを可能にしてくれた「救世主」としてマッカーサーがいる。それで足りなければ天皇を敬うことも許されている。それ以外の権威を必要とする理由がどこにあろう。
(中略)

「天皇は目に涙を浮べられて、日本再建についてのマッカーサー将軍の態度と関心に感謝の言葉を述べられた。天皇は、国民がマッカーサー将軍を“神風”と考えている、とおっしやられた。ペリー提督はアメリカヘの日本のトビラを開いたが、マッカーサー将軍はアメリカの心を日本に向って開いてくれた」

 マッカーサーがこれを書くために用いた民政局の資料によると’“Kamikaze”は divine influence、つまり「神の威霊」となっている。神に奉仕しているつもりのマッカーサーは、そのあまりに強烈な個性と尊大さの故に、日本人の目には神そのものに映ったのであろうか。そうだとしたら、キリスト教が占領下日本にひろまらなかったもう一つの理由は、マッカーサー自身にあることになる。


1867年10月14日の大政奉還より、70年余の時を経てダグラス・マッカーサー元帥は占領した日本に君臨した。
日米両国史上に残るこの複雑な人物は、キリスト教の伝道者たらんとして、また維新以来の将軍としてこの国を改造した。

小泉総理の所信表明演説に掲げられた"聖域"と"維新"とは、この戦後日本を造った人物へ向けられたものとして私は捉えている。

雄弁家として知られたマッカーサーは口を噤み、次第に自分自身を遥か高みに押し上げていった。
なぜなら彼は、沈黙の持つ力を知っていたからだ。

沈黙と劇的なエピソードは、人々に神性を見出させる。


■戦後日本が背負った“原罪”

▼江藤淳 著 『閉ざされた言語空間 占領軍の検閲と戦後日本』
 ここで看過すことができないのは、このように検閲の秘匿を強制され、納本の遅延について釈明しているうちに、検閲者と被検閲者とのあいだにおのずから形成されるにいたったと思われる一種の共犯関係である。

 被検閲者である新聞・出版関係者にとっては、検閲者はCCDかCI&Eか、その正体もさだかではない闇のなかの存在にほかならない。しかし、新聞の発行をつづけ、出版活動をつづけるというほかならぬそのことによって、披検閲者は好むと好まざるとにかかわらず必然的に検閲者に接触せざるを得ない。そして、被検閲者は、検閲者に接触した瞬間に検閲の存在を秘匿する義務を課せられて、否応なく闇を成立させている価値観を共有させられてしまうのである。

  これは、いうまでもなく、検閲者と被検閲者のあいだにおけるタブーの共有である。この両者の立場は、他のあらゆる点で対立している。戦勝国民と戦敗国民、占領者と被占領者、米国人と日本人、検閲者とジャーナリスト――だが、それにもかかわらずこの表の世界での対立者は、影と闇の世界では一点で堅く手を握り合せている。検閲の存在をあくまで秘匿し尽すという黙契に関するかぎり、被検閲者はたちどころに検閲者との緊密な協力関係に組み入れられてしまうからである。

 タブーは伝染すると、文化人類学者はいっている。「タブーとなっている人や物に接触したものは、それ自体がもとのタブー同様危険なものとなり、新たなる汚染の中心となり、共同体にとっての新たな危険の源泉となる」つまり、被検閲者は、タブーとの接触の結果「もとのタブー同様危険なもの」に変質し、「新たな汚染の中心」となり、必然的に「共同体にとっての新たな危険の源泉」とならざるを得ない。

 この伝染現象の動因とたっているのは、恐怖以外のなにものでもない。検閲者の側における「邪悪」な日本に対する恐怖と、被検閲者の側における闇の彼方にいて生殺与奪の権を握っている者たちへの恐怖―――新聞関係者を、国家に対する忠誠義務から解放した「新聞と言論の自由に関する新措置」指令のごときも、それだけではおそらく占領軍当局の期待通りの効力を発揮し得なかったにちがいない。表の世界の"解放"は、影と闇の世界の黙契を支える"恐怖"の裏付けを得て、はじめて日本人の「精神にまで立入り」、これを変質させる手がかりをつかんだのである。

 重要なことは、検閲の存在をあくまでも秘匿するというCCDの検閲の構造そのもののなかに、被検閲者にタブーを伝染させる最も有効な装置が仕掛けられていた、ということである。この点で、CCDの実施した占領下の検閲は、従来日本で国家権力がおこなったどのような検閲と比較しても、全く異質なものだったといわねばならない。

 「出版法」「新聞紙法」「言論集会結社等臨時取締法」等による検閲は、いずれも法律によって明示された検閲であり、被検間者も国民もともに検間者が誰であるかをよく知っていた。そこで要求されたのは、タブーに触れることではなくて、むしろそれに触れないことであった。検間者は被検間者に、たとえば天皇の尊厳を冒涜しないというような価値観の共有を要求したからである。
  つまり、戦前戦中の日本の国家権力による検閲は、接触を禁止するための検閲であったということができる。天皇、国体、あるいは危険思想等々は、それとの接触が共同体に「危険」と「汚染」をもたらすタブーとして、厳重に隔離されなければならなかった。被検間者と国民は、いねば国家権力によって眼かくしをされたのである。

  これに対して、CCDの検閲は、接触を不可避にするための検閲であった。それは検閲の秘匿を媒介にして被検間者を敢えてタブーに接触させ、共犯関係に誘い込むことを目的としていた。いったんタブーに触れた披検閲者たちが、「新たな汚染の中心」となり、「邪悪」な日本の「共同体」にとっての「新たな危険の源泉」となることこそ、検間者の意図したところであった。要するに占領軍当局の究極の目的は、いねば日本人にわれとわが眼を刳り貫かせ、肉眼のかわりにアメリカ製の義眼を嵌めこむことにあった。

(中略)

《……反抗や敵意、あるいは通敵協力者の烙印を捺されはしないかという恐怖を態度に表わす者は皆無であった。あるいはもしいたとしても、その感情を巧みに隠蔽していた》

(中略)

 検閲を受け、それを秘匿するという行為を重ねているうちに、被検閲者は次第にこの網の目にからみとられ、自ら新しいタブーを受容し、「邪悪」な日本の「共同体」を成立させて来た価値体系を破壊すべき「新たな危険の源泉」に変質させられて行く。

 この自己破壊による新しいタブーの自己増殖という相互作用は、戦後日本の言語空間のなかで、おそらく依然として現在もなおつづけられているのである。


日本は第2次世界大戦後、「罪」を背負った。
ここではその正義に関しては問わない。
スティグマが刻まれたという事実のみを記す。

▼永井均 『これがニーチェだ』 講談社現代新書
 だが、ニーチェの議論の真骨頂は、じつはここから先にある。「罪」の、とりわけキリスト教的「原罪」の観念の起源の探究が、次の課題である。それは、債務−債権関係と良心のやましさとを、二つの源泉とする。
 たとえば、責任の観念が成立する以前、罰は、受けた被害に対する被害者の怒りの爆発という意味しかもたなかった。苦痛を与えられたら苦痛を与え返せ。要するにお返しである。だが、なぜお返しをするのか。それは、加害者と被害者の関係が債務者と債権者の関係と感じられていたからであろう。苦痛は、金品とは逆に、与えた者が負債を負って債務者となり、与えられた者が債権者となる。つまりそこにはいわば、お返しすべき約束と責任が暗黙のうちに生じているのである。債務−債権関係の起源は、このように古い。
 こうした債務−債権関係は、現存する人間を越えて、共同体と祖先の間にも成立するようになる。祖先の犠牲と功績に対する畏怖心、祖先に対する負債の意識は、絶対的な債権者として神という表象を生み出すにいたる。ユダヤ教の神がその典型である。だが、この負債の意識は、それだけではまだ、宗教的な意味は持っていても、道徳的な意味は持っていない。それが道徳的な意味を持つためには、やましい良心がそれを自己の内面に取り込む必要があるのだ。
 やましい良心の起源は人間の内面化にある。残酷さに祝祭的な喜びを覚えるような人間の攻撃的な本能が、何らかの力によって外に発散することを妨げられ、はけロを失って内へと祈り返したとき、そこにやましい良心が成立するのだ。自分の心の中の苦悩に自虐的な快楽を感じること――それがやましい良心の本質である。「それと同時に、人類が今日なお快癒していない、最も重い、最も不気味な病気が持ち込まれた。人間が人間であることに、自分自身であることに苦しむという、あの病いである。それは、人間が動物的な過去から強引に引き離され、新たな状況と生存条件へ飛躍し突進したことの帰結であり、これまで人間の力と喜びと恐れの基礎となっていた古い本能へ宣戦布告したことの帰結にほかならない」(『道徳の系譜』)。こうして、人間は反省意識による自己観察を知ることになり、これまで地上に出現したことのない「将来性に富んだあるもの」(同)、すなわち精神となった。この病気とともに、人間はいねば一個の創造的な芸術作品となったのである。
 そのやましい良心があの負債を自己の内面に取り込むとき、外面的な負債(Schulden)は内面的な罪責(Schuld)に変わる。キリスト教の本質は、個々の人間が唯一の神に対して負債を、しかも自力ではけっして償うことができない負債を負っている、という解釈の創造にある。
  自分ではけっして償うことのできない罪――だが、この解釈こそが人間を救うのである。はけ口を失った不安な生は、「罪人」という恪印を押されることによって、はじめて意味を待つからである。人間の生全体を「罪」という観点から意味づける、新たな強力な道徳空間が、こうして成立する。
 この過程は、誰も考えつかないような、じつに意外な、途方もない、最後の一手によって、完成することになる。すなわち、キリストの磔刑である。債権者の方がなすすべもない債務者のために自分を犠牲にするという恐るべき奇策である。「神御自身が人間の罪のために自分を犠牲にされた、神御自身が身をもって支払いを引き受けてくださった、神こそはわれわれ自身が返済できなくなったものをわれわれに代わって返済してくださる唯一の方であられるのだ、――債権者が債務者のためにみずからを犠牲にする、それも愛ゆえに(これが信じられようか?――)債務者への愛ゆえに!」(『道徳の系譜』)
 この返済は、それが知らされてしまったならば、内面化された、精神的に深められた、祈たな負債を生み出すことになるだろう。誰にも借金などした覚えのない者に向かって、こう吹聴してまわる人物がいたらどうだろうか。「まだ気づいていないかもしれないが、おまえは実は莫大な借金をしていたのだ。でも、安心しろ。おまえのその借金は、なんともう俺たちの親分が支払ってくれたのだから」。これを間いて、身に覚えのない者も、つい感謝したくなるだろうか。私ならその人にこう答えたい。「きみがそれを吹聴してまわるかぎり、私はきみを信用できない。人の借金を(愛ゆえに)肩代わりしてくれるほどの方なら、そのことが知られることを望まないであろうから。きみは親分さんを利用して新たな債権者になろうとしているね? きみのその行動そのものが、きみの言説の嘘をすでに示しているのではないか?」
  良心のやましさの成立は、自分で自分の生の現実を知り、自分で自分を統御する、新しい人間の可能性を意味した。だが、キリスト教の僧侶の介入によって、事態は意外な方向に展開したのである。転倒した形ではあっても、敵に向けられていたあの攻撃的本能が、自分に向けかえられ、自分の存在それ自体をやましいものと考える、神の前にひれ伏すしかなすすべのない、精神の奴隷が誕生したのである。
  (中略)
 返済を吹聴してまわるのは、パウロをはじめとするキリスト教の僧侶たちである。ニーチェは彼らを禁欲主義的僧侶と呼ぶ。彼らの介入によって、やましい良心が負債を罪として内面に取り込むようになるとき、人間は神に対して償うことができない負債を負った罪人となるのだ。罪人たちの恐怖を鎮める力を待つのは僧侶だけだ。肉体の病理を知りそれを統御できるがゆえに、医師たちが病人たちを支配する権力を待つのと同様、精神の病理を知りそれを統御できるがゆえに、僧侶たちは「罪人」たちを支配する権カ――この世を越えた絶対的な権力――を持つことになる。M・フーコーのいう牧人型権力の出現である。
 無によって支配され、無に向かって方向づけられた、魂の麻薬患者が、つまりニヒリストが、こうして誕生する。いや、そうではない。それは充実した、意味のある生なのだ。僧侶の方向づけのおかげで、さ迷えるやましい生は、はじめてひとつの一貫した意味を待ったのだ。「これまで人類の頭上をおおっていた呪いは、苦悩そのものではなく、苦悩に意味がないということであった。しかるに、禁欲主義的理想は、人類に一つの意味を提供したのだ。(中略)だが、この解釈は――疑う余地なく――新たな苦悩をもたらした。より深い、より内面的な、より有毒な、より生を蝕む苦悩である。それはあらゆる苦悩を罪というパースペクティヴのもとに引き入れたのである。……にもかかわらず――人間はそれによって救われたのだ」(『道徳の系譜』)。
 われわれは自分の存在の意味の問題に苦しんでいるので、苦悩という最も強い潜在的な力をもっていたものに意味が与えられて、そのマイナスのパワーがプラスに転化することは、大変な喜びなのである。なぜなら、それぱ、苦悩の問題と意味の問題を、一挙に、しかもたぐい稀なほどの力をもって、解決してくれるからである。僧侶は、この世での苦悩の原因を取り除いてはくれないが、それに意味を与えることで、生に希望を与えてくれるのだ。
 そうなってしまえば、僧侶のたくらみを見抜き、その誘惑を拒否する者は、まさにそのことによって、最も罪深い者とされるほかはなくなる。また、意味のある生をうらやましく感じ、しかもなお僧侶の誘惑には乗り切れない者は、そのことによって、また別の種類のニヒリスト――自分の生の空しさを嘆く種類の――にならざるをえなくなる。空間がつくりかえられてしまったのである。
 (中略)
 ところで、この僧侶自身は、いったい何者なのだ? ニーチェは言う。「禁欲主義的僧侶ぱ、別の者でありたい、別の他にありたいという願望の化身である(中略)だが、ほかならぬ彼のこの願望こそが、彼をこの世に縛りつけるのだ。この力ゆえにこそ、彼はこの世で人間として存在するためのさらにいっそう有利な条件をつくりだすために努力せざるをえない道具と化す。――この力のゆえにこそ、あらゆる種類の出来損ない(中略)といった全牧畜の牧人となって彼らを導き、本能的に、彼らを生存につなぎ止めるのである。(中略)禁欲主義的僧侶、この外見における生の敵、この生の否定者、――彼こそが生を護るきわめて大きな力であり、肯定を生み出す力でもあるのだ」(『道徳の系譜』)。ニーチェがけっして単純な思想の宣伝家ではなく、繊細な認識者であり探究者であることが、この引用からもわかってもらえると思う。つまり、牧畜たちとはちがって、この牧人には力があるのだ。
 その創造的な力が、この世の現実を否定する意志と結びついて超越的な背後世界(神、天国、等)を捏造し、その観点からこの世の生に意味を与えたとき、禁欲主義的理想が生まれる。背後世界を信じることはこの世で禁欲的であることを強いるからだ。禁欲主義的僧侶とは、自分の本能の力だけで、このような転倒したパースペクティブを打ち立て、みずからそれを生きることができる力を待つ者のことである。だが、その僧侶の生が貫徹されるためには、不安におびえるルサンチマン的弱者の存在が不可欠なのである。そこに完璧な相互依存関係が成立する。僧侶は弱者の「傷から来る痛みを鎮めながら、同時にその傷口に毒を注ぐ」(『道徳の系譜』)。ということはつまり、弱者は傷口に毒を庄がれながらも、その傷から来る痛みを僧侶に鎮めてもらうのである。
「人間のこの本質的に危険な存在様式、すなわち僧侶的な存在様式という土壌の上で、およそ人間というものがはじめて一個の興味ある動物となったのであり、これによってはじめて人間の魂はより高い意味で深さを獲得し、そして邪悪になったのである」(『道徳の系譜』)。つまり、人間という動物はここにおいてはじめて深い意味で悪くなったのであり、興味深い人間的現象のすべては、この悪にその起源を持つのである。
 僧侶は、転倒したパースペクティブの内部においてではあるが、力への意志に活路を与えることに成功した。これは特筆すべきことである。その土壌の上で、自己の罪過をごまかすことに対する極度の潔癖さが、「良心の贖罪師的鋭敏さ」が、つまり真理への意志が育てられたのである。キリスト教によって学問的良心にまで鍛えられたこの真理への意志、真理へのこの誠実さこそが、ついにはキリスト教の虚偽を暴き、それを打ち倒すことになることを、われわれはすでに知っている。禁欲主義的理想によって育てられた真理への意志が、育ての親である禁欲主義的理想そのものを否定するのだ。自分をごまかさずに、自分に嘘をつかずに、誠実に考え直してみるならば、神などじつは存在しない。神の国もじつは到来しない。
 こうして「無への意志」が暴露され、こうして「神」は死ぬ。「比較的近い時代」における無神論の到来である。そのとき一方では、無意味、無駄、徒労、甲斐のなさの感覚がひろがる(受動的ニヒリズム)。他方ではしかし、真理への意志を信じた、新しい、科学的、政治的冒険が開始される(能動的ニヒリズム)。
 禁欲主義的理想の無への意志が、真理への意志を育てることによって、おのれ自身を凌駕するそのプロセスのうちに、ニーチェは、力への意志の自己貫徹を見た。無への意志が、背後でおのれを支えてきた力への意志によってついに凌駕されたのである。隠されていた力への意志が、おのれの外皮を食い破るまでに自己成長を遂げたのだ。だからたとえば啓蒙主義の成立は、力への意志の自己貫徹なのである。そう認識するニーチェ自身もまた、一面では、この自己超克し、自己貫徹する「力」の化身にほかならない。
 だが、ただひとつ、そこにおいてなお、ただひとりニーチェだけが与える最後の一撃がある。それは、その真理への意志そのものに対して、「真理への意志そのものは何を意味するか?」(『道徳の系譜』)という問いを立てたことである。
 この最後の一撃がニーチェを傑出させるのだ。つまり、「真理への意志」そのものに対する真理への意志。「誠実さ」そのものに対する誠実さ。自分の問いそのものを自己破壊することをも辞さない極端化された誠実さ。系譜学の遂行とは、まさにそういう作業であったのだ。だから、それは、最終的には、もはや真理への意志への誠実さであることができず、むしろ、力への意志そのものへの誠実さとなるだろう。こうして、真理への意志もまた無への意志であることが暴露されて、「真理」として現れていた「神」もまた死ぬ。
 なぜ「神」は死ぬのだろうか。ニーチェが与えた究極の答えはこうだろう――もともとほんとうは死んでいたからである。もともと〈神〉が死んでいたからこそ、いま「神」が死ぬのだ。まずは、それが無であることによって〈神〉が死に、つぎにその無が知られることによって「神」が死ぬ。ニーチェのニヒリズム概念の外見上の多義性は、この構造に由来するのであろう。
 それにもかかわらず、同時にまた、この系譜学的探求を通して、「神」に代わるものが発見されたのではないか? 〈神〉が再発見されたのではないか? たしかに、転倒したパースペクティブの内部においてさえ、無への意志という外皮を内側から食い破って、自己貫徹する力への意志が発見された。だが、それは「神」に代わりうるものだろうか。それは〈神〉であろうか?


このサイトで扱っている「神」「神聖」「聖域」という言葉は、ただ沈黙が生み出す恐怖に対処するために生み出した結果を象徴的に言い表しているにすぎない。

 歴史が可能となるためには、資料を必要としているが、同じく沈黙をも必要としている。
(ジョン・H・アーノルド『歴史』)

幕末維新の扉を開けたのは、ペリー提督率いる米国海軍だった。
新世紀維新の扉を開け放つことが可能なのは、おそらく米国海軍以外にはない。


軍港・横須賀。
小栗忠順が種を蒔いた、日本の防衛の要。
1868年4月6日、小栗忠順の死。
同年、海軍局設置。日本帝国海軍の誕生。
1942年1月8日、 小泉純一郎、神奈川県横須賀市に生まれる。
1945年、帝国海軍の消滅。
1951年、米国海軍アーレイ・バーク極東海軍司令部参謀副長と旧帝国海軍出身者、海上警備隊発足に尽力。
1972年、小泉純一郎、神奈川11区選出の衆議院議員に当選。
1979年、米国海軍ジェームズ・アワー、米国防総省日本担当課長に就任。
1981年、米国海軍リチャード・アーミテージ、米国防総省東アジア太平洋地域担当国防次官補代理に就任。
2000年10月11日、リチャード・アーミテージが中心となり、アメリカ国防大学 国家戦略研究所(INSS)特別リポート「合衆国と日本:成熟したパートナーシップへ向けての前進」(通称「アーミテージ・リポート」)、公表。
2006年6月29日、日米首脳会談。
共同文書「新世紀の日米同盟」
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2006/06/29kyoudoubunsyo.html
両首脳は、「成長のための日米経済パートナーシップ」の下で過去5年間にわたって達成されてきた進展を基礎として、互恵的な二国間経済関係を更に深化させ、地域や世界の経済問題に関する協力を強化するための方策を探っていくことで一致した。


 歴史は将来を大まかに予知する事を教える。だがそれと同時に、明確な予見というものがいかに危険なものであるかも教える。歴史から最大の教訓を知らぬ者だ。歴史の最大の教訓は、将来に関する予見を盲信せず、現在だけに精力的な愛着を持った人だけがまさしく歴史を創って来たという事を学ぶ処にあるのだ。過去の時代の歴史的限界性というものを認めるのはよい。併しその歴史的限界性にも拘らず、その時代の人々が、いかにその時代のたった今を生き抜いたかに対する尊敬の念を忘れては駄目である。
 この尊敬の念のない処には歴史の形骸があるばかりだ。
 現在は将来の予見の為に犠牲に出来る様なものではない。予見とは実際には寧ろ遅疑なく現在に処そうと覚悟した人々だけに訪れる光の如きものである。歴史は断じて二度繰り返されるものではない。スペインの政府軍が勝っても、フランコ軍が勝っても、ロシヤのモデルもドイツのモデルも繰返される筈はない。支那が将来スペインのモデルを繰返す筈もないのだ。
――小林秀雄  戦争について 1937年


2006年夏
イージス巡洋艦「シャイロー」、横須賀に配備。

 小栗の作戦は、こうです。
 薩長軍――新政府軍――は、長蛇の行軍隊形をつくって東海道を東へ東へと進み、箱根をこえて、関東平野に入ります。その行車中の部隊を、静岡県下の東海道でもって、寸断してしまう。その方法は、日本最大の艦隊をもつ徳川方が、駿河湾に海軍兵力をあつめ、艦隊で東海道を射撃しつづけるのです。ある程度の新政府軍はぶじに通過させる。半ばあたりから、これをやるのです。ぶじ通過した新政府車を、関東において袋のねずみにしてやっつけてしまう。
  あとで、新政府軍の総司令官である大村益次郎が――この人は新政府軍唯一の名将だった人ですが――これをきいて"もし徳川方がこれを実施すれば大変なことになっていたろう"といったといいます。おそらく歴史はちがったものになっていたでしょう。
  (司馬遼太郎 著 『明治という国家』)


小泉総理 最後の戦略。

沈黙が支配する聖域。

新しい聖域の構築。

2004年5月22日
第2次小泉訪朝。
「ご批判は甘んじて受けます。全ての責任は、私にあります。」

旧い聖域の暴露。

 トルーマンはいう―「私の感じでは、マッカーサーはついに真実と嘘の違いのわからない男だったと思う」。「何らリアルな感じのしない男という強い印象がある」というトルーマンのコメントは同じく痛烈である。
(袖井林二郎 『マッカーサーの二千日』)

新しい聖域と旧い聖域の衝突。

聖域は新生し、置き換えられる。

 明治は、リアリズムの時代でした。それも、透きとおった、格調の高い精神でささえられたリアリズムでした。高貴さをもたないリアリズムも国家には必要なのですが、国家を成立させている、その基礎にあるものは、目に見えざるものです。圧搾空気といってもよろしいが、そういうものの上にのったリアリズムのことです。
 昭和には――二十年までですが――リアリズムがなかったのです。左右のイデオロギー――“正義の体系”が充満して国家や社会をふりまわしていた時代でした。どうみても“明治国家”とは別の国、べつの民族だったのではないかと思えるほどです。
 (司馬遼太郎 著 『明治という国家』)


国益を最大化する上での選択は何か。
その選択の上で、障害となるものを排除する。
障害でないかそうでないかを分けるものが認識と指導者のヴィジョンであり、障害を排除するものが戦略と呼ばれる。


 勝が営んだ江戸幕府の葬式というものは、明快な主題がありました。むろん、かれは口外していませんが、"国民の成立"もしくは"国民国家の樹立"ということが、秘めたる主題もしくは正義だったでしょう。
 (司馬遼太郎 著 『明治という国家』)

 その「小栗上野介末路事蹟」、「小栗上野介末路事蹟補正」によれば、この三月四日の夜、川浦、岩永、水沼、三ノ倉の村役人に、次のような意味のことを語ったという。
 「実は、私は、ここ権田村に私学校をつくり、若者たちに数学、外国語、海外事情などを教えたい。ついては、あなた方の村からも、その志がある若者がいたら、推薦してもらいたい。私はここで官軍と争ったりして事をおこすつもりは全くない。平和な前朝の頑民として、教育に専念したいのだ」
(赤塚行雄 著『君はトミー・ポルカを聴いたか――小栗上野介と立石斧次郎の幕末』)


私は、この日本という国家の、新しい世紀の一人の国民に、なろうと思う。

「聖域なき構造改革」という改革の果実。
その果実は、小泉純一郎という人が創った聖域への涜聖により獲得される。

私は智を畏れはしない。
聖域を侵す罪を背負っても、沈黙を恐れはしない。

聖域の果実は、この手にある。
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2006年06月17日

聖域 II

最後の3ヶ月。



共謀罪法案、成立は困難 議長仲裁、背後に首相の指示
2006年05月20日08時29分
ttp://www.asahi.com/politics/update/0520/001.html
 だが、「共謀罪」を盛り込んだ法案を19日に採決するという細田氏の強い決意をその日の朝になって覆したのは、当の首相の「鶴の一声」(党幹部)だった。
(中略)
 午後3時過ぎ、そのまま委員会が終了すると、法案を提出した杉浦法相は「何が起こったのか分からない」と首をかしげた。



与党、真意読めず迷走・首相が会期延長否定
ttp://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060531AT3S3001H30052006.html
 組織犯罪処罰法改正案など重要法案の成立が軒並み先送りになる公算が大きくなったのは、会期延長に難色を示す小泉純一郎首相の意図を読み切れない自民党執行部が国会戦略を立てられないまま迷走したからだ。(後略)



もうひと花…有終飾る? 首相重ねて会期延長否定
ttp://www.sankei.co.jp/news/060601/sei013.htm
≪「やることがいっぱいある」に周囲困惑≫

 小泉純一郎首相は31日、自民党本部で武部勤幹事長、中川秀直政調会長らと会談し、6月18日までの今国会の会期について「延長はしない」と重ねて表明した。教育基本法改正案など重要法案を軒並み先送りにしてまで会期を延長しない理由を記者団に「総合的な政治判断だ」と語った。「サプライズ外交で有終の美を飾りたいのでは」との見方もあるが、首相の真意はやぶの中だ。

 「やることがいっぱいあるんだ」

 首相は30日夜、公邸で開いた副大臣との会食の席で、出席者に「会期延長せず」の理由を問われ、こう説明した。「結婚するのか」と突っ込まれ、「いろいろあるんだ」と繰り返す場面もあったという。

 首相が会期延長を拒む背景について、今国会の最重要法案と位置づけていた行政改革推進関連法が5月26日に成立したことで「首相は燃え尽きた」(自民党中堅)との声も漏れる。首相のいう「やること」について官邸筋は「見当がつかない」と首をかしげる。

(中略)

 「政策より政局」と言ってはばからない首相が「いかに有終の美を飾り、ポスト小泉レースで影響力を行使するかに軸足を移している」(自民党筋)のは確かだ。

 6月下旬の公式訪米、7月中旬の主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)を控える中、周辺は「波乱の芽がくすぶる国会は早く閉じ、華々しい外交舞台をアピールするための準備に専念したがっている」と首相の心中を代弁するが、国会に縛られないフリーハンドを確保しつつ「世論受けする外交での『サプライズ』を狙っている」(自民党中堅)との見方も広がっている。

 その「候補」の一つが3度目の北朝鮮訪問だ。「拉致問題に風穴を開けたと自負する首相は、任期中に全面解決への道筋をつけたいとの思いが強い」(外交筋)とされ、どこまで訪朝の成果が挙げられるか、水面下で探っているようだ。

 また、首相は自らの決断でイラク・サマワに派遣している自衛隊の撤収をにらんでおり、自民党関係者は「首相は隊員の労をねぎらうために現地に飛ぶことを希望している」という。

 「8月15日に靖国神社を参拝することも首相の念頭にある」(政府関係者)ようだ。会期を大幅延長した場合、重要法案を人質にとられかねず、「5年越しの公約」を実現させるためにも会期延長は避けたいわけだ。

 「みんなが納得する(延長できない)理由があればいいけど。国政選挙があるわけでもないし、外遊日程は全部、その中で消化できる」。自民党の片山虎之助参院幹事長は30日の会見で、首相への不満をあらわにした。自民党幹部にも首相の胸中を読み切れない歯がゆさがにじんでいる。



会期延長なぜ拒む、首相の思惑めぐり3つの推測
ttp://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060604AT3S0300L03062006.html
 重要法案を残しながら18日の今国会会期末の延長をかたくなに拒む小泉純一郎首相の思惑を巡り、3つの推測が流れている。自民党総裁選や小沢一郎・民主党代表をにらんだ戦術ではないかとの見方や、外交政策で「隠し玉」を温存しているとの説もある。与党内には首相の姿勢に反発や戸惑いも広がってきた。 (07:01)



首相“翻意”の舞台裏、片山氏が明かす…国会会期延長
ttp://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060603ia24.htm
 小泉首相は当初、今国会の会期延長を念頭に、自民党の青木参院議員会長と話し合うはずだった――。片山参院幹事長が3日、岡山県玉野市での講演で、会期延長をめぐり首相が“方針転換”した舞台裏を明らかにした。

 党内では、9月の総裁選に向けて、首相の路線に批判的な福田康夫・元官房長官への支持の高まりが、首相が延長を見送るきっかけとなったとの見方が出ている。

 片山氏は講演で、5月8日に首相と青木氏が国会内で会談した際のやりとりを披露した。

 青木氏「教育基本法改正案は成立させないといけませんよ」

 首相「そう思う。会期延長については土壇場でもう一度、相談しよう」

 この協議内容を知る片山氏は、首相がいくら会期延長を否定しても「陽動作戦だと思っていた」という。

 ところが、片山氏が5月30日に首相官邸を訪れ、首相の真意を尋ねると、首相の答えは予想外だった。

 首相はまず、「延長したくない」と強調。成立させる法案と継続審議にする法案の仕分けについては、「お任せします。よく衆参で相談して。野党が応じなければ強行採決もいいが、乱闘にならないようにして下さい」と注文した。

 片山氏が「青木氏と教育基本法改正案を成立させるため、会期延長は土壇場で話し合うという話をしたのではないか」と質問すると、首相は「した。したけど、状況は変わった」と言うばかりだったという。

 片山氏はその足で安倍官房長官と会い、首相の意向を伝えると、安倍氏は「本当ですか? (教育基本法改正に熱心な)森(前首相)さんが怒るだろうな」と漏らしたという。

(中略)
 一方、青木氏は当初、首相の“変心”に当惑していたが、最近は、「小泉さんの最後のわがままだ」とあきらめ顔だという。



国会延長でいったん合意、首相が「状況変わった」と翻意
ttp://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060604AT3S0400604062006.html
 自民党の片山虎之助参院幹事長は4日、都内で記者団に、小泉純一郎首相が青木幹雄参院議員会長と5月上旬に会談した際に教育基本法改正案の成立のため国会会期の延長で基本合意していたことを明らかにした。ただ片山氏が5月末に首相と会談した際に確認すると「首相は『その話はしたが、状況が変わった』と話した」と明かしたという。
 片山氏は4日のテレビ朝日番組で、首相が「延長したくない。法案の仕分けは衆参で相談して決めてくれ」と延長を拒否したことも明らかにした。



国会 小泉首相の「会期延長せず」に与党内は憶測充満
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060606-00000003-maip-pol  
 小泉純一郎首相は5日、「首相が国会の会期延長を容認していた」とする片山虎之助・参院自民党幹事長の指摘について、「そういう話はしていない」と記者団に否定した。
(中略)
 会期を延長するかしないか。首相と自民党執行部の腹の探りあいを眺めながら、公明党幹部が漏らしたことがある。「今の政府・与党の関係はおかしい。政府が法案を成立させたいから延長してくれと言ってくるのが普通だが、完全に逆転している」
 小泉政権5年間で会期延長がなかったのは01年と04年。ともに7月に参院選を控えていたためだ。その他は延長を行い、特に昨年は郵政民営化法案成立のため55日間の大幅延長に踏み切った。今年も教育基本法改正案など政府提出の重要法案が幾つも残っており、首相自ら見切りをつけるのは極めて異例だ。
 首相は延長拒否の理由を「総合的な判断」としか説明していない。5日の自民党役員会でも、片山氏の発言を「私は幅広い解釈ができる言い方をするので、受け取り方はいろいろだろう」といなすにとどめたが、外交を念頭に置いているのは間違いないようだ。
 6月下旬に日米首脳会談、7月中旬には主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)がある。参院自民党幹部は「外交で総仕上げをするのに国会で煩わされたくないという思いがあるんだろう」と首相の心中を推し量った。
(後略)



2006/06/07 23:56
森前首相、教育基本法改正案などについて今国会を延長しない方針の小泉首相を批判
ttp://www.fnn-news.com/headlines/CONN00091396.html
自民党の森 喜朗前首相は7日夜、自民党議員のパーティーで、教育基本法改正案などについて、「一生懸命やろうとしているに、『やらなくていい』とは何なのか」などと述べ、18日までの今の国会を延長しない方針の小泉首相を強く批判した。
森前首相は「十分な用意の期間があるのに、なぜ国会をやめなきゃならんのかということだけは、どうもふに落ちない。盟友・小泉 純一郎君が何を考えておるのかなあと」と批判した。

2006/06/11 11:11
「総理番日記」 小泉首相はすでに国会閉会後の活動に意欲を見せています。
ttp://www.fnn-news.com/headlines/CONN00091591.html
小泉首相の1週間をお伝えする「総理番日記」。
森前首相をはじめ、国会の会期延長を求める不満の声に耳を傾ける様子もなく、小泉首相は「やるべきことはたくさんある」と、すでに閉会後の活動に意欲を見せています。
長谷川 智子記者の報告です。

「野党の皆さん、この忙しいときに
 何そんなとこ行ってんだと
 批判が出ております」

「やるべきことたくさんありますよ
 国会 閉会中でも今までも
 暇なときなかったでしょう」



5月下旬からの小泉総理の不可解な動き。
当blog的にシンプルに表現すると、

小泉総理は既に聖域に入っている。

(参考:
2006年01月21日
5月についての雑感
http://blue-diver.seesaa.net/article/12010381.html

2006年05月23日
聖域
http://blue-diver.seesaa.net/article/18225427.html

巨大与党の数の力を温存したまま、野党に対して譲歩の一手を打ってきた総理。
力は保存されたまま、どこに向かうのか。

自由民主党という「構造」体から、小泉総理は手の届かない処に抜け出た。
聖域の奥にあるのは、アメリカ合衆国という戦後日本を構築した国家。
そして戦後日本という時代。
小泉総理のその意志が出力されるのは、恐らくアメリカという国家を通してだろう。

事態は終幕に向け加速する。




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2006年05月23日

聖域

第2次小泉訪朝から2年が経った。

クロフォード会談から3年。

小泉内閣総理大臣所信表明演説より5年。



第百五十一回国会における小泉内閣総理大臣所信表明演説 平成十三年五月七日
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2001/0507syosin.html
 (新世紀維新を目指して)

  この度、私は皆様方の御支持を得、内閣総理大臣に就任いたしました。想像を超える重圧と緊張の中にありますが、大任を与えて下さった国民並びに議員各位の御支持と御期待に応えるべく、国政の遂行に全力を傾ける決意であります。

  戦後、日本は、目覚ましい経済発展を遂げ、生活の水準も飛躍的に上昇しました。資源に恵まれないこの狭い国土で、一億二千七百万人もの国民が、これほど短期間に、ここまで高い生活水準を実現したことは、我々の誇りです。

  しかし、九十年代以降、日本経済は長期にわたって低迷し、政治に対する信頼は失われ、社会には閉塞感が充満しています。これまで、うまく機能してきた仕組みが、二十一世紀の社会に必ずしもふさわしくないことが明らかになっています。

  このような状況において、私に課せられた最重要課題は、経済を立て直し、自信と誇りに満ちた日本社会を築くことです。同時に、地球社会の一員として、日本が建設的な責任を果たしていくことです。私は、「構造改革なくして日本の再生と発展はない」という信念の下で、経済、財政、行政、社会、政治の分野における構造改革を進めることにより、「新世紀維新」とも言うべき改革を断行したいと思います。痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまず、過去の経験にとらわれず、「恐れず、ひるまず、とらわれず」の姿勢を貫き、二十一世紀にふさわしい経済・社会システムを確立していきたいと考えております。

  「新世紀維新」実現のため、私は、自由民主党、公明党、保守党の確固たる信頼関係を大切にし、協力して「聖域なき構造改革」に取り組む「改革断行内閣」を組織しました。抜本的な改革を進めるに当たっては、様々な形で国民との対話を強化することを約束します。対話を通じて、政策検討の過程そのものを国民に明らかにし、広く理解と問題意識の共有を求めていく「信頼の政治」を実現してまいります。

  相次ぐ不祥事は、国民の信頼を大きく損ねてしまいました。政治や行政に携わる一人ひとりが国民の批判を厳粛に受け止め、職責を真摯に果たす中で、信頼関係の再構築を図っていかなければなりません。

  さらに、国民の政治参加の途を広げることが極めて重要であります。首相公選制について、早急に懇談会を立ち上げ、国民に具体案を提示します。

 (むすび)

  新世紀を迎え、日本が希望に満ち溢れた未来を創造できるか否かは、国民一人ひとりの、改革に立ち向かう志と決意にかかっています。

  私は、この内閣において、「聖域なき構造改革」に取り組みます。私は、自らを律し、一身を投げ出し、日本国総理大臣の職責を果たすべく、全力を尽くす覚悟であります。議員諸君も、「変革の時代の風」を真摯に受け止め、信頼ある政治活動に、共に邁進しようではありませんか。国民並びに議員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。



 人は、ほとんど常に、誰かが前に踏みしめていった道を歩むものである。先人が行なったことをまねしながら、自らの道を進もうとするものだ。
  それでいながら、先人の道を完璧にたどることも、先人の力量に達することも、大変にむずかしい。それで賢明な人は、踏みしめた道にしても誰のものでもよいとはせずに、衆に優れた人物の踏みしめた道をたどろうと努め、そのような人の行動を範とすべきなのである。たとえ力量ではおよばなくても、余韻にぐらいはあずかれるからだ。
  言ってみれば、これは、慎重な射手のやり方である。的があまりにも遠すぎ、自分の力ではそれに達するのが不可能と思った場合、射手は的を、ずっと高いところに定める。狙いを高く定めることによって、せめては的により迫ろうとするからである。
――マキアヴェリ『君主論』


 宗教でも国家でも、それを長く維持していきたいと思えば、一度といわずしばしば本来の姿に回帰することが必要である。
  それで、改革なるものが求められてくるのだが、自然に制度の改革ができる場合は、最も理想的である。だが、なにかのきっかけでその必要に目覚め、改革に手をつけた場合も長命だ。
  つまり、はっきりしていることは、なんの手も打たずに放置したままでいるような国は、短命に終らざるをえないということである。
  改革の必要性は、初心にもどることにあるのだが、なぜそれが有益かというと、それがどんな形態をとるにしても共同体であるかぎり、その創設期には必らず、なにか優れたところが存在したはずだからである。そのような長所があったからこそ、今日の隆盛を達成できたのだから。
  しかし、歳月というものは、当初にはあった長所も、摩滅させてしまうものである。そして、摩滅していくのにまかせるままだと、最後には死に至る。
  本来の姿にもどることは、共和国の場合、自発的判断の結果か、それとも外からの圧力によるかのどちらかであることが多い。
  だが、共同体の活性化というこの問題を論ずるにあたって、やはり必要に目覚めた人々の苦労によって為されるほうが、外からの圧力によって無理強いの形で為されるよりも、良策と信ずる。
――マキアヴェリ『政略諭』


 なにかを為しとげたいと望む者は、それが大事業であればあるほど、自分の生きている時代と、自分がその中で働かねばならない情況を熟知し、それに合わせるようにしなければいけない。
  時代と情況に合致することを怠ったり、また、生来の性格からしてどうしてもそういうことが不得手な人間は、生涯を不幸のうちにおくらなくてはならないし、為そうと望んだことを達成できないで終るものである。
  これとは反対に、情況を知りつくし、時代の流れに乗ることのできた人は、望むことも達成できるのだ。
――マキアヴェリ『政略論』



小泉総理の真の目的は、「新世紀維新」の実現。
聖域なき構造改革とは、「維新への」構造改革。
日本という国家の回帰すべき姿。
聖域を賭けた戦い。

2002年8月。
第一の戦略。



小泉首相、訪朝を米に事前伝達=大統領「返報」で極秘情報提供
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060513-00000029-jij-pol
 【ニューヨーク12日時事】グリーン前米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は12日にニューヨーク市内で行った講演で、小泉純一郎首相が2002年9月の第1回訪朝前の8月中に、自身の平壌行きをアーミテージ国務副長官(当時)に直接伝達していたことを明らかにした。
 グリーン氏は、小泉首相は「多分自民党のリーダーに伝える前に、アーミテージに教えていた」としており、北朝鮮問題でも日米首脳間の意思疎通が極めて密だったことが裏付けられた。
 グリーン氏によれば、首相は02年8月、日本を訪れていたアーミテージ氏を呼んで、平壌行きを伝達。アーミテージ氏から連絡を受けたブッシュ大統領はすぐに首相に電話し、「われわれは北朝鮮のウラン濃縮計画があると判断している」と伝え、同計画の概要を教えた。 
(時事通信) - 5月13日11時1分更新


電撃訪朝、首相自らが決断…田中・前外務審議官が講演
ttp://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060419it16.htm
 2002年の小泉首相電撃訪朝の裏方役を担った田中均・前外務審議官が19日、都内のホテルで講演し、金正日総書記が日本人の拉致を認めて謝罪するかどうかは不透明な中、「首相が『私は行くんだ』と判断した」と、裏話を披露した。


2002年9月17日。
第1次小泉訪朝。
新世紀維新の黒船。


2003年5月23日。
第二の戦略。
クロフォード会談。
次期総裁候補と米国情報機関を交えたインテリジェンス・ブリーフィング。




日米首脳会談の概要
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_koi/us-me_03/us_gh.html
 両首脳は、日米交流150年の歴史を振り返りつつ、今日の日米同盟が真にグローバルな「世界の中の日米同盟」であることを確認し、この同盟関係を強化することで一致した。会談では、日米安保(ミサイル防衛を含む)、経済に加え、テロとの闘い、大量破壊兵器、北朝鮮、イラク及び中東といった喫緊の課題について忌憚無い意見交換が行われた。また、これらに加え、国連改革、横田飛行場の軍民共用化についても議論された。なお、同23日、午前8時半から9時半まで、大統領の発意により、総理及び安倍官房副長官が、大統領のインテリジェンス・ブリーフィングに参加した。

1) 「世界の中の日米同盟」/日米交流150周年
 両首脳は、日米交流150周年の機に「世界の中の日米同盟」を強化することを約した。

(2) 日米安保 (イ) 総理より、安全保障面での日米協力を更に強化するため、グローバルな課題への取り組みを含め、両政府間の協議を更に進める旨述べた。また、総理より、ミサイル防衛は日本の防衛の極めて重要な課題であり、検討を加速していく旨述べ、大統領は、ミサイル防衛に関する協力を深め、強めていくこととしたい旨述べた。

5) 北朝鮮 (イ) 総理より、(a)拉致問題等の解決なくして国交正常化はない、国交正常化は拉致のみならず、核、ミサイル、過去の問題を包括的に解決してから行うとの日朝平壌宣言の立場は変わらない、(b)全てのオプションをテーブルにおくという米国の立場を理解する、ただし、イラクと北朝鮮では対応振りが違う、(c)平和的な解決が重要、(d)日米韓が協調することが重要、(e)(マルチの協議に)日韓が参加することは不可欠、(f)もし、北朝鮮が更に事態を悪化させれば、一層厳しい対応が必要になる、(g)平和的な解決のためには対話と圧力が必要、(h)北朝鮮の違法行為の規制・取締まりを一層強化する、(i)拉致問題被害者が訪米した際の米国の対応に感謝する旨述べた。
(ロ) これに対し大統領より、(a)北朝鮮の脅迫には屈しない、(b)中国が責任ある行動をとり始めたことには意味がある、(c)(日韓の参加を得た)5カ国協議を開催して北朝鮮を説得することが重要、(d)問題を平和的に解決できると確信しており、そのためにも強い行動が必要、(e)北朝鮮からの核や麻薬の拡散は絶対に容認できない。(f)拉致は忌むべき行為、拉致された日本国民の行方が一人残らず分かるまで日本を完全に支持する、北朝鮮の拉致に対して強く抗議をしたい(総理より謝意を表明)旨述べた。

(6) テロ及び大量破壊兵器の拡散の脅威との闘い (イ) 総理より、我々は、テロや大量破壊兵器との闘いを断固たる決意で進めていく、役割、方法は違うが、テロ根絶のため、断固たる決意で協力を進めていきたい旨述べた。
(ロ) 大統領は、我々は、テロとの闘いにおけるパートナーであり、アフガニスタンでは、日本の海上自衛隊艦船が連合軍艦船に給油支援を行った、現在我々は、アフガニスタンの幹線道路の完成に向け協力している旨述べた。



電撃訪朝、首相自らが決断…田中・前外務審議官が講演
ttp://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060419it16.htm
 さらに、04年5月の再訪朝の際も、田中氏が「食料支援をすると国内の反発は強い。リスクは大きい」と意見を述べたが、首相は「それは君の判断ではない。世論の批判に責任を取るのは私なんだ」と再訪朝を決めたという。


2004年5月22日。
第2次小泉訪朝。
小泉総理の沈黙。
沈黙は新たな聖域を形成する。



2003年5月22日−23日。
小泉総理
(f)もし、北朝鮮が更に事態を悪化させれば、一層厳しい対応が必要になる
(h)北朝鮮の違法行為の規制・取締まりを一層強化する
ブッシュ大統領
(e)北朝鮮からの核や麻薬の拡散は絶対に容認できない
(f)拉致は忌むべき行為、拉致された日本国民の行方が一人残らず分かるまで日本を完全に支持する

2006年5月12日。
・警視庁は覚せい剤取締法違反容疑(営利目的密輸)で、01年12月に鹿児島・奄美大島沖で沈没した北朝鮮工作船から回収された携帯電話の通話先とされる元在日朝鮮人で現韓国籍の禹時允容疑者と指定暴力団極東会系組長、宮田克彦容疑者、遊漁船業・権田修容疑者を逮捕。


 優れた指揮官ならば、次のことを実行しなければならない。
 第一は、敵方が想像すらもできないような新手の策を考えだすこと。
 第二は、敵将が考えるであろう策に対して、それを見破り、それが無駄に終るよう備えを完了しておくこと、である。
――マキアヴェリ『政略論』



2003年5月22日−23日。
1) 「世界の中の日米同盟」/日米交流150周年
 両首脳は、日米交流150周年の機に「世界の中の日米同盟」を強化することを約した。

小泉総理
「ペリー提督が日本を訪問してから150年
 今や、日本とアメリカの関係は2国間関係だけじゃない
 世界の中の日米関係を強化していこうということで合意することができました」


在NY日本国総領事館
日米交流150周年記念
http://www.cgj.org/150th/html/home.htm
 1853年にペリー提督が来航、翌54年、日米和親条約の締結をもって日本とアメリカの外交関係が成立し、日米間の本格的な交流が始まりました。
太平洋を隔てた日米両国が出会ってから150年間、両国は様々な関係を経験してきましたが、今日、日米両国は民主主義を共有する同盟国として、政治や経済、文化など様々な分野で相互交流を発展させており、その関係は最も重要な二国間関係と称されるまでになっています。
 150周年という大きな歴史の節目を迎え、将来に向け日米両国の友情を一層深め、国際社会において日米両国が果たすべき役割を考える上で、私たちは両国間の歴史を振り返り、その教訓に学ばなければなりません。
  小泉総理とブッシュ大統領からのメッセージ

米使節団
小栗上野介・・・一本のネジ
http://www.cgj.org/150th/html/kanrin9.htm
  使節団の目付、小栗豊後守
使節には、作家司馬遼太郎氏が著書「明治という国家」の中で、「明治の父」と呼んだ小栗豊後守(のち上野介)がいました。激動の幕末、幕府が滅びるのを十分承知の上で、改革を断行し、非業の最期を遂げた幕府の俊秀でした。小栗は日本の将来への不安を抱き、近代化のための幕府大改革に取り組みましたが、このような熱い思いを抱かせたのは、若き小栗がアメリカで見た西洋文明の驚くべき技術、工業力だったのです。
 小栗は、パナマ地峡を鉄道で横断する時、鉄道建設費用の調達方法から株式会社の仕組みを理解し、ワシントン海軍造船所の姿に驚嘆し、アメリカから一本のネジを持ち帰りました。このネジが技術と近代工業のシンボルだったのです。小栗は後に幕府財政破綻の中、反対を押し切り、巨額の予算を要する横須賀造船所を建設しました。彼は「あのドックができあがった上は、たとえ幕府が亡んでも"土蔵付き売家"という名誉を残すでしょう。」と言い、これが次の時代に大いに役立つことを知っていました。これが若き小栗のアメリカ訪問が産んだ結晶の一つであると言われています。


2006/05/02 23:49
米・ミサイル防衛庁高官、日米共同開発の迎撃ミサイルについてインタビューに応じる
ttp://www.fnn-news.com/headlines/CONN00089368.html
日米で共同開発される迎撃ミサイル「SM3ブロック2」について、アメリカのミサイル防衛庁の高官がFNNの単独インタビューに応じた。
アメリカミサイル防衛庁で、イージス艦によるミサイル防衛の開発最高責任者を務めるヒックス海軍中将は「SM3ブロック2は、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の迎撃にも貢献します。その脅威設定は、通常1万km以上とされています」と述べ、日米で共同開発する迎撃ミサイルが、ICBMの迎撃も想定していることを明らかにした。
またアメリカは、初の実戦用ノドンミサイル撃墜艦となる巡洋艦シャイローを、早ければ8月にも横須賀に配備する予定だが、ヒックス中将は、今後の配備について、「現時点での計画では、(2006年末までに)迎撃艦6隻を太平洋に配備します」と指摘した。
ヒックス中将は、日本防衛に必要な数の迎撃艦は、2006年内に太平洋にそろうことを明らかにしている。

延長した空母用岸壁を公開 米海軍横須賀基地
ttp://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006051901003772
 2008年に原子力空母の配備が計画されている米海軍横須賀基地(神奈川県)で、防衛施設庁は19日、延長工事を終えた空母専用の12号バース(岸壁)を報道陣に公開した。
 03年から日本側が「思いやり予算」計約128億円をつぎ込んだ。新バースは410メートルで、旧バース(277メートル)に鋼鉄とコンクリートの桟橋をつないで延長した。大型クレーン2基も新設された。
 15日に米海軍に引き渡されたばかりの真新しいバースには、この日、イージス巡洋艦が停泊、兵士が出入りするなど運用が始まっていた。



 江戸開城の前夜、小栗は主戦派でした。
 主戦派がいいとかわるいとかではありません。小栗の心映えというものは、じつに三河武士らしいということをいっています。かれは、薩長から挑戦されてなぜ戦わずして降伏するのか、戦って、心の花を一花咲かせるべきではないか。福沢のいう「瘠我慢」であります。
 小栗の作戦は、こうです。
 薩長軍――新政府軍――は、長蛇の行軍隊形をつくって東海道を東へ東へと進み、箱根をこえて、関東平野に入ります。その行車中の部隊を、静岡県下の東海道でもって、寸断してしまう。その方法は、日本最大の艦隊をもつ徳川方が、駿河湾に海軍兵力をあつめ、艦隊で東海道を射撃しつづけるのです。ある程度の新政府軍はぶじに通過させる。半ばあたりから、これをやるのです。ぶじ通過した新政府車を、関東において袋のねずみにしてやっつけてしまう。
  あとで、新政府軍の総司令官である大村益次郎が――この人は新政府軍唯一の名将だった人ですが――これをきいて"もし徳川方がこれを実施すれば大変なことになっていたろう"といったといいます。おそらく歴史はちがったものになっていたでしょう。
――司馬遼太郎 著 『明治という国家』




 歴史は将来を大まかに予知する事を教える。だがそれと同時に、明確な予見というものがいかに危険なものであるかも教える。歴史から最大の教訓を知らぬ者だ。歴史の最大の教訓は、将来に関する予見を盲信せず、現在だけに精力的な愛着を持った人だけがまさしく歴史を創って来たという事を学ぶ処にあるのだ。過去の時代の歴史的限界性というものを認めるのはよい。併しその歴史的限界性にも拘らず、その時代の人々が、いかにその時代のたった今を生き抜いたかに対する尊敬の念を忘れては駄目である。
 この尊敬の念のない処には歴史の形骸があるばかりだ。
 現在は将来の予見の為に犠牲に出来る様なものではない。予見とは実際には寧ろ遅疑なく現在に処そうと覚悟した人々だけに訪れる光の如きものである。歴史は断じて二度繰り返されるものではない。スペインの政府軍が勝っても、フランコ軍が勝っても、ロシヤのモデルもドイツのモデルも繰返される筈はない。支那が将来スペインのモデルを繰返す筈もないのだ。
小林秀雄  戦争について 昭和十二年――1937年




来月29日に日米首脳会談=小泉首相に手厚いもてなし
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060520-00000098-jij-int
 【ワシントン20日時事】小泉純一郎首相の公式訪米日程が20日までの両国の調整でほぼ固まった。小泉首相は6月29日、ホワイトハウスでブッシュ大統領と会談する。ブッシュ大統領は、「盟友」の小泉首相を「国賓並み」の待遇でもてなす意向だ。日米関係筋が明らかにした。
 小泉首相は28日、ワシントンに到着し、迎賓館ブレアハウスに宿泊。29日にブッシュ大統領と首脳会談を行った後、大統領夫妻主催の歓迎晩さん会に出席する。
 ホワイトハウス南庭での儀仗(ぎじょう)兵による歓迎式典のほか、緊密な日米関係を反映し、ホワイトハウスに隣接する政府庁舎に日米の巨大な国旗が掲げられる。 
(時事通信) - 5月21日7時0分更新



2006年6月29日。
小泉純一郎総理 最後の戦略。

旧い聖域と新しい聖域との衝突。


真実は現象の前に沈黙する。



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